2012/05/26

日記「Lords of Waterdeep」

「アンドロイドのリスト管理」「日本には四季がある説」

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■12/05/10(木) □ アンドロイドのリスト管理
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Google フォン G1 初の実戦として、Todo をメモに書いて買い物用足しへ。画面が明るいので閲覧性は前々機カシオ Pocket PC E-2000 よりはるかにいい。立ったままのキーボード入力もできる。想定してた場面ではしっかりと実用になった。


【Windows Mobile】Listpro。あらゆる
種類のリスト/データベースを自分で
デザインし運用できる。


【Android】Google タスクとシンクする
シンプルなリストの SSI gTasks ToDo
しかし問題なのはより詳細な ToDo/リスト作成系で、Windows/Windows Mobile/Palm の大傑作リスト作成プログラムである Listpro のアンドロイド版が出ていないのである。検索すれば俺とまったく同じことに悩む旧 WM/Pocket PC ユーザーは多くいるわけで、こういうツールをこそ作って売ればいいと思うのだが、MKがいうようにスマートフォンユーザーはライト層で、そんなにガツガツ情報を整理しないということなのかな。

仕方がないのでアンドロイドユーザーフォーラムで旧ユーザーが「Listpro の代わりにこれでガマン」と挙げている Todo 系を片っ端からダウンロードして試してみた。どれも Listpro にはまったくかなわないが、SSI gTasks ToDo は Google タスクときれいにシンクするという長所があると判明。これでなんとかしのいでいこう。





【Windows Listpro】車のメンテナンスノート。
オイル交換時期や修理からの経過日数などが
わかるようデザイン。
Listpro で作った幾十のリストは、Google タスクなぞに移植可能な単純なリストではなく雑多なテキストデータを階層化により有機的にオーガナイズしたもので、PC を初めて買った 20 年前に「これぞ無限記憶機械を使う醍醐味」と集積と整理を始めた《自分に関する細々としたデータ》が、ここになんでもかんでも入っている。買ったものの値段やら旅行費用やら車のメンテ記録やら DVD-R の内容やら。TV の番組表もここに貼っておくと開始時間にアラームを鳴らしてくれる。

こうしたデータを表計算やデータベースソフトに入力してしまうと、検索はできるが一覧性がなくなる。アウトライン階層形式の利点は使う人の見やすいように見た目を変えられることで、他にこうした雑データを一覧性と検索性を両立させつつ整理する方法はないんじゃないだろうか。Listpro を使わなかった日は、Pocket PC を買って以降1日もないだろう。俺やおそらく多くの愛好家にとって、Listpro は欠くことのできない主力セカンド脳となっている。

モバイル環境がどうなろうとこの Listpro データは Windows 上で使っていくが、アンドロイド移行でこれを携帯することはできなくなってしまう。まあ仕方がない。ここから当座の ToDo 関連のみ移植して使っていこう。



Course Vector Google Tasks というツールを使うことで複数行のテキストを一気に Google タスクにペースト可能と判明した。これで Todo 的なものは Listpro から簡単に移植できる。ありがたし。

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■12/05/13(日) □ 日本には四季がある説
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今年最初の夏日。今日はバーベキューをやる予定だったのだが、萌が熱を出してしまい肉など食える状態ではない。しかしともあれ仕込んだ肉は焼いてしまわないとどうしようもないので、庭で寂しく一人火をおこす。

しかしいつもながら突然に夏気候だな。「日本には四季がある」→「どこの国だってフツーにあるだろう」というツイートを見かけ、MやLDにそう言われたこともあるんだけど、バンクーバー@BCのこの時期は「花が咲き始めた春(曇ったり雨が降ればまだ全然寒い)」→「突然紫外線の痛い夏」の2種しかない感じ。まだ花が本格化してないのに雲が切れると日差しが痛く、穏やかな春爛漫という時期が抜け落ちている。晴れたら光は夏そのものなので子供らは興奮して薄着をしていくのだが、雨が降れば家のヒーターが入る気候なので、萌は昔からすぐにこうして体調を崩すのだ。

日本は花の春が長く、暑くなり、梅雨もあってからさらに夏なので、季節の移り変わりが4つどころか春夏秋がえらいステップが細かく分かれている。そこがやっぱりいいところであり、日本の季節に対するさまざまな情感が俺の体には強く残っている。たとえば日本の梅雨時の長雨なのに寒くない日々なんてカナダにいたら味わえないフィーリングで、そこがやっぱイイわけなのよね。日本に住んだことはあっても、MとLDにはその微妙な差異が快を感じるようなトリガーとしては働かず、だから日本人が「四季四季」と騒ぐことが妙に感じられるのだろう。

