2019/01/16

【相撲】とうとう稀勢の里がいなくなってしまった

昨日稀勢の里の(結局最後となる)一番を中継録画で見て、思っていた。

「なんであんなありえないほど下手な相撲を連日取ってしまうんだ。…これはどうやら体の問題ではなくスポーツ上のスランプだな。スランプならば抜け出せばよい。だからどうかお願いします、相撲の神様というか相撲協会というか相撲のルール! 彼を待ってあげてくださいよ」

しかし翌日引退発表。どれほど負けてもファンは待っただろうに、相撲の神様もしきたりも、待ってはくれなかったのか。がっくり。

カナダ日本語TVで自分が相撲を見れるようになった2005年頃は、朝青龍が絶頂期だった。なんと無茶苦茶に強いやつがいるのだ、相撲界のマイク・タイソンかと惚れ惚れし、その彼を破る力がある数少ない力士にもまた熱くなった。全盛期の朝青龍と白鵬に勝てたのは稀勢の里だけなのである。彼は特別な力士だった。惜しい。本当に惜しい。いくら負けてもいいから取り続け、平常の心と力を取り戻してほしかった。

場所前の稽古では先場所優勝の貴景勝を圧倒していたそうで、引退会見では「怪我をして以来一番いい動きができており、自信を持って臨んだ」と語っていた。だからホラ、いくら負けてもいいんだ、お前の平常心を取り戻すためにやればいいのだと周りが鼓舞して支え、最後まで取らせてほしかったのだよ。たとえ横綱で負け越したって、相撲界が稀勢の里という才能を失うことに比べればどうということはないではないか。速攻カウンター型合理性横綱の白鵬は(悪いけど)相撲を面白くできない。速攻を受け止め勝つ(はずが硬くなって負けることもやたらと多い・笑)ので相撲を盛り上げてくれる稀勢の里が、とうとういなくなってしまった。

普段相撲録画は早送りして上位戦だけをぱっぱっと見てるんだけど、今日は録画を全編流し、『稀勢の里を横綱にする会』会長だった解説北の富士のため息を音声でずっと聞いていた。はあ。ため息。◆

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