2007/12/31

日記「アツイ感受性」

「アマチュア革命的興奮」「ファミリークリスマス」「千の風」ほか。

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■07/12/19(水) □ アマチュア革命的興奮
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 オオウチコム氏という、サッカーコラム界の日没さんを発見した。こんな美しいコラム群がこれまでどうして見つからなかったのか不思議なほどの(※)、素晴らしいサッカー文章たち。日没さん発見以来のアマチュア革命的興奮だ。日没さんは競馬と音楽と東京を書いており、オオウチさんはサッカーと仕事と子供らのいるサッカー場風景を描いている。ジーコで負けたむなしさ、中田をなくした喪失感、オシム前期のサッカーを見て盛り上がれなかったわけ、アジアカップ敗退での脱力感が、顆粒となって水に溶け体に吸収されていく。
(※)サッカーシミュレーション FM 2006 でディルク・カイトという選手を獲るかどうか悩んで、名前を検索してみたらここにヒットした(^_^;;)

 このオオウチさんのコラムの中に、日本サッカーの夢の時代は「カズではじまり、中田英寿で終わる」という節がある。Jリーグの始まりからサッカーを見始めた俺たち多くのサッカー好きファンには、まさしくど真ん中だなと思う。

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 今日は本年最後のカラテで、萌たちビギナーからブラックベルトまで、総勢30名が勢ぞろいした。オレンジ以上の全員による組み手がすごかった。みなファイトに満ち溢れ打ち合っている。プロテクターをつけ、上の者は手加減しているとはいえ、ビシバシとすごい音がし痛くないのかなと俺も萌もびびった。高段者のおじさん同士はヘッドギアをつけてなかったのだが、たまたま裏拳が顔面にばしっと入ってしまい、でっかいおじさんがほとんど昏倒しかけたしな。いやはややっぱりカラテピープルはすごい。萌があんなことをするのは想像もできない。

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■07/12/20(木) □ クリスマススナックパーティ
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 学校のクリスマススナックパーティということで、ランチタイムにベジタブルを届けに行った。ランチタイムに教室に入ったのは初めてだが、萌たちはみな楽しそうにワイワイと弁当を食べていた。こんなに楽しいんじゃ、もともと食べるのが遅い萌が毎度毎度時間切れで食べ残すのも道理である。まあ楽しくてよかった :-)。

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■07/12/21(金) □ 萌のアツイ感受性
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 萌の学校が終わり、LSを連れて帰る。このクリスマス時期、ガキどもの興奮は手がつけられない。

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 「ちりとてちん」でまたえらい感動的なシーンがあり、萌はあの「師匠復活」シーンに続きまたも大泣きしてしまった。破門された草々を助けるために弟子たちが殴りあい、そしてついに草々が戻る。この人情噺で声を上げて泣くのだから、萌は感受性が成熟してるというか、母に似てアツイなあと思う。

 成熟といえばこないだ「シュレック3」を見て以来、萌はZepの「移民の歌」が気に入っている。ロック道を順調にまい進しているぜ。Zepはビートルズに次いで世界で2番目に人気があるのだ。3番目はストーンズだ。4番目はえーと、クイーンかな? と簡略な教育的説明を与えておいた。

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■07/12/22(土) □ ファミリークリスマス
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 前倒しのファミリークリスマスでSH家へ。ADがグースのローストを作ってくれた。ガチョウなんて初めて食べたが、タフだが野趣があってえらいうまい。肉がつかない鳥らしくたくさん食べられなかったのが残念なほど。カナダの家庭料理でターキーやダックが出てくると味気なく堅く臭みのあるチキンでしかないのだが、これはわざわざチキンを差し置いて食べる価値のあるものなのであった。

 萌は叔母さんたちに服をたくさん買ってもらって、得意のファッションショーを披露してご機嫌であった。

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■07/12/24(月) □ クリスマスライト
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 クリスマスイブ、萌が実に久しぶりに風邪を引いた。グレード2になって初めてだと思う。体調は昨日よりもいいが咳はまだ止まらず。Mがクリスマスイブっぽく掃除をしたり萌と映画を見たりしているので、俺は少し年明け提出の仕事を進めておく。

夜、クリスマスライトを見に外に出る。うちもそうだが近隣にこれといって見所のある家はなく、それでもポツポツと写真を撮りながら歩くうちに、萌のおなかが痛くなってしまい、1キロをおんぶして帰ることになってしまった。もう腕がくたびれ果て動きません。

 写真は 1/15 - ISO 200 くらいで固定して撮ったのだが、全部暗くて失敗であった。あらかじめこういうときに使えるモードを試しておくべきだった。やっぱキヤノン A530 は、シャッタースピード固定(=ISO オート)モードがないのは痛いよなあ、こういうときに。

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■07/12/29(土) □ 甦る本山
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 録画の天皇杯を見る。広島は守ってカウンターのチームで、優勝争いをするサッカーではないが、ガンバを相手に1対1ではすべてのポジションで対等以上の戦いをしている。注目のガンバ安田も駒野に抑えられている。こんなチームがJ2に落ちるのはまったくJの損失だ。ガンバは相変わらずで、丁寧にやっているうちに2点先取されてしまった。俺がもしガンバのファンだったら、この変わらぬトロぬるサッカーにトサカに来ると思うな。広島が見事3―1でガンバを撃破。

