2020/11/11

【まとめ20年10月】トトロみたいに泣かされちゃうアン

「松田聖子の驚くべき躍動感」「SONGS佐野元春・約束の橋」「最も山川らしい山川健一主人公」「シャキーンズを伝えたい」「ダイヤモンドが欠けているエール」「ああ流行歌は君に輝く」「パンデミック下のハロウィーン」ほか

■10月3日    松田聖子の驚くべき躍動感

#松田聖子スペシャル 彼女がどれだけすごい歌唱モンスターなのかも、作曲チームと成し遂げたことの偉大さもよく知ってることだったが、こんなにノリノリで踊ってたのかと初期の躍動感のすごさに驚いた。ほんとに音楽の申し子だなあ(感嘆)。 pic.twitter.com/O7J7RqH60t


今TVに出てくる聖子さんはいつもまったりバラードを歌っている。この番組後半もやっぱりそうで、止めて巻き戻し初期の彼女をもう一度見た。これはホントすごいな。白いドレスで汗かき歌う「ミルキースマイル」のオーで振り上げる左腕の自然さなんて、ミック・ジャガーみたいだよ :-) 

当時も今もアイドルに興味が薄く、松田聖子はすごいとは思っていたが彼女の身体的躍動感のたまらぬまぶしさには気づいてなかったと思う。こういうのを見ればアイドルに夢中になる人の気持ちもわかる。 

ミックもロッドも年をとっても若いときの歌を歌ってるわけで、バラードばかりやってる聖子さんはつまらない。きっと今も心にいるだろうこのリズムノリノリ聖子を、この番組で見せてほしかった。

■10月3日

#彼女が成仏できない理由 ③コミカルだった話から、急速にロマンチックで官能的ですらある話になってきた。ゴースト高城れにさんが唇つややか動きたおやかで官能的なのである。しかし彼女が思い出した過去のストーリーはマンガ作家と編集者の悲恋らしい。次の話が早く見たい。 pic.twitter.com/JuPwVoPSuD


■10月4日         「アン」は失望を知る家族の物語

#アンという名の少女 初登校。森の小道を歩きながら、お知り合いになれて光栄至極だわ! とか明らかに過剰な挨拶を練習するアンは微笑ましいのだが、その適度な塩梅というものを知らないということで彼女がぶつかっていくものを容赦なく描いていて、つらいなあ。

アンにも視聴者にもダイアナだけが頼りなのか…と思ったが、震える声のマシュウの言葉でまた涙がぶわっと湧いてくる。「子供だよ。あんなかよわい年の子がそんなことを知ってるべきじゃないのだ。腹が煮えそうだ」。彼にも、その一言ですべてを悟る敏いマリラにも、アンは頼れるのだ。

#アンという名の少女 はこのハードな世界の片隅(PEI島や孤児院のあるノバスコシアはカナダの辺境)に生まれたアンが、ありとあらゆる失望に見舞われる物語なんだな。失望を見るのはつらい。しかしマリラとマシューという、おそらく失望をよく知っていてわかってくれる二人に、アンは奇跡的に出会ったのだ。

■10月5日      ポールの天才性

昔ポールマッカートニーの天才性とはと問われて(俺にプリンスの天才性を尋ねたのと同じ友人にw)、「フール・オン・ザ・ヒルなんかあれAメロはたった2コードだよ」とギターを弾いてみせたら「あーっ!」と感動していた。簡単コードで無限のメロディという音楽の魔法を子供たちにもこうして教えてる。 

■10月5日

カナダで初めて自転車のパンク修理をした。バケツの水にチューブを浸し穴を見つけ、紙やすりで軽く周りのゴムを削りゴムのりを塗り、パッチを圧着しゴリゴリこする。手順を体が覚えていて修理15分であっけなく直る。なんたるパンク修理すご腕だ俺は :-) こういうことがうまくいくうれしさよ。 pic.twitter.com/w55crnmFyG


富士山でMTBに乗ってたときは何度も修理したもんなー。ガタゴト道で1日二度パンクすることもあった。 pic.twitter.com/rYZY9NIDKE

■10月5日

【Love, Death & Robots - The Witness】奥様が見てるNetflix映画に目が釘付けになった。なにこれ! CGなの? ウォオオウ。このすごいビジュアルの女の子が殺人を目撃し、香港の町を逃げ回るというわずか10分の鮮烈なショートムービーだった。すごい。(R指定なので日本では見られないかも) pic.twitter.com/eF5Kswty4Z

