2006/04/29

日記「いじわるなモニター」

「FM 2006: 華麗なサッカーは難しい」「下町の学校山の手の学校」ほか。
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■06/04/11(火) □ 忙しい春の日
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 今日は朝のモールでの用足しから始まり、夕方のタンポポ摘みまで外での仕事が途切れず、疲れた。

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 今日から始まった「ごくせん2」を夕方見る。「1」でも少女マンガ的ファンタジーに満ちていたのは最初の方だけで、中盤以降はほとんど熱血本宮ひろし路線だったのでさほど期待はしてなかったが、やはり「ごくせん2」も熱血路線で行くらしい。最初っから殺伐としたケンカばっかりで、もうぜんぜん学園ファンタジーではなくなってしまっている。生徒役のボーイズがなぜか全員老けてかわいげのない奴らなのもしっくりこなくて(萌は「沢田はもういないの?」とがっかりしている)、俺も萌もただ黙って見ているのみだった。まあTVドラマの続編なんてこんなもんか。

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■06/04/14(金) □ 追憶の1996年
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 KT・HNのところに萌を連れて行って、父親のMSさんと話をしていたら、前はバンクーバーのF社で働いていた....という話が出てきた。ん? 待てよ?それってあのF社ですか? ....と記憶をたどり、なんと俺とMSさんは96年ごろ、翻訳&マルチメディアのF社で同時期に働いたことがあるのだと判明した。俺は契約翻訳者で会社にはときおりローカライズを手伝いに行くだけだったので、マルチメディアの部署にいたMSさんとは接点がなかったのだろう。でも会社の全部の人を共通に知っていたので、おそらく当時昼飯なんかは一緒に食べていると思われる。いやー驚いた。

 しかしオークストリートのアパートに住んでたあれから、すでにもう10年だ。東京で過ごした年月ですら12~3年だったのだから、カナダで暮らす年月もそれに近づいている(1年半は帰国してたが)。そう思うと、長いなあと感慨深いものがある。

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■06/04/15(土) □ FM 2006: 華麗なサッカーは難しい
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 チェルシー2-0ボルトン:残り20分で久々に中田を見れた。中田本人は調子がいいので出番をただ待つといい、監督は

>「運動能力や判断スピードというものがネックになっているのかもしれない。
> ミリセカンド(0コンマ何秒)の遅れで、技術を発揮できないのがプレミアだ」

 と論評する中での出場なのだが、率直に言ってボルトンの中盤はボールに触れないのだから、運動能力や判断スピードも見せようがない。びゅんびゅんとボールが飛び交う中でプレーに絡むことが求められており、それには足の速さと判断の早さが必要だと監督は言いたいのだろうけれども、たとえば今日の中田のポジションに鬼フィジカルのMFが入ったとしても、何度ボールに触れたか。

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 サッカーシミュレーション FM 2006 をやっていても思うのは、サッカーというのはスペースのない中盤でのパスを避けて横を回していくのがもう絶対的に効率がよくチャンスにつながる確率が高まるわけで、どこのチームも中盤はプレスが厳しく、MFは自然とボールを持った瞬間にサイドにはたく、つなぎが主な仕事となってしまう。この中で攻撃的MFが何か決定的な仕事をするのは本当に難しい。中田は昔よりもドリブルでボールを運べなくなっているし。

 それでも中田にボールを持たせファンタジーを起こさせようと、中盤で組み立てる 4-3-1-2 フォーメーションにトライしてみる。俺たちの記憶にある「華麗なるペルージャ・ローマ時代の中田」を再現するには、

①相手に押し込まれる②相手攻撃のこぼれ球を拾う(敵のほとんどが前がかりになっている)③中田に渡し、中田がスペースをドリブルで驀進③同時にFWとウィングが猛スピードで上がって複数のパスコースを作る⑤フィニッシュにつながる長く低く美しいグラウンダーパス!

