ラベル サッカーゲーム の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル サッカーゲーム の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2014/06/09

日記「本田の不調より惜しむもの」

「ミニゲーム会」「香川が躍動するキプロス戦」「最後のブラスバンド」「本田控えめコスタリカ戦」「大谷ノブ彦レコメンド」「本田の不調より惜しむもの(ザンビア戦)」

=======================
■14/05/24(土) □ 姪とミニゲーム会
=======================

 【CL 決勝】レアル MF モドリッチが中盤で追いついたボールをダイレクトにアウトサイドキックで前にバシッと送ることで、アトレティコのプレスのタイミングを何度も完璧に無効にしていた。ダイレクトではあり得ないタイミングと角度とスピードでパスが出てくるので、アトレティコ守備者が反応できないのだ。サッカーにはまだこんな見たことのない技があるのかとワクワクした。技術と崩しのバリエーション&それに対する男たちの魂の守りの博覧会のような試合でした。

 俺にはバルセロナよりもレアルマドリードのサッカーのほうが面白い。バルサはよく足であんなに延々パスをつなげられるなとは思うが、彼ら超絶技術プレイヤーたちにとっては想定内の距離と速さのパスを繰り返してるわけで(その距離と角度を永久に作り続けられるところがすごい)、バスケットボールやホッケーに似ている。つまり手でやれば俺もできるかも(笑)という感じのサッカーではある。足でしか出せないレアルのパススピードと距離と意表をつく角度、そしてその先に走るアタッカーたちの極限スピードとコントロール技術には、サッカーでしか見られない美しさがあるといつも思う。

 日本代表はどちらかというとバルサっぽいんだよな。まあクリロナやベイルみたいなウィンガーは日本にはいないのだが、誰も予期しない場所に長く強いグラウンダーパスが出て「――あ! 長友が走っている!」というレアルのようなスリルを感じてみたい。しかし中村憲剛を選ばなかった時点でそれは、失われたパスなのだ。

----------------------
 うちに泊まっていた姪SFとボードゲーム会【こねこミキサー】。ミキサーに投げ込まれた猫たちの中から自分の猫だけ助けろという、まったく笑えない小学生的アメリカンジョークから生まれたアメリカンゲーム。米加ゲーマーは直接攻撃が大好物なのだが、「これを喰らえ!」「ぎゃー!」という遊びで「ラブレター」以上の時間や思考能力を費やす意味がはたしてありや。まあそれだから今「ラブレター」がヒットしてるんだろうが、これ以後もこういう直接攻撃ゲームは米加からキリなく出てくるんだろう。

続いて【レボリューション】。12の選択肢をついたての陰でシークレットに競り、勝ち取った権利で町の9つの施設を専有していく競り&地域専有ゲーム。これは面白かった。競りゲームというのは初めてに近いのだが、「ここは誰も狙ってないので1金で取れるはずヒヒヒ」と考えるのは楽しい。

 欠点は序盤で誰かが薄く広く賭け、それがたまたま他者とバッティングせずコインより強い武力と脅迫トークンが大量に取れてしまうと、以後そいつが武力と脅迫を使ってたいがいの競りに勝ててしまい容易に独走してしまうこと。今回MKにそれが起きてしまいゲームがしらけかけたのだが、彼のベイビーがいいタイミングで泣いてくれてゲームから抜けざるを得なくなり、そのおかげで残った3人は素晴らしい接戦を最後まで楽しめた。こうした安易拡大再生産独走を止める方法がゲーム内にないのが明らかに欠点である。ここをベースに詰めれば傑作ゲームになっただろうにと思う。

 しかし最近家ではクイックで満足感の高いボーナンザ2人戦ホームルール(畑3枚、手番で最大3枚置き)ばかりやってたが、こうして何かを構築していく中量級ゲームはやはり達成感があってよろしいなあと思った。こないだ数年ぶりにやったチケライ Euro も楽しかったしな。できればやはり農業建築拡大再生産系がやりたいのだが、グレンモアはさすがに飽きた。なにかまた買いたいのだが、俺が知るかぎりミドル級で文句なく面白い農業ゲームってないんだよなあ。

  SFとはボーナンザ3人戦もやったのだが、 直接攻撃のアメゲーが好きなSFは俺やMと違って交渉が辛くて辛くて、「えーこれでもトレードしてくれないのかよ!」と悲鳴が上がるおもしろゲームとなった :-)。それでも彼女が勝ったという。

----------------------
 せっかくSFが2泊もしてくれたのに俺も萌もあまり遊べなかったのだが、送っていく途中ボドゲのことや萌の音楽のことをたくさん話した。萌の聞くオルタナティブロックがうるさくてつまらんのだよとこぼすと、ポップを聴かれるよりいいじゃないと言われた。そりゃまあそうだがね。SF21歳は反抗期がまったくないまま大人になった、珍しいくらい話しやすい子である。

=======================
■14/05/27(火) □ 香川が躍動するキプロス戦
=======================

 【キプロス戦】期待は高まったが結局いつものスタメンでスタート。本田はアタランタ戦と同レベルで、アタッカーとして戦力にはまったくなっていない。香川柿谷長友は周りより2テンポくらい遅い本田がボールを収め次のアクションを起こすのを待ち、リハビリを手伝っているという感じの試合になっていた。技術で敵を交わせないので相手に体重をかけ動きを止めボールをキープしようとし、チームで一番多くファウルを取られている。足を引っ張ってる感がすごい。

 香川が素晴らしい。シーズン中も体は十分キレてたけれど、代表だとプレイのリズムが合うのでえらいことになっている。マン U の不調に抑えつけられてきたギプスが取れたみたいな躍動感。脚にボールがついているのでボールを見ず周りを見渡しながらキープできる。シュートもワールドクラス。香川のW杯になりそう。というかそうならないと厳しいだろう。

 チーム全体としてはボール回しもスムーズで、内田がしっかりプレイできているのがありがたかった。しかし長友が別格の強力さで香川も調子いいため例によって攻撃は左からばかりとなり、いい加減飽きる。何回ぶち抜いてクロスを入れてもそうそうヘッドでは勝てないのだから、長友がもっと工夫するのとともに右からの攻めもちゃんとやってもらいたい。ボールが左にばかり行くので岡崎と柿谷はなにもできず、ボールタッチも少ないゲームであった。

◇

 俺が本田香川よりも期待する大久保は後半短い時間 FW で入ったが、たちまちイニシアチブを取り個人技とコンビネーションの両輪で攻撃を作っていた。最後に本田のプレイ選択が良くなったのにも寄与していた。うまくて判断が早ければやはり誰とでも合うのだろう。中田がローマで即活躍したように。

 代表ではチームがほしいところで必ずボールをくれるので、後半の本田は判断に冴えが出てリハビリ効果が感じられたが、ここから回復してもミランで怪我をする前あたりの状態に戻るだけだろう。ミラン本田は単直に言って下手なのだ。周りと合わないとかポジションだとかコンディションがという話ではなく、プレイで何も生み出せないから失望の声が飛んでいたのである。

 「セリエAの下位でもスタメンは難しい」とまでミラン OB のコスタクルタに酷評されていたが、それは言い過ぎにしても相手 DF が本田のプレイ方向を限定すると切り返してその逆を取れない。ドリブルはプレスから逃げる方向にしかできない。パスはつなぎか DF 越しのロブ。シュートは枠に行かないと、要はやってることは最近の日本代表と同じなのだが、ビッグクラブのアタッカーとしてはブーイングものの凡庸さなのである。バイタルで持ってもつなぎとキープしかできない AMF なのだから、お前が10番言うなとミランサポが苛立つのも無理はない。

 去年のコンフェデ・イタリー戦ではもっといいプレイも出ていたので、去年から今年にかけて技術、反転力に影響を及ぼすなにかが体に起きたのかもしれない。そして4月の足首の怪我でコンディションがさらに底を打ち、現在はそこからの回復中なわけだろう。体調は回復しても技術と反転力が戻るかどうか。戻らなければ来季もミランというのは考えにくく、W杯後には移籍の話も出るだろう。

 4年前、岡田監督は俊輔が回復しない場合のオプションを用意しぎりぎり間に合ったが、ザックは用意せず来てしまった。試してほしい代替策は数あれど、時間も人員も足りない。結局なんで4年間あったのに憲剛と大久保を使った強力なオプションを用意しておかなかったか、なぜ予備メンバーを連れて来なかったかというザックの無策さへのため息に尽きる。

=======================
■14/05/29(木) □ 最後のブラスバンド
=======================

 萌の中学ブラバン・合唱部最後の演奏会があったのだが、萌はどちらもやる気をなくしルーティンでやってるのが見て取れた。無理もないよな。音楽指導力に難がある顧問の下、つまらん選曲とアレンジの音楽を3年間やり続けたのだから。やめないだけでも偉かった。いい演奏をして盛り上がることがないし、萌が家で吹いているのを聞けばかなりうまくなってるのだが、自分がうまくなっても全体のクオリティが上がるわけでもない(去年までは全体のチューニングすら合わなかった)。子供の合唱と楽器への熱意を水で薄め続けるような3年間の部活であった。このエクスペリエンスのあとで高校では、クラリネットも合唱も続けないだろうと思う。

 萌はもともと楽器よりも歌が好きでハモるのが得意なのだが、合唱部では3年間一度も二部合唱すらやらずじまいだった。合唱部なのにエレキバンドがついて、半数がマイクで歌い残り半数が口パク(歌ってるが聞こえない)という馬鹿げた形態だったのである。これでワンディレクションとかやって歌などうまくなるわけがない。萌は最後の1年は裏方でギターだけ弾いていた。今日はファレルウィリアムス「ハッピー」という現大ヒット曲もやったのだが、合唱ガールズの歌唱に覇気がなく盛り上がらず。


3年生が起立して聴衆にサヨナラの一礼
最後にビギナーバンド・上級バンド・合唱部が初めての大合奏で「スモークオンザウォーター」をフィナーレとして演奏したのだが、こんな大盛り上がりのシチュエーションでも演奏アレンジと歌唱がしょぼすぎてスパークしなかった。最後はあの鬼盛り上がる「G Bb C~~~~Bb G!」エンディングさえやらないんだから腰が抜けたよ。顧問のミスターB。

◇

 ミスターBはいい人だが音楽がわかっていない。元々ジャズバンドマンだそうだが、管楽器も歌もわかっていない。俺だってブラバンも合唱部も経験はないが、どこが悪いのかはわかるし、ドラム・ベース・ギター・キーボードならばどうすればよくなるかアドバイスもできる。歌もいい声を出してくれたら褒めて伸ばしてやることはできる。ミスターBはそのどれもができんのである。

 こんな音しか作れなくて学校から文句を言われない――というかミスターBに指導能力がないことがわかる上司が多分いない――のだから、カナダの音楽教育のレベルは低い。日本の音楽教師・顧問は音大出身のクラシック系がやっているが、BC には音大はないらしく、ゆえにミスターBのような人がこの職につけるのだろう。

 今年半年だけ開催された演劇部は子供らがうんざりするほど顧問の指導がうるさかったそうだが、結果は素晴らしかった。部活は顧問ですべてが決まる。カナダは音楽よりも演劇のほうがレベルが高いのかもしれない。カナダからいいロックバンドは一向に出てこないしな。まあスポーツでもなんでも本気でやりたい子は学外でレッスンを取るべきという文化なんだけど、それにしても残念な3年間の部活の終わりだった。

◇

 家に帰ると萌は部屋にこもり、アークティック・モンキーズを大声で歌う。お母さんゆずりで声が強く、英国風味をうまく捉えておりいい声だと思う。自分でハーモニーを作り加えており、そのハモリが入ったほうが実際元歌よりカッコいい(ハモリがないからアークティック・モンキーズの歌が俺にはイマイチなのだとこれで気がついた・笑)。自分の子供だというのは抜きにして、彼女に歌の才能があるのは自明である。

 俺はドアをノックし、こんなやり甲斐のないブラバンをやめなくてえらかったというということと、萌には歌の才能があるということだけは伝えておいた。お疲れ様でした。

=======================
■14/06/02(月) □ 本田控えめコスタリカ戦
=======================

     川島
内田、森重、吉田、今野
   青山、山口、
大久保、本田(C)、香川
     大迫

 本田キャプテンかー。うーん。右に入った大久保が景気付けのファーストシュート。しかし守備の連携を崩され危ないシュートを打たれる。左 SB に入った今野の動きがおかしいのだろうか。

 大久保のキレあるドリブルで右サイドからどんどん組み立てられる。やっぱりスゴイすなあ、入ったばかりのチームで、4年ぶりのインターナショナルマッチでこの自信と周りを動かす意志力。ここは俺に任せてあそこに走れと意思を示しているから周りが感じて動く。いいぞいいぞ。大迫にちゃんとフィードも入る。決めろ大迫。

 しかし前半プレスが効かず相手にキープされる時間が続く。守備で青山、今野あたりが距離感を掴めてないのかな。ファウルが多い。青山は敵ボールホルダーに個人でアタックに行ってもいなされており、守備は彼の強みではないらしい。本田は現時点でプレス要員でありいいも悪いもないが、今はこのチームの中心ではないのはたしか。大迫シュート、ポスト。オフサイドか。惜しい。出したのは青山か。いいね。

 香川から大久保! 止められる。よしよし。攻撃は丁寧にバリエーションを試しているという感じ。右からも組み立てられるので、常に香川本田から始まっていたこれまでとは段違いにバリエーションが多い。うわ、簡単に先制点を決められた。マークを離したのは誰? ああ今野かー……うーん。やはり自ら認める通りああいう詰めときゃいいところで一瞬遅れるのが不調なのか。今野の左クロスはよかった。自信を取り戻してくれ。

 前半終了。内田あたりもコンディション的にまだ個人技で相手をはがせないのが厳しい。大迫のポストはめっちゃ力強い。それぞれのいいところは出ているが相手もさすがという展開で、試合として面白い。

 香川はキプロス戦のほうがよかったな。初戦のリバウンドがあるんだろう。監督が思うほど試合カンはなくしてないと本人も言ってるのでここはむしろ休ませ他の選手のマッチトレーニングに使えばいいのに、ちゃんと話はできてるのだろうか。

----------------------
 【後半】遠藤が入りいつものようにボール回しが遅くなり(笑)、その分ポゼッションが上がり、ゆっくり組み立ていつものように回して前の人数を徐々に増やし、いつものように最後に入ってきた選手(遠藤)がゴールで同点。しかし痛し痒しだよなあ。大久保・青山のリズムで速く攻めるとどんな敵でもこじ開けシュートを打てそうだが、当然ポゼッション率は下がるので攻め返される。本田・遠藤のリズムでゆっくり攻めると後方でボールを持てて楽だが相手のゴールが遠い。この遅さで果たして本番の相手を崩せるのか。まあ相手が攻め疲れ引いてくれたら取れるだろうが、日本の守備力でそれまで試合の決着を引き伸ばすことができるだろうか。

 誰か(あとで山口と判明!)の素晴らしいダイレクトくさびパスを柿谷が落とし、香川が持ち上がってから足元1-2をコントロールし切って逆転ゴール。見事。スペイン語放送は香川のゴールを「ビーナスゴール」と言っていた(多分)。今のはまあコスタリカがゆるかったかが、あれくらいのスピード感で3~4タッチで簡単に決めるのがやはり美しい。

 岡崎がつぶれて柿谷が巧技で流し込む。3-1、完璧。前半の硬質なスピード感のほうが爽快感は高いけれど、後半のやや遅めのリズム感からひゅっというのがやっぱり日本の強みなんだろうか。とにかくここからさらにコンディションと連携が上がっていくわけだから楽しみにしよう。

----------------------
 本田はやはりドリブルで目前の相手をわずかに引っ張りだすこともできないので、現時点ではW杯に出るチームのトップ下というレベルではない。しかしもう今からじゃ実際オルタナティブ案がない。

 しかし今日の試合では調子の上がらぬ本田が後方でつなぎに専念してる分、前線の他の選手たちにスペースと攻撃イニシアチブが与えられていた。モビリティの高い大久保、香川、柿谷・岡崎のアイデアと機動力が生き、そこは悪くないなと思った。本田が点を取りたくて前に出てくると他の選手と重なるし、不調時本田の手クセとなっている確率の低い1-2で攻撃機会が失われる。