「私は君が見てるSFやファンタジー映画のビジュアルにぜんぜん食指が動かんのだがw、これには一発で持っていかれた」というと、ゲーム画面みたいよねと言われる。ああそうか、たしかに。こういうゲームのような現実感なきリアル映像が好きなのかも。ブレードランナーの2をこういう絵で見たかった。 pic.twitter.com/Unl4p5PtE1

■10月5日                  SONGS佐野元春・約束の橋

#SONGS 佐野元春。元春は昔一度声が出なくなり心配したけれど、取り戻したなあと最近見るたびに思う。若い頃とは違うけど、明らかに新たなフォームを身につけている。「今までの君は間違いじゃない」と元春を支える分厚いコーラスで胸が熱くなった。3人もハモってる。ああ、なんという名曲だ。

「ニューエイジ」はロボットのように何度でも同じアクションをやってみせるPVが衝撃的だった。2000年頃の佐野元春ホーボーキングはルースターズのベースとレベッカのドラムを擁すモンスター級にうまいバンドだったが、この歌える若いメンバーを揃えた佐野元春バンドもいいな。「小舟で闇を裂き前進していく、力強く勇敢な曲」にふさわしい音だ :-)

佐野元春のアンテナはいつも世界を捉えていて、いつも現代の同時代的な歌を書いてくれる。いやーよかったです佐野元春ショー。イヤなこと忘れる夢のような世界、It' just entertainment。

   ◇    ◇    ◇

一夜明け、もう一度見る #佐野元春。この「約束の橋」は泣けるなー。これほどのメロディとメッセージが今どこか他から聴こえてくるだろうか。「いつか孔雀のようにね、君も西から東へ飛ぶんだよ」と娘に歌詞を教え見せる。サビは訳さなくてもわかるだろう。「今までの君は間違いじゃない」 :-)

「これからの君は間違いじゃない」…聞いた? つまりEven what you are going to do can't be wrongってことだよ。約束されてるんだ。この人は日本のスプリングスティーンみたいな人でさ、サリンジャーが好きで、つまりそういうことなんだよムスメ! と熱く語る俺。

「ニューエイジ」で叫んでた英語はビートルズ「バンガロービル」だ! もう一度見てわかった、ハハ :-) このジョンのチンプンカンプン詩の引用意図はわからんが、「オール・ユー・ニード・イズ・ラブ」でポールがShe loves you, yeah yeah yeahとやったのみたいで、とにかく素敵だな。 pic.twitter.com/bPBFT0DzTG




■10月7日    「エール」から音楽が聞こえてこない

#エール (予科練の歌に悲壮なメロディが採用される)

日本の流行歌はなぜ悲しいメロが多いのかとカナダの人はいうのだが、日本人は悲壮な心境を好むんだろう。それがいつの世も利用されてしまう。

「エール」は音が出ない音楽ドラマで、名曲が裕一の中に湧いてくる瞬間、そのメロディが初めて人に届く瞬間の感動をまったく再現してくれない。あのメロディを聴いて動く練習生たちの気持ちを見たかった。

「ボヘミアン・ラプソディを生まれて初めて聴く男」という動画がしばらく前にバズっていたが、名曲を初めて聴く人の表情や様子には、何百万人ものクリックを呼ぶ共感が明らかにある。それだけで感動的映画となったのが「イエスタデイ」で、映画「ボヘミアン・ラプソディ」と「エール」はそこを見せてくれないのだ。なぜだ。

これだ。「ボヘミアン・ラプソディを生まれて初めて聴く男」。言葉聞き取れなくてもエモーション丸わかり :-) #エール もこういうシーン入れてください :-) youtu.be/O-ucmYN7v3o


■10月8日      動画を見るのがめんどくさい件

いまの若者のクセなのだろうが娘がよくなんの説明もなく動画URLを送ってきて、なにを伝えたいのかを知るためには何分かの動画を集中して見るという労力がかかり、そうする価値があるのかは見ないとわからない。これはコストのバランスがおかしく、せめて説明付けないと見ないよと言っている。