 という流れを人為的に作らなければならない。②の時点で FM 2006 の人工知能は一番ゴールに近いFWかウィングへのミドルパスを選択してしまうのだが、そこをあえて中田に渡せという指示を出すと、中盤からFWへスルーパスが出たりと明らかな変化が現れ、いろんな攻撃パターンを楽しめるようになった。

 だがしかし強い相手にこれをやると当然のことながら、真ん中のやばいところでボールを奪われ一気にシュートに持っていかれ、惨敗を喫する。ボルトンの監督などが恐れているのはまさにこの事態なわけである。華麗なサッカーは難しい。

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■06/04/19(水) □ いじわるなモニター
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 萌は先週水曜に弁当を残し、どうしたのかと聞くと「いじわるなモニター」(※)に早く食い終えて教室を出ろといわれたと言っていたのだが、今日は同じモニターに何かで怒鳴りつけられ、萌と何人かが泣いてしまったらしい。

(※)ランチの時間は先生が職員室に戻り、4年生の係の子供が数人で萌たちを監督している。

 グレイド1の子がなぐさめてくれたそうだが、明らかにかんしゃく持ちのモニターに嫌な目に遭わされているようだ。萌はその子の理不尽な命令に毅然と対処したようだし、先生にも俺たちにもきちんと説明してくれたので即善処されるだろうが(そもそもそういう生徒をなぜモニターに選ぶのか理解できんが)、かわいそうだったなあと胸が痛む。

 そして今日は俺に仕事があるというと萌は一人で静かにレゴをやって遊んでいてくれるので、そのけなげにこれまた胸が痛み、時間がないのについついリビングに出向いていっては遊んでやってしまうのであった。

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■06/04/21(金) □ Pocket PC でどこでも仕事
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 今日はジムナスティックスで萌を待ちながら、Pocket PC 上で仕事を進めた。快調に進んだので、毎日いい子でいて俺に仕事をやらせてくれてありがとうの意を込めて、萌をプレイグラウンドのあるマクドナルドへ連れてきてやった。

 ここでも遊んでいる萌を見ながら、また仕事を進める。機械翻訳をテキストで持ってきて Pocket PC 上で清書一歩手前へと直していくわけだが、Pocket PC では小さなスクリーン上でやっているとは思えないくらいはかどるし、環境が変わるのがいいのか頭もよく回転する。Pocket PC は本当にありがたい機械である。

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■06/04/23(日) □ 停電のかなしみ
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 萌とBRとMがバンクーバーにキッズバレエを見に行くというので、Lougheed 駅まで送り、久々の単独休暇。日本食を仕入れて帰ってきた。アジの干物などうまそう。

 14:15 しかしたまっていた掃除をしつつ、映画を見ながらPCで遊ぼうと思っていたら、掃除の途中で停電になってしまった。なんでこんな春のいい天気の日(日向で28℃にも達している)に停電なんだ? あれもこれもやりたいのになにもできん。はあ。昼寝しよう。春の休日が台無しだ(泣)。

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■06/04/24(月) □ いじわるなモニターと対面
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 今日は昨日にも増して暑く、今年初めて帽子とサンスクリーンを着用して萌を学校へ連れて行く。BCには春らしい春がなくて、先週まで肌寒かったのがいきなりこういう気候になったりするよな。

 で校庭で遊んでいると、萌が「ブリイ(いじめっこ)がいた!」といって俺の袖を掴み体を固くする。―――どの子? あいつか。4年生くらいの、だいたい世界共通イメージ通りの感じのいじめっ子である。顔を見ているとそいつがこちらに気づき、萌の親父が自分を見ているということの意味をたちまち理解したようで、愛想笑いを浮かべて手を振ってきた。先生とこいつとの間でどういう話がついたのか分からんので俺が直接口出しをするわけにはいかないが、とりあえずその愛想に「小僧、俺は知ってるんだぜ」という視線をバシバシと返しておく。

 放課後事件の対処状況を先生に聞いてみると、悪い子ではないがそういう威嚇的な態度をとりがちな子なんだそうで、本人と先生と親とが話し合い、もう一度だけチャンスをやるということになったのだそうだ。つまり二度とキッズに声を荒立てたりしないという約束をしたのだろう。しかし萌は彼をあんなにも怖く思っているわけであり、あと数ヶ月毎週顔を会わせて過ごすのかと思うと単純に気の毒である。もう怖がる必要はないのだと、ていねいに説明してやらねばならない。

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 萌が夕方腹痛を訴え、やがてどぱーっと吐いてしまった。熱はないのだが(ちょっとほてっている程度)、ストマックフルーだろうか。水曜に学校でダンスの発表会を控えていて、萌はそういう楽しみがあるときに間が悪く風邪をひくことがあまりにも多いので先週からずっと気を使ってきたのだが、やっぱりきたかーという感じ。子供の場合どれほど気をつけても駄目なときは駄目なようだ。

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■06/04/26(水) □ 二重に残念な欠席
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 昨日も今日もなかなか萌の体調が上がらない。食べられないのでほとほと心身が弱っているようだ。朝イチでMが薬局にペインキラーと流動食のようなものを買いに行き、この流動食を飲み干したことで元気が出てきた。ふいー。やっぱ食べられんと回復せんよなあ。本日のダンス発表は、やはり行けない。無念。