 ザックがこれくらいの調子+@でも本田をはずさないのであれば、今日くらいのプレイエリアで前線の選手たちの下支えをしてくれたらいいなと思う。他の攻撃選手のプレイスペースとアイデアを侵食するから俺はたとえ本調子でも本田がトップ下の試合はつまらんのだが、控えていてくれるなら調子が悪くても気にならない。「個ではなく組織が日本の持ち味」と最近言い始めたというのが現れたような今日の本田の控えめなプレイだった。

 ミランサポが口笛を鳴らすくらいのパフォーマンスが、たとえ回復しても今の本田の現状だろう。しかしこの試合のような下支え役を彼がやってくれれば、日本には組織プレイにおいてミランよりもクオリティの高いアタッカーたちがいるーーと書いててうれしくなってきた :-)。

=======================
■14/06/05(木) □ 大谷ノブ彦レコメンド
=======================

 ツイッターで面白いと評判を聞いた podcast「大谷ノブ彦キキマス!」をよく聴いてるんだけど、彼が音楽を紹介する「レコメンド」が素晴らしい。ロックからポップスまで偏りなく、いいものはイイのココロ。紹介された曲を Youtube で探し聞いている。

 大谷ノブ彦のレコメンドする曲は俺へのヒット率5割くらいなんだが、しかしその情熱はいつも気持ちいい。Youtube で曲は見つからなかったのだが、『LAUGH! LAUGH! LAUGH!/槇原敬之』の紹介は素晴らしかった。バカッターをしたり人を傷つけたり、そういうくだらない悪意にふらっと気持ちが傾いていくのに負けてはいけないのだ、そのためにも笑うのだと彼は語る。

 「ミッシェルガンエレファントが売れた時は日本がイギリスみたいな国になるのかとうれしかった」と語っていたけれど、『くそったれの世界/The Birthday』なんて曲が昼間の AM ラジオで流れるんだから、日本はカナダよりもずっとロックステートだよ。

----------------------
 萌の部屋から「天国への階段」が聞こえてきた。おお。俺の娘 Zep 化計画は一度車の中で試み無視され中断中なのだが、サブリミナルには働いていたのか。そしてこの曲のギターを教えてくれという。お安いご用だが、あれは世界中の全ギタリストが習うので人前で弾くとバカにされるという難点が…(笑)。

 とりあえず最初の1フレーズを教えると、ボンタンタンタン……ボンタンタンタン……と何度も弾いていた。

=======================
■14/06/06(金) □ 本田の不調より惜しむもの(ザンビア戦)
=======================

【ザンビア戦】
   西川
内田、今野、吉田、長友
 山口、遠藤(c)、
岡崎、本田、香川
   柿谷

 日本はいつも立ち上がりが悪いのでこの試合は意識的に猛プレスをかけ先制点を取りに行ったのだが、ザンビアは想像以上に選手たちが速くうまくスマートで、選手間に適度な距離を取りきゅっと動いてコースを作り、日本のプレスを交わしあわてず正確に素早いパスを回し軽快に攻めてくる。日本の意図はまったくはまらず交わされてしまい、逆に日本の攻撃時は本田や香川のワンタッチリターンを狙われつなげず劣勢となる。アフリカで予選落ちしていながらこんなにいいチームだったのか。世界は広い、こりゃイカンという懐かしいW杯フィーリングが押し寄せる。

 先制点は内田の背中越しに頭で押し込まれた。あんなゴールを決められるのだからまさにW杯レベル。GK は先発が伝えられただけでツイッターが盛り上がった期待の第2GK 西川なのだが、あれを止めたら本番でスタメンもあったんだがなあ。ああいう感じの触れなかったのかなと疑問を感じる失点が川島も多いので西川に期待したのだが、西川でも変わりはなかった。しかしキックは評判通り流麗なので、西川のほうが日本好みではある。

 振り回されてるのはコンディションもありそうで、日本は最初から動きが悪い。コンフェデのメキシコ戦のような疲れを感じさせる動きで、止まった状態で各駅停車のパスをつなぐからすぐに詰められてしまう。日本がこんなに下手でモビリティがないわけがないので疲れだろう。香川なんか使われすぎコンディションが下降気味なのではないかと心配である。内田も落ちている。フィジカルコーチがちゃんと管理してるんだろうが、疲れている選手は休ませてサブに経験を与えてほしかった。特に山口が怪我をしたら今の日本は崩壊するからな。しかしどれほどパフォーマンスが落ちても定番スタメンを使い続けたザックの4年間であった。

 本田は相変わらずトラップが悪くボールが脚につかず中盤のつなぎしかできないが(カウンターでは岡崎が代わってドリブルでボールを運んでいる)、本番ではミランで試合に出てた頃のレベルには戻りそう。攻めに貢献しているわけではないが、中盤下がり目の労働者として働いている。オシムが言ってた水を運ぶ選手である。下がり目なら遠藤でいいじゃんという気もするが、守備のプレス力(体の圧力)と90分の走力が遠藤より高い本田が中盤で走り回るのは合理性はある。

◇

 そして後半入った大久保がやはりゲームを変えた。大久保がトップ下から大迫にすごいスピードの縦パスを当て、大迫もコントロールに成功したがシュートまでは至らず。しかし「川崎だ!」「あれがフロンターレだ!」とツイッターが騒然とするほどの衝撃的パススピード。これだよ。

 大久保は《スピード×技術×身体の強さ×意志の強さ》あたりで測られる「モノが違う感」日本一で、かつての中田並みであり、香川本田を上回る。このモノが違う感が味方にも相手にも作用し、彼が動くと味方も敵も動かざるを得ないのだ。このゲームを動かすマジックを備えた本物のアタッカーをゴール前で使えなかったのが4年前の日本の後悔だった。今回はバイタルエリアで使えることが本当にうれしい。

 ワールドクラスになれるはずだった本田がアジアカップ後ロシアで怪我をし力が落ちたことは残念だが、俺はもともと本田を中心とした横パス&1-2攻撃が日本のベストだとは思っていないので、今現在の代表での本田の不調はさほど残念に思っていない。本田香川遠藤が短くつなぐと人数が上がれるから日本は攻撃力が高いのであって、本田がスペシャルだからなわけではない。もちろん本田のキープ力と決定力は高いが、コスタリカ戦で遠藤がスコッと軽く決めたように、あの位置まで上がっていれば代表クラスのアタッカーならみな十分な得点力はあるだろう。本田の不調は本田自身の決定的プレイは減少させても、その分この3戦のように他の選手が生きるので新聞が言うような攻撃力低下にはならないだろう。そこが組織で戦う日本代表の美点で、とりあえず走れる限り本田は役に立つ。

 本田の不調よりもはるかに惜しいのは、もう泣けてくるほど惜しいのは、練り上げられることもなく日本代表から失われた、憲剛が操る攻撃スピードだ。今こうして大久保がやっているように、憲剛が思考スピードと技巧でチームを縦横に動かし、ひらめきの限りを尽くし世界と戦うのを日本のサッカーファンは見たかったのだ。日本最高のゲームメーカーを戦力化できず力の落ちた本田のみで行くと決めたザックの無策さは、俊輔がボロボロだったのに遠藤を1試合も使わなかった 2006 年W杯のジーコのそれに等しい。そんなのどう考えてもおかしいだろう。

 試合は逆転し追いつかれ、そして最後の1分で入った青山がファーストタッチで大久保に送り、大久保が代表史上に残るほどの美しい空中トラップ&ボレーシュートを叩き込んだ。どうだこれがJ のタレントだよ。青山は「憲剛くんのプレイを参考にして」と広島の佐藤寿人に言われパスを磨いた選手なのだそうだ。―――憲剛(泣)!

2012/08/05

【日本滞在記1】カナダ人の子供と旅をする

「スペイン戦で思う日本の進化」「日本の夏サイコー」「劇場通り散歩」「高山プールとワードバスケット」「長野びんずる△」

=======================
■12/07/27(金) □ スペイン戦で思う日本の進化
=======================

【スペイン-日本】うーん、よいぞ日本。全速で走りながら点で合わせる攻撃なのでそうそう成功するわけはないけれど、このレベルの相手にまったく臆せず攻撃してるということが素晴らしい。アトランタでのブラジル戦や、U19のスペイン戦よりずっと戦えている。かつての名選手たちより今の選手がうまいということはないのだが、自信のレベルが違うのである。日本選手の落ち着きと狙いの大胆さが違う。敵が詰めてきてもやるべきことをやれ、成功率は低くとも狙うべきところを狙う。力の差はあっても、選手たちがその差を折り込みアジャストできているという感じ。

そして日本のデキにふさわしい、マグレ感がひとつもない先制点。素晴らしすぎ\(^-^)/。

日本が最後まで2点目を決めにいく、楽しい試合だった。永井が最後まで決死プレスをかけにいく感動的な試合でもあった。日本サッカーはやっぱり面白い。マークを振り切る永井のスピードと方向取り、その永井に合わせる清武らの緩急とパスの角度は、見ていたすべての人に「うーんそこか」という満足感を味合わせてくれたと思う。

永井は当然交代があるだろうと思ったら最後までプレスを掛けており、しかも最後までシュートチャンスを作っていた。あそこまでできればゴールが入るのはもはや必然で、今回は永井が DF を交わしている間にシュート角度を狭めていた GK がうまかったのだろう。見ていたイングランドの観衆は楽しかっただろうし、永井は当然これでパクチソンの後継者と欧州に認識されたと思う。香川より永井のほうがイングランドで通用すると俺は思う。

----------------------
萌を迎えに行く。オリンピックの男子サッカーのことなんてカナダじゃ当然話題になってなくて町は静か。日本がスペインに完勝したというのに、俺はこうしてすました顔で澄んだ気持ちで普通に車を運転しているなんて――つまり血湧き肉踊り立ち居ても立ってもいられなくなってはいないことが、不思議なことだなと思う。アトランタの頃とは大違いだ。

アトランタのときもカナダじゃサッカーの放送はなくて、当時はインターネットもないので、見れる唯一の可能性は中米からのサテライトを受信するスポーツバーのみ。そういうバーを探してバンクーバーでラテン系移民が多く住む地区をバイクで駆けまわり、結局見つからず帰宅した。で海外回線でつないだニフティサーブで日本1-0ブラジルというスコアを見て、「やってくれたわ前園中田」と喜びにへたり込んだのである。

それくらい世界は雲の上の世界だったのに、今日の日本はスペインを相手にまったく落ち着いて、持てるもののすべてを存分に発揮できるんだから。変わったわ本当、日本サッカーの世界は。

----------------------
萌のサマースクール発表を見にくる。ビギナーバンドの演奏から始まったのだが、楽器のチューニングがちゃんと合っているぞ。ということはやはり、萌の学校のスクールバンドは顧問の先生が悪くてチューニングできないんだ。なんとかならんのか。

こっちのスクールバンドは選曲はクラシックよりだが、アレンジがいいのでビギナーバンドでも聞いていて楽しい。やっている子供らは曲が簡単すぎるので物足りないと感じるかもしれないが、聞く方はチューニングが合いミストーンがないのがなによりなのである。非常に心地よい。

萌の演劇は萌がいい役をもらっていたのだが、子供演劇の常でセリフは聞こえず内容はわからなかった。まあともあれ、送迎する親は普段以上に大変だが、子供が家で退屈する時間が激減するよいサマースクールでした。

=======================
■12/07/29(日) □ カナダ人の子供と旅をする
=======================

1140 萌と二人で日本へ。Mは今回あとからSH姉夫妻とともに合流する。そろそろ搭乗時刻、バンクーバー空港ロビーは日本の高校修学旅行風キッズ集団に占拠されておりかしましい。すでに懐かしい日本フィーリングです。

機内は膝周りと据えつけヘッドレストが快適で、JAL ではいつも面白い映画に当たる。「ハンガーゲーム」は本で冒頭を読んで思った通り俺が興味を感じるような世界ではなかったが(子供が思い描く「すげえエキセントリックな世界」という感じ)、「ももへの手紙」というアニメがよかった。どのシーンを取ってもどこかで見たような、水木しげるやジブリ高畑監督へのリスペクトと昭和の夏へのノスタルジーに満ちた素晴らしい絵。ストーリーまでどこかで見たような内容で凡庸なのだが、悪くない。子供が必死に妖怪を説得するあたりで俺の涙腺はゆるむ。

しかしシニカルなカナダのティーン化している萌はこういう日本式お涙展開には冷淡で、笑える場面は爆笑していたくせに終わると「まあまあね」と小馬鹿にしたジェスチャーをする。まあ稚拙なところは多々あるし(たとえば主人公の声優はアニメ声の女の子がアニメ定形演技をしてるだけで少女の魅力はないし、日本映画的ご都合主義はつよくある)、感動などしなくてもまったくかまわんのだが、バカにすることはない。この「もも」の工芸細工的緻密な絵となにも思わないというのは、ハリウッド文化圏で暮らすがゆえだろう。小さい頃は日本アニメを見て育ったのに。

しかしまあどこかイノセントなところは残っており、JAL のサービスが素晴らしいといってお礼のメモを書きフライトアテンダントに届けて、3人ものお姉さんがお礼に来てくれたので真っ赤になっていた。前より飛行機の速度が落ちて9時間と長くなっていたが、相当に快適な空の旅で過度の疲れも感じず成田着。

----------------------

熱風の上野タウン。「すごいね」とごきげん。
1105(カナダ時間1時頃)スカイライナー発。4年前と違い萌は目線が外国人観光客になってるらしく、日暮里あたりの日本最強に込み入ったあたりの光景にすら「すごい日本っぽい!」と感じ入っている。線路に強烈に迫った小さな家屋、どうやって建てたかと思うような密集した家々、ゴテゴテとしたネオンや駅に連なる自転車の群れが、なにか旅情をかきたてているらしい。上野で降りると熱風。だけど風が動いていればさほど苦しくはないな。

1630 新幹線。スカイライナーも新幹線も速くなっている。
1823 長電。さすがに萌は限界突破。俺が萌の荷物も階段を担ぎ上げると、改札でおばあちゃんが待っていた。いやー疲れましたと到着です。

=======================
■12/07/31(火) □ 日本の夏サイコー
=======================


3時頃に目が覚め、出発前から萌が決めていた通り朝イチで勝善寺まで散歩。萌は昨日に続き外国人としての目線で日本滞在を猛烈に楽しんでおり、なにを見ても「すごい日本っぽい! 日本っていいね!」と喜んでいる。土壁の崩れかけた日本家屋なんか見るとしびれまくり。

そして食べ物がなにを食ってもうまい。先週まであれほどに英国かぶれだったのに、昨日からは「私は絶対に日本に住む、プッチンプリン最高!」と豹変している。食べ物はおいしいし軒先でイトコと水浴びをすれば水は温いし、日本の夏サイコーなのは間違いない。


暑さは34度あたりだが想定内で、日向にいればそれはクラクラするほどだが、おばあちゃんちは風通しはよく、常に暑くない部屋に移動していればクーラー無しでも案外しのげる。西日があたる夕方だけクーラーが必要な感じ。

----------------------
3G回線でネットにつなぐ Wifi ルーターを貸してもらえ、1月1GBの使用権を購入し快適にネットに繋げるのだが(田舎だからスピードも十分に速い)、データ量が意外に多くてちょっとヤバイかなというところ。朝軽くテストしただけで 14MB 使ってしまった。30 日で 1000GB 使うわけだから 1000/30=33.33MB/day。これ以上は使えないわけである。

スカイプも映像付きで完璧に使えたが、会話1回で 30MB に達してしまった。まあ絵付きでたっぷり喋って 30MB はリーズナブルだと思うが、この調子だと1日で 100MB は余裕で使ってしまうわけである。これじゃ1週間しか持たない。いまどきのネットは知らぬ間にすごいデータ量をダウンロードさせられてるらしい。困った。Mは気にするなじゃんじゃんカードを買えというのだが。