昨日もそういう動画が来て、「日本政府はパンデミック下で旅行する国民に給与を払っている」という10分もの在日外国人ユーチューバー動画だった。政策を褒めてるにせよ揶揄してるにせよ10分も見る気がせず、結論だけ見出しで見せてほしいわけですわw Youtube世代は時間コストの感覚が違いすぎる。


■10月8日    最も山川らしい山川健一主人公「蜂の王様」

山川健一「蜂の王様(1989)」を昨夜読了、ニヤけてしまうほど面白かった。アルフィー高見沢が主役のロック小説なのだが、ユーモアある実在の彼とは別人格らしいワガママ奔放情けない高見沢で、ファンは怒ったことだろう。しかし音楽と5人の恋人の間をアルファロメオで駆け回る彼は、魅力的だった。 pic.twitter.com/bRwfOac4N7

キング高見沢はアルバム制作中に情けないフラれ方をする。泣きながら、こっちから願い下げだぜと思ったりする(そんな台詞はないが、イメージw)。はは、この情けなさは山川自身だろと思いながら俺は読んでいた。数年後のエッセイ「快楽のアルファロメオ」に、まさにそう書いてあるのを今日見つけた。 pic.twitter.com/qCEByYeIJV

エッセイによればバブル期山川はスランプで、ろくでもない作品を書いていたという。アルファロメオ・スパイダーでドライブ中の女友だちにそう指摘され、ヒントをもらい、「高見沢というイメージを借りて、自分自身のことを書いた小説だった。無防備すぎるほど正直に自分のことを書いている」と。やはり。つながった。全集ならではの面白み。 pic.twitter.com/fsxzkr2YeR

俺は山川のロック小説の破滅的な主人公たちに惹かれず、エッセイで語られる情けなくチャーミングな山川自身のことを読みたいとずっと思っていた。それがまさにこのキングビー高見沢なのだ。アルフィーファンから苦情が殺到し落ち込んだそうだが、これは俺にとって山川ロック小説ベストです。 pic.twitter.com/gfmxlCWtff

山川「ロックス」主人公や処女作のブライアン・ジョーンズよりも、音楽と5人の恋人の間をアルファで飛び回るキングビー高見沢はリアリティがある。こういう才能とバンドをやったことも実際ある。俺が日本で最後にギターを弾いたブルースバンドには「5人のワイフ」という曲すらあるのだ。まさにである :-)◆ pic.twitter.com/l6ZUmR9GXW


10月8日     シャキーンズを伝えたい

(何度もアップしては削除されてきた「シャキーン」の歌たち。ツイート動画でなら残せるかもとアップを開始する。この名曲たちをどうにか後世に伝えたいのだ。サキタハジメはこのツイートをRTし、「お米ありがたい」と喜んでくれた

(メインボーカル小山哲朗の弱々しさも、2ndサキタの清志郎っぽい歌い方もとてもいいし、そして外人部隊ACKOちゃんという方のあの声ね。なんで有名になってないんだ彼女は!)

■10月10日    呆れたスガ総理と記者会

#ニュース7 で初めて学術会議に関するスガ首相の生声を聞いたが、ひどい。

「学術会議には国の予算が入ってるから」とまことにタワケたことを総理は言った。「じゃあ国の予算が入った桜を見る会私物化の責任はどう取るんだ!」と即座に思う。「だいたい学者を雇ってやるって話じゃねえぞ! 助言を乞う立場だろ何言ってんだ!」記者もそう思っただろう。総理と話してくれよ。Just talk! pic.twitter.com/JYZ6GYYI3x

スガ氏の言うことが全部たわ言なのは官房長官時と同じだが、クローズドの小さな会見場で座って花束で手元を隠すという配置構成と記者数・記者質の限定により、以前より守られている。職責は重くなったのに、説明責任と心理負担はより軽くなっている。馬鹿げている。 

政権がなにかをして批判が高まると大したことじゃない論が中立的な人たちからも出てくるが、メディアという審判がオフサイド取らないから国民がオフサイドだろオイ! と怒ってるだけだもんな。永久にオフサイドで点が入り続けるなら、民主主義なんてもうやっていけないではないか。

