2020/08/03

【まとめ20年7月】コロナ後初の旅行

「忘れてた昔の写真」「ディズニー化されたトトロ」「日加のリスク・コミュニケーション」「ひょっこりくるアライグマ一家」ほか

7月1日   雨のリモートカナダデイ


雨のカナダデイとなってしまった。今年は市のフェスもないので、せめて島を飾ろう。#AnimalCrossing


ゲームと読書、ときどき市のバーチャルフェスのライブを見るカナダデイ。公民館のホールでジャズをやっている。Jodi Proznick、国内的に有名な女性ベーシストらしい。かっこいい。そして背景がよく知る町の風景なのでやっぱりコネクションを感じて、知らない場所からのライブとはひと味違うな。ナイス🙂 pic.twitter.com/bmhdKDynAq





7月6日  「左翼は現実離れしている」的な言い方

(都知事選、小池現知事圧勝)

投票前、東京に住む知り合いが「ろくな候補がいない」と言っていて、えっと笑ってしまった。福祉と安全vs企業と五輪という明確な争点があるではないですか。

山本太郎や宇都宮さんの公約をウケ狙いの非現実的な政策という声も見聞きしたが、現都知事や現政権が破ったかつての公約とは今ここにある非現実ではないか。現存する非現実=嘘は許容するのに、まだ見ぬ非現実=可能性は否定するのか。投票に行かず、組織票を持つ政権に勝たせるというのはつまりそういうことなのであり、現実というもの対するダブルスタンダードだと思う。

「左翼は現実離れしている」的な言説が、俺にはどうも受け入れがたい。リベラルの政党や論客は社会主義体制をやろうと言ってるわけではなく、自民党や現都知事の企業優遇新自由・父権・反知性主義は不合理だ、もっと合理的にやろうと主張しているだけである。より平等な社会は「実現至難」だとしても、「現実離れ」とは別だろう。

いまの日本の現実とは、議論と試行を経てあるべきところに落ち着いた機能的な現実ではなく、都合と権益と失敗の集積としての、不合理で機能不全なただの現状だとリベラルは考えるわけである。それを変えようというチャレンジが現実離れとみなされるのは、まったく一面的ではありませんか。

自公維新こそが父権的イデオロギーを持つ偏った政党なのであって、維新以外の全野党は単なる合理主義だと思う。国民生活から乖離し偏った政治はオカシイだろうと言ってるだけだよ。

7月7日   忘れてた昔の写真


娘が昔の写真を写し、俺の絵を描いてくれている。絵の俺カッコいい! まるでエルビス・コステロか鮎川みたいではないか。ーーていうかどこにあったのこの写真! 見たことないんですけど!(友だちの写真家M氏が撮って大判に焼いてくれた写真のうち、この1枚だけどうやら古い写真アルバムに挟まれ、カナダ移住後25年発見されずにいたらしい・笑)

娘はまだ完成していない、もっと手を加えるという。いや! このすごくカッコいい状態で完成としてくれ。これ以上写真に似せなくていい!🙂

娘が絵の題材とするため昔の写真を掘り出していて、やはりデジタルカメラ以前の写真はアルバムを取り出して見ることなどあまりないので、こんな写真があったのかという驚きがすごい。日本で住んでた借家とか、ドライブしたノバスコシアの谷とか。なつかしい。

【ブログ】アナログ写真Revisited tomosakata.blogspot.com/2020/07/revisi

奥様が20代くらいの、俺と会う前の写真を見つけ「ほらマムかわいいよね」と娘に見せると、「これはSおばさんよ」という。――あ…😅 「It's OK、GoogleフォトAIも二人を間違えるから」。だよねw


写真をカメラ接写で撮るお手軽デジタル化をしてるのだが(スキャナーでやると面倒)、PCモニターに写すと5倍ほどの引き伸ばしになり、小さな写真では見えなかった細部がわかり見飽きることがない。富士山自転車隊の写真に写ってる同伴犬に気づいたときは、あっと感動してしまった。カワイイ(泣)。 pic.twitter.com/DVScJpv53z



7月11日

今年のラクーン・ベイビーズもときどきうちのブランコで遊んでるのだが(やはり一族に伝わるプレイランドなんだろう)、今朝は隣家のプールサイドで遊んでいた。水飲んでるw 1匹が何かするとつられてなんでももう1匹やるところがカワイイw pic.twitter.com/fxPqySUI3R