今年最初のバーベキュー、チキンはうまかったがビーフは相変わらず。萌は夕方は薬も効いて元気だったが、まだ油断できない。明日は学校に行けそうにない。

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■12/05/20(日) □ Lords of Waterdeep
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日本語学校の運動会に行ったら、中学クラスの子は1人も来ていなかった。これって幼稚園小学クラスのイベントだったのか。よくわかっていなかった。萌が恥ずかしがるのも道理なので、ラジオ体操だけ参加して切り上げMKのところを訪問した。

MK家でダンジョンズ&ドラゴンズのボードゲーム「Lords of Waterdeep(ウォーターディープの支配者たち)」をプレイ。D&Dの世界観の中で「ストーンエイジ」的ワーカープレイスメントをやる感じのゲーム。ボードの絵と角型月型のコインがサイコー。盤上の職能マスにワーカーを配すことでキューブを取れたり、「公共」建物を建てられたりする。集めたキューブとお金で仕事を達成することでポイントが得られる。キューブを集める手順は「グレンモア」にも似てるので、俺と萌は即座に理解しサクサクとゲームを進めていけた。

プレイヤーが建てる公共建物は元からある職能マスより強力で、多くのキューブが取れたりするのでどのプレイヤーにも利用価値が高いが、使用すると建造オーナーに使用料としてポイントやキューブが入る。長い期間稼働するとこれが結構強力なので、序盤に私欲に走らず公共建物を建てるという作戦はアリなわけだ。スペシャルカードでキューブを得るときは他プレイヤーもおこぼれをもらえることが多いなど、常に協調が発生し、あまり差がつかないように考えてバランスが取られている。米製ながらユーロを研究し尽くしたゲームらしい。使われなかった建物には次回コインが乗るところはプエルトリコだし。

このゲームの美点はゲームに背景として世界観がガッチリとあるゆえに、

「ミッション『双頭の鷹を手なづける』達成、これで15ポイント」
「なんで鷹なんぞでそんなでかいポイントがもらえるんだよ!?」
「その鷹を見張り台に配置することで町が安全になるんだ」
「あー、なるほどそれはたしかにエライ」


と、個々のミッションに魔法物語的な意味付けができるところだ。これは素晴らしい。各職能マスやカラーキューブが何を指すのかは俺にはわからなかったが、紫は魔女だとか言ってたのでD&Dを知っていればいちいちうれしかったりするのだろう。ボードに描かれた城などの美麗な絵は実は機能というか意味はなかったのだが、D&Dに詳しい人には「ああ△△城だから魔女キューブが取れるのね」みたいな納得感があるのかもしれない。

俺は小ミッション多数を達成し、萌は大ミッション少数達成作戦、MKは建築作戦でのゲームとなり、萌がMKに僅差勝ち。俺は大差負け。これはかなり面白いな。★★★★くらい。

【追記】その後 D&D ファンと共に5人戦をやってみて、クエストや城の名前など誰も見ちゃおらず、魔法物語テーマなどさほど関係のないゲームなのだと判明。メインは色を集めクエストを達成するゲームで、つまりチケライと同じである。でその色集め手順が複雑になっただけ。多人数だと時間も長く、評価を★★★に変更。

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欠点はよく似た「ストーンエイジ」同様、ミッションを達成しても取れるのはポイント+@だけであり、自分の領地や建物、つまり自分の得点システムが拡大するようなゲームではないので、拡大盛り上がり要素が薄い。キューブを集めて点と換金して完了という感じで、ミッションの達成感とリワード(ご褒美)感があまり高くないのである。チケライやカルカソンヌにも後から拡大するリワードはないが、路線達成や町完成にはビジュアル的な満足感が高い。このゲームにはそれもない。ゲーム総時間は説明を聞きながらで約1時間と十分にクイックなゲームなのだが、拡大要素が薄いのでゲームが平坦であった。最後にがーっと盛り上がる感じがほしかった。

拡大再生産ゲームである「プエルトリコ」や「グレンモア」では、『この建物効果で算出する産物を売って金を貯め、あの大建物で勝負をかける』『この区画でウィスキーを量産し、その酒で酒場を併設する』といった計画の継続と発展(拡大再生産)が最高に面白く、終盤に一番でかい点が取れ盛り上がるようにデザインもされているわけだが、このゲームの「達成」の+@で得られる継続拡大要素は「白キューブを取るとプラスもう1個」程度のものなので、ややダイナミズムに欠け得点を伸ばす見通しが立てにくい。俺は小ミッション多数が裏目で点が伸びず負けてることは明白だったのだが、かといってどうすればよいのかは初回プレイからは見て取れなかった。プエルトリコは難しく複雑なゲームだが、初回から「次はなにはともあれ倉庫と市場を絶対買おう」と戦略が立てられたので、やはりあっちのほうがシステムが明解なんだよな。