とりあえず昔のモデム時代のように Windows のブラウザで画像を表示しない設定にし、Windows7 やアンドロイドの自動アップデートを勝手にしないよう神経質に設定をいじる。アンドロイドなんてこういう旅先の使うのが当たり前の機器なのに、勝手アップデートを一括オフできなくなっている。Gmail だってほんと使いにくいし、Google マップなんかオフラインじゃデータが消えちゃうし、ネットが繋がってる状態なら最高だが途切れると話にならんものばかり作る Google ってほんとアホだと思う。本当にスマートフォンを使い込みたいならアンドロイドは捨てるべきである。

=======================
■12/08/02(木) □ 劇場通り散歩
=======================


須坂の夏の山だ。日本だ。
旧市街である劇場通りまで朝散歩。廃れつつあるこの町でもあのへんは特に廃れ切っているが、古く奇天烈な家が多くあり面白い。普通の四角いモルタル家屋の上に日本屋根をフロートした状態で載せた家なんてのがあり笑ってしまった。須坂は山が近いので夏の景色は気持ちがいい。しかし1時間半の散歩は長すぎてくたびれた。

そしてゆっくりと朝飯を食うと子供たちがやってきて、それを眺めながら俺はオリンピックを見るというゆるゆる進行の毎日。萌の日本語がきれいだとほめられる。汚い言葉なんてカナダじゃ学ぶ機会がないからな。声がMに似てきたとおばあちゃんに言われた。それは気が付かなかったな。

----------------------
夕方KN中3が来て手持ち無沙汰気味なので、「よし、世界カードゲーム大賞作をやろう」とコロレットに誘う。2回やって「あそうか、こうやるとおじちゃんが困るんだ」と分かったあたりでちょっとおもしろさが見えたらしい。それ以上はやらなかったが、それから帰るまで「少年ジャンプって知ってる?」「銀魂が好きなんだ」と延々俺に話しかけてきた。そういうのはわからんし興味はないが、ボードゲームで良ければ遊んでやるからいつでも来てくれたまえ。

=======================
■12/08/03(金) □ 高山プールとワードバスケット
=======================

プールに行きたがる子供らの意見を汲んで高山村のインドアプールへ。アウトドアはあまりの酷暑および4歳NHちゃんがいるので無理である。4歳の子供の世話をするのは8年ぶりで、お兄ちゃんお姉ちゃんについていけないので機嫌が悪くなるのをあやすのがなかなか大変だった。


4歳でもできるんだけど、スピードでかなわない。
帰宅するとおととい発注した「ワードバスケットキッズ」がうまいタイミングで届く。場に出たひらがな1文字で始まり、手持ちの5枚のひらがなどれかで終わる語を言えばよしという単純しりとりゲーム。4歳(&大人アシスト)/小2/小5/中1カナダ人という構成でのプレイとなる。

ルールを読んで2文字でOK、早い者勝ちというのはどうなんだ、早い人が一方的に勝つことになるんじゃないかと思ったのだが、始まってみると場の文字と手札の文字が生み出す絶妙なランダム性で、たった2文字の言葉がそうそう思いつかない。みんなうんうん唸って(そうだ!)とひらめく快感にゲームは瞬間的に発火し、その炎は一向に燃え尽きず10ゲーム以上も連続プレイとなる。これはイイわ。

カナダ中1女子の萌は最初勝てなくてフラストレーションを溜めていたのだが(やはり日本語語彙量では日本小2にもやや劣る)、「英語を使えばいいのだ」とアドバイスするとそこで発火。「カップ」「ノート」といった日本の子でも知ってるカタカナ言葉を使って言葉のハンデを補うことができた。これはいい日本語の勉強だねと本人弁。

4歳の子は大人がサポートしないと無理で、最初に勝てたのだがやはり自分でスピーディに言葉を思いつくことはできず、やがてリタイヤ。しかし小2と大人は互角どころか子供のほうが圧倒的に速くて、日本語学習者でも戦えるのだから、これはよいゲームであります。

----------------------
【ブラジル-日本】立ち上がりブラジルがフルパワーで攻め、15分耐えた日本が反撃を開始する。ブラジルは攻められると明らかに脆く、あっという間にシュート数で追いつく。これはフルパワーの時間さえしのげれば日本が上だろう。―――うわ、大儀見がFKで抜け出しゴール。WCからずっと見ていて初めて大試合での彼女のゴールを見た。

ブラジルには攻められたがそれほど危ないシーンはなく、ただ日本も良い攻撃をできず、予想外に盛り上がりのない試合で 2-0 で勝利。結果はフェアだが、日本にはもっといいサッカーをやってほしかった。大儀見の位置に川澄がいれば日本のシュート数は明らかに上がるはずだと誰もが思うのだが、なぜ監督は大儀見ストライカーにこだわり、スピードと技術のある川澄に組み立てと守備をやらせるのだろう。川澄がカウンターで全速で相手を交わしに行きつぶされ相手にイエローを与えたシーンがあったが、あの抜きに行く決意とスピードをゴール前で使わないのはおかしいだろう監督。大儀見にはフィジカルはあっても反転スピードがないからシュートが打てないのだ。WCのときから、国民はこのチームには全幅の信頼を置いているが、監督がどうなのかは今ひとつよくわからないところがある。Jリーグ等での実績もないわけだから。

=======================
■12/08/04(土) □ 長野びんずる△
=======================


暑さと屋台はしっかりと夏祭りだったけど。
夕方、15年ぶりにびんずるを見に行く。権堂駅で降りるとどこもかしこも屋台と露天商に満たされて、久しぶりにお祭りに来たというフィーリングがある。

しかしびんずるは、昔見た時にはもっと混沌としたエネルギーを感じたのだが、「じゃあ開始します。3・2・1・そーれ」という声とともに群衆が手をひらひらさせながら移動をはじめるという感じで、超拍子抜けだった。萌も「ん? これもう始まってるの?」という顔。祭りのパッションというかエネルギーがぜんぜんない。しかも15分踊ったらすぐに15分休みとなってしまい、これじゃちょっと見に来た甲斐がない。こんなもんだったっけ。昔は群衆のきりっと揃った動きを見て快感を感じたものなのだが。

休み時間が終わると観戦ポイントを移動する。ときおり踊りがピシっと揃ったうまいグループがおり、そういうのを見てるとやっぱり気持ちがいい。あちこち移動しながら1時間ほど踊りを眺めていて分かったが、会社のグループは昔ながらの基本形を下手なりにまじめに踊っており、そういうのは見ていて楽しい。かわいい女の子がいるとあああの子は会社の花なんだろうなと微笑ましくなるし。

でそういうのが減り、個人の若者たちが作ったグループが割合として増えている。昔よりだいぶ増えた気がするそれら若いグループは、酔っ払いそーれと声をあげ行進していくだけで、祭りを楽しむ姿は不快なわけではないが踊りに一体感はない。鑑賞に耐えるような踊りではないので見てても面白くないんだな。萌は、「They're just kids」と笑っていた。

ダンス教室のグループはアラビアンナイトの衣装を着てくねくねと創作ダンスを踊っており面白かった。こういうのは悪くない。びんずるというのは人工的に作られた歴史のない祭りなので、祭り全体に「誰が決めたんだよソレわざとらしいw」的な作り物の気恥ずかしさがあり、それを払拭するにはグループごとに揃って一心不乱に踊るしかない。それをやってるグループは見ていて気持ちよく、中途半端なことをやられると気恥ずかしいのである。一心不乱グループがどうも減ったように思え、そこが物足りなかった。

あと開会式のセレモニーを見ていても思ったが、トラブルを避けようというまじめな長野県人の気質で踊っては休み時間を設け、交差点ごとに踊り群衆が入らぬ広大な緩衝空間を作るせいで、祭り全体が整然としすぎている感じがある。パッションがほとばしらないのだ。遥か彼方まで踊る群衆1万2千人が見えるのはなかなかすごい眺めであり、これがもっとぐわーっとエネルギーを発して踊ってくれたら興奮しただろうと思うが、小市民の穏やかな踊り的行進で終わってしまっているなと思った。

----------------------
まあ楽しかったけれど、最後まで見ようという気にはならず帰宅。オリンピックサッカー男子エジプト戦の後半を見る。このチームはハードワークで守備がいい上にマイボールではボールを止めず速攻できるとことが素晴らしい。日本は攻撃が遅いところがいつも難点だったのだが、守る側が待ち受けできない速さで日本が攻め込んでいくのでエジプトにファウルが増え、双方に怪我人が増えるという試合になってしまった。日本はラフなことをしてるわけじゃないのにファウルを受ける、気の毒な立場である。最後はとにかくファウルをさせず、怪我人を増やさずに終わって欲しいとそればかり願っていた。

これはメダルは間違いないな。メキシコは普通に戦って五分、チームの完成度でおそらく上回り、永井の怪我でまた五分というところだろう。

2012/05/18

日記「俺も Google フォン入手」

「ティーンエイジ Wifi ライフ」「アンドロイドと PPC は大違い」「指タップの謎」「アンドロイド OS は低性能?」「日カ UI 観の違い」

=======================
■12/05/04(金) □ 俺も Google フォン入手
=======================


初代 Google フォン(HTC G1)
なんとBRばあちゃんがなくしたセルフォン(アンドロイド携帯)が見つかり、すでに彼女は新しいのを与えられているので、今回紛失→見つかった携帯は萌が使えばいいとの通達が元締めオーナーのMKからある。―――! ということは。萌が今使ってるあの初代 Google フォン(HTC G1)は………とお伺いを立てると、もちろん好きにしていいと言われた。かくして俺も突如アンドロイドフォンユーザーとなる。すごい。

----------------------
しかしこの紛失したほうのセルフォンを取ってくるのが大変だった。「モールのカスタマーサービス」と言われてモールに連れて行き、見つかった電話を取りに来たとBRが告げるとそんな電話はないという。でBRが「なんですって!? ここはどこ?! ローヒードモールじゃないの?!」とカナキリ声を挙げ、ここで俺が連れていくモールを勘違いしてたのだと判明。電話をなくしたのは至近のコキットラムモールではなく、3町向こうのローヒードモールだったのだ。がっくー。道中も駐車場でもモール内を歩いていてもBRは間違った場所にいることに気づかなかったわけである。がっくし(笑)。

脱力笑いしつつ改めてローヒードモールに行きカスタマーサービスに行くと、今度は感じの悪いオバちゃんがニコリともせずに、「このカウンターにはない、何日になくしたのだ、あなたに電話したのは誰だ」とBRを責め立てる。BRは質問に答えられないので動転し、どうしてよいのかわからずソーリーソーリーと謝るのである。俺はBRの袖を引っ張り、

「謝るこたあない。誰が電話したかなんて知ってるワケがない。向こうの内部連絡が悪いのであって、あなたのせいではない」

と難聴のBRと受付オバちゃんの両方に聞こえるように大声で怒鳴る。これでオバちゃんの態度がやや改まり、やっとあちこち電話して調べてくれた。こういう「私はあなたのために働いてるわけではない、他の社員のミスも自分とは一切関係ない」という態度を見せる人はカナダじゃよくいるが(アメリカじゃもっと多い)、だったら裏方をやっていてくれよ。人前に無愛想な顔を晒さないでほしい。

でようやく別のカウンターにあることが判明したのだが、そこで「どこの会社のセルフォンだ」と最後の謎解き関門があった。BRはここでまた絶句したが、俺が「会社はわからんがアンドロイドフォンだ」と答えると、「あああのサムソンね、じゃあなたがBRだね」とようやく解決となった。やれやれ。

----------------------
かくして回収した電話は萌のものとなり、初代 Google フォンが俺のものとなった。自分のものになるならばと前とは違う熱心さでいじってみるが、最初に萌の Gmail アドレスを入れるのに1時間かかったように、やはりこの OS は操作ロジックがわからない。アプリの操作はメニューとバックボタンの2ボタンしかないらしい。この2ボタンの組み合わせてさまざまな用途をこなすわけだが、これまで使ったどんな OS とも違ったロジックなのでとにかく戸惑い思うように操作できない。タスク管理バーはなく、いっぺんバックグラウンドに回ったアプリはフロントに戻せない。なにが裏で開いてるかも不明。いろいろと不便な OS である。

アプリはモノトーンなデザインで全体的にアップルっぽい。ビジュアルはいいが使いにくいというのが初日のアンドロイド感想。コンピュータ世界は簡単な仕事がめんどくさくなる方向に進んでるよな。しかしとにかくめんどくささを我慢して一旦設定さえ済ませてしまえば、Google マップと Wifi ネット環境とカメラ・ビデオが手に入る。日本語入力は弱いだろうから Pocket PC との併用になるが、頑張ろう。

=======================
■12/05/05(土) □ ティーンエイジ Wifi ライフ
=======================

萌がもらったサムソン・アンドロイド携帯は俺の Google フォンより世代が相当に新しく高性能で、キビキビ動くし動作するソフトウェアも多い。萌は「とにかくセルフォンでテキストしたい」と言っていて、携帯電話アカウントはないのでいわゆるテキスト(携帯メール)はできないからどうしたものかと思ってたのだが、一番の親友のSRも幸いアンドロイドフォンだったのでお互い標準装備の gTalk で Wifi 無料テキストしまくれる。小さなキーボードですごいスピードで打ちまくりケラケラと笑っている。よしよし。

さらにこのアンドロイドフォンを Skype 化しての Wifi 会話にも成功した。Skype は驚くべき高音質で、ラグはあるが完全に実用になる。友達もペアレンツに頼んで PC や Ipod にこれを入れてもらえば、お金がかからず皆バーチャル個人電話だよと説明すると、身を震わせて喜んでいる。夢が広がるティーンエイジ Wifi ライフ。

アンドロイドフォンで驚くのはオフにしていても、Skype や gTalk がくればちゃんと着信することで、こうなると Wifi 環境にある限り完全に携帯電話だ。スマートフォンってオフにしていても Wifi は生きてるんだな。使ってみて初めて知った。道理で電池が減るわけで、萌は半日使ってカラっぽになったが。

----------------------
【FIFA09 Wii】英エバートンで全タイトルを取ったので、もう一段弱いチームで他のリーグをやってみようと、スペインのエスパニョールを試してみる。せっかくだから史実通り俊輔を入れてみようと購入すると、初戦レアル戦でいきなり彼らしい左足一閃のロングアシスト。中盤に置けばプレス力が弱く、サイドに置けば突破力がなくて厳しいんだが、ドタドタとボールを追い、ボールを持てば小味の利いたパスを出す俊輔を操作していると愛情を感じてしまった :-)。

エスパニョール俊輔2戦目は2アシスト。FW がちゃんと決めてくれればあと3点いけたという好パス連発であった。やっぱり俊輔に預ければいいボールが出るとチーム(俺)もわかり、彼にボールが集まる。そして俊輔が1人交わしてパスを出すと、見事に味方が走り込んでいる。FIFA ではパスの正確さに加え、走る味方がどれだけ見えているかというのも選手のパス能力となる。俊輔は監督(俺)がはっと驚くようなところにいいボールを送り込んでくれる。これまで使った中でもモントリーヴォに並ぶワールドクラスだわ。怪我がなければやっぱり当然ここでも十分にやれたわけなんだよな。

―――ああ、このよくできた FIFA で中田も使いたかったな。俊輔に 83 と高い評価がついてるんだから、最盛期から相当に落ちた 2006 年頃、ボルトン時代の中田でも十分働けるだけの能力はあっただろう。ボルトンのアラダイスはけっこう酷な監督だったので、中田はプレミア中盤としては平凡な守備力が強調されるポジションしか与えてもらえなかったのだが、持ち味を知るものが使い所を考えてやれば引退まであと数年プレミアで十分働けただろうと思う。それをやってみたかった。

=======================
■12/05/06(日) □ アンドロイドと PPC は大違い
=======================

萌のアンドロイドフォンは順調なのだが、俺は PPC/WM (Pocket PC/Windows Mobile) と同じ環境にしようとしてうまくいかずにいる。携帯デバイスのキラーアプリである手書きメモとボイスレコーダーが標準でないのが痛い。アプリを探せばいろいろあるが、どれもデキは PPC/WM デフォルトに劣る。この2つをハードウェアボタンに割り当て、ボタンを押しただけで録音、手書き(線画入力)開始できるのが PPC の便利極まりないメモ取り機能なのだが、アンドロイドではどうしても実現できない。Pocket PC より世代が 10 年近くも新しいのに、こんな重要で単純なことができないとは意外であった。