7月12日   ディズニー化されたトトロ



親戚の子が来て、カナダNetflixで解禁以来子供らが見まくってるという #となりのトトロ をみんなで見る。いやー、なんて良いのだこの映画。子供と見てると大人も笑いが止まらない。トトロも猫バスもうちにたくさんあるよホラ。



うちの家族は英語吹き替え版を初めて見た。トトロがトドロゥというアメリカ名になっており、サツキが早口で直言型になり、彼女の声はやはり映画の魅力なので受ける印象はかなり違う。ジブリ英語版はどれもそうだが声優は元版を見てないんだろう。全員アメリカ人になっちゃう。



さらにトトロの声がビースト感を強調され、猫バスにも猫猫しい声が当ててあり、歌にはコブシとハモリがついている。全体にMade Byディズニー感があり、文化の盗用とはこのことだなと思う。

まあキッズが楽しんでるんでいいのだが、うちの家族は腹を立て、続けて日本語版を見せていた。それを流し見しつつキッズはペーパークラフト。すばらしい🙂

7月14日  コロナ後の初旅行



今年というか、コロナ発生後初めての旅行、サンシャインコーストへ。

普段と変わらぬ人出に少しだけ緊張しつつの移動中。フェリーでは船室に行かず車内に留まるよう言われている。

サンシャインコーストは島ではないのだが陸路ではどこともつながっておらず、フェリーでしかアクセスできない。不便なだけあって風光明媚で、人気のリゾートとなっている。




1つ目のフェリー50分で着くギブソンズは昔義弟のドラマーSVが住んでいたところで、娘が小さな頃訪ねてきて彼のバンドでギターを弾いた。この坂とか記憶にあるな。きれいな町である。



カナダの人は不便なところに住むのを厭わないし、そういう場所をかわいくしてしまうパワーがすごいなと思う。盆栽みたいなボートハウスに住んでる人がいる。すごい。



 町の画廊に寄るといい絵がたくさんあった。日本人画家モトコさんの壁一面のアブストラクトも素敵。パンデミック下に観光地の画廊なんて苦労してるに決まってるのでサポートしたいと奥様は買えるものを探し、美しいお椀を買った。

奥様は町のみやげ物屋でBC保健担当大臣ヘンリー博士の「Be Calm, Be  Kind, Be Safe(落ち着いて、親切に、安全に)」というコロナモットーが書かれたティータオルも購入。同僚にあげるそうだ。BCのコロナ拡大を防いだヘンリー博士は本当に尊敬され人気があって、いろんなアーティストがドクターボニーグッズを作っているのである。




港町は坂があって、自転車や歩きだと大変だが眺めは素晴らしいな。こないだ「魔女の宅急便」 を見たばかりなので、こういう港町の光景はみんな宮崎アニメっぽく感じられる :-)

◇   ◇  ◇



そしてギブソンズから1時間ほどドライブした、マデイラベイというところが今日明日の宿。オーマイゴ :-) すごい眺めのお宿だ。入り組んだ入り江の、崖の上のポニョである。右の写真の右ページ真ん中あたりに宿はある。俺もここに来てから地図を見て、BCにこんな島だらけの海があるのかと知った。BCの瀬戸内海みたいなところである。4泊5日の旅となる。



小さな集落マデイラパークには、山のふもとの小学校の隣にIGAスーパーマーケット、その横に小さな小さな音楽学校と図書館があって、小さな消防署まである。角を曲がれば港もある。半径500mになんでも小さくチマチマとあるかわいらしさがたまらない🙂

7月15日    絶景のトレール



 宿の朝、紅茶のマグと本を持ってデッキに座るのが旅行時の奥様のルーティンで、海の眺めがあるとベストとなる。ここは理想的だろう。よかったよかった。



朝は岬へのトレールをハイクした。自然の岩場を伝っていけばそれが道となっているナチュラルな遊歩道で、景色は最高。



行き過ぎる船が描く波がクッキリと残るほどの凪で、目に入るものみな美しい。ヨットも優雅。



天気も暑くもなく寒くもなく、いやー最高ですな、これはこれは。

父のOM-D E-M10とムスメのPEN E-PL5
去年OM-Dを買ってから初の旅行で、いろいろと発見が多い。一番操作しやすい右肩前ダイヤルに絞りを割り当てれば、人の背景をふわっとボカしたいときは左、とにかく全体をカチッとシャープに写したいときは右と直感楽勝操作になるのだと気がついた。ファインダーを覗いたままノールックでサッと設定を変えられるのだ。というかもともとそういう設計なのに気づいてなかったのだったw やっぱり一眼は楽しい。