というわけで、ゲームとしては自分の村を機能的にデザインしていくうちのグレンモアのほうがよくできてると思うが、しかしこうした強力な世界観を持つゲームは強いなーと痛感した。逆にグレンモアはそこが弱いわけで、ゲームマニアではない人に両方やらせたらこっちのほうがやること(つまりゲーム性)が単純で物語性がある分ウケるかもしれない。「パンデミック」だって「病原菌増殖から世界を守る」という目的が超わかりやすいから、ゲーマーじゃないMが一発で興味を惹かれ気に入ったのだと思うしな。

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久々にグレンモアをやろうとして思いついて探し、カルカソンヌプレイヤーが作ったボードゲーム・スコアキーパー for アンドロイド「KeepScore」を発見。これは素晴らしいデキ。「10マイナス2点ね」と簡単に入力でき、入力した得点が明瞭にポップアップしつつ10秒間は確定しないという方法で間違いを防ぐという現場ゲーマーならではの配慮もなされたクリーンなUI。ラウンド数とその時点のスコアまでキープしてくれるので、「あの中盤の21点がでかかった」みたいな棋譜が残る。ログとして保存までしてくれる。これ以上ないデキですね。

こういうアプリを見つけると、新しいアプリが出てくるほどの活況になかった Windows Mobile 出身者としては、アンドロイドに移行した甲斐を感じるのである。

2012/05/18

日記「俺も Google フォン入手」

「ティーンエイジ Wifi ライフ」「アンドロイドと PPC は大違い」「指タップの謎」「アンドロイド OS は低性能?」「日カ UI 観の違い」

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■12/05/04(金) □ 俺も Google フォン入手
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初代 Google フォン(HTC G1)
なんとBRばあちゃんがなくしたセルフォン(アンドロイド携帯)が見つかり、すでに彼女は新しいのを与えられているので、今回紛失→見つかった携帯は萌が使えばいいとの通達が元締めオーナーのMKからある。―――! ということは。萌が今使ってるあの初代 Google フォン(HTC G1)は………とお伺いを立てると、もちろん好きにしていいと言われた。かくして俺も突如アンドロイドフォンユーザーとなる。すごい。

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しかしこの紛失したほうのセルフォンを取ってくるのが大変だった。「モールのカスタマーサービス」と言われてモールに連れて行き、見つかった電話を取りに来たとBRが告げるとそんな電話はないという。でBRが「なんですって!? ここはどこ?! ローヒードモールじゃないの?!」とカナキリ声を挙げ、ここで俺が連れていくモールを勘違いしてたのだと判明。電話をなくしたのは至近のコキットラムモールではなく、3町向こうのローヒードモールだったのだ。がっくー。道中も駐車場でもモール内を歩いていてもBRは間違った場所にいることに気づかなかったわけである。がっくし(笑)。

脱力笑いしつつ改めてローヒードモールに行きカスタマーサービスに行くと、今度は感じの悪いオバちゃんがニコリともせずに、「このカウンターにはない、何日になくしたのだ、あなたに電話したのは誰だ」とBRを責め立てる。BRは質問に答えられないので動転し、どうしてよいのかわからずソーリーソーリーと謝るのである。俺はBRの袖を引っ張り、

「謝るこたあない。誰が電話したかなんて知ってるワケがない。向こうの内部連絡が悪いのであって、あなたのせいではない」

と難聴のBRと受付オバちゃんの両方に聞こえるように大声で怒鳴る。これでオバちゃんの態度がやや改まり、やっとあちこち電話して調べてくれた。こういう「私はあなたのために働いてるわけではない、他の社員のミスも自分とは一切関係ない」という態度を見せる人はカナダじゃよくいるが(アメリカじゃもっと多い)、だったら裏方をやっていてくれよ。人前に無愛想な顔を晒さないでほしい。

でようやく別のカウンターにあることが判明したのだが、そこで「どこの会社のセルフォンだ」と最後の謎解き関門があった。BRはここでまた絶句したが、俺が「会社はわからんがアンドロイドフォンだ」と答えると、「あああのサムソンね、じゃあなたがBRだね」とようやく解決となった。やれやれ。

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かくして回収した電話は萌のものとなり、初代 Google フォンが俺のものとなった。自分のものになるならばと前とは違う熱心さでいじってみるが、最初に萌の Gmail アドレスを入れるのに1時間かかったように、やはりこの OS は操作ロジックがわからない。アプリの操作はメニューとバックボタンの2ボタンしかないらしい。この2ボタンの組み合わせてさまざまな用途をこなすわけだが、これまで使ったどんな OS とも違ったロジックなのでとにかく戸惑い思うように操作できない。タスク管理バーはなく、いっぺんバックグラウンドに回ったアプリはフロントに戻せない。なにが裏で開いてるかも不明。いろいろと不便な OS である。