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 2戦目鹿島・川崎は熱さほとばしり両者譲らず攻め合う見事な試合で、ジュニーニョを抑え切った鹿島が最後は本山の力で競り勝った。面白い試合だった。本山はおそらく今年のJリーグのベストMFだったのだろうが、最近の代表メンバーを見渡しても今日の本山のように走ってこぼれ球を拾い、テクニカルにボールを動かしパスを出し、ドリブルでシュートに持っていくと3拍子揃った選手はいないよな。パスだけなら本山よりうまい選手はたくさんいるだろうが、この試合を見ればパサーの遠藤には拮抗した(=パスの出し側よりも前線の受け側で厳しい戦いが続く)ゲームを動かす力はなく、走る本山にはそれがあるというのが明白だ。

 本人は昔のようにスピードドリブルで相手を置き去りにできないというジレンマを抱えてるのだそうだが、現時点の持てるスピードを敵に詰めこぼれ球に追いつきスペースに動きマークを外して蹴るという実効あるサッカー的動きに余すことなく使っていて、それで正解なのだろうと思った。ピルロだってドリブルで相手を振り切ったりはできんのである。相手のマークをはずしボールを通すコースさえ作れれば勝負になるのであり、それには十分なスキルを本山は持っている。もう一度インターナショナルレベルで本山を見てみたいと思う。

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■07/12/31(月) □ 「千の風」
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 朝起きると録画中の紅白歌合戦がもうクライマックスに差し掛かっていたのだが、このクライマックスが音痴の SMAP とド演歌ではやはり聞くに堪えず、音声を切って見ていた。

 終わってテープを巻き戻すと「演歌対Jポップ」という組み合わせになっているようで、見るに耐えないものを5組ほど早送りする。USA出身の女性歌手が演歌の背景で歌わされリハーサルで泣いたそうだが、そのストレスは俺もまことに理解できる。米ポップもJポップも演歌もみな甲乙つけがたく下らないが、そういうニッポン歌謡ショー的しきたりは日本にしかないだろうからな。

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 明日新年なべをやりたいので食材を買い出す。しかしカナダは魚貝が高い。アサリ6ドル、タラ切り身13ドル、カニ脚4本で16ドル(泣)。まあ年に一度の正月だから仕方がないが。

 ダラーショップに寄って萌のお年玉(クリスマスマネーだけど)ショッピング5ドル分もやらせてあげた。萌は刀を買って大喜びであった。

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 お年越しなので簡素だがちゃんとうまい晩御飯を作っていただき、夕方紅白の残りを見る。萌が期待した米米クラブも普通にいい歌を歌ったため、あまり盛り上がらなかった。Gackt と大塚愛という人のステージがすごかった。どっちも音楽には興味はないが(―――いや、大塚愛という人は自分で曲を書いてるようだし、あのメロディと言葉と歌う表情には浜崎あゆみなんかとはレベルの違う才気を感じるな―――)、さすがにこのショーでしかやりようがないという超絶な人海力のかかったステージだった。

 今年を思い返すと、まず記憶に来るのはなんといっても父さんのことを置いて他にはない。この頃よく夢に出て来るんだよな。父さんや兄貴がいる店を俺がマゴマゴと手伝い叱られるというような理不尽な夢を。

 萌は紅白で流れた「千の風」の歌を、「これKがギターでおじいちゃんに弾いてあげた歌でしょ」と、どういうわけなのか覚えていて俺をひっくり返らせた。出棺時にKがギターを弾く姿をたしかにビデオに撮っていたが、あの断片的メロディを覚えていたのだろうか。この歌を聞いて俺と萌はまたセンチメンタルな気持ちになっていく。不思議なことだよと母さんに電話をし、今年は暮れていく。

2007/12/18

日記「萌のクリスマスバンド」

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■07/12/14(金) □ FM 2006:アジアカップ日本対豪州
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 【FM 2006:アジアカップ日本対豪州】うちのパレルモから去った中田がまだまだ主力として活躍するアジアカップ、Qファイナルは現実と同じく豪となった。アジア選手でFootball Manager に選手データが入ってるのは欧州で多くが活躍する豪(と俺が入力した日本バーレーン)だけだろうから、これが事実上の決勝である。よし。

 豪にはケーヒル・キーウェル・エマートンとワールドクラスがおり、他の選手は 120 あたりだがフィジカルが強く、やや押されシュートを打たれまくるが、トゥリオがヴィドゥカを抑えPK外からのショットは川口がきっちり抑えている。日本は隙をついてパスを回しチャンスを伺う。実に現実的。

 後半メンバーを替えるも好転せず、しかし中田が珍しくFKを決め、後は耐えて逆襲を狙う。双方どうしても点が入らず90分、大久保の突破がつぶされ、こぼれ球をうまく持ち込んだ明神がゴール! よし。苦しいが双方持ち味を出したいい試合であった。前田がいいなあと改めて感心する。やはりチームプレイの値を高くしといたからだろう。

 決勝のオマーンだけが予想外の抵抗を見せ、2点を失い延長でも決着がつかずPK戦となる。中田がはずしひやひやしたが、最後にトゥリオが決めて無事優勝となった。めでたし。

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■07/12/15(土) □ クラブWC3位決定戦・浦和:ハセル
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 【浦和:ハセル】浦和はミラン戦よりも落ち着いているようだ。やっぱミランが相手のときとは違うよな―――うわ! いきなりPKをとられた。坪井。まあそれこそミラン相手にこれをやったら取り返しがつかないが、同格の相手なのだから攻めて取り返せばよし。日本B代表対サウジ(アフリカ代表だがアラブ系だし)B代表といった力関係だろう。ボール扱いのうまさでは負けるが―――日本がボール扱いで勝てる国は少ないとここ数年代表を見ていて思う―――、パスと戦術眼で勝負になるはず。