娘も俺のお下がりのオリンパスPEN E-PL5を愛用しバリバリ写真を撮っている。旅行中いい景色に出会うと、二人揃って同じ写真を撮りがちで(笑)、俺は絵になる景色は彼女にまかせ、できるだけ家族を撮ろうと心がけている。 たまにこうして自分が写っているとうれしい。

◇  ◇  ◇


午後は、昨日ギブソンズのギャラリーで見た地元画家モトコさんの画廊が近くなので寄ってみた。娘が彼女の絵を気に入っていたのだ。日本のお寺をモチーフにしたような美しい門扉を構えた画廊を大きな犬が守っていて、むむ…と思ったのだが、少し近づくといやぼく実は気弱で犬で…となってしまい超かわいい。心配するな、予約して見に来てるんだよ。


モトコさんはアブストラクトな絵柄から想像するよりも柔らかで優しい画家で、俺の素朴な質問ににこやかに答えてくれとても感じがいい。画家が販売している「プリント」とはなんなのかと尋ねたのだが、ただ写真を撮ってプリントするわけではなく特殊なスキャナで細部まで読み取り、耐候性のある印紙に印刷するものをプリントと呼ぶのだそうだ。つまりオリジナルと同等の美観を持ち、制作物としても手のかかり品質の高い、コレクションとして価値あるものとなるわけである。なるほどー。

熊本の出身だそうで、故郷の豪雨に心を痛めていた。日本語が上手だとほめてもらい気を良くした娘が、アブストラクト作品の小さなカードセットを購入しニコニコに。俺は右下の北斎っぽいのがいいな。絵の中に配された漢字が美しく、書道家としても力があるよね。

◇  ◇  ◇



晩飯後、暗くなるまで宿が建っているマリーナを散歩する。BCの水辺はどこもマリーナになっているのだが、いま旅行で来てる場所は田舎なので人がおらず俺たちよそ者がブラブラできちゃう。ヨットやボートをこんな近くで初めて見た。



これはヨットをいじってる主人のところに行きたいのだが、その主人の船がなぜか怖くて近寄れず遠くから吠えてるカワイイ犬🙂
ヨットの中は人が泊まれるようになっていて、宿に入らずここで寝起きする人もいるらしい。

船の名前もいろいろあって面白い。この船はその名も『合意』という。われわれは! 船員の総意が一致しない限り決して出港しない!

しかし娘が指摘し俺も気づいていたのだが、このあたりで非白人は俺たちしかいない。やっぱり白人の趣味の世界だなあとしみじみ思う。悪いことではないが、バンクーバー周辺のメインランドからくるとあまりにもホワイトな世界に、自分たちが浮き出すような奇妙な居心地の悪さを覚える。

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気の合う友だちってたくさんいるのさ、町ですれ違うだけでわかるようになるよ――というわけで見知らぬ山川健一読者が教えてくれ、デジタル全集の中からピンポイントで読んだ山川健一小説「ジゴロ」が、リクエスト通り「山川健一のエッセイみたいな奴ら」の話だった。旅の夜に読了、最高だったよ @vp1dqr5n
  さん

俺がこれまで読んだ山川健一の初期小説主人公はローンウルフのクソ野郎(笑)が多く、それも山川の一面なのだろうか、前述の通り俺はあまり興味を持てなかったのだ。「ジゴロ」はバンドのマネージメントをするバカで真摯でいいヤツたちとかわいい女たちの話で、とてもよかった。

友だちが昔、誰かと大きなプロジェクトをやろうとして途中でドカンと破綻したことを、ユーモラスなR&Bにしていた。「まるで10万円の中古車に、F1のエンジンをのっけようって話さ。やってられないよ。俺は降りるよ。やってられないよ」。『ジゴロ』もそういう話で、しかし夢と希望の話はいいよな🙂