アプリの出来が悪いのではなく、常時ロックがかかり、ハードウェアボタンが少なく、その割付もできない(v1.6 で動作するボタン割付アプリは結局1つもないので、OS に制約があるのだろう)アンドロイドのアーキテクチャが、こうしたメモ取り機器として使おうという用途を阻害してるのである。

まあ2日いじってわかったが、設計思想が違うとしか言いようがないな。「ファイルを持ち出して出先で思うがままにいじれるマイクロ Windows +(上記の)速攻完璧メモ取り機能」というのが Pocket PC/Windows Mobile の骨子だったのだが、ファイル転送すらできないというか、ファイラーが入ってないんだから「ファイル」という概念すらないのがアンドロイドなのである。つまりこれは「ネットコミュニケーション機能が万全な電話」なのであって、俺が Pocket PC で追求していた携帯読み書き機器ではないんだな。

しかし PC のない1階で FIFA をやりながらMKとチャットし、メモを自分宛に送っておける(Google トークに送っておけば PC とアンドロイドをシンクする必要もない)んだから、こうして携帯からネットに安定してつながるというのは実にありがたいことだ。Windows Mobile はブラウザは出来がよかったが、チャット機能は実用になるアプリがなかったのである。

----------------------
萌は今日午前中は俺と一緒にセルフォンで遊び、午後はSFが来たのでいい日で、夕方散歩しようと誘ってきた。自転車で久しぶりに走り回る。萌は最近スポーツにちょっと熱心になっており、自転車で普通に移動しながら立ち漕ぎやホップに挑戦している。


この電話のカメラ/ビデオは暗くて超低性能だが、
携帯していればこそこうして撮れるなと
ありがたみを感じる瞬間
で公園についたら見せたいことがあるといって自転車を止め、公園の低いフェンスをひょいっと片手つきの背面跳びで飛び越えてみせた。おお。簡単なことだけど、運動神経が鈍く臆病な萌がそんな軽業をやるので驚いた。どうやって覚えたのかと聞くと、「スリープオーバーのときSRが教えてくれた。ポリスに追いかけられて、これで逃げたんだって」なんていう。ポリス.....(^_^;。こないだ誕生パーティでお父さんやお母さんとジャムセッションさせてもらった音楽一家のSRは、他の子たちとはちょっと違った個性であるようである。

=======================
■12/05/07(月) □ 指タップの謎
=======================

アンドロイドチューンの日々は続く。最初に iPhone に触ったときにも思ったけれど、なんで指タップにしたんだろうこれ。唯一考えられる利点は「ペンがなくても操作できる」だけど、DS だって Pocket PC だってペンがなくても爪で操作できるじゃん。実際 DS の画面を指でタップするのと同じくらいの精度だろう、アンドロイドのこの指タップ式は。だからメリットが1つもわからない。

Palm のグラフィティ、Pocket PC の手書き認識、DS でのあらゆる操作と十分に定着していたペン操作を全部ナシにして、指タップなんていう不合理な操作体系がハンドヘルドのスタンダードになってしまうとはなんという無駄だろう。誤タップによるフラストレーション世界総計はすごい量なんではないか。

―――あそうか、指フリック(ページフリップ)というカッコ気持ちいい操作性を実現するために指操作にしたんだな。iPod の最初からその操作CMをバンバン流してたもんな。指フリックはまあたしかに気持ちいい。だがそのために他の不便を全部受け入れるというのはなんなのか。それにアゲイン、ペン操作だってフリックは完璧にできるわけで、これも指タップを正当化するものではない。

アローキーとペンがない操作系ゆえ、テキスト選択&コピペ、ページめくり閲覧という基本編集操作性は MS-DOS 以前というか、コンピュータ黎明期のラインエディタに近いくらいにまで落ちている。そういえばテキスト編集時のえらいめんどくさい選択操作なんかは、MS-DOS 以前の Unix Emacs に似ているな。

----------------------
それに Mac からの影響なのだろうが、Delete がなくてバックスペースだけだという UI にも参る。昔の Mac がこうだったが、BS(アンドロイドの Del)は「たった今打ち間違えた箇所を消す」というタイプライター的な単機能キーであって、その他のどんな編集作業でも役に立たんではないか。消したい箇所ではなく消したい文字列の終端までまずカーソルを持って行かなければ削除が始められない。そしてマウスやアローキーのないスマートフォンでは、このカーソル移動自体が大苦労なのである(※)。
(※)この初代アンドロイド OS(1.6?)はさらに画面タップにバグがあって、対策を施してあるアプリ以外は全部、編集画面をタップした瞬間カーソルがファイルの先頭に飛んでしまう。こんな大バグを持った OS を出すんだから Google いやはや。

スマートフォンに限らずカナダじゃ学校でも PC/Windows での削除方法を教えておらず、萌なんか Windows なのにマウスで削除したい部分を選択して BS を押す。Shift+アローでテキスト選択という操作すらしない。こんな馬鹿操作をやらせているカナダ学校のコンピュータ教育の阿呆さにも恐れ入る。

こんな面倒な UI や操作性を放置してる北米人が作った操作体系が世界基準となり、見た目はしょぼいが操作系は万全だった NEC モバイルギアやカシオは市場から消えてしまったんだから腹が立つ。モバイルギアで動いてた DOS の DoDiary なんて、いまだに史上最高のスケジューラ/小規模データベースだったと思う。Google アプリ群なんて比較にもならん。

スティーブ・ジョブズがどれほどえらい人なのか俺はよくわからないのだが、どれほどえらくてもこんな UI をスマートフォンのスタンダードにしたことで、マイナス 30 点くらいつくのではないか。

=======================
■12/05/08(火) □ アンドロイド OS は低性能?
=======================

引き続きアンドロイドチューン。ホームに出すアジェンダ、天気予報、手書きメモ、クリップボード履歴などを入れて、徐々に Pocket PC に近づいている。長文テキストが快適に読めるテキストエディタ、Jota も見つかったので、萌を学校に送りながらもう Pocket PC は持ちだす必要がないかなと思っていた。

Jota は WM 時代からあるソフトウェアで素晴らしいデキなのだが、アンドロイドの制約らしくどんなアプリも一度に1枚しかファイルを開けないのに困った。バックグラウンドに回ると他のアプリとのメモリー兼ね合いでランダムに閉じてしまうし、アンドロイドのマルチタスク性能は異常に低いと感じる。実際アンドロイド OS は、Linux 云々という割にえらい低性能だよな。初代 Google フォン自体のハード性能が低いのだとしても、俺のカシオ Pocket PC 2002 より6年は新しいはずなのに、なにをやらせてももっさりなのである。

日本語入力はシメジというのが高精度で驚いた。語彙は不足しているが予測変換までしてくれるので、Google 日本語入力よりも POBOX に近い。これとハードウェアキーボードの組み合わせは強力である。―――まあとはいってもアンドロイドというか指で触るスマートフォン全体がカット&ペーストすらまともにできない環境なんで、そんなに書き続けることなんてヒトの集中力の問題として不可能なのだが。

=======================
■12/05/09(水) □ 日カ UI 観の違い
=======================

買い出し。アンドロイド上に作った買い物リストを手にスーパーをシャカシャカと歩いていると、やっぱり手元からスルリと落としそうで怖い。なんでこんな落としやすいものにストラップ類がつけられないのかワケがわからない。萌はすでに一度ガッチャンと木の床に落としている。スマートフォンは辻褄の合わない事だらけだ。

----------------------
出かけたついでにうちのアンドロイドフォン群の元締めオーナー(アンドロイドアプリ開発者でもある)のMKのところに行き、アンドロイドについていろいろと話す。Pocket PC/Windows Mobile のほうがいいデザインだと思うが(ちょっといじれば完全にキーボードなしの Windows になるから)、オフでも gTalk などが着信する Google のインテグレーションは素晴らしいというのが俺の感想。MKは Windows Mobile をチューンして使い良くするなんていうことをするのはトモみたいな凝り性なやつだけで、そんな奴はそんなにいないから PPC/WM は普及しなかったんだ。世界の大多数は買ったものをそのまま使いたいわけで、それには iPhone、アンドロイドがよくできてるのだとのこと。

俺が最大の欠点だと思う指タップは、従来のタッチスクリーンは硬度が不足し必ず傷が入ったが、この指式はガラスだからその心配がないとメリットを挙げる。それにしたってこんなドゆるい精度がスタンダードになるなんておかしいだろうというと、「慣れたら押し間違えはしないしそんなに気にならなくなる」との意見だった。俺だって1週間いじって慣れたけど、操作性はペン操作の足元にも及ばないという気持ちは最初から変わらない。

奴は俺がすでにカスタマイズしまくってる Google フォンを見て、「ぼくはこんなに変更したことがないよ」と笑っていた。MKみたいな真性ギークでも、スマートフォンのチューンアップなんてしないものなのか。そのへんに操作性を改善してやまない日本人とカナダ人の違いがあるのかもしれないな。奴の Linux 操作もコマンドライン中心で、相当にめんどくさいことを厭わずやってるしな。

ストラップの欠如については、「落としても壊れないから大丈夫」との見解。感覚が合わんー (^_^;。

2012/04/22

日記「ガールズ・ジャスワナ・ハブファン」

「パンデミックな日曜日」「ハンガーゲーム」「【FIFA】フォーメーションの謎が解けた」「春でありがたい」

=======================
■12/04/08(日) □ パンデミックな日曜日
=======================

本日はイースター。恒例のエッグハント後、甥MKが持ってきた人気ボードゲーム「パンデミック」となる。プレイする全員で手分けをし、病原菌の増殖を抑え世界を救うというゲーム。

前やったときも思ったが、システムのデキの良さとその面白さはよくわかるんだけど、これってそのときどきの最善手を選んでいくだけの作業じゃないのかな。自分の番になったらあの都市を処理しようと淡々と考えるだけで、手番が待ち遠しく感じない。実際Wがベイビーの世話で抜けたらその手番をMKがやってたし、それを眺めていたMがさらに引き継いでも問題なかったわけで、特定の個人が「ゲーム」をやっているという感覚は薄い。それぞれがなすべき仕事を粛々と遂行し、その仕事を誰がやっても支障はないという感じなのである。

ボードゲームをやるときって、『俺のこの作戦はなんてクレバーなんだ』みたいな自己満足的なことをしたくなり、そういう独自のことをやれる部分が多いほど俺は楽しいのだが、パンデミックは特殊カードや能力を使うタイミングと場所と組み合わせくらいしか自己主張できない。やり込んでいくと何か発見があったりするのかもしれないが、MKのやることを見ていても、なるほどそうすれば効率よく細菌を潰せるなくらいしか感じない。

経験者1人に初心者3人だからすぐに病原菌が勝ちゲームオーバーになるだろうと思ったが、MKのアドバイスが効くのでけっこう持ちこたえ、40分ほどかかりゲームオーバーとなった。俺はその1ゲームで抜けたが、意外や「グレンモア」は複雑だと完全に拒絶したMがその後なんと夕方までMKと2人で3ゲームもやっていた。グレンモアよりパンデミックのほうが簡単だということもないように思うのだが、具体的な最善手を導きだし無駄なく手配していくというパンデミックのゲーム内容が、ロジックを愛するパズル好きなMのゲームマインドにはしっくりくるのだろうか。

というわけで名作「パンデミック」の感想は前回と同じ。MKには悪いが、俺はどうにも遊びとして盛り上がれない。やっぱり工夫をしてなにかを自分の思うように持っていく、デザインしていくゲームをやりたい。MKとMがパンデミックに盛り上がってるのでグレンモアは出さなかったのだが、できればもっと一目瞭然で簡単な生産ゲームを手に入れて皆でやりたいなあと思う。

=======================
■12/04/10(火) □ ガールズ・ジャスワナ・ハブファン
=======================

お金持ちファッションレディであるBV叔母さんのお下がりを大量にもらったおかげで、萌は毎日すごい格好をして学校に行っている。こんな美しい格好をして学校に行く中学生がおってよいのだろうか。

送迎のときに子供らを眺めていると気がつくが、ガールズはブーツを履いた身綺麗な子と運動靴を履いた普通の子に大分される(グループ分けではなく傾向)。萌は前者に属したくて体育のある日も絶対ブーツを履き、運動靴は荷物として持っていく。馬鹿馬鹿しいことだと思うが、これが超重要らしい。

こないだFNのお母さんに聞いて初めて知ったのだが、グレード6、つまり日本の小6であるこの年頃でも、「あんたのそのパンツの色が合わないわよ」みたいなファッションチェックが入ったりするものらしい。萌に聞くとそういうことは特に体験してないそうだが、気にしてるんだろうな。

しかしこんなことにばかり気が行って、健康学習連絡その他の実生活能力はまだまったく小学生レベルなのであるよな。忘れ物ばかりして、ガールズ・ジャスワナ・ハブファン。楽しいことに目が眩み、心はいつもここにない娘たちよ。

=======================
■12/04/12(木) □ ハンガーゲーム
=======================

萌が愛読するベストセラー「ハンガーゲーム」を読んでくれと俺に強力に勧めてき、じゃ君が日本語の本かマンガを読むなら読むよと取引をして読み始めたのだが、「ベッドから抜け出し、足にぴったりと合ったしなやかなブーツに足を入れ、ズボンを履き、シャツを着て、編み上げた黒い髪を………」てな按配の、映画の脚本みたいな説明が延々と続く。実際映画にすることを念頭に作者は書いてるんだろう。

しかし映像で見せられたら一瞬で終わることを、文で読まされるとえらい時間がかかる。そんなことが重要なのかねと出来の悪いドラマの科白を聞かされてるみたいな気分になる。萌が趣味で書く「物語」も、こういう細部の描写が延々と長いんだよなー。「メロスは激怒した。あの王を除かねばならぬと決意した」みたいな単刀直入が俺は好きだし、表現としてカッコイイと思うのだが。

伝え聞くあらすじは明らかに日本の「バトルロワイヤル」という映画(見たことはない)のパクリなのだが、萌ら北米読者はもちろんそれを知らない。俺から見れば「アバター」などもナウシカやもののけ姫のパクリなのだが、北米ビューアは知らない。日本も海外ものをパクるが、日本鑑賞者はネタ元を知っている。北米鑑賞者は知らないし、知らないままクレジット(功労)は北米側制作者にもたらされる。アンフェアなことだと思う。

萌が読むことにしたのは、数年前に日本で買った「千と千尋の神隠し」のマンガ版全5巻。「ダダダダ・わー」とかの擬音が多いのでどんどん読み進められる。これで漢字を覚えたり勉強になったりするわけではないが、とにかく日本語を眺めることに慣れてほしいのである。

=======================
■12/04/13(金) □ 【FIFA】フォーメーションの謎が解けた
=======================

【FIFA 09 Wii】FIFA は本当によくできたサッカーゲームである。CLをセミプロで2連覇したのでマネージャーモードを5年でリセットし、難易度をプロフェッショナルに上げ新生エバートンのチーム編成と戦術を細かく詰めているのだが、どうしても攻撃が停滞する。スランプに陥り、試しに俺の作ったフォーメーションをバルサに与え自分はデフォルトの 4222 にして対戦してみたら、バルサでもめっちゃ弱かった。うちはショートカウンターがガンガン出て攻撃が活性化する。つまり俺が苦労して作ったフォーメーションはめっちゃ弱いのであった (^_^;。


(左:俺布陣)MF が DF ライン前で敵 FW からボールを奪うので、敵陣までが遠い。(右:デフォルト4222)MF はセンターライン付近で奪い、シュートレンジにいる FW に即パスできる。

俺がゲーム開始以来ずっと使っていた、バイタルエリアを固める低い MF ライン(左)は、低い位置に二重のブロックを作り敵の攻撃を待つので守備は当然安定するのだが、MF ⑥⑦がボールを奪い味方 FW にパスしても敵の MF と DF の 2 枚のラインを破らないとシュートできない。これではいいシュートに繋がる可能性はほぼゼロなのである。

高い MF ラインを保つデフォルト(右)では、敵 FW にボールが渡った瞬間にセンターサークル近辺の高い位置で MF ⑥⑦がプレスをかけられる。この高い位置で奪えれば、パス1本で FW が敵最終ラインと勝負できるのである。これだ。相手守備陣形が整う前に FW が勝負をかけられる陣形でなければダメなのだ。