「起きろよベイベ誰か違うやつに/君の一票を託してみないか/とんでもないのを選んでみないか」――清志郎が生きていたらこんな安倍スガ長期政権なんてものはなかっただろう。有権者が目を覚まし、自民党もさすがに少しは真面目にやっただろう。平成日本最大の精神的損失だ。

清志郎がタイマーズで権威をコケにしてた海部総理の頃は僕もただ大笑いし投票無視してましたけど、選挙に行こうぜと歌った2000年は森喜朗ですからね。日本におれば僕は行ってましたよきっと。彼が第二次安倍政権時代まで生き、強烈な倒閣ソングを残してくれなかったことが悔やまれる。 pic.twitter.com/UIdwuvX2CR


■10月11日

#彼女が成仏できない理由 ④ゴーストライターとの対面を潮に、玲が成仏しそうな気配。だけどそれだけじゃストーリーは終わらないはず。対面の他は特に物語は進まず、静かな味わいの短編小説のような回だった。給料やっすいとズバズバいうコンビニの留学生ちゃんが実にかわいい。 pic.twitter.com/Tm7aa0lFTy


■10月12日       アンのFib

#アンという名の少女 登校拒否の日々、マリラを心配させまいと罪のない嘘(fib)をつくアン。マリラはYou're fibbingとよく言っていて、アンが悪い嘘(lie)をついているわけじゃないとは分かっていてくれる。しかし偉い人が説教に来るくらいで、fibであっても神は見ているという時代的な抑圧を感じる。 

アンが牧童ジェリーにだけは初回から態度デカく、彼も「お前なんか学校に行けるだけいいじゃん行けよ」と素っ気ないのが面白い。気兼ねせずものが言える心の安息所なのだ。そして火事場でのアンの活躍に、そのジェリーがあんなに目を輝かせるというね。良い :-)

#アンという名の少女 を見ていると、「日本の人はこのドラマどう言ってるの?」と家族が聞いてきた。「昔のカナダ過酷だなー、日本はあんなにイジメや偏見ひどくなかったぞて言ってる」とアン的なfibを言ったらすごいウケました :-)


■10月13日   野党政治家の厳しいゲーム・山本太郎

山本太郎が #ゴールデンラジオ に出ていたのだが、彼が参院選戦略ミスで国政での存在感をなくし、都知事選にブレてしまったことを代理司会の青木理氏に突っ込まれていた。本人も批判の向きは承知で動揺などしてはいなかったけど、リベラルは野党にも厳しいなあ。山本太郎を国政でまた見たい。

青木理氏はジャーナリストだからリベラルとかそういうことではないか。まっとうなジャーナリストは野党にも厳しいということか。しかし与党政治家は政治方針のブレどころか国会で偽証してもダメージないのに、野党政治家はわずか一手二手の選挙戦略ミスで民衆の期待という政治生命を失いかねない。なんと厳しいゲームを強いられてるのかと思う。


■10月17日      サイケなシャキーンズ


(シャキーンはNHK教育だから歌詞は教育的で、そして音楽は才能ある無名ミュージシャンたちに任され素晴らしいものが作られている。この木の株たちは皆スタジオミュージシャンなんだろう、ほんといいバンドだ)

■10月18日     半沢直樹最終回

#半沢直樹 最終回、すっきりした :-)  裏芸と恫喝は得意でも、議論になったらろくにモノが言えないのが実に現実のあの幹事長っぽかったw 「そんな馬鹿げた言い訳一般社会では通用しない!」。まったくだよ。「これが桜を見る会前夜祭、ホテルの費用明細です!」って、誰かあばけ暴けあばけ頼むー! pic.twitter.com/Y6LjWAm9Hk

#半沢直樹 最終回、白いプレーンなシャツに着替えた白井議員カッコよかったなあ。これを見て巨大政党でないがしろにされている議員たちも、目覚めてくれたりしないかしら :-) pic.twitter.com/WYM7X08I1A

■10月18日    ザ・バンド映画日本で公開

あれは感動的です、『#かつて僕らは兄弟だった』。ザ・バンドの音楽に詳しくなくても、残された数々の写真があまりにも素晴らしい。優れたバンドの周りには、優れた写真家が必ずいる。