7月17日  パウエルリバーへ


 3日めは移動日。もう一度フェリーに乗り、さらに内陸のパウエルリバーへ。



 フェリーからの景色は見事だったが、なんだかんだで3日めになるとケンカもあるし疲れも感じる。バンクーバーからの旅はフェリーに乗っての島ゆきが定番なのだが、対岸に着くまで落ち着かない。出発前の搭乗時間が決められていたりして飛行機の旅に似ている。俺はしょっちゅう成田発の飛行機に間に合わないという悪夢を見るのだが、フェリー旅にもそれと似たリラックスしにくさがあるわけ。


パウエルリバーというのは島ではないのだが、フェリー以外ではどうやってもたどり着けない不便極まりない場所で、なのにこんなに大きな町なのかと驚いた。きれいで暮らしやすい町だと聞いてMが見てみたいとやってきたわけだが、たしかにちょっと普通の郊外タウンとは違う。

よく整備された市民公園があり、New Westminsterのような古い家と可愛らしい味わいのある区画が多い町だった。左の写真の沼地を囲むヒストリック地区というあたりにはハワイのようなゆったり感がある。湖畔でヨガをしてる人々がいたりして、なおさらリゾート感を感じる。
そして町の湖がすごい。町の北端にInland Lakeという湖があるのだが、これがもうガルバルディ国立公園級のロッキーマウンテン的景色なわけ。地図を見ると北に30kmハリソンレイクより大きいかもしれない。町はずれの井の頭池的なロケーションにこんな巨大湖があることに驚いた。




娘が撮った写真を見ると、やっぱり俺が運転していて写真を撮れないときや、夕日なんてきれいなのは当たり前だと大人(俺)が無感動に過ごしているときを撮った写真でいいのがあるなあ。家族でカメラ2台持ちの旅行は良い。海が見える町はやはりきれいだ。

◇  ◇  ◇

◆ギター少年とのジャムセッション

夜、甥のEJとギター2本でジャムセッションをした。2年前日本へ連れて行ったときとは比較にならないほどうまくなっている。彼がEのペントトニックスケールを習ってると聞けば俺はジミヘン「ヘイ・ジョー」を歌い彼にソロを弾かせ、Amなら「While My Guitar」を歌い弾かせ盛り上がる。

 以前の彼は特定ヘビメタ曲のリフしか弾けずコード進行というものを知らなかったので、ヘビメタ無知の俺はジャムできなかったのだ。コードを知らないということは音楽を知らないということである。そうして富裕層の子供を相手に音楽を教えず手品のトリックのようにリフだけを教え金を稼ぐカナダのギター教師を俺は軽蔑しているのだが(他に何人もそういうギターキッズを知っている)、EJの教師はまじめな奴だったらしく、2年かけてビートとコードとスケールという音楽の構造がわかったギタリストに育てていた。コードとスケールという共通言語ができればたちまちロックである。

 「いや驚いた。前とぜんぜん違うよ」と彼を褒め、帰り際彼の母親に「これはモノになるかもね」と耳打ちする。ヘビメタ速弾きばかりやってた2年前はそう思わなかったがw、指が先に動くようになってからロック音楽の構造がわかってきて、スキルと知識が一致してきたのである。うまくなるだろう。家族の前で即興でこんなに音楽を鳴らしたことも彼は初めてだったはずで、誇らしげだった。

◇  ◇  ◇

長野の母が誕生日だったので、ホテルからビデオコールし、旅に同行中の親戚の皆からハッピーバースデーとメッセージを送った。みな2年前に日本に行ったメンバーなので、顔が見られてお互いハッピーであった。

7月17日   旧市街観光



 4日めはパウエルリバー市の旧市街観光。もともと林業からできた町で、この巨大ペーパーミルの製紙業が大きな産業らしい。工場ってすごいよな。





 港町らしいアップダウンと、古い建物のある景観を楽しむ。古い倉庫を改造した雰囲気あるモールで1時間ほど過ごして、娘はそこで古着をリフォームしたかわいらしいサマードレスをここで買い、すぐに着替えて夏の風と光をひらひらと味わっていた。

◇  ◇  ◇



 午後暑くなったので、公園から海沿いの日陰のトレールを歩いてみると、これがただの遊歩道ではなかった。林業線路を剥がした跡のトレールに1940年代あたりの林業機械が置かれた林業博物館になっているのである。そんな昔からブルドーザーとかあったのかと驚く。歩けば歩くほど出てくるものがすごくなってくる。