 しかし浦和の中盤がゆるすぎてボールを奪えない。鈴木らの足に疲れがあるのと、阿部がDFに入ったせいだろうか。相手の方がスピードもありパスもカットされてしまう。

 20分、ようやく相手の長い足のリーチの感覚が掴めてきたようで、パスをつなぎキープできるようになってきた。しかし米解説者があーあとため息をつきワシントンに同情するような形でチャンスはつぶれていく。

 30分、山田がトップ下でボールを持ちゲームを作る。代表キャップ数も多いし、やはり地味ながら山田が浦和では一番格上なんだなと思わせる落ち着き。英解説者がよく言う comfortable with ball(ボールを持ったときに落ち着きがある)というやつである。敵が近づいてくる前に早くボールを放してしまいたいという雰囲気を漂わせている選手は、やはり敵の餌食になるしかないのだよな。山田と細貝はポジションをスイッチしているようだ。

 ワシントンが相馬のクロスに無理やり合わせてゴール! 唐突に訪れた最初の決定機にきっちり決めるとは、さすがなり。なんかセンターでどんと構えてパスが来ず怒り心頭というイメージが彼にはあったのだが、シュートをはずして味方に謝ってるシーンなんかもあり、けっこういい奴なのかもしれない。

 これで波に乗った浦和選手がみなドリブルで勝負し始めた。なんだみんなドリブルできるんじゃないか。ドリブルが入ると相手の組織にスペースができ、スルーが通ってまた決定機が生まれる。これをどんどん続けてくれ。

 後半:ハセルが押し込んでくる。浦和はチームカラーとしてリアクションサッカーが過ぎるよな。メンバーの力量的に相手を押し返す力はあるだろう。やれよといいたくなる。

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■07/12/16(日) □ クリスマスにまつわるあれこれ
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 【浦和:ハセル】後半はP氏とチャットしながら見てたのだが、えらい一方的な展開になってしまった。

(後半開始)
P:見てますな!
サ:浦和は阿部がDFだから押し上げられないのだと見た。阿部は中盤でボールを刈らせないと。米解説者も長谷部は阿部が近くにいないと何もできんといってますね。
P:オジェックには聞こえているのでしょうか!
サ:じっさいオジェックっていい監督なのかどうか、誰にも語られないですよね。
P:ですねぇ。まぁカナダではゴールドカップを取った監督として永遠に。。。
サ:たしかにアレだけは偉業でした。まあACLも勝ったんだから文句も言えないのか。
P:ですなー。代わりにリーグ戦落としたのは?ですが

(ただただ押される)
サ:いかんー。ここから向上する目がない。
(FKからワシントンが決める)
サ:ワシントンさまさまですね。やれやれ。
P:やりましたなぁ
サ:1点目だって普通入らないタイミングだったのをこじ入れたしなあ。しかしこのまま攻められっぱなしで終わっては印象が悪すぎるので、カウンターでもう1本くらい決めて終わってもらいたい。

(得点で浦和がやや盛り返すもサヘルFWが同点ゴール)
P:あぁぁ
サ:ありゃー......。しかし浦和もこの失点前にやったように、攻めれば攻められるのだ。これがシーズン最終戦だぞ。ちゃんとボールを奪いに行けよといいたい。
サ:浦和サポも歌うか相手をブーイングしてるだけじゃなく、ちゃんと味方を走らせろといいたい!

(米解説者サヘルを絶賛、オジェックを批判)
サ:オジェックの無策が批判されてます。誰を出してもこれより悪くはならんだろうになぜサブを出さんかと。同意。
P:誰もいないんですかねぇ
サ:ACLでもリーグでもここに至ってもサブを使わないあたり、
P:誰かに似ている。。。
サ:ジーコに似ている...

(PK戦へ)
サ:あ、PK戦のためにGKを替えるとは。サヘルすごい。スペシャリストなのか。期待しちゃうな。超人的なセーブをするんでしょうか。
サ:....普通だ。
P:ハハ

サ:トーナメント中にヘアスタイルが変わったとさっき解説者にさんざ指摘されていた永井.....決めた。
(アナウンサーが「永井はキュウリのように冷静に決めました」という)
P:キュウリ男
サ:ああいう言い回しがあるんですか(笑)。それともあの顔からキュウリを想起させたのか。
P:まぁ確かにキュウリは冷野菜

(見事全員決めて3位決定)
P:ふ~~
サ:つらい試合でしたが、ワシントン最後の試合を勝ててよかった。
P:泣いておりますなぁ。もらい泣き。
サ:来年もたしか日本で、開催国枠があるんでござんしょ?
P:です
サ:そこに今度は、コンディション万全のチームを送ってもらいたいJリーグ。
サ:ベストメンバー規定とか捨てろ。
P:来年こそ見てこよ
P:ではおやすみなさい
サ:はい。

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 午後は掃除とクリスマスツリーのセットアップ。萌はとんでもなく興奮していた。

 去年まではクリスマスはただ行事としてハッピーだったのだが、最近は学校で友達にいろいろ聞いてキリスト教に興味を持ってるらしく、ベツレヘムがなんとかかんとかとかバージンマザーがどうのこうのとかサンタはノースポールにいるんだとか(去年まではサンタの実在など信じていなかった)、俺にいろいろと教えてくれる。まあクリスマスはファンタスティックで日本の少女も教会のムードとかには弱いし、そうですかそうですかと俺は答える。こういう話を聞くと、小学2年でも子供たちはクラスでいろいろ込み入ったことを喋ってるんだなあとびっくりする。