僕のバンドの写真をずっと撮ってくれてたカメラマンは、その後解散したわれらバンドを置いて世界に旅立ち放浪写真旅を経て、ローリング・ストーンズのバックステージに入ることを許されるほどの写真家になりました。「写真家は優れていてもバンドのほうはそれほど…」という例もある :-)

■10月19日     未来少年コナンの再放送

#ギガント宮崎駿は本当にすごい。どんな海外SF大作のメカよりもこれでメラメラと燃え上がるものがある。このとにかく絵がすごいというワンダーは「映像研」を見ていても感じる。#未来少年コナン

■10月19日

#彼女が成仏できない理由 ⑤思いもよらぬ方法で、エーミンが玲を外に連れ出すことに成功する。これはステイホームの頃に作られたドラマなんだろう、解放感につられニコニコしてしまう。このドラマいいなあ。今TV Japanでやってるドラマで一番詩的だ。なにか大きなテーマや事件をめぐる話ではなく、それでいてなにか謎も仕掛けられてるし。 pic.twitter.com/EuKgkDjWwC

彼いいですよね森崎ウィン。#彼女が成仏できない理由 でミャンマーの人たちと話すシーンがペラペラで、おおすごいと笑ってしまった。玲を見る表情だとか身体の素軽い動きにとても魅力がある。来週最終話なのかな、また彼をなにかドラマで見たい。コンビニの留学生ちゃんと客の小さな恋の行方も楽しい :-) 


■10月19日      アンへのシンパシー

#アンという名の少女 初潮に動転したアンの背中をさする愛のマリラ。アンがかき立てる情動はすごいな。「女性になるなんてまだ無理よ! これが何年も? 毎月?」というあの声。悪いことが起きてるわけじゃないと大人は知ってるのに、あの声でどうしようもなく同情しちゃう。シンパシーとはこのことだ。 pic.twitter.com/87L50OXmWD

#アンという名の少女 ダイアナの子も只者ではない。小さな酔っぱらいにしか見えないw 彼女はアニメのイメージよりも賢く強く、意思的にアンを愛していて素敵だ。アンが惚れるのもわかる :-) pic.twitter.com/zhcX7d3bpo



マシューがどぎまぎとパフスリーブを買いに行くのは、むかし見た演劇アンでもラブリーなハイライトだった。しかしマシューに女性の知人がいたのか。それもあんなロマンスの香る。素敵だ。亡くなった兄の話も出てきて、俺が知らない背景はたくさんあるんだなと思った。 pic.twitter.com/gCPOxbc9QK

そしてダイアナとの別離のさなかに届く愛のパフスリーブ :-) アンの物語がいつも琴線かきむしるのは、描かれる感情がとことん普遍的だからだろう。誰もが覚えのあるあんな失望こんな喜び。普遍的でないのはあのキモ教師の色目くらいなもんで、なんだあいつは一体オイw


■10月20日     弟を迎える少年

出産を終えた親戚の奥さんとニューベイビーを、病院から自宅へと送迎した。おととい生まればかりの赤ちゃんに気を使いそろーりそろりと運転すると、マアやさしいのねと感謝される。そりゃそうだよ。弟が来るってんで3歳の末っ子が超盛り上がっていて、着いたらこの顔。たまらん :-) pic.twitter.com/Z5EbRK71GR

病院はコロナ対応でものものしいことになってるのかと思ったら、普段と変わりなかった。俺はただの運転手なので当然中には入らなかったが、中も余計なところは行くなと動線を決められてるくらいで、「あの無菌室みたいなビニールだらけになってないの?」と聞いたらまさかと笑われた。

運転中に話すとその家の子らの学校でコロナ案件は発生してないそうで、いつかは出るだろうが散発的なもので抑えられるだろうという感じらしい。「まあUSAに住んでなくてよかったよねカナダで」「I know!!」という感じです。

■10月20日     手塚マンガみたいな波瑠さん

#リモラブ ①波瑠さんのコメディを見るのは初めてで、マスクで顔半分隠れていても目と眉で感情(あるいは無感情w)が伝わってくるのがマンガのように美しい彼女ならではで、面白い。朝ドラ役者もたくさん出てるし。ゲームチャットで恋に落ちた相手が社内の誰かだという、ラブハントゲームなのかな。 pic.twitter.com/ose7jQsZom