もちろん MF を破られたら残る守りは DF ラインだけで失点リスクも高くなるのだが、点を取るためにはリスクも負うのがサッカーだということなのである。こういう本当のサッカーのバランスが、ゲーム内でしっかり再現できているところが素晴らしい。だいたいアクションゲームの FIFA で、こんなに戦術で悩むことになるとは思わなかったぜ。

高い MF ラインはそのままに、裏を取られやすい DF ラインをやや下げてフォーメーションが完成した。テストプレイでも、リバプール相手に攻守とも冴えて勝利。よし。これで行こう。

=======================
■12/04/14(土) □ 春でありがたい
=======================

いい天気。萌とバドミントンとローラーブレードをした。汗をかいた。春でありがたい。

萌は午後SFを招き、プールに行く。帰りはドーナツでも買って歩いて帰っておいでとお小遣いと携帯を渡しておくと、2人でゆっくりと散歩しながら盛り上がって帰ってきた。こうした自由がすこしずつ増えていくことが、子供らには心の底から楽しいようである。ガールズ・ジャスワナ・ハブファン。春でありがたい。

2012/04/01

日記「尾野糸子の名を呼ぶ(最終回)」

「名前だけで泣けてしまう恋」「FIFA 09 CL 決勝」

=======================
■12/03/27(火) □ 名前だけで泣けてしまう恋
=======================

【カーネーション】思いもよらぬところから周防さんの名前が発せられ、糸子が涙にかきくれる。『「カーネーション」の時間と夏木糸子の時間をすり合わせるには奈津クラスの背景と配役が必要で、それは1つしか見つからなかったんだろう』と思ったが、もう1つ残っていたのだった。名前だけで泣けてしまう恋の悲しさ。アイコールユアネーム。

奈津、周防さん(名前と記憶だけ)が登場し、糸子の生涯がつながっていく。最後にすべてが「A Day in the Life」のエンディングのように混沌と輝きをたずさえ登りつめ、バーンと鳴り響いて終わる予感がしてきた。尾野糸子編最終回のように。

=======================
■12/03/29(木) □ FIFA 09 CL 決勝
=======================

【Wii FIFA 09】我がエバートンが4年目にしてついに CL 決勝へ進む(レベルはセミプロ、追加投資でサッカー専用 Wii クラシックコントローラも導入 ^_^;)。相手は幸運にもビッグクラブではなくパリ・サンジェルマン。格下だが、しかし CL に来てるチームはなんらかの補正がかかってクラブの格よりもかなり強いし、なにしろ守備でミスをしたらまた来年なので慎重に慎重に戦う。

首尾よく早い時間に先制しながら、2点目が取れないうちにセットプレイのトリックで追いつかれる。FK をキッカーが蹴る振りをして横のプレイヤーがかっさらいドリブル突破し、完全に裏を突かれたうちの DF がまとめて全部ぶち抜かれた。素晴らしい。CPU があんな賢いことをしてくるとは。

ここからは早く突き放さねばえらいことになるという監督兼キャプテンの俺の焦りが選手に伝わってバタバタになり、相手のボール回しを追いすぎて中盤の選手たちの脚が止まり、相手の前進を止められなくなってくる。サッカーは本当にマインドゲームで、FIFA は完全にそれを再現している。えらいことになってきた。交代を送るべきだが、中盤全員は替えられない。延長になるかもしれないからそれも考えねばならない。どうしたらいいんだ。

延長になったときのことを考え交代カードを 1 枚残し、疲労困憊でプレスを掛けられなくなっている MF を 2 枚交代することにする。センターに守備力の高いロドウェル。右ウィングには守備はダメでスタメンのアバテほどのスピードもないが、器用でチャンスメイクに優れたモドリッチを入れる。

◇

これで中盤のボール奪回力が戻り、ペースを握り直す。フレッシュなモドリッチが抜け出しボールをもらい折り返し、そこに今季うちのエースとなった FW カベナギが合わせようやく2点目。よし。もう 1 枚の守備的 MF を投入して守備を固め、残り数分ドキドキしながら後方で丁寧にパスをつなぎ時間を浪費し、試合終了。―――やっ・た\(^-^)/。

セレモニーその他は想像通りしょぼかったが、まあカナダ EA 製だからこんなもんである。カナダ人の気が利かないのはゲームに限ったことではない。むしろ国民性として気が利かずサッカーも弱いカナダが、よくぞここまで素晴らしいサッカーゲームを作ったとその不思議を喜びたいのであります。

=======================
■12/03/30(金) □ 尾野糸子の名を呼ぶ(最終回)
=======================

【カーネーション最終回】昨日あと1回を残し、糸子の最期の日が描かれた。うっすらと幸せな笑顔を浮かべ世界を眺める糸子の顔が美しい。見舞いや葬式に登場する人で泣かされるのだろう(つまり奈津が.....)と予想してたがなし。最後に立ち会った人は孫娘だったのだろうか。

うちの父さんが亡くなったときに、何十年も前に働いていた店の従業員のおばちゃんたちが小さなおばあちゃんとなりたくさん葬式に来てくれジーンとさせられたのだが、葬式に昌ちゃんらが来ることもなかった。昌ちゃんももう亡くなってるということなのかな。あの写真立てを並べたあたりでそのへんに言及してないんだから、生きててしかるべきなんだけど。娘たちの泣き顔を見ながら、糸子の最後の日々がきれいでよかったなとだけ思う。

◇

そして今日が最終回である。いったい何を見せてくれるのだろうと朝からドキドキしていた。しかし「おはようございます。死にました」というナレーションはよかったが、俺が見たいものが出てこない。糸子は千の風になって、娘らの肩越しをはじめ津々浦々にある存在となったらしい。そうか。しかし。尾野糸子の顔は最後に見れないのか。あの声は聞けずに終わるのか。

夏木糸子編でも何度も泣かせてもらったけれど、それは尾野糸子が積み上げた記憶の延長を味わえたからだ。尾野糸子時代のような映像の魔法に磁石のように目が惹きつけられたのは、奈津との再会時と「おたく、どちらさん?」シーン(あれは夏木マリの人生ベストアクトなのでは)だけだったと思う。病室での糸子のまなざしは素敵だったが魔法は起きなかった。お葬式でも起きなかった。だからこの最終回に期待していたのだが。期待というか望みをかけていたと言ってもいい。


「極楽やなあ。うちが朝ドラやで。あんたもおるで」
千の風の糸子は最後に病院に忍び込んでいった。TV の前に陣取り「カーネーション」を見る小さなおばあちゃんがいる。これは奈津だろうと思ったが顔を見せてくれなかった。じゃ違うのかなと思ったらやっぱりそうだったらしい(「奈津」であると副音声に解説が入っていたとのこと)。見たかったな、ふっと鼻で笑う奈津の顔を。それを肩越しに見る尾野糸子の笑顔を、またひとつ魔法の映像の宝記憶として残してほしかった。

◇

最初に見たときにはなんじゃこりゃと感じたミュージカル風のあのオープニング映像に今度はホロリとさせられ(ほんと積み重ねの力だ)、物語は終わった。名シーンのフラッシュバックがタイトルバックに映る。俺は時計をちらちらと見て、あと2分か、じゃこの歌で終わりか、尾野糸子の顔は見れず、あの声は聞けずに終わるのかとそればかり考えていた。アイコールユアネーム、尾野糸子さん。もう一度見たかった。今夜は眠れない。


I Call Your Name (The Beatles)

I call your name but you're not there,
was I to blame for being unfair.
Oh I can't sleep at night, since you've been gone,
I never weep at night, I can't go on.

君の名を呼ぶ だけど尾野糸子はいない
俺が悪かったのかな
夏木糸子をフェアに評価してなかったのか
ああ夜眠れやしないぜ 尾野糸子がいなくなってから
夜に泣いたりする柄じゃないんだが
やってられないよ


Well don't you know I can't take it,
I don't know who can,
I'm not goin' to make it,
I'm not that kind of man.

こんなの我慢できるわけないだろう
誰ができるんだよ渡辺あやさん
俺はやっていけないよ
そんなことができる奴じゃないんだ


Oh I can't sleep at night, but just the same.
I never weep at night I call your name.

ああ夜眠れやしないぜ だけど同じことだ
夜に泣いたりする柄じゃないんだが
君の名を呼ぶよ


Don't you know I can't take it,
I don't know who can,
I'm not goin' to make it,
I'm not that kind of man.

こんなの納得できるわけないだろう
昌ちゃんはどうなったんだよ渡辺あやさん
俺は満足したフリなんてできないよ
視聴者はそんなに人間ができてないんだ


Oh I can't sleep at night, but just the same.
I never weep at night I call your name.
I call your name. I call your name.
I call your name.

ああ夜眠れやしないぜ だけど同じことだ
夜に泣いたりする柄じゃないんだが
君の名を呼ぶ

君の名を呼ぶよ 尾野糸子よ
うー尾野真千子よ

2012/03/28

日記「つながったカーネーションの時間」

「カナダのコンサバ家具」「エバートン2年目終了」「ボート漕ぎ見学」

=======================
■12/03/17(土) □ カナダのコンサバ家具
=======================


だいたいどこもこんな感じの家具調度類
改装したバスルームに合うタオルハンガーやミラーなどの調度を探しに、久々に一家で買い物。改装時にMが家の装飾品に詳しい姉の助言を得て選んだ家具調度類を見ても、今日タオル掛けなどの風呂用品を見ても思うのだが、カナダのこういう家回り品ってどこに見に行ってもコンサバティブである。クラシックでクリーンでこれといった特徴がない。

家具はともあれタオルハンガーなどの小物は、IKEA とかで探せばもっとポップでかわいいのとか、機能的に面白いものがあるんじゃないのかと感じる。しかしこういう店の品揃えを見ると明らかに、カナダ奥様方はカワイイや多機能なものは家に欲しくないのだろうな。クラッシーでクリーンなもので家回りを固めたいという志向が伺える。

クリーンといえば石鹸置きを探すときにM姉が、「いらないわよ、今どき石鹸を使う人はいないわ、石鹸カスがトレイにたまって汚いし。ボディソープよ」と言ったのだそうだ。これを伝え聞いてそんなにクリーンが大事かと笑ってしまった。彼女の感性に代表されるクリーンこそ至上、生活感をいかにシャットアウトするかが重要という価値観が、カナダ奥様方にはある。

日本語 TV で「Before After」という改装番組をやっていて、たまに見ると日本人はクラッシーなクリーンさよりもやっぱり、収納の便利さとか採光の工夫などの機能やアイデアに喜ぶのがわかる。俺もそう。日本人とカナダ人とはそこが違うと痛感するのである。

俺はクリーンはわかるが、生活感を排除するためにものをいちいち収納したりすることにはたいして意味がないと思うので片付けず、いつも奥様に怒られるわけです。結局 IKEA にもたいしたタオルハンガーやミラーは売ってなく、保留にして帰宅。

----------------------

巨大メカと溶岩があふれるゴロン鉱山
【ゼルダ・トワイライトプリンセス】溶岩吹き上がるゴロン鉱山に足を踏み入れる。洞窟内の広間に入った瞬間、うぉおおおと声が出た。すげえ。これは2つ目のダンジョンだな。すげえ。さまざまな仕掛けも楽しい。冒険そのもの。「これ、買ってよかったねえ」と萌とうなづき合うような大冒険である。

しかしリンクを行きたい方向に正対させるのが馬鹿馬鹿しいほど難しく、ただそれだけの理由で何度も何度もジャンプに失敗し溶岩に落ちて死んでしまう。これには本当にうんざりする。何度も書くが、リンクを横に向かせたい時だけボタンで横を向かせるという操作仕様だったら、こんな理不尽な苦労は全部なくなるのに。ったく。

=======================
■12/03/18(日) □ エバートン2年目終了
=======================

この春休みは萌が機嫌がよく、今日は一緒に家事をしながら Youtube でレディガガやゼルダの音楽をかけ、俺にずっと話しかけてくる。去年の春休みは萌が全然俺と口を聞かない状態で、そういう年頃だし春だとなおさら(その後態度が良化したので)なのかなと思っていたが、別に季節ものではないらしく、今年は大違いだ―――などと考えていて、これは Wii のおかげ以外の何物でもないなと思い至る(笑)。やっぱ共通の話題があると、ケンカもしないものなのね。

----------------------
【Wii FIFA 09 All-Play】エバートン2年目はリーグカップ、プレミア、FA カップの変則3冠で終了。終盤は先制され負けそうになっても絶対に追いつく根性の戦いで、充実していた。CL だけは勝てない。ポルト/ユベントス/セビージャのグループリーグすら突破できなかった。やっぱ CL のチームは強いわ。うちももっと強くせねば。

しかし3年目も資金増強はまるでなし。いい加減まともにやる気がなくなるな。リセットするか。いっそ警告を無視して 40 億の持ち金を全部使い大型補強してみようかな。途中でクビになるのかな―――とか迷いつつ、去年と同様に FA 選手を取って売り資金を作り、廉価高速ドリブラーとしてユーザーフォーラムで推奨されてたトリノの MF アバテを購入。加速と速度が 18/18 で速い速い。短いスルーパスもうまいし守備でもよく走りタックルも悪くない。これはいい選手だわ。こういう選手を取ってしまうともう使いたくてたまらなく次のシーズンへ進むわけです。サッカー・マネージメントゲームはやめられない。

FIFA 09 は選手の個性がよく出ていて面白い。たとえばうちのエースのヤクブが2年目から得点力不振なのだが、これはプレイスタイル的に中盤に下がってきてしまうからで、シュートチャンスにいるべきところにいないのである。Aggression(ガツガツ度)が高いので勝手にボールを追ってプレスをかけ中盤に下がってしまうのかな。これをどうしたものか。こういうことを考えさせてくれるところがよくできている。

=======================
■12/03/23(金) □ つながったカーネーションの時間
=======================

【カーネーション】夏木糸子編はただ見るだけの消化試合だったのだが、残り2週にして奈津が登場し空気が一変した。再会シーンの2人の表情を見た瞬間、夏木さんが糸子に見えてきた。奈津役の人が似てるとか夏木さんが似てるとかそういうことじゃなくて、冷凍保存されてた2人の関係がそこにブワっと出てきたのだ。その再会のおののきを味わうことによって夏木さんもやっと、「カーネーション」の時間の流れの中に飛び込めたのだと思う。それを見てやっと俺たちも、「カーネーション」の時間の流れに戻ってこれた。

序盤の夏木糸子停滞期は制作側がなかば覚悟してそうしたらしいが、2週間も引っ張らず「カーネーション」の時間と夏木糸子の時間をすり合わせてくれたらよかったと思う。でも老奈津ほどの背景と配役を用意しないとすり合わせはできず、それはどれだけ探しても1つだけしか見つからなかったんだろうな。

『物語に登場した人たちのアクティビティがああなってこうなってこの現在の岸和田の空気感につながっている、ようには見えない』と前に書いたが、奈津が登場してカーネーションの時間と空気がつながった。夏木糸子も老奈津もなにもしなくても、もう「私は小原糸子です」的アリバイ演技なんかしなくても、2人が生きて再会できたということが、本人たちにとっても視聴者にとってもとてもとても意味があることなのだ。尾野糸子とその周りの人たちが積み上げた宝が、ほんの一しずく受け継がれた瞬間だった。

◇

しかし奈津はまた糸子の前を去り、糸子は奈津との再々会を少女のように夢見ながら病院でファッションショーを催す。モデルとして応募してきた、ガンを病む若いお母さんに胸を打たれる。「世界の中心で」などは、死んでいく恋人&自分のラブオンリーみたいな子供じみた価値観に支配されており俺はまったく共感しないのだが、この加奈子さんは違った。彼女が子供と家族と世界のすべてを愛していることが一発でわかる。だから泣かされる。

奈津と一緒にショーのステージに立つというボンクラで甘い夢はかなわなかったけれど、このお母さんを通じそれに負けないくらいに美しい幸せを演出した糸子に、奈津との再々会という褒美がもたらされる。今日こそは逃さへんで「待っとれ」と奈津のいる院長室へ早足で向かう糸子の顔は、大事な宝を取りにいく喜びに輝いていた。こういう顔を見たかったのだよ、糸子さん。よかった :-)。