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■07/12/18(火) □ 萌のクリスマスバンド
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 萌のクリスマスコンサート。ほとんどのクラスがテープに合わせて歌うだけだったのだが、子供は普通リズム感が未熟なので、先生が指揮をしても全然声が揃わない。選曲もつまらないものが多い。指導する先生たち自身に音楽センスがないと感じざるを得ない。



 それに対し萌の先生は評判どおり明らかに経験あるミュージシャンで、もうこのクラスだけはグルーブが全然違うのであった。キッズに鉄琴を教え、ピアノが弾ける子とバイオリンが弾ける子をフィーチャーし、自らはギターで伴奏して見事なバンドミュージックを作り上げ、圧倒的なクオリティで他のクラスに差をつけていた。萌は鈴で合いの手を入れるパートだったのだが、正確にきちんと鈴を鳴らし、本人は完璧ではなかったと悔やんでいたが文句ないデキだった。サイコーです。

 クラスで先生によかったよかったと声をかけ、「あれですね、先生はギターを弾くだけじゃなくて、明らかにバンドマスターとして皆を引っ張ってましたね。よかったですよー」と絶賛しました。やっぱ教育者には優れたセンスが必要なのである。

2007/12/14

日記「クラブWC浦和の戦い」

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■07/12/08(土) □ 大久保アジリティ幻想の経過
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 クリスマスライトつけ、レゴ、DQ7と、一日萌と遊ぶ。

 FM 2006:パレルモシーズン2の前半が終わり、久々に首位に立った。中田に代え期待をかけている大久保は、ここまで3ゴール3アシスト。実力通りの仕事をしているが、なかなか目立った活躍をできずにいる。サブFWとしては悪くないが、3MFの1枚としてはボナーニらとの力の差がかなりあるといえる。パスミスなどでボールを失う機会が同ポジションの他選手よりも多いのが厳しい。中田より攻撃力はあるが、やはり守備とパス力は劣るわけである。上位チームに勝たねばならぬという状況で先発させるのは、監督としてやはりややためらう。

 しかしドリブル突破にかかれるような体勢でボールを持てさえすれば大久保の能力を楽しめるわけで、もう少し使ってみたい。やっぱただリーグを勝つだけでなく、好きな選手を使って成績を残したいのである。この悩みが楽しいのだ。

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■07/12/10(月) □ 浦和:セパハン
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 クラブWCのために昨日 FOX スポーツチャンネルに入った。【浦和:セパハン】浦和は非常に落ち着いたペースで試合を進めている。必要に応じてここからしゅっとペースを上げつつ正確なプレイで点を取れるならいいのだが、Jのラスト2戦はそれができなかったからな。相手の攻撃を余裕で止め、2/3 から速い縦パスを入れるが跳ね返される。フィニッシュの部分がこのままではいかんのである。

 トゥリオがMFみたいな位置でプレイしている。「攻撃に上がる」というよりは、最初からトゥリオが攻撃を組み立てるのを戦力として組み込み後ろ半分が動いているようだ。やっぱ足技がうまいし判断と動きが速いよなと感心させられる。鈴木よりははるか攻撃に役立っている。

 15分経過、いろいろやってもやっぱ最後はワシントンに渡しゴリゴリとつぶれるという凡庸な攻撃は、リーグ終盤から変わらない。ワシントンはボックスに入るあたりで後ろを向いてもらい、力ずくで振り向きシュートを打つというイメージしか持たないゆえ、対応が簡単なのはJ最下位のチームが先週証明した通りではないか。状態が悪いのはセパハンも同様らしく、まったく攻められないでいるが。これはクラブWCといっても事実上のAFCの世界挑戦権決定戦なので、双方もうちとレベルの高いサッカーをしてくれないとなあ。

 29分、相馬→永井→長谷部がここまでで最高のチャンスをふかす。だがしかし、常時DFを引き連れているワシントンが絡まないこうしたスピード勝負のほうがシュートにつながるチャンスは高いだろうと思う。と思ったら即座にもう一度相馬→永井できれいにゴール。相馬の完勝であった。ワシントンはこうしてDFを引きつけるおとりに使うのがベストであろう。

 これでようやくパスを散らしキレキレの相馬で勝負するという勝ちパターンを掴んだ感じで、ここからはハーフまで自信を持って浦和がペースをコントロールし、先週とは違う安定したサッカーを続けた。これならば問題はないだろう。米解説者は両チームに好意的で、アジアのサッカーを楽しんでくれているようだ。しかしトヨタスタジアムだからなのか、観客席が整然としすぎていて混沌がなく、応援の迫力には欠けているな。

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 アジジみたいなドリブラーの主将を入れたセパハンが後半攻める。しかしワシントンが珍しくワイドなところでDFから離れてボールを受けゴール。その後は双方持ち味を出した攻め合いという感じで推移。浦和の中盤守備がよく、チャンスを与えない。キレキレのアジジ主将が万全で前半からいれば、浦和がこうして波に乗る前にもっとクロースな面白いゲームにできただろうが。

 このアジジ主将に比べると長谷部はまだまだだなあと思う。いい体勢でボールをもらえば技術はありそうだが、自分が動き攻撃全体を動かすという意思は見られない。トゥリオが上がったときのほうがチームに躍動感がある。セリエに行くそうだが、これじゃ小笠原同様試合に出られないだろう。俺がセリエ弱小チームの監督ならアジジみたいなあの主将がいたほうがありがたいもんな。

 永井のヘッドをクリアしようとしたDFがオウンゴール。気の毒なのでセパハンにも1点くらい取らせてあげたくなる。小野投入。あ、なぜかアジジ主将カリミがゴール。トゥリオのクリアミスだ。これがミラン戦でなかったことを幸いとすべきだろう。