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 午後、だいぶ回復したところでLSから電話があった。よく分からないが、こないだMと萌の行ったサーモンフェスティバルで撮られた萌の写真がローカル新聞の1面に載り、さらに学校のドローイングコンテストで萌が賞を取ったらしい。つまり今日の生徒集会ではダンスの発表に加えて、ドローイングコンテストの表彰もあったわけだ。萌は楽しみにしていたメキシカンダンスだけでなく、みなの前で絵を表彰される喜びもミスしてしまったのか。かわいそうなり。


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■06/04/28(金) □ 下町の学校山の手の学校
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 10:59 萌は元気になったがまだ回復途上ということで、学校はよしてプレイグラウンドへ。最初は近くの小学校の庭で遊んでいたのだが、休み時間に生徙がワラワラと出てくると萌はやや気圧されて、別の公園へ行こうよという。ここは自分の学校ではないと感じるのだろう。うちの隣家のKTがいたのだが、こちらに目もくれなかった。そのKTの態度がどこか象徴するように、こっちはより雑多で元気でキツイ、下町の学校という感じがする。萌の学校はフレンチイマージョンクラスがあるゆえ、自然と教育熱心傾向の親を持つ子供が広域から集まりやすい(のであろう)、山の手の学校だ。

 ゆっくりと遊び帰ってランチを食べ、即萌は庭へ。俺もタンポポ刈りに出る。カナダではタンポポがナンバー1嫌われ雑草なわけだが(日本じゃもっと背丈の高い強力雑草が無数にあるので、タンポポなんぞなんとも思われていないと思う)、こいつの生命力は日本のセイタカアワダチソウあたりとタメをはるものがある。どれだけ掘り起こしても半日もすれば別なところから花が出てきて、まったくキリがない。これがカナダ中を覆い尽くす事態になってないのが不思議なくらいで、個々の家のこういう地道なタンポポ摘み作業だけが蔓延を食い止めているのであろうか。不思議だ。なんとかならんのかこれは、と庭先で快適モバイルPCをやっているMKに愚痴りながらタンポポを掘り尽くした。尽くしても明日はまた出て来るんだよなあ。やれやれ。

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昨日休んだ日本語学校から宿題と一緒に先生の手紙がファックスで届いていたのだが、俺が知らぬ間に萌は宿題をさっさと終わらせて、先生に長い手紙を書いていた。この手紙がまたいい味で、flu とか vomit といった言葉をうまくカタカナ化&イラスト化しており、最高なのです。

2006/04/24

萌の絵「ヤンクミ」



「Yankcumyi」

★サカタ萌(もうじき6歳)は TV Japan でカナダでもやっていた、「ごくせん」のヤンクミと沢田が大好きなのでした。名前をローマ字で書いていますが、これがなかなか工夫の跡が伺える。英語のスペルはやはり難しい。
"Yankumi (from Japanese TV show)" (April 2006)



「ヤンクミがたたかうところ」

★バットを持った悪い奴らがヤンクミの生徒をいじめ、ヤンクミが『あたしの生徒に手を出すんじゃねえ!』と、さっそうと登場するシーン。この表情が、か、完全にタイプだ。


2006/04/18

萌の絵「たんけんひとたち」



「たんけんひとたち」

ひとりの12さいの ちいさなおんなのこが、 おはなのかびんを もっていたのに、 はなが あんまり なかったのでした。
そして しょうがないから、そのおんなのこは  はなをさがして たんけんにいくことにしました。
ほねを もっている いぬも、「なにやってるの?」と おもいました。
(おわり)

[Note:名前の入った帽子をかぶった探検ガール。手に持ったものは花瓶だそうです。地面にはモグラの穴の断面図が描かれ、もぐら家のテーブルと椅子が見えています。]

"The explorer" (April 2006)

A 12 year-old girl had a vase but she didn't have any flowers, so she decided to explore the world to collect flowers. A dog is watching her wondering what she is doing. There is a mole hole and mole's house (table and chair) in the ground.



「たんけんひとたち」のうた

[Note:いい感じの山か島のようなものの連なり。歌詞がすんばらしい\(^o^)/。]

Song (lyric) for the story "The explorer"

"I always dream about a snowstorm mountain and a snow covered island....."