=======================
■12/03/24(土) □ ボート漕ぎ見学
=======================


この喫水の浅さがこわい(笑)
LDとMのボート漕ぎレッスン@ポートムーディの入江を見学しに行く。行ってみてボートの長さにぶったまげた。4人乗りだというので3人乗りカナディアンカヌーの 1.5 倍くらいを想像してたのだが、7~8mある。で幅は人間1人分ぴったりで超細長いのだ。乗員が乗ると着座位置は水面と同じくらい。お尻がはみだしてます。つまり明らかに艇の横ロール方向は安定していない。うわーほんとにこれに乗り海に出るのかよ、という感じである。

そしてなんとコーチが伴走する自分のモーターボートに乗っていいわよという。寒いし船酔いしそうだしで俺は遠慮しますよと言ったのだが、萌が行く行くといい同行して行くことになった。うひゃーである。小さな入り江だから波は小さいが、俺は海が怖いのよ。しかし来てしまったからには戻れない。すごい眺めだ。

コーチの指示を聞きながらしばらく見ていてわかったが、こういう高速艇は左右のバランスを取るものは何もついてないので、漕ぎ手のうち誰かがパドルを羽根のように水面につけているときだけ左右が安定する。でMたちビギナーの場合ストロークがきれいにシンクしないので個々のオール応力のばらつきにより絶えず左右に小さくロールしており、最低1人は羽根になってないとバランスが取れないらしい。

コーチの号令に合わせ先頭の漕ぎ手から徐々に人数を増やし、3人のストロークが安定したら第4漕手も漕ぎ始めるのだが、すると安定翼がなくなるので途端に横揺れが大きくなる。これは4人のストロークを完璧にシンクさせる以外コントロールしようがないのでどうにもならず、当然怖いし危険なのでみんな一旦漕ぐのをやめ、全員パドルを突き出し安定翼となるという次第。これはやっぱ難しいんだー。

----------------------
こんなものを海上至近距離から眺めるなんて俺の人生であるとは思わなかったので、大変に興味深かった。スポーツとしての面白さももちろんわかる。が、Mは俺にこれをやらせたくて何度も何度も懇願してるのだが、俺は遠慮しとくよ。怖いし難しい。彼女は海上に浮かぶ気持ちよさを至福と絶賛するのだが、海に浮かんでいても夏の砂浜からこの海を眺めていてもその気持ちよさは変わらない。乗せてもらったのは幅のあるモーターボートなので転覆は怖くはなかったが、酔ったら困るから早く岸に戻りたいと心細く思っていた。ビーチにいたほうがいいわ。

それにスポーツとしては自転車やバイクのほうが面白いと思う。Mたちの横でやってた1人乗りミニマム級ヨットみたいなやつが、喫水線ぎりぎりまでフルバンクしてくるくる曲っておりバイクみたいで面白そうだった。

ボートに乗りたいという気持ちは一向に湧いてこないが、もしやるなら静水でカヌーだったらやりたくなくもない。しかしこうしてコーチに教わって習い事としてスポーツをやるということがソモソモそそらないんだよな。日本で何度もやったように夏にゴムボートを上流に持って行って、弁当を持って川を勝手気ままにツーリングしたい。そういう遊びスポーツだったらやりたいよ。フレイジャーリバーは大河すぎるし、周辺支流は夏は蚊がものすごいのでツーリングはできないのかもしれないが。

2012/03/16

日記「尾野糸子なきカーネーション」

「追悼式中継」「震災1周年」「【FIFA 09】初年度終了」

=======================
■12/03/10(土) □ 追悼式中継
=======================

震災1周年。日本からの追悼式中継を見ながら、俺は亡くなった方々よりも、全ての持ち物と住んでいた町を失った人たちのほうにより深く同情してるなあと考えていた。なにかの事故で自分自身が死んでも俺はあきらめがつきそうな気がするが、たとえば火事ですべての持ち物や PC データが焼けてしまったらしばし廃人になるような気がする。

もし火事になったら最悪でも家族の PC だけは窓から放り投げても焼失から救おうと考えているけれど(芝にケースごと落下すれば、HDD は助かる可能性があるのではないかと)、ビデオ、DVD、写真はもちろんあれだってこれだって、もし燃えたり水に流されたらたまらんというものは家中に限りなくある。人はみな大事なものに囲まれて暮らしているわけで、それがわずか1時間の間に海の藻屑と消えるというのは、本当に耐え難いだろうと思う。

俺はカナダに来るために 10~20 代に手に入れたもののほぼすべてを日本に置いてこざるを得なかったわけだが、当初はロマンスで燃え上がっていたゆえに喪失感もまぎれていたし、いま 20 年近く経ってみればその頃と大差ない物持ちになってはいるが、その中間点ではたまらない気持ちはいつもあった。よくあんなことができたものだと今にして思う。

=======================
■12/03/11(日) □ 震災1周年
=======================

震災1周年、NHK でもカナダ CBC でも特集をやっている。カナダ CBC では津波のときにカメラを持ち撮影し(てかつ助かっ)た人々の撮影映像を集めた番組をやっていた。実際に人が水に飲み込まれていく瞬間が多く写っている。それを見て「馬鹿(なぜ早く逃げなかったんだ)!」と叫ぶ人々の声も入っている。こうした日本では放送できないだろうものも多くて、Mともども改めてショックを受けている夜。

昨日追悼式中継を見ながら、亡くなった方々よりも全てを失った人たちのほうにより深く同情するなんて考えていたが、やっぱりあんな逃げ遅れて水に飲み込まれるなんて死に方はひどすぎるなと思った。昨日あんなことを考えてすいませんでした。合掌。

しかしほんと何度も思ったが、あんな津波がこの世に発生しうるのだと人々が知っていたら、どれほど多くの命が助かったことだろうか。スマトラ沖地震のときの映像は、水が通りをしゃーっと高速に通り過ぎたという感じで、建物の2階にいた人たちは助かっていた(ように見えた)。建物ごと根こそぎ持っていかれた今回の津波はそれとは全然違う。あんな津波映像が過去一度でも世界に流れていたら、もっと早くに多くの人々が逃げていただろう。原発だって非常用電源だけはなにがなんでも強化していただろう。本当に初回でいきなり3アウトゲームセットみたいな、これ以上悪いことは今後も起こりえないような、そんな厄災だったと思う。

こうした映像が世界に流れたこれ以後は、大地震の時の人々の行動は変わることだろう。それで助かる人々が増えるかもしれない。原発は当然世界中で安全性向上が進められている。その意味でも、これ以上悪いことは今後も起こりえないような、そんな厄災だったと思う。

=======================
■12/03/12(月) □【FIFA 09】初年度終了
=======================

【Wii FIFA 09 All-Play・マネージャーモード初年度】フリーエージェント選手を取ってエバートンを強化し、格下には確実に勝ち同格と格上には勝ったり負けたりしているうちに首位に立ち、プレミア4強は意外にもポイントを積み上げてこず、結局そのまま優勝してしまった。あれま。こりゃリーグ順位はシミュレーションが甘すぎるな。実際戦えば4強はめちゃ強いわけだが、それがちゃんとリーグ順位に反映されないらしい。

まあ実際本物に近いシム結果を出すには Football Manager 級の精度が必要なんだろうけど、こんないい加減なリーグ順位になるくらいなら選手の総合力をそのままリーグ順位としておいてくれたほうが、プレイヤーとしては盛り上がるな。「ここでマン U を倒さねばリーグは勝てない!」くらいの気合が入ったほうが楽しいのだ。

リーグ順位は淡白だったがどんな試合も文句なく面白い。何度ゴールを決めてもそのたびに両腕を突き上げてしまうくらい燃えている。一番燃えたのは負けたら終わりの FA カップで、準決勝でマン U に勝ったときには心臓バクバクの興奮ものであった。決勝もウェストブロムなんていう弱敵相手だったのだが、タイトルがかかっているから緊張するし相手もモチベーションが高いからか驚くほど強く、勝ち切るのは大変だった。リーグは 4 強以外から勝ちを拾っていけば勝てるのだとわかったのでうれしくもないが、カップ戦を勝ったのはうれしい。1 年目にしてプレミアと FA カップの 2 冠達成。

----------------------
で Football Manager での経験から、2冠の賞金と CL 放映権で 20~30 億は入るな、いい選手を数人取れるぜと強化プランを立てていたのに、なんと一銭も入らない。なにかの間違いかと思いあらゆるメニューを開いて調べたが金は入っていない。なんだこれは。これじゃ強化ができんではないか。リーグ優勝しても資金が増えないなら、マネージャーモードという経年シミュレーションを続けていく意味がないではないか。なんなんだ。

調べてみたが、このゲームは賞金はないものらしい。FIFA をやってる人は Football Manager/Championship Manager 愛好者と系統が違うのか、優勝しても強化資金が出ないことの異常さが英日とも話題にもなっていない。せいぜい「カップを取ったらお祝い金がもらえるスポンサー契約を選んでおこう」くらいなノリらしい。そんなわけないだろう。仕方がないのでみんなフリーエージェント(無雇用)で取った選手を売って強化しているようだ。なんだこの馬鹿仕様。

しかしそれ以外やりようがないしこのチームで CL は戦いたいので、フリーエージェントを探し売りその金で強化を行う。馬鹿馬鹿しい。頑張って素晴らしい成績を出した俺様がなんでこんなセコイ裏技をちまちまやって小金を作らねばならんのだ。役員会はなにをやってるんだ。CL でいい成績を出してもこんな調子だとやる気が続かんだろう。これは非常にやる気を削ぐ。ここまでクソだとは思わなかった。なんでこんな馬鹿仕様がテストプレイを通るんだ。なんなんだカナダ人ゲーマーって(EA はうちの隣町バーナビーにある)。

というわけで、サッカーの試合だけは面白い。それ以外はほんとクソゲーな FIFA 09 である。

----------------------
日本風呂を愛すうちの奥さん念願の深風呂桶が今日完成。いま入ってきました。サイコー。俺は萌の次に入ったのだが、お湯が冷めてないことに驚いた。前の風呂桶はすぐお湯が冷え、これは水面の表面積が日本の風呂より広いから仕方ないんだろうと思っていたのだが、これはつまり前の70年代スチール製風呂の横壁からものすごい勢いで熱が逃げていたわけである。現在のグラスファイバー製風呂ならばこんなに保温性が高いのか。

水位はヘソ上10cmほどだが、横になれば膝先を残し全身が快適に収まる。家風呂で肩までつかり寒い思いをせずゆっくりと本を読める気持ちよさは、改めてうあーと声が出るほどであった。うちのBR義母さんなんか生まれてこの方ずっとシャワーで風呂に入った記憶がないそうだが、そんな人生は間違ってるぞとつよくつよく思う気持ちよさである。

=======================
■12/03/13(火) □ 尾野糸子なき「カーネーション」
=======================

尾野糸子引退後の「カーネーション」は、きちんと見てはいるが、その都度まあ明日に期待しようと思うくらいの観戦態度である。悪くはないがフツーの朝ドラになってしまったので、見逃さなければそれでいいという感じ。

がっかりはしてないし最後まで見るが、ツイッターで多くの人が「渡辺あやさんだからきっとなにか考えがあって」「オノマチ糸子とつながってきた」と見ている自分らを盛り立てているのを読むと、みんながこんな感動しようと努力するくらい愛してきた「カーネーション」なんだよなという寂しさを感じる。

俺があれほど乱発していた「#カーネーション」ツイートをバッサリ止めた最大の理由は、実はすべてのフリータイムを FIFA サッカーにつぎ込んでいるからだが、ここまで約10回で何かを書けるほど心が動いたシーンも特にないのである。

----------------------
尾野糸子引退までも完璧なわけじゃなかったし、こんな長い物語の隅々まで完璧なものなど作れるわけがないとも思う。しかしいま画面の風合いを変えたりキャストを総入れ替えするなどしているのが、熱心なファンが分析するように制作陣が「現代と老境の味気なさ」を表現しようとしてのことだとすると、俺はそういう制作者の作為のようなことが嫌いなんだなと自覚する。物語はもっと自律的なものであってほしい。

そう、ここ2週間の「カーネーション」は自律的じゃなく、作為的だと俺は感じている。つまり、物語に登場した人たちのアクティビティがああなってこうなってこの現在の岸和田の空気感につながっている、ようには見えないのだ。制作者の英断でバッサリこうなりましたとしか俺には感じられない。ずらりと並べられた写真立ても、「キタムラって言ったら大メーカーじゃないですか」といった言葉も全部、ちゃんとつながってるんですよというアリバイづくりに見え聞こえる。

「周防が魅力的すぎて自分のコントロールを超えた」「北村の芝居がうますぎて替えが効かず死んでもらった」と脚本家渡辺あやの言葉が漏れ聞こえてくる。それを読みながら俺は、尾野糸子引退までの渡辺あやの仕事がすばらしすぎて、この物語はもう彼女のソロアルバムになってしまったんじゃないかと感じている。「カーネーション」はボーカルもギターもベースもドラムも個性際立つバンドだから素晴らしかったわけで、楽曲だけがよかったわけではない。

「いい歌はギター1本で歌ってもいい歌だ」なんてことをいう人がいるけれど、だけどやっぱり「ジョンの魂」よりビートルズのアルバムのほうが今でもよく聞くじゃないですか、ぼくたちは。どっちも大好きだけど、やっぱりバンドサウンドにはそれだけの魅力があるんですよ。もう一度バンドサウンドをかき鳴らし、「A Day in the Life」のような美しいコードでバーンと終わってほしい。

2012/03/14

日記「サッカーゲームのパスについて考える」

「ゼルダ・谷間の廃村」「FIFA 09・ついに開眼」「FIFA サッカーの美点欠点」

=======================
■12/03/06(火) □ ゼルダ・谷間の廃村
=======================


カカリコ村。これも前に見た「ゴッホのトアル村」のファンが作った3D画像だと思われる。こういう感じなんですよ。

【ゼルダ・トワイライトプリンセス】闇に滅ぼされたらしき谷間の廃村カカリコ村に来た。ここもいい光景だ。高いところに登って町を見下ろすと、ラピュタのパズーの村みたいな谷間感があり気持ちいい。上空を舞う虫竜は無重力感漂う飛び方がナウシカそのもの。このゲームはほんと宮崎駿トリビュートっぽい。

町の入口で垂れ下がり風に揺れる看板を見た萌が「あ。......ここは元はきれいな町だったんじゃない?」とつぶやく。家を探索しながら「ここはイン(旅館)だったんだわ。ほら、ベッドがたくさんある」とつぶやく。この村でやることは家々への入り方を見つけ、隠されたものを探し出すだけで割合単純なのだが、そのためにこれだけのビジュアルを持った村と、一つ一つの家をちゃんと作ってくれているからこうして感興が沸き起こる。こういうところに任天堂の良心を感じる。

そしてはるか彼方の高い断崖の上まで道がついていることに気がついた俺が、「あそこに行けるよ萌!」と興奮する。これは楽しいわ。Playstation FF の町もきれいだったけど、あれは擬似 3D の平面絵の中を上下左右に歩いているだけで、レンダリングされてるのはキャラだけだったもんな。こうして広さや高さや大きさがしっかりとある本当のバーチャル世界を旅する楽しさを、今俺たちは存分に味わっている。

=======================
■12/03/07(水) □ FIFA 09・ついに開眼
=======================


一番引いた「TV」画面でこれくらい。シュートレンジを画面に入れるには、もっと前進する必要がある。

親子でゼルダは順調なのだが、なぜかうまくいかない俺のサッカーゲーム【Wii FIFA 09 All-Play】。昨夜も戦いに敗れ疲れ果て眠りにつきながら、なぜだなぜだと考えていて(情けなし)ハタと気がついた。画角だ。ガバリと起き出し1試合だけカメラを次々に切り替えながらテストし、FIFA 98 時に使っていた TV というアングルが見つかった。遠目の高めのカメラ位置で、選手の華麗な技は見えにくいが、一番肝心な選手間の距離がよくわかる。これで昨日まであれほど引っかかったパスが通るようになった。というか通らないときが見えるようになり、無駄パスを出さなくなり、攻撃にリズムが出てきた。よし。