 試合終了、浦和は意外にも万全のデキだった。ACLとJリーグでは「あと1試合、なんとかして勝たねばならぬ」と耐えていたのが、この1週間は「あと1試合(3位決定戦もあるけど)できる」という喜びでこうしてコンディションを上げてきたのだろう。あと1戦、楽しんでやれるよう準備してもらいたい。今日くらいのコンディションと意欲があれば、恥ずかしくない試合ができるだろう。

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 FM 2006:シーズン後半、チームの状態が落ちてきて、噛み合わなくなった3MFをあきらめ去年の 442 に戻す。442 はサイド攻撃一辺倒で単調なのだが仕方がない。仕掛けるのがサイドだからボールを取られてもカウンターを受けにくく、安定しているわけだ。大久保は右ウィングに入り、センターMFよりもスペースをもらえるので突破をいつも仕掛け、いい仕事をしている。CL・ミラン戦をホームアウェイとも撃破。つ、強い。

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■07/12/12(水) □ CL決勝
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 FM 2006:仕事を終えCL決勝。レアルのゴールを割れなかった。相手にもろくにシュートは打たせなかったのだが、ベッカムのFKを弾いたところを押し込まれ決勝点。負ける試合ではなかったのだが、最後にやはりFWの力不足が出たなあという感じ。ふう。

 しかしスクデットはクリーンに取ったし、CLもここまで一度もリセットしてないんだからと Football Manager の神様に勘弁してもらって、この決勝中にフォーメーションに加えた微調整をセーブし、その 442 改(※)で再度戦わせてみる。と、442 の単調さも払拭しさまざまな攻めを繰り出してレアルの守備を破り、2-0 の完勝となった。大久保も右サイドでいい仕事をしてくれた。よし (^_^)。シーズンを通して5ゴール4アシストというのは物足りないが、うちほどの規模のチームになると日本代表程度の選手をスタメンで使い続けることは無理なので、仕方ないだろう。
(※)FWの1枚は役割を守らせ(Free Role なし)、もう1枚が Free Role+Creative 自由度フル、MFも片方は守備的で片方は前に出すというバランスが効いた。

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■07/12/13(木) □ 浦和対ミラン
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 【浦和・ミラン】ついにこの日が来た。Jリーグ王者が世界と戦う日。フランスWCの初戦と同じ興奮で早起きしてしまった。浦和のスタメンは3日前と同じ。これが今期最後だ。走り切れ。ミランはジラルディーノの1トップ。

 坪井のクリアミスからゲームが始まる。坪井はどうも大きな試合になればなるほどミスしそうな怖さを感じさせる。浦和のキーである相馬の対面は守備的なオッドとなっている。左にうまく展開して阿部のミドル、いい感じ。ミランの最初のプッシュは浦和サポのすごいブーイングの中(ミランにブーイングを浴びせる日が来るとは!)、落ち着いて処理する。浦和の動きは非常にいい。ミランに火が入る前に消してしまっている。期待通りまったく日本代表対イタリーという感じのゲーム。

 10分、浦和のポゼッションが続く。実際ミランはまだエンジンがかかっていない。うわ、ピルロの素晴らしいFK、軽いタッチですごいボールが来てGKの反応が遅れ危なかった。このあたりからミランがペースを掴んできた。ミランが落ち着いて攻め、浦和がボールを持てなくなる。ボールを保持できないんだよなあ。プレスがかかると簡単に失ってしまう。

 23分、カカーのファンタスティックなドリブルからついにミランの猛攻が始まった。しかしカウンター型の浦和にとってもミランが攻めてくれたほうがリズムとスペースができる。浦和は負けてもいいのだからもっと面白い試合にしてくれ。

 32分、ポゼッション 37:63 と出る。ミランは前の3人で無理なく点を取ろうとしているので危険なシュートは打たれてないのだが、浦和のプレスは全然かからずミランは簡単に奪えるという展開が延々と続く。浦和MFが足を出せないところにボールを通せる相手の力が上だということだろう。そこを脅かすあと1歩の意思の力がないとボールは奪えない。詰めろ鈴木、阿部。

 40分、ワシントンが長駆ドリブルで運び、鈴木のシュートまでつながった。やっぱプレスでボールが持てないときは、こうしてボールをキープし味方が上がる時間を作れる人間が必要だ。長谷部はここで仕事をできないなら、噂通りにシエナに行っても出番はないわけである。頑張れ。トゥリオが上がればゲームが動くはずだが、さすがに相手がこれだけ強いと彼も上がれない。頑張れ浦和MFたち。双方とも決定的なシーンが作れずフラストレーションのある表情でハーフタイム。

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 ミランが前を厚くしてきたので浦和も反攻のチャンスが出る。ミラン攻撃陣がどんどんPKボックス内に入ってき、盛り上がってきた。やっぱここまで相手がうまいと、ワシントンはともかく通用するのは永井・阿部までだなあと思う。長谷部・鈴木は力が足りないというのがここまでの感想で(FMで日本代表に呼びたいとは思わない)、浦和のほとんどの選手はボールを拾っても、ボールをいいところに動かし、自分の体勢を整え、そして何をするかの決断をするまでの時間がかかりすぎる。ミランの選手の3倍の時間がかかるという感じがある。達也とポンテがいないのが痛い。小野も怪我だろうし。

 55分、オープンな展開が続き、阿部が強シュートを打ち、セードルフが打ち、ジラルディーノが打つ。60分、ついにトゥリオがセンターラインを超えて攻撃に参加する。浦和が点を取るとしたらトゥリオが絡んでの組み立てしか考えられないよな実際。彼が最も強力なビジョンを持ちそれを実現できる意志力と技術を持っているのだ。インザーギ IN。