アプリはモノトーンなデザインで全体的にアップルっぽい。ビジュアルはいいが使いにくいというのが初日のアンドロイド感想。コンピュータ世界は簡単な仕事がめんどくさくなる方向に進んでるよな。しかしとにかくめんどくささを我慢して一旦設定さえ済ませてしまえば、Google マップと Wifi ネット環境とカメラ・ビデオが手に入る。日本語入力は弱いだろうから Pocket PC との併用になるが、頑張ろう。

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■12/05/05(土) □ ティーンエイジ Wifi ライフ
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萌がもらったサムソン・アンドロイド携帯は俺の Google フォンより世代が相当に新しく高性能で、キビキビ動くし動作するソフトウェアも多い。萌は「とにかくセルフォンでテキストしたい」と言っていて、携帯電話アカウントはないのでいわゆるテキスト(携帯メール)はできないからどうしたものかと思ってたのだが、一番の親友のSRも幸いアンドロイドフォンだったのでお互い標準装備の gTalk で Wifi 無料テキストしまくれる。小さなキーボードですごいスピードで打ちまくりケラケラと笑っている。よしよし。

さらにこのアンドロイドフォンを Skype 化しての Wifi 会話にも成功した。Skype は驚くべき高音質で、ラグはあるが完全に実用になる。友達もペアレンツに頼んで PC や Ipod にこれを入れてもらえば、お金がかからず皆バーチャル個人電話だよと説明すると、身を震わせて喜んでいる。夢が広がるティーンエイジ Wifi ライフ。

アンドロイドフォンで驚くのはオフにしていても、Skype や gTalk がくればちゃんと着信することで、こうなると Wifi 環境にある限り完全に携帯電話だ。スマートフォンってオフにしていても Wifi は生きてるんだな。使ってみて初めて知った。道理で電池が減るわけで、萌は半日使ってカラっぽになったが。

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【FIFA09 Wii】英エバートンで全タイトルを取ったので、もう一段弱いチームで他のリーグをやってみようと、スペインのエスパニョールを試してみる。せっかくだから史実通り俊輔を入れてみようと購入すると、初戦レアル戦でいきなり彼らしい左足一閃のロングアシスト。中盤に置けばプレス力が弱く、サイドに置けば突破力がなくて厳しいんだが、ドタドタとボールを追い、ボールを持てば小味の利いたパスを出す俊輔を操作していると愛情を感じてしまった :-)。

エスパニョール俊輔2戦目は2アシスト。FW がちゃんと決めてくれればあと3点いけたという好パス連発であった。やっぱり俊輔に預ければいいボールが出るとチーム(俺)もわかり、彼にボールが集まる。そして俊輔が1人交わしてパスを出すと、見事に味方が走り込んでいる。FIFA ではパスの正確さに加え、走る味方がどれだけ見えているかというのも選手のパス能力となる。俊輔は監督(俺)がはっと驚くようなところにいいボールを送り込んでくれる。これまで使った中でもモントリーヴォに並ぶワールドクラスだわ。怪我がなければやっぱり当然ここでも十分にやれたわけなんだよな。

―――ああ、このよくできた FIFA で中田も使いたかったな。俊輔に 83 と高い評価がついてるんだから、最盛期から相当に落ちた 2006 年頃、ボルトン時代の中田でも十分働けるだけの能力はあっただろう。ボルトンのアラダイスはけっこう酷な監督だったので、中田はプレミア中盤としては平凡な守備力が強調されるポジションしか与えてもらえなかったのだが、持ち味を知るものが使い所を考えてやれば引退まであと数年プレミアで十分働けただろうと思う。それをやってみたかった。

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■12/05/06(日) □ アンドロイドと PPC は大違い
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萌のアンドロイドフォンは順調なのだが、俺は PPC/WM (Pocket PC/Windows Mobile) と同じ環境にしようとしてうまくいかずにいる。携帯デバイスのキラーアプリである手書きメモとボイスレコーダーが標準でないのが痛い。アプリを探せばいろいろあるが、どれもデキは PPC/WM デフォルトに劣る。この2つをハードウェアボタンに割り当て、ボタンを押しただけで録音、手書き(線画入力)開始できるのが PPC の便利極まりないメモ取り機能なのだが、アンドロイドではどうしても実現できない。Pocket PC より世代が 10 年近くも新しいのに、こんな重要で単純なことができないとは意外であった。

アプリの出来が悪いのではなく、常時ロックがかかり、ハードウェアボタンが少なく、その割付もできない(v1.6 で動作するボタン割付アプリは結局1つもないので、OS に制約があるのだろう)アンドロイドのアーキテクチャが、こうしたメモ取り機器として使おうという用途を阻害してるのである。

まあ2日いじってわかったが、設計思想が違うとしか言いようがないな。「ファイルを持ち出して出先で思うがままにいじれるマイクロ Windows +(上記の)速攻完璧メモ取り機能」というのが Pocket PC/Windows Mobile の骨子だったのだが、ファイル転送すらできないというか、ファイラーが入ってないんだから「ファイル」という概念すらないのがアンドロイドなのである。つまりこれは「ネットコミュニケーション機能が万全な電話」なのであって、俺が Pocket PC で追求していた携帯読み書き機器ではないんだな。