2006/04/14

日記「Football Manager 2006」

日記「Football Manager 2006」

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■06/03/27(月) □ Football Manager 2006
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 萌が風邪気味なので大事を取って(というかクシャミが出ている今行かせたら他の子にうつるので)休ませたのだが、午前中静かに映画を見たりレゴをやったりしているとえらい元気になってしまい、これは学校に行かせてもよかったかなと思う。がまあ、静かにしてリンゴなどを摂取していたから元気になったのかもしれないしな。

 午後は暖かい春の日の中外に出て萌を遊ばせ、俺は車のオイルチェンジをした。3度目なのでさすがに滞りなくきれいにできた。

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 サッカーシミュレーション Championship Manager の最新版 Football Manager 2006 が届く(版権の関係で名前が変わったらしい)。寝る前に1試合だけ観戦してみると、前のバージョンCM5(Championship Manager 03/04)よりもリアルなプレーが多い。パスがタッチを割るといった凡ミスが多発している。UI がCM5からまた激変していて操作方法がぜんぜん分からないので(CMは世代が進むごとに使い勝手が激しく低下していくという珍しいシリーズなのだ。見栄えを重視しすぎである)、じっくりと試していこう。

 ちなみに中田のデータを見てみたら、イタリー時代は能力値 150 近辺 (200点満点) だったのが、なんと 120 まで下がっていた。今のイングランドではこんなにも評価が低いのかと愕然。120 といえばJリーグのレベル、欧州で試合に出られないわけである。絶頂であったローマ時代よりは下手になっているとは俺も思うが、いくらなんでもそんなに低いわけがないだろう。まったくがっくしくるな。

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■06/03/28(火) □ 難儀なプレミアシップの監督
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 FM 2006 はだんだん操作に慣れてストレスが減り、ゲームを楽しみ始めた。ボルトンはFWの2枚が素晴らしく(速く強くポストがうまく得点力がある)、はまればアーセナルを倒す力がある。しかしチームの厚みはまったくなくて、試合が続くと主力が疲れ怪我人が出、ガタっと力が落ちる。中田は能力値を 140 に修正したがまだたいした仕事はしていない。

 しかしプレミアは相変わらずサブが5人しかベンチに入れなくて、戦術的柔軟性を持てなくて嫌になる。アクシデントを考えるとGKとDFのサブははずせないので(他のポジションの選手をそこに使えば悲惨なことになる)、チームのバリエーションとして使えるのは実は3枚しかない。FW/MF/サイドで1枚ずつしか選手を選べないのだ。現実のボルトンで中田がベンチから外れる理由も、守備が崩れたとき、中盤で怪我が出たときのエマージェンシー要員としてDMF Speed はベンチからはずせなく、そうなると攻撃的MFを入れる余地はないというあたりにあるのだろう。こんなんでどうやってサブ選手をくさらせずにやってるのだろうかプレミアの監督は。不思議である。

 それに加えてイングランドは労働ビザが無闇に厳しくて、南米で若く素晴らしい選手を見つけてきてもまずビザが下りない。各国代表の常連でなければプレミアではプレーできないのである。若く無名で能力が高い選手を見つければこそ掘り出し物の喜びがあるのに、それが絶対に使えないのだから嫌になる。難儀なりプレミアシップの監督業。

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■06/03/29(水) □ ボケとツッコミ DNA
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 最近学校の校庭で萌を遊ばせていると、いつも萌より1年上のOVが俺に話しかけてくる。今日は友達3人をぞろぞろと連れてきて萌と俺に紹介し、プレイグラウンドで遊びながらニコニコとずっと俺のことを見ていた。そのうちに彼女の友達もみな俺が見ていることに気づきはしゃいできて、俺を観客に滑り台でえらいシリーな(ふざけた)ことをやり始める。こりゃ調子に乗って怪我でもしたらえらいことだと思い途中でやめさせたのだが、子供は大人が観客になって反応してくれるとやたらにうれしいらしい。

 こないだRBがうちに来たときも、おとなしいと思っていた彼女が何もしていない俺にふざけてパンチしてきたりしてびっくりしたのだが、それは俺が反応するからだとMは言う。「子供がちょっかいを出してきたときに、あたしを含めたいていの大人は What? って無反応だけど、あなたは律儀にウワっと反応するから喜ばれるのよ」。同様にOVも、自分がバカなことをするたびに俺が見せるリアクションが楽しいのだろう。