 DMFの位置に上がったトゥリオから狙いすました素晴らしい縦パス! 永井?がクロス! クリアされたがオウンゴールになりかけるまでミランを追い詰める素晴らしい攻撃だった。やはりトゥリオしかいない。俺がオジェックならば、トゥリオをDMFに上げるぜ。

 ゲームが動き始めた。浦和も攻める。―――がその対価として空いたスペースでカカーが完璧な仕事をし、セードルフがゴール。パーフェクト。まあこれはよし。浦和の仕事は面白い試合にすることなのだ。

 点を取ったミランが落ち着いてボールを回し時間を殺す。―――ああ、トゥリオの足が攣った~。あああ、これは駄目なり。阿部がDFに入り山田が入った。その山田がナイスなタッチで2本続けてシュートまで持っていった。残り13分。マルディーニが入り歓声が上がる。こうなったら小野も入れてくれ。浦和は何もできなかった相馬に替え平川。、最後まで抵抗を続けたが、ゲームセット。ふー。

 まあともあれ、WCに比べれば格段に納得のいく敗戦であった。どうしてミランの選手はあれほどボールを取られないのか、逆に浦和はボールをキープできないのか、そこの大きな差が詰まらなければいかんともしがたい。どうしても代表を重ねて見てしまうが、ミランとイタリー代表の強さは同じ高みにあるだろうが、日本代表は浦和より確実にいいメンバーを揃えられるのである。差は詰められるし、こうしてきちんとやれば勝負はできるなと改めて思うのであった。

2007/12/06

日記「FM 2006 日本選手アジリティ幻想」

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■07/11/29(木) □ Football Manager 2006 再燃
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 Football Manager 2006 熱が半年振りくらいに勃発した。チームは前回も使ったバーレーン代表選手のデータを標準エディタで大雑把に書き換えた日本代表と、中田を入れたパレルモで、日本の強みであるセンターMFを3枚使える 3-2-3-2 システムの構築に没頭する。FM 2006 はめんどくさいのでいったん飽きるとこうして間がえらい空いてしまうが、やはりむちゃくちゃに面白いゲームである。自軍のシュートが入るたびに、力一杯ガッツポーズをしてしまう。

 【WC予選プレイオフ】コスタリカが相手となる。初戦のホームは相手に退場が出たこともありボールを支配しまくったのだが、まったくシュートが打てずスコアレスドロー。FWのシュートがほとんどゼロだというのが、相手ゴールに近づくほど威力が弱まるという日本の現状を表している。パスもトラップもやはりセリエAの選手に比べると全然不正確で、シュートに持っていけなかった。稲本中田といった欧州クラスでもこれといった仕事ができず、どうしたらいいのか。アウェイでは予想通り負け。やり直そう。

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   高原 大久保
  憲剛 稲本 中田
中田コ       加地
   Tulio 中沢 坪井
     楢崎

 大久保を走らせ裏を狙うチーム戦術 (Use Target Man & Run Onto Ball) で攻撃力が発揮でき、コスタリカから点が取れるようになる。しかし守備が弱い。2回やって2回とも最後の最後に追いつかれ逆転負けしてしまった。なぜだ。とにかく予選だけは突破させねばつまらんのでやり直し。コスタリカにも簡単には勝てない、これが日本の実力なのだ。

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 再々挑戦のアウェイコスタリカ戦。今回はACL制覇のご褒美にトゥリオや鈴木啓太をインターナショナルレベル (能力 135) に調整する。そして俊足FWに裏を狙わせるのだ。

   玉田 大久保
   稲本  中田
駒野   啓太   加地
  岩政 Tulio 中沢
     川口

 ―――おおおおし、玉田から啓太で先制! 変更が効いた。そのまま一進一退で60分、ここで走りに走ったFW(→高原・田中達也)と駒野を替える。頼む。稲本がすごいアグレッシブさでガツガツ敵を追い、相手の攻めを潰している。素晴らしい。

 そして達也が抜けて折り返し高原が決める。やっ・た。しかし混戦から1点返される。逃げ切れ! 高原から中田! 決めた~~~! ようやくWC出場。アジア予選内で決めてしまわないと、日本がWCに出るのって本当はこんなに大変なのだということです。

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■07/11/30(金) □ FM 2006 ワールドカップ再挑戦
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 明日LSのバースデイパーティなので、萌とプレゼントを探しに行く。前から萌を連れて行きたかった大きなペットショップに行き、猫ハウスを買ってあげた。これは実用品かつ楽しいので喜ばれるだろう。

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 FM 2006:WC本番、バーレーン日本はWCでエクアドルにドロー、イングランドに粉砕された。やっぱFMで日本代表をやっても、オフシーズンに選手を買えるわけじゃないのでやれることは限られてつまらないなと思う。

 と思ったが3戦目にしてフォーメーションが噛み合い―――そうとしか思えない素晴らしいパス回しでアイルランドを 5-0 で粉砕。すごい。1人1人はアイルランドよりも絶対に能力は低いのだが、華麗なパス回しに中村憲剛、中田、大久保のアイデアが炸裂して、日本代表史に残る名マッチであった。うれしくてリプレイを保存してしまった。

 しかしノックアウト初戦は運悪くブラジル、まあ仕方がない。ほんとの06年同様ブラジルが不調で、互角のパス回しでけっこういい勝負になったが、ロナルディーニョの1発に沈み夏が終わる。が、満足なり。今回も前回に続き、充実のWCを楽しめたのであった。

