「しんどいチープ・フライト」「塩屋ぬちまーす再訪 」「首里の丘のみごとさ 」
■18/07/03(火) X しんどいチープ・フライト
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総勢6名の日本大旅行へ出発。昨夜は首里城について調べていて眠れなかった。飛行機も遅延で1時間遅れでゲートオフ。しんどい旅となりそう。
3年前によかったエアカナダの廉価フライト「エアカナダ・ルージュ」を今回も取ったのだが、前回とぜんぜん違う。前は関空&名古屋就航記念だとかで、高額な通常便と同じ快適機体にちゃんとした食べ物が出てきたのだが、今回はどこの 70 年代のバスかと思うような事務椅子風シートで膝前キツキツの、値段相応の機体であった。3年前の好印象に完全に騙された感(苦笑)。
映画モニターはなく、ラップトップを持ち込めば映画が見れるというシステムなのだが、AC のアプリにバグがあって見れない状態なのだ。席が狭いし映画がないので寝るしかなく、Mも俺も疲弊している。うたた寝しては何かで目が覚めるの繰り返し。
1時間以上かけてどこに問題があるのかつきとめ俺とMのラップトップで映画を再生可能にしたが、『Chrome も Firefox もだめで IE でだけ再生可能、Activx 版の Adobe Flash Player と DRM をインストールし、ウィルスチェッカーを止める』という、萌たちに説明することもできないくらい複雑なデバッグ作業であった。俺が報告してもエアカナダが直すとも思えないので、まあ ACルージュで困った旅行者は、俺の発見したこの手順を Google で見つけて映画を見てください。
22:30 映画は結局面白いのもなく、WiFi スピードも遅くて細切れになるので見るのはやめた。あと3時間。やっぱりほんとうに日本行きは長い。
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カナダ時間午前1時に名古屋着、ノロノロと空港を横切りエアポートホテルにチェックインし、空港キオスクで必要なものを買い、萌の写真のために少し散歩しておにぎりを食べて体を拭いて朝4時。疲れた。これで寝て明日の早朝フライトまで熟睡できればベストなのだが。
明日はホテルの食堂が開く前に出発するので、これが明日の朝メシ。うれしー :-) というわけで、疲れてヘロヘロなので寝ます。
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■18/07/05(木) X 塩屋ぬちまーす再訪
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4時に起きて、5時15分前にホテルを出て、誰もいない早朝の名古屋空港で簡単快適にスカイマークの自力チェックイン。日本のいいところは文字文化なので、セルフチェックインの要領とかがカウンターに明瞭に書いてありわかりやすい。バンクーバー空港はどれが何の列とか書いてなくて、みな不安な気持ちで並んでいるからな。
夏の日本にきてうれしいのが、うちわをもらえること。名古屋の空港でもらったのは、これから行く沖縄行きのだ。なんとぴったりな。ナイス! :-)
初めて乗るスカイマークは定刻通り6時にゲートを離れ、これまでに経験したことがないほど素早いタクシング(滑走路への移動)で移動し、ランウェイに入るやいったん静止もせず間髪入れず離陸した。こんな迅速離陸は初めてで、手際よくてすばらしい。
時間正確タクシング俊足、予想よりもはるかに快適で、国内線なのにおいしいコーヒーまででてきた。スカイマークはいいなこれは。ありがたい。フライトアテンダント 3 人が一列に並びライフベストのデモンストレーションをするのがパフュームのようにかわいいし。
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8時、台風が通過したばかりの沖縄に到着。沖縄の天気は数日前の予報よりも悪い。今日は雨、26 度とのリポート。暑くはないので、小降りなら観光はラクなのだが。
空港で中型ミニバンを借り、サカタ家3人 SH 姉さん一家3人の計6人で乗り込む。トランクが多いので大変だった。今日は那覇の首里城に行きたかったのだが、雨はともかく風がひどくて外観光は無理となり、いったんモールに車を止めて態勢を整えることにする。
那覇は街景がファンキーで面白い。道の両脇に巨大なドラゴンが建っていたりする。モールの隣にはなんと巨大な要塞があり、これは何かと地図を調べたら博物館だった。なんで窓もない要塞型なの、軍事博物館なのっていう見た目である。
結局他にアイデアも浮かばず、前回俺たちが行ってよかったうるま市の塩工場ぬちまーすに向かうことにした。道中景色もいいし、食べ物もおいしい。3年間で使い切ったぬちまーす粉末塩の補充もしたい。この工場は海水を霧状にして噴霧し堆積させるという特許製法で、その塩は本当にうまい。構内に雪のように積もった粉塩はなんと毎日噴霧しての2年分なのだそうだ。この説明にはたまげた。そこまで製造に時間がかかる塩だったのか、ありがたいありがたいとうちも姉の SH 家も魂奪われ、ここで塩製品を買いまくった。自分ちで使うのもいいし、お土産にもいい。
日本を旅していると、「この○○はパワースポットなんです」と地元の人によくいわれるのだが、この塩工場にもそれがあるという。
なるほどそうですかと見に行きなんとなくお参りしてみたら、そのパワースポットの裏手がババーンと崖と海になっていた。おお。すばらしい。この海から海水を取ってあの塩ができるわけなのね。前回もこの施設に来ていながら、この絶景には気が付かなかった。やっぱり地元の人の話はちゃんと聞くべきなのだ。