パスが通るか、ドリブルで抜けられるか、相手 DF からボールをスクリーンできているかがサッカーゲームのキモで、映る範囲が若干狭いデフォルトビューではこれがよくわからず苦労したんだと思う。DF からボールをスクリーンした状態でドリブルしつつボールから目を離してパスコースを探し、ここぞというところでパスを出す。カットされたらすかさずプレスに行く。これでいい試合ができるようになってきた。

=======================
■12/03/08(木) □ FIFA サッカーの美点欠点
=======================

【Wii FIFA 09 All-Play】ようやく波に乗り、難易度セミプロ(中級)のマネージャーモードでエバートンを操り、リーグ首位を快走中。アーセナルを破ったのにはしびれた。マン U にはリーグでは 2 戦とも負けたが、FA 杯で勝った。ドキドキした。

FIFA は FIFA World Cup 98 の頃から、スペース、AI 選手の動き、操作するプレイヤーのなすべきことというサッカーフィーリング(というかスポーツ感)がよくできている。攻撃が遅ければゴール前に守備陣が揃い、たとえドログバを持ってしてもシュートを打てない。押し込まれるとどれだけクリアしても拾われ、苛烈な波状攻撃を受ける。スペースと人数により局面が変わるサッカーというものの表現が自然なのだ。DF ラインと FW の高さだけで攻撃力とプレス力を調整できたカルチョビットに通ずる、『サッカーにおけるスペース把握』の面白さがある。

《FIFA 98 と比較しての進化》スペースへの走り込みや DF ラインの裏取りなど選手たちの AI も進化してるし、技術が高い選手なら接触でボールのコントロールを失ってもどうにかコントロールを取り戻しマイボールにできるという、アクション面での進歩も大きい。攻撃が簡単につぶれないというのはいいことだ。おかげでヴァンペルシーみたいにうまい FW は本当に止められないのだが、ああいう敵は丁寧に丁寧にシュートコースを切って耐えていくしかない。

トラップから反転の動きが半自動化されており、変な方向にレバーを入れなければ澱みなくボールを落ち着け前を向き攻撃に繋げられる。先のロストボールの再コントロールもそうだが、こうしたプレイヤーがやりたいことを簡単操作でやらせてくれるアシストが増えている。これは「反復練習で体が勝手に動いており、その間周りを見渡し次のアクションを考える」というプレイ感覚となっておりよろしい。これはつまり使っている選手の技術の高さがそのままプレイヤーが使える技術の高さになるわけだ。

DF の AI も強化されており、俺のミスでぶっちぎられても別 DF がカバーしてくれることが頻繁に起きる。この AI 行動のうまさにもプレイヤーの能力値が関わっているらしく、いい選手は自動カバーも自動タックルもうまいので、おお頼もしき奴よと好感度がアップする。ここは Football Manager 的に進化している。お金を使って攻守ともいい選手を取ろうという気になるのである。

タックルで双方動きが止まった後、フィジカルの強い選手は動き出しが早いので有利というのもいい。全速ドリブル時は方向キーが効きにくいこと、向きを変えようとしても常に慣性があること、シュートボタンを押しても歩幅が合う瞬間まで実際は蹴れないことなど、FIFA 独特の操作性はアクションゲーマーから見たら「思い通りに動かない」フラストレーションにつながるだろうと思うが、サッカー好きとしてはよくできてるなあと思うのである。こうしたさまざまな選手の AI と動きの進化のおかげで、エキサイティングなシーンが前よりも大幅に増えている。

----------------------
《欠点》半自動でダメなのは、触ればオフサイドというボールでも全速オートで追いかけてしまい止められないこと。全速で追いかけるに決まってるからオート追いかけでいいけど、キャンセルは必要だ。それと普通入らんだろうというロングシュートや遠目の FK がすこっと入り、逆に1対1の簡単なシュートが枠を外れることが多いのが×。シュートや FK も、ドカンとしか蹴れないのも×。

そして UI はもうどこからどこまでも×。FIFA 98 より悪くなっている。一番痛いのはリーグをやっている最中に新フォーメーションを作れないことで、ブラジル風 4222 を試したいのだができずにいる。というわけでサッカーの試合自体は面白く、それ以外は全部クソといっても過言ではないが、やっぱりクソはまってしまう 10 年ぶりの指動かすサッカーゲームであります。

=======================
■12/03/09(金) □ サッカーゲームのパスについて考える
=======================


「Advancedモード」カーソルでポイントしてパス。

このゲームにはコナミ「ウィニングイレブン Wii」の Wii リモートカーソルによるパスコース指示をパクった操作モード「Advanced」があるので、ある程度うまくなってから真剣に試してみた。微妙なコースに長さをコントロールして送れるという自由度だけはなるほどと思う。上の画像でそのままパスを送れば FW が 2 枚の DF に詰まりボールを奪われるが、右下のサイドバックと左 CB 間のスペースにボールを送れば FW がクイっと反転してスペースでボールを受け、突破できる可能性が生まれる。パスと FW の走る方向を同時に操作できるのだ。決まればこれはたしかに気持ちいい。

しかしカーソルを画面内に保っていなければ、つまりコントローラを試合時間中常時正確に TV 画面に向けていなければパス方向を決められないというのは問題あり過ぎで、プレイヤーの位置やボール位置に加え、カーソル位置=Wii リモートとセンサーの相対角度にも神経を注がなければならない。そんなことが試合中にできるかよと思う。実際やってみると俺には不可能で、試合中にカーソルが画面からはずれまくり、そのたびにエラーマークが表示される。フィールドにエラーマークが出るというのがこのシステムの非サッカーっぷりを象徴している。DS のペン操作だったらこのシステムは完璧に働いただろうけど。


「スマートパス」
AI が操作する FW がスペースに走りこみボールをくれと要求し(手を上げることもある)、AI の MF の目がそれを見つけパス矢印が出る。そこから先が人間の仕事。

サッカーをやるときに、あそこにパスを出したいといって指さしなどしてるヒマはなく、コースがあると思った瞬間に体が反応するのが自然なわけで、そのナチュラルなスピード感を実現してるのが FIFA 旧来の「スマートパス」というやつである(このゲームで俺が使う All-In モード)。パスコースは AI の選手たちが自力で作り、いくつもある選択肢からプレイヤーが、いつどこへ送るかを判断することになる。

この「スマートパス」が通るかどうかは、タイミング、距離、パサー・レシーバー・マーカーの位置と能力で動的に決まる。たとえば上図でボールを持つ MF スコールズは相手 MF がプレスしてきて苦しくなり、ついつい自分の進行方向前方にいる右 FW テベスに出してしまいたくなる。これは角度的に DF に引っかからず問題なく通るが、テベスをマークする DF に反応され詰められ、シュートまで行ける可能性は低い。左前方から DF 前を横走りする左 FW ロナウド(※)にパスを送れば間違いなく華麗なトラップで加速し 2 枚の DF の間を突破できるが、そのパスは角度的にスコールズをマークしている MF に引っかかってしまう。

そこでスコールズは右前方に全速ドリブルして自分のマーカーをひき剥がし、ここぞというタイミングで上にレバーを入れロナウドにボールを送らねばならない。そう瞬時に判断し正確に実行できないところがサッカーの難しさで、コントローラ操作も難しいし、スコールズも無理な反転キックになるのでパスが狙ったところへ飛ぶかはやってみないとわからない(パスの上矢印がここぞというときに出ないこともある)。しかしそれこそが頭と指のスポーツであるサッカーゲームの面白さなのだよな。

(※)FIFA 09 がえらいのはプレイヤーがカーソルで指示してやらなくてもこの AI ロナウドがちゃんとスペースを感じて走ってることで(上の絵でわかる)、ここが昔より大幅に進歩している。AI への指示としてプレイヤーには1つだけ、「みな上がれ!」ボタンが与えられている。これが非常に効くのだが、Wii の - ボタンという超使いにくいボタンなのがまた馬鹿洋ゲーならでの難。間違ってポーズを押しまくってしまう。
「スマートパス」式はこういう駆け引きをやっている間、選手のパス能力がそのままプレイヤーのパス能力になるわけだが、カーソル式は逆にプレイヤーのカーソルポイント能力が選手のパス能力になってしまう。カーソルをポイントするプレイヤーが下手ならば、どんなにすごいパサーを擁していてもパスは通らないのだ。それは選手の能力をシミュレートして楽しむゲームとしておかしい。そして Wii カーソルのポイント精度がプロサッカー選手のパス能力より高いはずがなく、どうしたってパス精度はスマートパスより若干落ち、(パス1本ごとにカーソル移動が必要なので)パス回しのスピードは大幅に落ちてしまうのである。

----------------------
今のコナミ「ウィニングイレブン」がどうなってるのか知らないが、Playstation 時代のウィイレのパスは、決められたコースを自動的に通る TV ゲーム感があり、しっくりこなかった。「スルーパスボタン」「1-2 ボタン」なんてのはその最たるもので、ボタンを押すと FW が前に走りオートでスルーパスが出たり、オートで 1-2 が成功するよう選手が配置されるようプログラムされてるんだからまさに TV ゲームの必殺ワザで、こんなのはまったくサッカーではないと思ったものだ。

Wii ウィイレが発明したこのカーソルシステムはさすがにそんな児戯レベルのものではないが、攻撃アクションのすべてを操作プレイヤーがコントロールしたいという発想は似ている。プレイヤーができる指示が多ければ多いほどよいという考え方のサッカーゲームでは、指の動きにキレがあり複雑な操作が瞬時に正確にできるヒト(つまり子供や CPU)に、そうでないヒト(ボンクラな大人)は勝てない。実際緻密でミスのない操作をする CPU に俺は指ドリブル勝負では攻守とも勝てないのだが、アイデアと判断力のパスワークでなら勝つことができる。そこが俺が思う、パスゲームであるサッカーの面白さなのだ。

操作は簡単であればあるだけいい。FIFA 09 の All-In モードは簡単すぎて必要な機能すら欠いておりいただけないのだが(ロブやクロスボタンすらない)、いかに点を取るかに素晴らしく没頭できるデキになっている。

2006/04/29

日記「いじわるなモニター」

「FM 2006: 華麗なサッカーは難しい」「下町の学校山の手の学校」ほか。
=======================
■06/04/11(火) □ 忙しい春の日
=======================

 今日は朝のモールでの用足しから始まり、夕方のタンポポ摘みまで外での仕事が途切れず、疲れた。

----------------------
 今日から始まった「ごくせん2」を夕方見る。「1」でも少女マンガ的ファンタジーに満ちていたのは最初の方だけで、中盤以降はほとんど熱血本宮ひろし路線だったのでさほど期待はしてなかったが、やはり「ごくせん2」も熱血路線で行くらしい。最初っから殺伐としたケンカばっかりで、もうぜんぜん学園ファンタジーではなくなってしまっている。生徒役のボーイズがなぜか全員老けてかわいげのない奴らなのもしっくりこなくて(萌は「沢田はもういないの?」とがっかりしている)、俺も萌もただ黙って見ているのみだった。まあTVドラマの続編なんてこんなもんか。

=======================
■06/04/14(金) □ 追憶の1996年
=======================

 KT・HNのところに萌を連れて行って、父親のMSさんと話をしていたら、前はバンクーバーのF社で働いていた....という話が出てきた。ん? 待てよ?それってあのF社ですか? ....と記憶をたどり、なんと俺とMSさんは96年ごろ、翻訳&マルチメディアのF社で同時期に働いたことがあるのだと判明した。俺は契約翻訳者で会社にはときおりローカライズを手伝いに行くだけだったので、マルチメディアの部署にいたMSさんとは接点がなかったのだろう。でも会社の全部の人を共通に知っていたので、おそらく当時昼飯なんかは一緒に食べていると思われる。いやー驚いた。

 しかしオークストリートのアパートに住んでたあれから、すでにもう10年だ。東京で過ごした年月ですら12~3年だったのだから、カナダで暮らす年月もそれに近づいている(1年半は帰国してたが)。そう思うと、長いなあと感慨深いものがある。

=======================
■06/04/15(土) □ FM 2006: 華麗なサッカーは難しい
=======================

 チェルシー2-0ボルトン:残り20分で久々に中田を見れた。中田本人は調子がいいので出番をただ待つといい、監督は

>「運動能力や判断スピードというものがネックになっているのかもしれない。
> ミリセカンド(0コンマ何秒)の遅れで、技術を発揮できないのがプレミアだ」

 と論評する中での出場なのだが、率直に言ってボルトンの中盤はボールに触れないのだから、運動能力や判断スピードも見せようがない。びゅんびゅんとボールが飛び交う中でプレーに絡むことが求められており、それには足の速さと判断の早さが必要だと監督は言いたいのだろうけれども、たとえば今日の中田のポジションに鬼フィジカルのMFが入ったとしても、何度ボールに触れたか。

----------------------
 サッカーシミュレーション FM 2006 をやっていても思うのは、サッカーというのはスペースのない中盤でのパスを避けて横を回していくのがもう絶対的に効率がよくチャンスにつながる確率が高まるわけで、どこのチームも中盤はプレスが厳しく、MFは自然とボールを持った瞬間にサイドにはたく、つなぎが主な仕事となってしまう。この中で攻撃的MFが何か決定的な仕事をするのは本当に難しい。中田は昔よりもドリブルでボールを運べなくなっているし。

 それでも中田にボールを持たせファンタジーを起こさせようと、中盤で組み立てる 4-3-1-2 フォーメーションにトライしてみる。俺たちの記憶にある「華麗なるペルージャ・ローマ時代の中田」を再現するには、

①相手に押し込まれる②相手攻撃のこぼれ球を拾う(敵のほとんどが前がかりになっている)③中田に渡し、中田がスペースをドリブルで驀進③同時にFWとウィングが猛スピードで上がって複数のパスコースを作る⑤フィニッシュにつながる長く低く美しいグラウンダーパス!