 そしてスチームの怪物登場! うわー! ワイヤーを巻いて材木を持ち上げる蒸気機関だそう。蒸気機関とてつもない。この迫力に惹かれて、スチームパンクというカルチャーが生まれるわけだよね。

◇  ◇  ◇

カナダのホテルのシャワーハンドルはどこも違うものがついていて、例外なく温度設定法がわからない。誰もが裸で試行錯誤し冷たい水を浴びつつ、正解を探すことになる。

こいつの答えはハンドルを回して1周目は冷たい水が出るだけで、2周めから本気を出しお湯が出るのだった。わからんw pic.twitter.com/dEV89gYb9S

娘は間違えて取り付けられてるんだろうと言ってました。奥様は達観していて「ホテルのシャワーとはそういうもので、毎回使い方を解き明かすだけよ」だそう。腹立たないのかよ!w

7月18日   ロング&ワインディングロード



 帰宅日。フェリーを2本乗り継いで、10時頃宿を出て6時半帰宅。フェリー2本乗り継ぎの待ち時間もあり、疲れた。

帰るとピカは、別に俺たちを恋しがっていた素振りもなくいつも通り。ピカの餌と草花の水やりをやってくれていた留守番のグランマがニコニコとご機嫌だった。やはり普段なにかと家族の厄介になっているので、留守番で貢献できてうれしかったのだと思う。


今週旅していたサンシャインコースト地方は極上のワインディングロードになっている。BCの他の地方の移動はハイウェイが多く、島は道が狭く速度が低いので、景色も含め走る楽しみはこの州道BC-101が俺が知る限りベストだ。コーナーのRがきつすぎず速すぎず、素晴らしい山と湖水の景色を眺めつつ心地よくターンし続けることができる。


うちの旅車は日産の安価なエコカーNote 1.5Lなのだが、同クラス他車よりもホイールベースが長いため、柔らかな乗り味と落ち着いたハンドリングに俺は信頼感を持っている。コーナーを攻めていく際、乗員に不快な突き上げやGが来にくいのだ。初の本格ワインディングでもその期待に応えてくれた。

カナダの道は刻々と変わる速度指示も適切で、この先どれくらい曲がっているかを知る頼りになる。地形に合わせ細かく変わる40~80kmの速度標識を目安にゆるやかに減速し、乗員に過剰なGを与えず一定できれいな弧を描いて曲がり、すーっと加速していく。気持ちいい。


1.5LにCVTの非力な車でもワインディングは楽しい。郊外家族走行では40~80kmのゆるやかな加減速しかしないのでパワーに不足はない。CVTは登り坂で無段階にすーっと回転が上がるので、トルクの谷にはまることがないしエンジン負荷のストレスを感じないのも美点だなと思った。ATだとギアが合わないときにストレスを感じるのだ。ストップ&ゴーがないので燃費も素晴らしく、山道をグングン飛ばしてるのにずーっと16km/Lを切ることはなかった。

ときおり地元の速い車を先に行かせては、100km以上のクネクネを楽しんだのであった。最後はマジで疲れたが。座り疲れてお尻が痛い。

コロナ後初の旅行、というかパンデミックが終わったわけじゃないのだが、この旅行は例年とまったく変わりなかったな。店内や人とすれ違うときは気をつけるくらいで、レストランで2時間の外食もしたし。これで感染が大きく増えていくこともないのだから、カナダBCは見事にアンダーコントロールだと感じる。

7月19日  「凪のお暇」は今年一番よかった

#凪のお暇 初回から凪に気安くペタペタ触っていた二人が、とても気安く触ったりデートに誘ったりはできなくなり物語が終わっていく。好きになり、イーブンな普通の関係を築いていくという話だったのだなあ。とてもよかったです。

#凪のお暇 (最終回)最後に我聞の「立川通いでスイカめっちゃ減ったわー」ていう上から目線声が復活したのもよかった。これで終わりだもう会わないと言ってから、また会いに行って泣いたりするよね彼はきっと。そういう余韻もよかったです🙂

「凪のお暇」は今年一番よかったな。今年は朝ドラもTV Japanの他の民放ドラマもまったくハマってないので、これだけでも楽しめてよかった。

7月19日   玄米食に移行




初めて玄米を買った。玄米と胚芽米の中間くらいらしき「玄滋米」というブランドで、炊くのに手間がかからず、炊きあがりはパサパサせずプチプチと穀物感があり食感がいい。そしてすごく体にいいものを食べたというプラセボ効果で旅の疲労が抜けてきた。ビタミンE 1000%ですよ! pic.twitter.com/bh1v7dO9Ah

