2016/01/16

ゲスの極み乙女:終わった恋の歌


ムスメが購入したゲスの極み乙女。の CD『両成敗』が、なんと発売 2 日でカナダに届いた。驚愕の早すぎデリバリー、ムスメ喜びすぎ(笑)。MP3 より音が丸い。Youtube でしか聴けなかった曲がハイファイで聴ける。そして聞いたことない新曲がめちゃくちゃカッコいい。「サイデンティティ」はワンオブザベストゲスだろう。すばらしい。


CD 冒頭の数曲を聴いて思ったのだが、歌が本職ではないほないこかとちゃん MARI だけではちょっと無理かと思うレベルの分厚い女声コーラスが入った曲がある。ゲスの最近のステージ後方にコーラス隊がいるのは、サウンド的にこの声を必要とするからかもしれない。


プリンスが「パレード」あたりからボーカルが分厚く交錯するすごい音場を作りはじめたが、このバンドはああいう感じの音に展開していくのかもしれない。ほないこかとちゃん MARI のガレージバンドっぽいゲスいコーラスも最高なんだけどね。




もともとうまく反り合わない心のきしみがテーマみたいなゲスの極み乙女だけど、『両成敗』には終わった恋の歌が入っている。

「駅のホームの端が好きで
それ以外の場所は普通で
僕はそういう君が好きで
それ以外も好きだったけど(セルマ)」


そして

「一緒に飲んだ缶ビールの味が思い出せないんだ
一緒に歌ったあの歌は全部口ずさめるのに」


と歌は終わる。21 世紀の『あの唄はもう唄わないのですか』だ。苦い。古いフォークソングのように甘い終わり方は、彼にはできなかったんだろうな。

終わってしまった恋は仕方がない。好きだった気持ちは前の駅のホームに残っているかもしれない。彼は次の電車に乗り込んで、オイ切符を持ってないぞと車掌に責められている。

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