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■07/12/01(土) □ J最終戦
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 初雪になった。萌とMは歩いてクリスマスキャンディを買いに行く。

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 昨夜放送があったJの最終戦を朝から見る。横浜FCは記録的弱さだったらしいのだが、浦和のほうがあまりにも動きが鈍くて、横浜のやりたい放題になっている。これは面白い。カズとカタタウという選手がいい―――と思っているとカズが阿部を見事に突破し完璧なグラウンダークロスからMFがゴール! 素晴らしい。カズは30半ば以降も何年かに一度現役代表ストッパーを完璧にかわして素晴らしいシュートを決めるのだが(井原と坪井がやられたのをニュースで見た記憶がある)、これもそのひとつといえる。あれだけスピードが落ちても現役代表バリバリの選手をタイミングで抜けるのだから、才能というものは恐ろしい。しかし阿部はいつも粘り強さをほめられるが、ああしてスコーンと抜かれ追いかける力も残ってないのだから、いかに状態が悪いかということである。

 浦和がこれほど悪いのは、声を出すトゥリオがいないせいもあるのだろう。一流のDFならば、カズ・カタタウ・三浦アツのキープなど眺めていないでつぶしに行きリズムを与えないわけだが、坪井らは抜かれることを警戒し間を保って見ているので、横浜はきれいにつなぎ最高のサッカーをできている。それを修正しないオジェックも、やはり力のある監督ではないと思う。

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 後半、怪我をしている達也を入れ3トップでペースを変えようとする浦和。しかしこれが続かず、老練な横浜のボール回しにまたペースが落ちる。横浜はこれほどいい戦いができるのに、最近20試合勝ちなしとはどういうシーズンだったのだろうか。2点取らないと浦和はリーグを失うわけで、ここでペースを上げられないのではもう駄目だという気配濃厚。疲労がどれほどたまりパフォーマンスと成績が落ちてもメンバーを変えなかった、オジェックのマネージメントが拙かったということだろう。

 残り5分、鹿島の優勝と見たTVはカメラを切り替えてしまった。鹿島の優勝は何年ぶりだろう。6年ぶりだって。黄金期以来だなあ。ヤナギがシュートをはずした(笑)。こちらは試合終了、浦和の試合はまだ終わっていないが鹿島の監督が歓喜のポーズを見せ、スタジアムがその監督の姿を見て揺れる。

 試合終了。この2試合を見れば浦和失速・鹿島優勝は妥当な結果なのだが、浦和は1週後に世界クラブ選手権に出なければならないわけで、こんな状態で一世一代の舞台に向かうのかと気の毒を感じざるを得ない。このままでは準々決勝でアジア・オセアニア勢に負け、ミランと戦えないという目が濃厚だと思う。

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 LSのバースデイボーリングパーティは期待通り楽しかった。萌のクラスメイトで仲がいいBRがたまたまLSのご近所として呼ばれており、他に知ってる子のいない萌は大ハッピーであった。

 カナダのボーリング場には初めて行ったが、ソフトボール並みに小さなボールに加えガターを防ぐレールも備えられており、子供でも楽しいようにうまくデザインされていて最高だった。このカナダ式を見てしまうと、米日のボーリングは競技スポーツであって、子供がやるものではないと思う。

 ただカナダ式はピンが5本しかなくて間隔が広いので、子供のパワーではピンに当たってもほとんど他のピンを巻き込むことはなく、爽快感に欠けるのが残念。このおかげで上手な子とそうでない子の差もつきにくいわけだが。

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■07/12/02(日) □ Falken 【深雪】テスト
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雪が続き 10cm 以上に達したので、買い物に行くMとBRを乗せテスト走行へ。昨日の浅雪感触から自信があったのだが、なんと家の前でほとんどスタック寸前の状態になってしまった。フロントが空転してぜんぜん前に進まない。あちゃー、やっぱレガシィとはこれほど違うのか、これは駄目かもと思いつつ交通があり路面がすけて見えるメインロードに入ると、ここではグリップは万全になる。普通に走ってまったくスリップを感じず、ブレーキもマージンを見込めば十分に働く。雪上ブレーキングは軽い分レガシィよりも早く速度が落ちて助かる。

 スーパーのパーキングで振り回してみても滑らず、帰路もまったく問題なし。しかし残雪が深いうちのあたりに帰るとまたヨレヨレになってしまった。Mたちを降ろしてから少しテストすると、新雪部分はまるで駄目で、だが前に車が通り道にワダチができてさえいれば、たとえ路面が見えない状態でもガチっとグリップする。わざと速めにターンしてもまったく滑らない。どうやらこれは、Falken Ziex ZE-912 は深雪にかなり弱いのだと結論せざるを得ない。深雪では溝が排雪できないのだ。雪が圧迫されてトレッドに雪が入り込みにくい状態であれば、しっかりと雪をグリップできるということだろう。

 レガシィ+Kumho 実用タイヤでは 30 度の深雪急坂を登っていけたわけで、対雪性能は比較にならないほど落ちてしまったが、まあこれはAWDからFFになったのだから仕方がない。こんな雪は年に数度しかないので、こういうときは大人しく家にいるのが一番ということでしょう(汗)。

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■07/12/04(火) □ ナカタについて考えてしまう
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 FM 2006:パレルモ中田の動きを目で追っていて、これだけ能力が高いのになぜ FM 2006 ではちっともいい仕事をしないか分かった。ボールを持った敵への詰めが遅くてボールを奪えず、逆にボールを持つとすぐに相手に詰められ、横パスを出してプレイが終わってしまうのだ。実際の中田の晩年のプレイと同じである。アジリティが不足しているのだ。