 俺も別に喜ばせようと思ってそうしているわけではないのだが、日本人にはボケとツッコミ DNA みたいなものが織り込まれていて、子供がボケると自然に「なんでやねん(ガクッ)」という感じで体が動くのだ。ささいなジョークでも大笑いして楽しむというような、言葉のコミュニケーションをメインにするカナダの大人とは違う反応が俺にはあって、それがOVら子供に喜ばれているのではないかと思われる。

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「ごくせん」が終了した。最終回は当然ながらエモーショナルなシーンが多かったのだが、沢田が「やめるなよヤンクミ!」と叫ぶシーンでは、萌も「ちょっと.....泣きそう」という反応を見せていた。来週からは「ごくせん2」だと予告編が出て、やったやったと大喜びの父娘なのである。

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■06/03/31(金) □ スクールアッセンブリ(生徒集会)
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 月例の生徒集会のようなもので萌が何か賞を受けるというので来たのだが、萌がもらったのは単にクラスの全員が月替わりでもらえる「よくできました賞」だった。が、全校生徒の前で前に出るということ自体がやっぱり子供にはとてもとてもうれしいらしく、顔を真っ赤にして喜んでいた。

 しかしこれを毎月やるのかいとキッズが気の毒になるような退屈な集会であった行事伝達など紙に書いて配布すれば時間を半分にできように。いつも思うことだがカナダ人は一般に、口頭での交信の力を強く信じているように思われる。学校もMも他の家族も、かなり先のことでも物事を口頭で伝えてくる傾向が強く、俺はそれをコンピュータ上に記録しない限りてんで憶えられないのだ。日本語学校が通知を何事もプリントにして配布してくれるのを見れば、日本人は俺と同様に、文字の力を非常に強く頼る傾向があるんじゃないかと思われる。TVだって日本じゃ必要以上にテロップだらけだしな。

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 また、普段文書に頼る度合いが薄いからなのかどうか、カナダの先生たちの通達はプリントでも分かりにくく、毎月のスクールレター等を読むのに苦労している。通達なんてものは↓このように箇条書きにしておいてくれれば一番分かりやすいのだが、

04/19 (Wed) 9:00am Jump Rope Contest

 通達では「On Wednesday 19th we will be attending the Jump Rope Contest」と、口頭で伝える言い回しをそのまま文章にしてあるのだ。情報伝達のスタイルがものすごくアナログなのである。こういう最後まで読まずには何のことだか分からない通達がスクールレターには8ページとかぎっしり書かれているわけで、俺は読むのが苦痛だし、Mですらも分かりにくいとこぼすことしきりなのである。

 またまたこういう通達の中で「Division 14 のキッズは...」とクラス名をよく言ってくるが、学校側はこれまでクラス名が俺たち親には告知されていないことが分かっているのであろうか。「マダムAのクラス名は Division ○○」と書かれたものは俺もMも見たことがないので、俺たちは萌のクラス名を知らないままここまで来ているのだ。こういうところのきっちりしてなさは、日本と最も異なるところである。

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 FM 2006:監督業がつまらないプレミアには見切りをつけて、スペインのセビージャというチームに中田を移籍させてやっている。が、4-4-2 できれいにパスはつながりゴールエリア横までは気持ちよく持っていけるのだが、その頃にはバイタルエリアに相手がきっちり揃ってしまい、サイドから放り込む以外に選択肢がなくなってまるで点が取れない。そしてうちが全体的に前に上がるので相手はチェルシーのごとく、少ないパスで見事に隙を突いてくる。これではわがチームはまるで日本代表ではないか (^_^;;)。

 もっと少ない手数で速く前に運ぶにはどうしたらいいのだろう。悩む。放り込みでも点が取れたCM5とは、組織の緻密性とGKのセーブ率が違うのである。GKはちょっと非現実的にうますぎると思うが、この組織の緻密さはすごいと思う。

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■06/04/04(火) □ 本当のサッカー監督みたいな悩み
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 FM 2006:相変わらず深刻な得点力不足に悩んでいる。相手が戻る前にシュートに持っていくことがどうしてもできない。ボールは十分に持てるのにまるで点が取れない。FWの足も十分に速いのに、どうしても抜け出せないのは何故なんだろう―――と、実に本当のサッカー監督みたいな悩みを抱えているのです。失点も少ないのでリーグではまだ2位につけているが、実にストレスがたまるシーズンを送っている。

 フォーメーション指示をじっくり見直し、あまりにFWに組織プレイをやらせすぎているのだろうと判断して、「プレスに行け」をはずし「自由にやれ」という指示を与えて、攻撃に専念できるようにしてみる。これでやや良化の傾向が見える。