■10月21日     北村有起哉に釘付け

#エール 「先生の苦しみは、到底俺にはわかりません」という劇作家池田の言葉がいいよな。そこはわからんが、俺の劇であなたの音楽を聴きたいんですよという未来への欲求が裕一を動かす。優しさではなくて。そして名曲が初めて聴かれたときの感動が、音の歌で初めて描かれた。

北村有起哉が映るたびに目が釘付けになり、表情や声の出方、所作のメリハリなどにいいなあと惚れ惚れする。野心家の劇作家という役だからなおさら映える。マッサンの頃八嶋智人が「シャーロットさんは役者として出力が高い」と褒めてたと思うんだけど、北村有起哉もそんな感じです。 

■10月23日      ダイヤモンドが欠けているエール

#エール ヒストリアで「長崎の鐘」を聴いたとき、藤山一郎の強い声にかぶせカンカンカン、カンカンカンと打ち鳴らされる鐘の音にざわっときたんだけど、ドラマの歌と鐘は控えめだった。音楽の感動の再現って難しいなとこのドラマでいつも思う。今週は永田先生に尽きる。

「エール」は俺に音楽の感動を与えてくれない。「長崎の鐘」がドラマ全体のクライマックスになるかと思ったのだが、吉岡秀隆に持っていかれてしまった。あの鐘とともにマイナーからメジャーへ移るときの心の鳥肌は立たなかった。

作曲はいつも鼻歌すら歌わぬ裕一と五線紙の無音の格闘として描かれ、完成した歌は録音風景で披露され、それが届く大衆は描かれない。「針がおりる瞬間の胸の鼓動」、ダイヤモンドが欠けているのだ。現代人もよく知る名曲がラジオから流れ、「カーネーション」糸子一家がラジオ前で大声で歌い盛り上がるという、ドラマ開始前に思い描いた幸福なシーンが訪れない。

■10月24日     シャキーンズ希望のエイトビート

スローから8ビートに移るところのノエのかっこよさよ。この熊本野映さんもまったくの無名だが、ステージングも含めて素晴らしいシンガーである。このライブを見て、「知るや君」を歌ってたのはこんなきれいでカッコいい白鳥だったと知ったときの俺の喜びね :-)

「知るや君」のビートはELOっぽい。イントロから歌に入るところで名曲「Living Thing」のサビとマッシュアップできちゃう :-) 俺はビートルズやELOみたいな明るい8ビートが好きで、シャキーンズはメンバー全員木なのにそのビートを身につけている。本当にいいバンドだ。希望のエイトビートなのだ。

■10月24日

(平均所得で日本が韓国に抜かれる)

韓国との比較が出るたび、今の政権がよいから韓国経済がよくなったわけじゃなく、歴代どの政権も国をよくする仕事をやってきたんだろうと思う。自民党みたいな選挙勝つだけ政治じゃ政権維持できないほど国民の見る目が厳しくて。大差がついてるのは産業実業ではなく国民の政治リテラシーで、そこが悔しいなあ :-(

94年にカナダに来て語学学校に行くと、日本は韓国より開明的で優しいというイメージを韓国ガールズが抱いている様子で、歌を歌わぬ大江千里みたいなごく普通の青年がモデルみたいな韓国美女に追いかけられてたのだが、あんなファンタジーみたいなことは今はもうないだろうなー。はは :-)


■10月24日

#彼女が成仏できない理由 (終)まさかこんな長大な謎明かしが最終話であるようなドラマだとは思わなかった。思いもよらぬSci-Fi背景w 奇天烈な実験室と古舘寛治の見事な英語w しかし辻褄は合ってる気がするし、後味はとても良い。ははは。楽しいドラマでした。前回のこのラストは美しかったな。 pic.twitter.com/IgBD0QacTQ

#彼女が成仏できない理由 コンビニ店長とドゥアンちゃんがよかったな。訛りの味わいたまらんし、顔と体の演技も最高。「リュウちゃんに、奥さんと子供がいたァ?」というくだりでアハっと声が出てしまった。エーミンともどもこの才能も、他のドラマの在日外国人役でどんどん使えばいい国際化ジャパン。 pic.twitter.com/iVdzlUzfpu