続いてこれも前回絶品だった高級かき氷。前回と全く同じルートをたどったわけだが、前には気づかなかったいい景色を発見し、まあまあ満足な初日観光であった。
そして今回の旅のハイライトである巨大ビーチリゾートホテルに到着。着くと、入り口のロータリーでアロハをきた沖縄美少女がこちらへどうぞーと車を歓迎しており、いきなりすごいなと笑ってしまう。
中に入っても従業員は美人揃い。大きなホテルなのできっと近隣の美人をかき集めてるのだろう。美人には歓待パワーがある。美しいホテルだ。すごい。
ホテルに着く頃には雨もやんで、海で泳げた。水は入るときひやりとするが、入ってしまうと温かい。ホテル内のビーチに少しだけある岩礁には魚たちもいる。このニーモな魚は自分の巣が近くにあるらしく、何度も俺の足にアタックをかけてきてかわいかった。すまんすまん :-)
晩飯はジャパニーズフードに期待高まりすぎているグルメな姉夫妻の要望でホテル内の和食どころへ。沖縄料理は和食と中華の中間だと思うのだが、和食もやっぱり中華の方向にやや引っ張られている感があり、俺や萌が期待するような和食の味ではない。沖縄で食うならやっぱり牛豚だろう。
よかったのはベトナム人研修生など多くの若い外国人が名札に国旗をつけて働いていることで、外国人を裏の過酷な仕事ではなく表の接客で使うというのは良いことだ。多少接客が拙くても大きな問題はないし、その国からのお客がくれば喜ぶだろう。
しかし観光中は世間から切り離されるので夜ニュースを見て知ったんだけど、本州はどこも避難指示が出るほどの大雨と洪水だったそうで、驚いた。雨には降られたけど、私らは運がいいほうだったんだ。
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■18/07/06(金) X 首里の丘のみごとさ
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リゾートホテルの朝食は最高であった。ホテル内ベーカリーのパンがうまいうまい。島豆腐やらなんやら食べたいものがありすぎて、みな2回くらい取り皿を交換してはこれ以上食えないとあきらめていた。
晴れたので憧れの首里城へ向かう。俺はまたあまり眠れなかったので熱さでへばるかもと覚悟しつつ、ハイウェイで那覇へ戻る。助手席の義兄 AD と談笑しながら走る。俺が運転しながら口にする言葉に彼はいつもいい感じに反応する。
昨日から俺はカーナビの操作に苦労しており(――海外旅行者から見ると日本のカーナビとエアコンは、統一された直観的操作法が存在しないカオスな世界である――)、間違ったボタンを押してはナビ嬢に叱られ、それが一行のネタになっている。「ナビが右っていってるけど、俺はハイウェイに乗りたいので直進します…」「Noトモ! このナビのレディに逆らうと大変なことになるぞ!」と、車中軽い笑いに包まれ道を進んでいく。人数が多ければ多いほど旅は大変なのだが、やはり賑やかで楽しい。
そして首里城は期待にたがわずとてもよかった。石垣のカーブがカッコいいとしか言いようがない。
城から見える現代の建物がまたえらいカッコいいのであれは何かと係の人に尋ねると、沖縄芸術大学だという。うちなんちゅうの美大生はこんなカッコいいとこで勉強してるのかカッコいい!
前に沖縄に来たときも思ったのだが、沖縄の大型建物はちょっと常軌を逸したアナーキーな造形を感じて、とても面白い。昨日の戦場の要塞以外の何物でもありえないような(↑)県立博物館とか、頭オカシイでしょいい意味で。(パノラマ写真はムスメ作)
この沖縄の建築物の面白さは、首里城の破天荒な石垣や、凹みやエグレや地形のうねうねや(――行くとわかるが、とても面白い地形の丘に建っている――)、キテレツな屋根の大学なんかにも影響されてるのじゃないかしらんと考えたりして話したりして毎日たのしい。道中その陽気なこと陽気なこと :-) W杯のことも忘れてた。コロンビア負けてる!(笑)
宮殿前広場でキュート極まりない(着物を着て踊り体感温度どうなってんだと不思議も感じる)おばちゃんたちの舞いを楽しんだあと、本殿へ。この首里城内部はまあどうということはなかった。歴代王の肖像を飾られても、訪問者が知るような歴史ロマンは伝わってないのでわからないし。建物自体戦後再建されたレプリカなので、古さに感嘆することもない。最後にあった休憩所の飲み物と冷房にただただ感謝する。名古屋でもらったうちわも毎日活躍中です。
首里城は外がすごいというか、首里城の建つ丘がいい。本殿の中を歩いていて一番いいなと思ったのは、那覇の町並みが見下ろせる茶室のようなところだった。うねる石垣の造形と城から見下ろす景色は見飽きることがない。
この丘は実にいいなと帰り道も思う。パーキングからメインストリートに戻るのに迷って行った裏手の箱根七曲りのような道と景色もまた実によかった。やっぱり首里城は急峻な丘に建ってるんだなと感じられて。そこからハイウェイに戻る道も、ナビ任せなのでどこを走ってるのかさっぱりわからないが景色にアップダウンがあってよかったのである。
時間と土地勘と体力が許せば、那覇市内のこのあたりをぐるぐる車で回るだけでも楽しいだろうなと思った。あとから思えばこの日はこのあと予定はなかったので、そうすればよかった。(あとから地図を見れば、俺が行きたかった金城町石畳道もこのあたりだった!)
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夜はホテル内居酒屋の脇で島唄ライブを待ったのだが、従業員兼シンガーという感じのお姉さん3人組がカラオケで現代沖縄歌謡を歌うだけだった。三線も単音しか弾けないじゃん(笑)。ネーネーズみたいのを期待してたんだが。まあ明るくていいかと、2曲聞いて部屋に戻りました。長い一日だった。
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