しかし PC のない1階で FIFA をやりながらMKとチャットし、メモを自分宛に送っておける(Google トークに送っておけば PC とアンドロイドをシンクする必要もない)んだから、こうして携帯からネットに安定してつながるというのは実にありがたいことだ。Windows Mobile はブラウザは出来がよかったが、チャット機能は実用になるアプリがなかったのである。

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萌は今日午前中は俺と一緒にセルフォンで遊び、午後はSFが来たのでいい日で、夕方散歩しようと誘ってきた。自転車で久しぶりに走り回る。萌は最近スポーツにちょっと熱心になっており、自転車で普通に移動しながら立ち漕ぎやホップに挑戦している。


この電話のカメラ/ビデオは暗くて超低性能だが、
携帯していればこそこうして撮れるなと
ありがたみを感じる瞬間
で公園についたら見せたいことがあるといって自転車を止め、公園の低いフェンスをひょいっと片手つきの背面跳びで飛び越えてみせた。おお。簡単なことだけど、運動神経が鈍く臆病な萌がそんな軽業をやるので驚いた。どうやって覚えたのかと聞くと、「スリープオーバーのときSRが教えてくれた。ポリスに追いかけられて、これで逃げたんだって」なんていう。ポリス.....(^_^;。こないだ誕生パーティでお父さんやお母さんとジャムセッションさせてもらった音楽一家のSRは、他の子たちとはちょっと違った個性であるようである。

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■12/05/07(月) □ 指タップの謎
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アンドロイドチューンの日々は続く。最初に iPhone に触ったときにも思ったけれど、なんで指タップにしたんだろうこれ。唯一考えられる利点は「ペンがなくても操作できる」だけど、DS だって Pocket PC だってペンがなくても爪で操作できるじゃん。実際 DS の画面を指でタップするのと同じくらいの精度だろう、アンドロイドのこの指タップ式は。だからメリットが1つもわからない。

Palm のグラフィティ、Pocket PC の手書き認識、DS でのあらゆる操作と十分に定着していたペン操作を全部ナシにして、指タップなんていう不合理な操作体系がハンドヘルドのスタンダードになってしまうとはなんという無駄だろう。誤タップによるフラストレーション世界総計はすごい量なんではないか。

―――あそうか、指フリック(ページフリップ)というカッコ気持ちいい操作性を実現するために指操作にしたんだな。iPod の最初からその操作CMをバンバン流してたもんな。指フリックはまあたしかに気持ちいい。だがそのために他の不便を全部受け入れるというのはなんなのか。それにアゲイン、ペン操作だってフリックは完璧にできるわけで、これも指タップを正当化するものではない。

アローキーとペンがない操作系ゆえ、テキスト選択&コピペ、ページめくり閲覧という基本編集操作性は MS-DOS 以前というか、コンピュータ黎明期のラインエディタに近いくらいにまで落ちている。そういえばテキスト編集時のえらいめんどくさい選択操作なんかは、MS-DOS 以前の Unix Emacs に似ているな。

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それに Mac からの影響なのだろうが、Delete がなくてバックスペースだけだという UI にも参る。昔の Mac がこうだったが、BS(アンドロイドの Del)は「たった今打ち間違えた箇所を消す」というタイプライター的な単機能キーであって、その他のどんな編集作業でも役に立たんではないか。消したい箇所ではなく消したい文字列の終端までまずカーソルを持って行かなければ削除が始められない。そしてマウスやアローキーのないスマートフォンでは、このカーソル移動自体が大苦労なのである(※)。
(※)この初代アンドロイド OS(1.6?)はさらに画面タップにバグがあって、対策を施してあるアプリ以外は全部、編集画面をタップした瞬間カーソルがファイルの先頭に飛んでしまう。こんな大バグを持った OS を出すんだから Google いやはや。

スマートフォンに限らずカナダじゃ学校でも PC/Windows での削除方法を教えておらず、萌なんか Windows なのにマウスで削除したい部分を選択して BS を押す。Shift+アローでテキスト選択という操作すらしない。こんな馬鹿操作をやらせているカナダ学校のコンピュータ教育の阿呆さにも恐れ入る。

こんな面倒な UI や操作性を放置してる北米人が作った操作体系が世界基準となり、見た目はしょぼいが操作系は万全だった NEC モバイルギアやカシオは市場から消えてしまったんだから腹が立つ。モバイルギアで動いてた DOS の DoDiary なんて、いまだに史上最高のスケジューラ/小規模データベースだったと思う。Google アプリ群なんて比較にもならん。