■10月25日       ほっぺたにブドウ畑のしずく

「ミチロウは国立のブドウ畑のアパートに住んでいて、ほっぺたにブドウ畑のしずくをつけたまま吉祥寺に遊びに来ていた。僕と一緒に歌ったり、リコーダーを吹いたりしていた」。――ああ、文章のすべてが詩だなあ友部正人。 gosan5553/stat

ほっぺたにブドウ畑のしずくをつけたままみたいな友だちが、俺も吉祥寺に住んでる頃できた。彼の歌に、胸の奥になにか柔らかなものを秘めながら他者を拒む画家の詞があった。「だけどたった一人のマドモアゼルが、彼の求めに応えました。張り裂けそうな胸の奥から、真っ黒なブドウの弾ける甘い香り」 

彼を通じて友だちとなったまた別のバンドのギタリストはすご腕で、友部正人や古井戸加奈崎芳太郎のバックでもギターを弾いていた。「友部さんの歌があまりにすごくて、俺はなにも弾けず、1曲のあいだまったく音を出せなかったことがある」と彼は言っていた。すごい。 pic.twitter.com/ctzGmDaA6p








■10月26日    トトロみたいに泣かされちゃうアン

#アンという名の少女 今週はダイアナの泣き顔から。この子たちの喜びと悲しみはなんて胸ギュー鷲掴みなのだろう。それは俺にとってトトロサツキの「今頃きっとどこかで泣いてるわ。どうしたらいいか、わからないの!」とおんなじところにあって、何度見ても泣かされちゃう。 pic.twitter.com/L6gkTBY6v6

毎週目をウルウルさせて思うけど、「アン」は百年経っても変わらない普遍的感情を描いているから泣けてくるのだと思う。そしてそれはトトロ的、キキ的、宮崎駿的なものなのだ。最近見た日本のドラマで感動したのもMIUのハムちゃん救出の、助けたい間に合いたいという根源的な感情だった。

若きマリラを演じる役者さんに、よくこんなぴったりの人を見つけるなと思う。幸福な結婚生活も持てたはずの、聡明で華美ではなく美しい女性。都会の夢を語られたマリラはしかし、「無理(impossible)」だと感じたという。PEIの田舎の少女にはまさしく、不可能だったんだろう。pic.twitter.com/gnpeN7LTrR


そんなマリラに重ねてアンの心が描かれる。「結局大事なのは、悔いなき人生を生きるということよ」というダイアナ叔母の言葉を聞き飛び出していくアン。Impossibleなんてないんだ。君の道には約束の橋がかかっている。今までの君は間違いじゃない、これからの君は間違いじゃない。 pic.twitter.com/n3dL28zJN4



そしてマシューもいいよなホントいい。畑手伝うよと声をかけたギルバートの農業やりたくなかったんですという返答の、意外さとその意味にさっと曇る眉の優しさよ。たまらん。朴訥さと聡明さを併せ持つマシューという農夫そのものにジーンとさせられる。ああもっと彼らを見ていたい。出荷船難破のあおりでこれから厳しくなるのだろうか。ああシーズン1終わっちゃうの、どうすんのNHK! pic.twitter.com/hVtaYPS7df

あったかもしれない過去を抱えるマリラのような人にとって、アンという輝く未来を家に迎えるほどの慰めと喜びがあるだろうかと、そういう物語です。出先から家に帰るとき微笑んでるもんなマリラ :-) 


■10月29日     北村有起哉のお父さん

(戦後すさんでる久志にまた歌を歌わせる週)
#エール 歌っていくにつれ暗く陰のある歌の力が、久志自身を引き込んでいくのがよかった。そして彼を引っ張り出した劇作家池田が本当にいい。お前の落ち込みなど俺には到底わからん、しかし裕一が妙に想いを寄せるお前の歌は聞きたいという、裕一を音楽に連れ戻したのと同じ豪腕。

北村有起哉はあの昔のドラマのお父さん俳優の子だったのか! お父さん北村和夫は、わが故郷のすぐそばにある小布施という町の老舗栗菓子店の宣伝をしてた記憶が。ググってもみつからないんだけど、すごいな有名俳優が桜井甘精堂のCMに出てると驚いた記憶が。栗おこわ食べたい…。 pic.twitter.com/NIsQu7a9mT