 黄金期は無敵のアジリティとフィジカルで、ボールを持てばガンガン持ち上がり敵を抑えつけてキラーパスを送っていたのだが、20代後半横パス縦ポンばっかりの選手になってしまったのは、やはりアジリティが落ちたのが最大の原因だとこれではっきりと分かった。一流リーグで攻撃的選手として仕事をするには、どうしてもアジリティ(あるいはジダンのように敵から間を取る絶妙の技術と足の長さ)が必要なのであり、中田が晩年チームでも代表でもあれほど決定的仕事ができなくなったのは、落ちたスピードのせいだったのだ。

 やはり怪我の影響なんだろうか。しかしパルマ時代の途中まではアドリアーノらと同等の力を見せていたわけで、その後ガクっと落ちた因果関係がはっきりせんのだよな。力の衰えと共に筋肉をつけすぎたのもあると思うが。カズも同じだったように。

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 あ、「中田 衰え 原因」google でこんな記事があった。
鈴木良平・ドイツサッカー協会S級コーチ「彼がヨーロッパで活躍できた最大の理由。それは競り合いでも負けないフィジカル(肉体)面を鍛え上げたことでしょう。だが、中田にとって誤算だったのは、通常は28~29歳頃に始まるフィジカル面の衰えが、20代半ばから早くも始まってしまったこと。・・・その原因は、スナック菓子が大好きで野菜は一切食べないという彼の偏った食生活にあると、私は見ています。」

 う~ん。しかし中田自身やチームドクターだってサプリメント摂取など野菜不足には死ぬほど気遣っていたろうから、実はどうなのか分からない。

 中田について検索を続けると、いろいろ出てくる。
アンチェロッティ「あれだけのスピードとテクニックを持った選手はそうはいない。(ミランに取るとしたら)まずはナカタを獲得して、それから、ナカタが最も活きる使い方を考えるだろうね。」
ザッケローニ「これまでにも何度か口にしているが、ナカタは世界でも有数のプレーヤーだと思っているよ。ナカタはテクニックとパワーを兼ね備えたプレーヤーで、しかも運動量も豊富。これだけの資質を兼ね備えた MF は、世界広しといえども、数えるほどしかいないよ」

 と、パルマ時代まではネドベド級の評価を受けていたのだと分かる。しかもネドベドがバロンドールを取ったのは晩年だが、ナカタはこのときまだ22~23歳だったのだからなあ。まさかこのあとほんの数年で衰えるとは、誰一人として予測していなかったのである。実に全く惜しい選手であった。

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 ともあれ、ためしに中田のアジリティを現在の13くらいから絶頂期をイメージして18にしてみたら、黄金期が即座に甦り、インターセプトからキラーパス出しまくりの素晴らしいプレイでMOMとなってしまった。CM4までは中田がいつもこういう活躍をしてたのだが、FM 2006 では初めてだ。つまり守備組織が格段に向上した FM 2006 では、アジリティがキモだったのである。小野も中村も FM 2006 ではパッとしないが、おそらくアジリティを上げてやれば活躍するのだろう。そういえば FM 2006 ワールドカップでは、能力的には彼らよりも低い加地と駒野がバリバリに活蹟したもんな。能力が低い日本代表がアイルランドを粉砕できたのも、個々の選手のアジリティが平均以上だったからなのだろう。これは Football Manager 上の大発見であった。

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■07/12/05(水) □ FM 2006 日本選手アジリティ幻想
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 FM 2006:中田の力を引き出す方法は分かったのだが、2006 年の時点で全盛期に近い能力を設定した中田を活躍させても、現実には起こりえなかったことでちょっと空しくなってきてしまった。Football Manager 中田幻想を捨てよう。そして、今日本で俺が一番買う大久保(ドリブル・アジリティ・脚力とも 17、設定能力値 140)を取って、スピードがあれば世界で通用するという、日本選手アジリティ幻想を新たに追及するのだ。

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 FM 2006:トレビソという弱小チームで7ゴール4アシストとそこそこの活躍をしていた大久保を獲得し、パレルモ2シーズンめに突入。中田は現時点の力相応に英下位のポーツマスに3億で買われていった。あちらで頑張ってくれ。

 最初は大久保を中田のいたAMFのポジションに入れたのだが、開幕戦のユーベ戦でボールを支配されまくる。大久保自身はよくやっているが、やっぱ相手を追い回すという持ち味はないので、奴を入れると中盤の支配率が下がってしまう。完敗。

 続くインテル戦の前に大物守備的MFマスケラーノを取得し、大久保はサブFWとして使うことにする。素晴らしい先制ゴールを奪ったアルゼンチンのラベッツィに代え、裏に飛び出すという持ち味がそっくりの大久保を後半から使うと、やはり大久保はFWとしては通常以上によく動くので、常に裏を狙い相手DFを追いいい仕事をする。

 ボールを持てば相手のスペースをドリブルして上がっていけるのが強い。ドリブルで上がってこられるとDFはマークを放してケアしにいかねばならないので、FWにスルーパスを送るスペースができるのだ。現実の日本代表にはこういう勝負プレーがないから、つまらんし爽快な点が入らんのである。中田も全盛期はこういうプレーこそが素晴らしかったのだが、脚力が落ちた晩年は自分でボールを持ち上がることはまったくできなかったからなー。

 この大久保の動きに満足していると、シュートのリバウンドを拾いマキンワにスルーを通して見事なカウンターゴールを演出してくれた。最高の 1.5 列目FWである。いいぞ大久保\(^o^)/。