 という流れを人為的に作らなければならない。②の時点で FM 2006 の人工知能は一番ゴールに近いFWかウィングへのミドルパスを選択してしまうのだが、そこをあえて中田に渡せという指示を出すと、中盤からFWへスルーパスが出たりと明らかな変化が現れ、いろんな攻撃パターンを楽しめるようになった。

 だがしかし強い相手にこれをやると当然のことながら、真ん中のやばいところでボールを奪われ一気にシュートに持っていかれ、惨敗を喫する。ボルトンの監督などが恐れているのはまさにこの事態なわけである。華麗なサッカーは難しい。

=======================
■06/04/19(水) □ いじわるなモニター
=======================

 萌は先週水曜に弁当を残し、どうしたのかと聞くと「いじわるなモニター」(※)に早く食い終えて教室を出ろといわれたと言っていたのだが、今日は同じモニターに何かで怒鳴りつけられ、萌と何人かが泣いてしまったらしい。

(※)ランチの時間は先生が職員室に戻り、4年生の係の子供が数人で萌たちを監督している。

 グレイド1の子がなぐさめてくれたそうだが、明らかにかんしゃく持ちのモニターに嫌な目に遭わされているようだ。萌はその子の理不尽な命令に毅然と対処したようだし、先生にも俺たちにもきちんと説明してくれたので即善処されるだろうが(そもそもそういう生徒をなぜモニターに選ぶのか理解できんが)、かわいそうだったなあと胸が痛む。

 そして今日は俺に仕事があるというと萌は一人で静かにレゴをやって遊んでいてくれるので、そのけなげにこれまた胸が痛み、時間がないのについついリビングに出向いていっては遊んでやってしまうのであった。

=======================
■06/04/21(金) □ Pocket PC でどこでも仕事
=======================

 今日はジムナスティックスで萌を待ちながら、Pocket PC 上で仕事を進めた。快調に進んだので、毎日いい子でいて俺に仕事をやらせてくれてありがとうの意を込めて、萌をプレイグラウンドのあるマクドナルドへ連れてきてやった。

 ここでも遊んでいる萌を見ながら、また仕事を進める。機械翻訳をテキストで持ってきて Pocket PC 上で清書一歩手前へと直していくわけだが、Pocket PC では小さなスクリーン上でやっているとは思えないくらいはかどるし、環境が変わるのがいいのか頭もよく回転する。Pocket PC は本当にありがたい機械である。

=======================
■06/04/23(日) □ 停電のかなしみ
=======================

 萌とBRとMがバンクーバーにキッズバレエを見に行くというので、Lougheed 駅まで送り、久々の単独休暇。日本食を仕入れて帰ってきた。アジの干物などうまそう。

 14:15 しかしたまっていた掃除をしつつ、映画を見ながらPCで遊ぼうと思っていたら、掃除の途中で停電になってしまった。なんでこんな春のいい天気の日(日向で28℃にも達している)に停電なんだ? あれもこれもやりたいのになにもできん。はあ。昼寝しよう。春の休日が台無しだ(泣)。

=======================
■06/04/24(月) □ いじわるなモニターと対面
=======================

 今日は昨日にも増して暑く、今年初めて帽子とサンスクリーンを着用して萌を学校へ連れて行く。BCには春らしい春がなくて、先週まで肌寒かったのがいきなりこういう気候になったりするよな。

 で校庭で遊んでいると、萌が「ブリイ(いじめっこ)がいた!」といって俺の袖を掴み体を固くする。―――どの子? あいつか。4年生くらいの、だいたい世界共通イメージ通りの感じのいじめっ子である。顔を見ているとそいつがこちらに気づき、萌の親父が自分を見ているということの意味をたちまち理解したようで、愛想笑いを浮かべて手を振ってきた。先生とこいつとの間でどういう話がついたのか分からんので俺が直接口出しをするわけにはいかないが、とりあえずその愛想に「小僧、俺は知ってるんだぜ」という視線をバシバシと返しておく。

 放課後事件の対処状況を先生に聞いてみると、悪い子ではないがそういう威嚇的な態度をとりがちな子なんだそうで、本人と先生と親とが話し合い、もう一度だけチャンスをやるということになったのだそうだ。つまり二度とキッズに声を荒立てたりしないという約束をしたのだろう。しかし萌は彼をあんなにも怖く思っているわけであり、あと数ヶ月毎週顔を会わせて過ごすのかと思うと単純に気の毒である。もう怖がる必要はないのだと、ていねいに説明してやらねばならない。

----------------------
 萌が夕方腹痛を訴え、やがてどぱーっと吐いてしまった。熱はないのだが(ちょっとほてっている程度)、ストマックフルーだろうか。水曜に学校でダンスの発表会を控えていて、萌はそういう楽しみがあるときに間が悪く風邪をひくことがあまりにも多いので先週からずっと気を使ってきたのだが、やっぱりきたかーという感じ。子供の場合どれほど気をつけても駄目なときは駄目なようだ。

=======================
■06/04/26(水) □ 二重に残念な欠席
=======================

 昨日も今日もなかなか萌の体調が上がらない。食べられないのでほとほと心身が弱っているようだ。朝イチでMが薬局にペインキラーと流動食のようなものを買いに行き、この流動食を飲み干したことで元気が出てきた。ふいー。やっぱ食べられんと回復せんよなあ。本日のダンス発表は、やはり行けない。無念。

----------------------
 午後、だいぶ回復したところでLSから電話があった。よく分からないが、こないだMと萌の行ったサーモンフェスティバルで撮られた萌の写真がローカル新聞の1面に載り、さらに学校のドローイングコンテストで萌が賞を取ったらしい。つまり今日の生徒集会ではダンスの発表に加えて、ドローイングコンテストの表彰もあったわけだ。萌は楽しみにしていたメキシカンダンスだけでなく、みなの前で絵を表彰される喜びもミスしてしまったのか。かわいそうなり。


=======================
■06/04/28(金) □ 下町の学校山の手の学校
=======================

 10:59 萌は元気になったがまだ回復途上ということで、学校はよしてプレイグラウンドへ。最初は近くの小学校の庭で遊んでいたのだが、休み時間に生徙がワラワラと出てくると萌はやや気圧されて、別の公園へ行こうよという。ここは自分の学校ではないと感じるのだろう。うちの隣家のKTがいたのだが、こちらに目もくれなかった。そのKTの態度がどこか象徴するように、こっちはより雑多で元気でキツイ、下町の学校という感じがする。萌の学校はフレンチイマージョンクラスがあるゆえ、自然と教育熱心傾向の親を持つ子供が広域から集まりやすい(のであろう)、山の手の学校だ。

 ゆっくりと遊び帰ってランチを食べ、即萌は庭へ。俺もタンポポ刈りに出る。カナダではタンポポがナンバー1嫌われ雑草なわけだが(日本じゃもっと背丈の高い強力雑草が無数にあるので、タンポポなんぞなんとも思われていないと思う)、こいつの生命力は日本のセイタカアワダチソウあたりとタメをはるものがある。どれだけ掘り起こしても半日もすれば別なところから花が出てきて、まったくキリがない。これがカナダ中を覆い尽くす事態になってないのが不思議なくらいで、個々の家のこういう地道なタンポポ摘み作業だけが蔓延を食い止めているのであろうか。不思議だ。なんとかならんのかこれは、と庭先で快適モバイルPCをやっているMKに愚痴りながらタンポポを掘り尽くした。尽くしても明日はまた出て来るんだよなあ。やれやれ。

----------------------
昨日休んだ日本語学校から宿題と一緒に先生の手紙がファックスで届いていたのだが、俺が知らぬ間に萌は宿題をさっさと終わらせて、先生に長い手紙を書いていた。この手紙がまたいい味で、flu とか vomit といった言葉をうまくカタカナ化&イラスト化しており、最高なのです。

2005/06/17

日記「感慨薄いWC予選突破」

「萌 Tomb Raider となる」「2代目 Pocket PC E-2000」ほか。
=======================
■ 05/05/30(月) 09:29:47 □ 萌 Tomb Raider となる
=======================

萌はまだハナをすすってるので、念のためプリスクールはスキップ。こうして家にいなければならない日々にはゲームが最適で、1日に1時間ほど萌と俺は「Tomb Raiders」で盛り上がっている。ゲームには「こうなったらこうなる」というロジックがたいていあるわけだが、萌がそれを発見すると親子ともども実に興奮する。

 敵と戦うことはやはり怖くて嫌なようで、敵が襲ってくると俺にコントローラを投げて、「ひゃー見れない、見れないよ!」と顔を背けている。そして上に登る場所を探す謎解きや、主人公ララを華麗に空中に舞わせるコントロールを楽しんでいるようだ。特に「Tomb Raider 2」の2面は街中で屋根の上を飛び回り、銃で窓ガラスを破って飛び込み鍵をゲットし、水に飛び込んでボートに乗り込み逃走すると、まるでルパンの世界で素晴らしい。実際「コナン」や「カリオストロの城」を見ていたときレベルの興奮を俺と萌は味わっていると思う。サイコー。

=======================
■ 05/06/01(水) 09:47:14 □ 2代目 Pocket PC E-2000
=======================

と、届いてしまった2代目 Pocket PC カシオ E-2000。まず第一印象は、モノとして E-700 よりもへボい。どこを触っても質感が悪く、うーん、これはやっぱり日本製じゃないなという感じ(台湾メーカーの OEM らしい)。カシオデザインですらない。明らかにボタンなどの配置や作りが違う。

 問題の反射式液晶は、やっぱり旧 E-700 の透過式に比べると画質はよくないなあと感じる。明るさは充分だが、コントラストとシャープさがバックライト式にはまったくかなわない。タッチパネルの精度も悪い。が屋外に持ち出すと視認性は大逆転、これは見やすい。さすが。

 総合的に旧 E-700 よりも性能は上がっても快適性が落ちたので満足感が高いわけではないが、まあこれで今後どんな最新アプリでも使えるということと屋外で助かりまくるという2点で許してやるしかないというところ。とにもかくにも実働する Pocket PC が戻って助かった。

----------------------
 新カシオとともにジムナスティックスへ。萌は Tomb Raiders のララとなって平均台を飛んでいる。ロープの飛びっぷりも素晴らしい。あれをやりつつ「うっ」と効果音も出しているに違いない(笑)。ナマケモノ先生は生徒に笑いかけるなど明らかに改善努力をしている。苦情を二度出し一人が実際にやめてやっとこの程度の改善かとも思うが、まあ残りクラスはあとわずかだ。

=======================
■ 05/06/02(木) 09:47:14 □ 萌のバースデイディナー
=======================

 Mのドクターアポと萌のバースデイディナーで Lougheed Mall へ。萌はミルクシェイクをおやつにいただき、グランパがくれたバースデイおこづかいでちょっとだけ買い物をし、好きな松寿司でご飯を食べ、おやつを買って帰ってきた。相当に特別な日にしてもらい、幸せそうに車中ずーっと歌を作って歌っていた。

 これがかなりおかしくて、隣に座るMに「―――『ピンクの女の子』と『交通渋滞』と『松すし』の3つの歌があるの。どれがいい?」と突拍子もないタイトルを並べて訊ねるのだ。でMが「うーん、じゃ『交通渋滞』をお願いするわ」と選ぶと、

♪Ah there are too many cars on the road, too many cars on the road, because people want to go whereever they want to
(♪あー、車がたくさんありすぎるーありすぎるー、ピープルはみんな行きたいところに行くからなのよー)

 と即座に歌を作って歌ってくれる。これが延々と続き、車内は実に楽しいのであった。なぜか日本でスイッチが入った英語の力が、炸裂しまくる今日この頃。

=======================
■ 05/06/05(日) 09:06:13 □ 代表バーレーン戦
=======================

 TV Japan でまる2日遅れの代表バーレーン戦の放送がやっとある。萌の世話をしつつなので集中して見れないが、日本は大物を揃えたMFでボールが落ち着いて、余裕をもってゲームをコントロールしている。バーレーンのタックルの深さと鋭さには能力が高いと驚くが、造作もなくボールをキープしている中村はさすがという感じ。バーレーンはその強力なタックルで奪って前へスパーンという意識がはっきりしているが、中澤たちが落ち着いて対処している。

 そして中田が久しぶりによい。ボランチに入っているが、DF前でボールをもらって散らす判断のよさが最高だ。低調なサッカー人生を続けているはずなのだが、ポジション的にこれだけ前にスペースがあればさすがのヒデトシ・ナカタ、なんでもできるのである。得点は中田→中村→小笠原と絶品のパス回しからのファインゴールだった。―――というところで萌が一人遊びに我慢できず観戦中止、とほほ。まあ結果はもう知ってるのでいいけど。

----------------------
 そして3時からプリスクール掃除。KT父のMSさん(サッカー好き)と目が合ったとたん、二人ともニマーリと笑い親指を立てる。MSさんは今日までネットを一切見ず、結果を知らないまま放送を見たのだそうだ。偉大な人だ。バーレーン戦その他について話しつつ仕事をする。

 しかしこのプリスクールのYB先生って感じがいいなあとつくづく思った。優しいし話好きだし。萌たちは幸せな生徒である。

----------------------
 バーレーン戦後半、もう日本はほとんどやりたい放題になっている。1トップ+技巧MF3枚というのは日本にとってバランスが取れているようで、ボール回しが滑らかで前後の入れ替わりもよい。しかしバーレーンは立ち上がりには素晴らしく深く鋭いタックルで日本の中盤を襲っていたのだが、疲れたのかもう3人をまるきりフリーにしており、これなら中田中村オガサ(小野)は本当になんだってできてしまう。今日の日本のデキはいいけれど、これでほぼ出場が決まったWCを思えば、かなり割り引かないといかんなと思う。中田中村小野に守備がきっちりできるボランチがいればどこのチームとやっても中盤は戦えると思うが、中盤を支配したこの試合でもFWにシュートを打たせるようなところまではなかなかいっていないのだ。1トップのせいもあるが。

 その後選手の動きが落ちているのにジーコが早めに交替を入れてくれないせいで膠着が続いたりはしたが、まあ特に難なく勝利。とにかく中田が早めに合流してさえくれれば、今後もこの程度はできるんだろうなという感じのほっとする試合であった。

=======================
■ 05/06/06(月) 09:47:14 □ 忍者ダンス
=======================

 コマゴマと用を足してから幼稚園へ。今日は1月ぶりなうえにちょうど誕生祝いとなっており、萌は緊張気味でえらい静かである。1月前は静かだった年少の子たちが逆に喋りまくりうるさくなっている。子供は変わるなあ。

 後半の忍者ダンスからは萌も絶好調になった。MS先生は忍者の隊長となって、手裏剣を投げ練習場へとスリ足で廊下を走っていく。忍者キッズたちは皆大盛り上がり。本番も問題なさそう。

 来年度の日本語学校のクラスについて授業後先生に相談すると、「きゃきゅきょ」などの規則を学ぶ「小学校1B」というクラスが萌に合っているらしい。2年生レべルはさすがに行きすぎでしょうとのこと。なるほど、ではそれにいたします。

----------------------
 ↑授業を見ながら新カシオでこれだけ書いたのだが、E-700 時代ほど直感的には書けない感じがまだする。Pocket PC 2002 の入力パネルの誤認識の多さのせいか。Pocket PC 2000 と誤認識の傾向が異なり、まだクセが掴めないのだ。まあ慣れていくしかない。

=======================
■ 05/06/07(火) 09:47:14 □ 萌のカエル脚泳ぎ
=======================

 肌ざむい日々。今日はプール。萌は今日は Tomb Raiders のララとなって、自発的にカエル脚泳ぎにトライして成功。バタ脚よりも大きく進むので非常に喜んでいた。なんか行くたびに新しいことに挑戦していてえらいなあ。

 Mとこの頃話すのだが、日本に行って以来萌の成長ぶりにはほんと目を見張らされる。英語がカナダ発音に切り替わったこともあるし、どんなに難しいことでもいったん英語で話し出せば最後までちゃんと言おうとする。日本で買ってきたバイオリンのおもちゃも、あれはちゃんと音の長短を把握してないと弾けないれっきとした楽器なのだが、

「ごー・に・ん・ば・や・し・の、ふ・え・だ・い・こー、きょー・お・は・た・の・し・い、ひ・な・ま・つ・りー」

 と自力で弾けるようになってしまった。3歳のときにノバスコシアに行ったときにも、突然英語をどばーっと喋りだしたことがあったのだが、旅行というものはものすごく子供の心を刺激してくれるらしい。

 しかしなんかプールでえらい疲れた。トシを痛感する ^_^;。

----------------------
 今夜夜中に北朝鮮戦。TV Japan での放送はなんと50時間後。くー。8年ぶりにWC出場が決まる試合なのに、2日半も歓喜を歓喜を味あわずに待つなんてことが可能なのか。うむー!

 これはマジに悩むところで、ネットの文字や人づてに「勝った」とだけ聞いてしまうよりは、TV Japan のNHKニュースを見たほうが映像があるだけマシなのであり、しかしニュース映像というのは冒頭に「決定!」とテロップを流すのでスポーツ観戦の喜びはまるでない。悩む。

=======================
■ 05/06/08(水) 09:43:07 □ 感慨薄いWC予選突破
=======================

 悩みつつ録画セットしといた朝のニュースを見ようか見まいかさらに悩み、迷いに迷って結局ニュースの試合経過部分を早送りで探し出し、テロップが入った画面の左上を紙で隠して見るという方法で5分のダイジェスト観戦。まあ特に問題なく勝利。やはり「2位でも大丈夫(3位でもプレイオフがまだある)」「相手が弱い」「日本も弱いがアジアでは個人能力だけで足りてしまう」という3つのファクターが重なり、8年前の感動はまるでない。

 そして本番については楽しみというよりも、中田現場監督(^_^;;)のビジョンがチームに浸透定着することを祈るだけ。そこまでいければ後は選手たちの力次第だ。

 中田中村小野のワールドクラス3人を揃えて世界に立ち向かえるのはおそらく今度が最後。組織をカリカリにチューンしても個人の力が足りず負けるのは8年前からの経験で慣れているが、組織力の不足で負けるのは甚だしい悔いが残るだろう。ジーコだけに任せていたらそうなるのは必定と思えて仕方がない。

----------------------
 ジムナスティックス:着くやいなや俺がいつも話すお父さんの子が絶叫泣きしていてびっくり。ナマケモノ先生を嫌って先週クラスを変えたのが裏目に出て、レべルがハードになりすぎて嫌がってるのだそうだ。まこと子供の習い事は難しい。