小布施の風景
お歳暮が届いて、北村和夫お父さんが「お、甘精堂か」と渋い感じでいい、お茶を飲みながら栗羊羹を食べ「うまいなあ」と迫真の説得力でいうんです。こりゃうまいようまいに決まってる :-) ああ食べたい甘精堂の栗羊羹。 pic.twitter.com/rRFm77K6l3




■10月29日      70年代日本ロックの奇跡

(柳ジョージがアメリカのポップス歌手にカバーされたという知らせ)
「祭ばやしが聞こえる」は、いったいどんな奇跡で1977年の日本にこんな見事なAORが生まれたのかと思うくらいの世界レベルの名曲ですよね。それが遅ればせながら順当にいま、世界から発見されたのか :-) twitter.com/gosan5553/s…


今日ちょうど柳ジョージがギターとコーラスをやるショーケン「熱狂雷舞」を聴いてたのだが、演奏も歌も信じられないくらいいい。1979年のあのライブ盤自体が奇跡だ。あの頃のショーケンというロックンローラーそのものが奇跡だ。◆「祭ばやしが聞こえる」 youtu.be/Z_HGBXK7W-4?t=


■10月30日      ああ流行歌は君に輝く

#エール ラーメン食べる池田と鉄男に、ラジオから聞こえてくる久志の歌。(ふむ、まあいい歌じゃねえか)という顔と(いい歌だなあよかったなあ久志)という顔。うちわを手に取り踊りだしちゃう音。ポピュラーソングっていいなあというシーンであります。 pic.twitter.com/x8rq9B1Cwi

俺が見たかったのはこれだ。飛び切りの歌謡曲が民衆に届くこういうシーンを、どの歌でも見せてくれるべきだったのだ。作曲風景も録音風景もいらんのである。

10月31日      シャキーンズ愛の名曲

(この歌をTwitterに残せてほんとうれしい。誰にも知られぬシャキーン愛の名曲。2番にいくところでメンバーを紹介する白鳥のノエがカッコいい!w)

10月31日     アメリカ大統領選迫る

レディガガ「投票しないつもりの人にこそ言いたい。どの候補も嫌い、選挙というシステム自体がイヤで関わりたくないとしても、あなたが投票しなくてもシステムは変わらないし、あなたがこの国にいることも変わらない。そして投票しないという行動が、あなたに影響を与えるの」。そうなんですよね。 twitter.com/ladygaga/statu

10月31日     パンデミック下のハロウィーン

【ハロウィーン】どれくらい子供らが来るのか不明だが、今年のうちの庭先のハロウィーン飾りはこれ。かわいいんじゃないでしょうか。2枚めはネガ反転写真、夜になればこんな風に見えるんじゃないかなという希望図です。 pic.twitter.com/ASwsG4zya5

【ハロウィーン】始まった。最初の子がなんともののけ姫のサン! ちゃんとあのお面と白髪を頭にのせた5歳くらいの子がきた。

「もののけ姫じゃん!」
「知ってるの?」
「オフコース!」
「Mommy、they know Princess Mononoke!」

ーーいやー初めてだよジブリキャラ、やっぱりNetflixのせて正解だよジブリ :-) pic.twitter.com/gVtMIy8hXn

うちはマスクをしてトングを使い子供らにチョコレートをあげている。しかし今年はさすがに少ない! 半時間でまだ数人しか来ていない。

【ハロウィーン】8時半、終わってしまった。花火がバンバン上がり、イエーという若者たちの声が聞こえる(イエーじゃねえ、集まるんじゃねえw)。やってきた子はなんと5人。少ないだろうと思ったけどここまで少ないとは。やっぱりどれだけリスクがあるかわからんから、親も出さなかったんだろうな。 pic.twitter.com/UbuCPNdpQO

【ハロウィーン】最後の子はマリオだった。もののけ姫・マリオと5人中2人が日本由来キャラだったということで、まあそれはよろしかったんじゃないでしょうか :-) (残った45人分のチョコレートは、スタッフがおいしくいただくことにします) pic.twitter.com/Sr1k8pjgQD