スティーブ・ジョブズがどれほどえらい人なのか俺はよくわからないのだが、どれほどえらくてもこんな UI をスマートフォンのスタンダードにしたことで、マイナス 30 点くらいつくのではないか。

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■12/05/08(火) □ アンドロイド OS は低性能?
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引き続きアンドロイドチューン。ホームに出すアジェンダ、天気予報、手書きメモ、クリップボード履歴などを入れて、徐々に Pocket PC に近づいている。長文テキストが快適に読めるテキストエディタ、Jota も見つかったので、萌を学校に送りながらもう Pocket PC は持ちだす必要がないかなと思っていた。

Jota は WM 時代からあるソフトウェアで素晴らしいデキなのだが、アンドロイドの制約らしくどんなアプリも一度に1枚しかファイルを開けないのに困った。バックグラウンドに回ると他のアプリとのメモリー兼ね合いでランダムに閉じてしまうし、アンドロイドのマルチタスク性能は異常に低いと感じる。実際アンドロイド OS は、Linux 云々という割にえらい低性能だよな。初代 Google フォン自体のハード性能が低いのだとしても、俺のカシオ Pocket PC 2002 より6年は新しいはずなのに、なにをやらせてももっさりなのである。

日本語入力はシメジというのが高精度で驚いた。語彙は不足しているが予測変換までしてくれるので、Google 日本語入力よりも POBOX に近い。これとハードウェアキーボードの組み合わせは強力である。―――まあとはいってもアンドロイドというか指で触るスマートフォン全体がカット&ペーストすらまともにできない環境なんで、そんなに書き続けることなんてヒトの集中力の問題として不可能なのだが。

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■12/05/09(水) □ 日カ UI 観の違い
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買い出し。アンドロイド上に作った買い物リストを手にスーパーをシャカシャカと歩いていると、やっぱり手元からスルリと落としそうで怖い。なんでこんな落としやすいものにストラップ類がつけられないのかワケがわからない。萌はすでに一度ガッチャンと木の床に落としている。スマートフォンは辻褄の合わない事だらけだ。

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出かけたついでにうちのアンドロイドフォン群の元締めオーナー(アンドロイドアプリ開発者でもある)のMKのところに行き、アンドロイドについていろいろと話す。Pocket PC/Windows Mobile のほうがいいデザインだと思うが(ちょっといじれば完全にキーボードなしの Windows になるから)、オフでも gTalk などが着信する Google のインテグレーションは素晴らしいというのが俺の感想。MKは Windows Mobile をチューンして使い良くするなんていうことをするのはトモみたいな凝り性なやつだけで、そんな奴はそんなにいないから PPC/WM は普及しなかったんだ。世界の大多数は買ったものをそのまま使いたいわけで、それには iPhone、アンドロイドがよくできてるのだとのこと。

俺が最大の欠点だと思う指タップは、従来のタッチスクリーンは硬度が不足し必ず傷が入ったが、この指式はガラスだからその心配がないとメリットを挙げる。それにしたってこんなドゆるい精度がスタンダードになるなんておかしいだろうというと、「慣れたら押し間違えはしないしそんなに気にならなくなる」との意見だった。俺だって1週間いじって慣れたけど、操作性はペン操作の足元にも及ばないという気持ちは最初から変わらない。

奴は俺がすでにカスタマイズしまくってる Google フォンを見て、「ぼくはこんなに変更したことがないよ」と笑っていた。MKみたいな真性ギークでも、スマートフォンのチューンアップなんてしないものなのか。そのへんに操作性を改善してやまない日本人とカナダ人の違いがあるのかもしれないな。奴の Linux 操作もコマンドライン中心で、相当にめんどくさいことを厭わずやってるしな。

ストラップの欠如については、「落としても壊れないから大丈夫」との見解。感覚が合わんー (^_^;。

2012/05/03

日記「子供の創造的ライティング道」

「梅ちゃんの遅刻ファンタジー」「サッカーの耐えるスリル」「カナダ算数教育の解せなさ」「お下がり Google フォン」

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■12/04/16(月) □ 梅ちゃんの遅刻ファンタジー
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朝ドラ「梅ちゃん先生」は、2週間経つが相変わらず。人物描写があまりに浅いので、演じてる人たちも持ち味を出しようがなくてつまらないことだろう。お父さん(高橋克実)なんか「フラガール」での暴虐親父役などなかなかすごかったけど(※)、ここではジャニーズ系ドラマの頑固親父みたいな定形芝居しかやれない。このドラマのレベルはちょうど、あのチャライ梅ちゃん幼なじみ(あまりにつまらん役なので役名すら記憶できん)のあたりに設定されている。
(※)そういえば梅ちゃんの医専同級生弥生さんはあの「フラガール」暴虐親父の娘さんだと思う。あの同級生は首がしっかりして声も揺れず、彼女が画面に映るとすごく安定感が出る。梅ちゃんのグラグラを中和してくれる。