 しかしこの FM 2006、攻撃側守備側ともアルゴリズムが前に比べ実に強化されているなー。攻撃側のパス回しも華麗だが、シュートレンジに入る頃にはゴール前をきっちり固める守備陣の動きにもスキがない。ゲームとしてはシュートが入らずイライラするのだが、攻守とも優れた AI でコマたちが考えしのぎ合う FM 2006 は、見ていて充実感がある。たいしたものである。

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■06/04/07(金) □ ガールズとボーイズの違い
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 日本から帰るのを萌が待ちに待った、KT・HNが久々に来訪。しかし萌はHNとガールズの遊びばかりやっている。KTが一人じゃかわいそうなので、俺とMKが遊んでやるのであった。まあこれは致し方ない。ガールズはどんどんとおませになりいろんな複雑なゴッコをやりたいのに、ボーイズはいつまでも単純だからなー。HNは実際日本に行く前から比べて、短い間に言葉も成長している。KTはMKに単純に抱え上げられ放り投げられ、これこそ最高という単純喜悦の声を上げていた(笑)。

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 FM 2006、やっとフォーメーションが定まりチームがクリックし始めた。両サイドのウィングに攻撃的な指示を与え、ボールを奪ったらできるだけ早く彼らを上がらせてボールをはたく感じ。監督である俺のイメージ通りにこれが運ぶと快感を感じる。

 そしてリーガを無事制覇。よし。CM5で培った俺の監督理論はやはり通じるのであった。実際ビッグクラブに個の力では負けても、セカンドボールを拾う組織力の強さで対抗できる、いいチームになっている。次いで UEFA カップ決勝。

 決勝、ミランに負けたー。やっぱカップ戦の一発勝負では個の力で勝負がつきやすい。ディダが止めに止めジラルディーノが無理なところからゴールを決めてくれた。はー。まあ1年目からリーガが取れただけでも予想外の成功といえよう。

 しかし中田は結局何もはなばなしいことをしなかったなあ。4-4-2 を研ぎ澄まして行けば行くほど、MFは相手の進行を止めてサイドに流す単純労働者の出番が多くなってしまう。まさにボルトン的サッカーになってしまい、中田を生かすことができないのである。中田のよさは中距離パスの発想と精度にあるわけで、2年目はそこを生かすサッカーを追求したい。欧州でパッサーが生きる道はもうないのかどうか。

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■06/04/09(日) □ バンクーバーキッズシンフォニー
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 KDさんが突如発熱で行けなくなったとのことで、急遽萌がバンクーバーキッズシンフォニーに誘われダウンタウンに来た。俺はホールに入るまでの付添いで、あとは自由時間なので念願のブックオフ・バンクーバー店ヘ。

 入った瞬間に、日本レストランでも日本語学校でも感じることのない猛烈な「日本にいる」感覚に襲われ、顔が笑ってしまった。だって本当に日本のブックオフそのままなのである。須坂店より小さく一般の古本屋くらいの狭さだが、品揃えの按配と価格はまさにブックオフ(100 円棚が 200 円になってるだけ)。勤勉な店員の必要以上の礼儀正しさもまるごと輸入されている。この店内は完璧に日本になってるのだ。

 はやる心を落ち着かせ1時間じっくりと、どんな本があるのかに目を通す。品ぞろえもまったく典型的なブックオフ。そんなにコレという本がたくさんあるわけではないが、予算と時間があればいくらでも買えそうだ。インターネット漬けの生活ゆえに、本を買ってまで読みたいというサブジェクトもあまりないのだが、赤瀬川原平の「老人力」の本が手に入ったのがうれしかった。他にこれといったものはなかったが、まあ特に迷うこともなく定番のこち亀コミックスを3冊 :-)。

 しかしダウンタウンを歩くと人々のテンションが高くて本当に緊張する。空気が悪いのもはっきりと臭いで感じ取れて、俺は純正に田舎の人だなあと思った。ありがたいことである。スケールは異なるが東京で言えば、調布基地周辺と上野界隈くらい環境が違うよな。

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 で萌たちを迎えに行くと、何よりもまずシアター内部の内装がすごかったらしくて、撮った写真をお父さんに見せてと萌がNRさんにさかんにせがむ。見せてもらうとなんと内部は、完璧なゴシック・ロココ調(?)のオペラ座になっているのであった。うわーこれはすごい。これを見て萌たちは、お城みたいと超盛り上がっていたらしい。コンサートも長すぎたが楽しかったようで、よかったよかった。誘ってくれてありがとうございました。