女の子の青春を爽やかなファンタジーとして描くという意欲があるのはわかるが、少女の心の揺れ動きをたとえば少女マンガは何十年も前から、それこそ「遅刻ちこくー(頭をゴン)」からスタートしつつ素晴らしい高みへと連綿と描き、世界最多の膨大な文化資産として日本は蓄積してきてるはずなのである。なのになんで TV ドラマだと「遅刻ちこくー(頭をゴン)」にとどまり続けなければならないのか。これじゃ韓国ドラマと同じではないか。その理由がわからない。

その少女マンガのダイナミズムを携え、少女からオバサンまでの心の揺れ動きをリアリズムとファンタジーと茶番をミックスして描いたから、「カーネーション」は素晴らしかったのだよな。

毎日朝ドラが面白いという生活の素晴らしさに、「カーネーション」の半年で俺たちは中毒になっている。中毒だからオートマチックに「梅ちゃん先生」を見る。するとあまり面白くない。「梅ちゃん先生」を批判して気持ちいいわけじゃないし何かが変わるわけでもないが、ついついツイッターで愚痴をこぼしてしまうわけである。

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■12/04/24(火) □ サッカーの耐えるスリル
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【CL バルサ・チェルシー】英国アナ「(トーレスゴール)今、この瞬間、チェルシーがトーレスのために支払った5千万ポンドは完璧に返済されましたーっ!」

いやー、すごかった。バルサが負けるのは不条理だとか、引きこもるチェルシーは醜いといった記事やツイートをよく目にするが、相手の足が届く寸前のところをゆるいパスでつなぎ続け、ボールは走るが自分も相手も走らないサッカーを延々とやるバルサのサッカーが美しいとも俺には思えない。この試合に限ったことではなく、バルサのサッカーには昔からスリルを感じない。

シーズン前半にレアルが一度やってみせたように、高い位置からプレスで勝負をかけてきてくれればバルサはショートカウンターでチェルシーをボコボコにできただろうが、チェルシーにはそんな注文に応える理由もない。後半カウンターをかけたチェルシーが守備が戻り切っていないシーンが何度かあって、そのときだけはバルサの人もボールもダイナミックに動き得点の匂いがした。しかしバルサがそれを意図的にできたら褒めるしかないが、そのためにチェルシーにカウンターチャンスを与えるわけにもいかんしな。

同じ戦術を 180 分間やり続けるという点ではチェルシーもバルサも同等だったが、チェルシーは耐えていたのであり、バルサは工夫がなかった。TV の英国アナウンサーが後半、「どんなに楽観的なチェルシーサポーターでも、センターバック不在の10人でバルサ相手に戦い抜けるなんて想像もしなかったでしょう! このチェルシーの努力を誇りに思うべきです!」と声を高ぶらせていたが、俺も同感だった。サッカーでああして劣勢なチームが耐える姿には俺は惹かれる。初めて見た WC90 のアルゼンチンがそうだったし、94 のイタリーもそうだった。


マラドーナ、耐えて伝説のカウンター
耐えて耐えて耐え抜きながら、カウンターチャンスに賭け上がっていこうとするドログバやラミレスの姿にはスリルがある。実際ラミレスは二度に渡り奇跡のカウンターを決めてしまったのだから勝利に値したとしか言いようがない。

初戦のラミレス→ドログバの針の穴を通すコンビネーションは、WC90 のマラドーナ→カニージャのようであった。美しかった。

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■12/04/26(木) □ カナダ算数教育の解せなさ
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久々に数学の宿題にサインをしてくれというので目を通してみる。やってる百分率=レシオ(割合)がわかってるのかどうか試してみると、あまりよくわかっていない。

「3つの6角形と10個の歯の割合」
「5個の包丁と8個のブーツの割合」


なんて無意味な図例を作っている。「この町の住人中、日本人が何人、中国人が何人、それ以外が何人といった風に、同じものを比較しないと意味ないだろう、意味がないものは『割合』にはならん」と説明しても話が通じない。『割合』という概念自体が正確にはわかってないのである。どう説明したらいいのかなと頭を抱える。

しかし小数点の意味や負数の大小がわからんというのを9月にやっていて、半年経ってもまだ百分率がはっきりとわかっていないとは。なんなのだこのカナダの中学教育のはかどりの悪さは。これで通知表では数学も含め萌は全科目Aになっているんだから、彼女個人の問題ではなく教え方が悪いとしか考えられない。実際教科書でこの項目を見ても、まだるっこしくダイレクトじゃないメソッドで説明されている。

成績は気にせんが、子供らが合理的に最小限の努力で物事を理解させてもらってないんじゃないかということには、仏日英ともいつも苛立ちを感じるのである。

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■12/04/29(日) □ お下がり Google フォン
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BR婆ちゃんがまたセルフォンをなくし孫のMKに代替機をもらったのだが、今度はキーボードもついたアンドロイドのすごい端末である。BRがなくしたり壊したりするたびになんかえらいグレードアップしていくなあと思い(これで4台目?)、これはつまりお前の仕事関係でフリーでもらえる携帯なの? じゃ萌ももらえるのと聞くと、とんとんと話が進み、萌がついにGoogle フォンのお古をもらえてしまいました。携帯電話のアカウントは取らないが、Wifi でアプリを入れていくらでも遊べるだろう。

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で俺が設定を任され見てみたのだが、メニュー構成が超使いにくい。メールアカウントを変更する方法がわからず、ネット検索しても元の持ち主に電話してもわからず、Youtube の動画を見てやっとわかり結局1時間かかった。メールアカウントの変更に、「セキュリティ」にある「初期化」を選ぶだなんて、そんなの見つかるわけがない。Google のアプリって実際どれも、他とは違うというのが大きなモチベーションになってるとしか思えない独自仕様に満ちているな。

じっさい iPhone もアンドロイドも使いにくいと思う。コンピュータの UI やコマンド構造で一番人間に直感的にわかりやすいのは、やっぱり DOS から始まり Win 95 あたりで完成した上位>下位の無骨なフォルダツリー構造だろう。iPhone やアンドロイドをいじるたびに、なんで現代のコンピュータ屋はこのフォルダ構造を見えにくくしたがるのだろうかとうんざりする。どこに何が入ってるのかが開けていくのが面倒でいじる気をなくしてしまう。20 年以上コンピュータを使い、ハンドヘルド(Pocket PC)も 10 年使ってる俺がだんだん使えなくなってくるというのは、ハンドヘルド機の進化としておかしいだろう。(iPhone はアンドロイドとは違って使いやすいとのこと。実は一度しか触ったことがない)

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ともあれ、Google フォンはMKがいろいろアプリを入れてくれた。Google マップやナビゲータが入るとやはり助かる。MKのベイビーが笑ってるときに、萌がさっと取り出しビデオを撮ったのもよかった。俺は普段カメラを持ち歩いてないので、こうして萌のスマートフォンが補完してくれるとありがたいのである。

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■12/05/03(木) □ 子供の創造的ライティング道
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萌が宿題で

「困難に直面しどう切り抜けたか、希望を失わないことがどう助けになったかなどを両親に聞いて作文せよ」

という課題を出され、話をしてくれと頼んできた。そんな「希望」というお題をもらってピッタリのケースを答えるような、大喜利みたいな「困難」があるかよと課題の出し方に俺もMも呆れたが、それは萌には言わず考える。やっぱおじいちゃんが亡くなったときかなあ。しかし死ぬとわかっていてそのまま死んじゃったんだから、「希望」なんてテーマは入れられないんだけどね。

―――病室にずっといてね、おじいちゃんは鎮痛剤でほとんど眠っていて、起きたときに世話をするとその世話がなってないと怒鳴られたりしたんだけどさ、その怒鳴りたいときに怒鳴れる奴としてそこにいれて私はうれしかったわけ。痛くない時には昔一緒に行った競馬旅行の話なんかもゆっくりとしたしさ。あと兄貴が見舞いに来ると「お前が来るのが一番うれしい」とおじいちゃんが言い、「カナダから来て1日中付き添ってる俺の立場は\(^-^)/」と笑っちゃったけど、だけどおじいちゃんがうれしいことが私にもうれしかったわけ。―――こう話していると萌がポロポロと涙をこぼし始めた。

私を日本に送り出してくれたことで、みんなMと萌に対しても感謝していたし、おじいちゃんが亡くなったときに萌がくれたメールが感動的だったんで訳しておばあちゃんにも聞かせてあげた。あの夏に「希望」なんてどこにもなかったんだけど、そうして一緒にいても遠くにいても、相手を思う気持ち、consideration とか caring feeling があってさ、それがみんなを助けていたんだと思うよ。そう書いたらいい。それは「希望」というお題とは違うけれど、課題の趣旨には合ってるよ―――。



萌は「物語」を空想して、主人公の行動やら町の描写やらを PC で毎日大量にタイプしており、その文章は信じられないほどうまい。はっきりいって俺が読めと言われてちょっとだけ読んだ「ハンガー・ゲーム」とすでに大差ない。だがこうして人の気持ちだとかをうまく説明したり書く力はまだない。しかしこういう抽象的な、これとクリアに書き記せないことを考え書く能力こそが本当は大事なことだし、そこからが本当のクリエイティブ・ライティングなんだと思うのよね。空想上の事象をただテキストにしている今の萌の「物語」は、まだそこに至ってないのだよ。まだギターのコードを覚えた程度だ。ここからが歌なんだ。頑張ってくれ。