昔長野に仏陀という、長野に来るバンドは例外なく出る伝説的なライブハウスがあって、そこの名物メニューが玄米にカツオブシとバターと醤油をぶっかけた「猫まんま」という丼飯だった。あれはうまかったなあ。明日の朝はそれにしようかな。

7月20日

伝説のライブハウスめし、玄米にカツオブシとバターと醤油をぶっかけた「猫まんま」の再現に成功。めちゃ簡単で病みつきになりそうなくらいうまい。…しかしこれはかなりカロリー高そうで、玄米のヘルシーさをスポイルしているかもしれない :-) pic.twitter.com/sFenZhUNw8



7月20日


昨夜ネオワイズ彗星を見に行くと家族がいうので着いていったのだが、9時半でもまだ早くて星は見えない明るさだった。その代わりこんな宵の写真が撮れた。10時半まで粘っても何も見えず撤退、今夜再トライしようと話している。






7月20日   暗かったネオワイズ彗星



ネオワイズ彗星を見つけた! しかし思っていたより全然暗いw 星アプリで位置を特定したのだが、そこにあると知らなければ見えないレベルだった。しかし初めて見たほうき星に興奮しました。娘が暗闇で撮りまくっていた写真の北斗七星の下に、うっすらとほうきが写っていた。でかした!


娘が暗闇で撮りまくっていた中で、俺が写ってる写真もナイスだった🙂 土手には他にも家族がいたのだが、「見つかった?」と声をかけるとわからないという。「あそこに3つの星のトライアングルがあるでしょ、あの左の頂点がほうき星だよ」――オーイエス! サンキュー! となりました。









7月22日

今日も真夏日で暑い。カナダは紫外線がきつい。けれども朝は、夜少し開けておいた窓から涼風が入ってきて、ああカナダの夏だなとありがたみを感じる。軽井沢みたいだと毎年思う。 pic.twitter.com/glj9Y411WA



毎年気温が30度を超えると、玄関のフロアタイルの接着剤が軟化して浮いてしまう。気温が下がってから踏んづければまたくっつくのだが、グランマがつまづくと危ないので重しを載せておく。――おいピカw なにしてんのw 外は暑いよ。暑さとまぶしさで猫が身をすくめております。 pic.twitter.com/XOysx9LP25




7月22日

(動画)
#ふるカフェ系 はいつも80年代歌謡曲のすばらしい新アレンジバージョンを聴かせてくれるのだが、この曲はサビ前のブリッジまでなんの曲かわからなかった。あ、松田聖子の歌だ! というスリル。こんなカッコいい歌だったのか。Rock'n Rouge、作曲は呉田軽穂。松任谷由実やないですか! pic.twitter.com/z17Gl6B130


#ふるカフェ系 はほんと、80年~90代ポップソングのモダンなアレンジバージョンを使った音楽がすばらしい。災害のあとの再会の回で、「君に会いに行くよ」をかけてたもんな。なんとふさわしいことかと胸が熱くなったよ。

7月23日

#アンという名の少女 1話を見ただけなんですけど、マリラがより怖くマシューがより弱気で、そしてアンがよりけなげで存在が不安げで、もう最初から胸が締め付けられますね。冒頭流れる主題歌も、数年前ボーカルが早逝したカナダの国民的バンドの代表曲。もうすべてが胸キュンで泣けてくる

#アンという名の少女 この「赤毛のアン」は、失望というものをとことん入念に描いているようだ。初回だけでこのアンの表情と声が何度も震え、disappointmentという言葉がこの唇から何度も発せられていた。少女の夢と失望とその先にある喜びを丹念に描いていくんだろうな。 pic.twitter.com/0yly3BGVzs


7月23日

7月24日   日加のリスク・コミュニケーション

#ニュース7 感染者数過去最多でも、とにかく気をつけましょうという経済再生大臣のメッセージしか出てこないなんて。国民が受け取るのは、日本はお手上げですというシグナルだろう。

日本国民の不安が収まらず感染者を攻撃するのは、「落ち着いて、親切に、安全に」というメッセージをくまなく広められるカナダの保健大臣のようなリーダーが日本にはいないからだ。どれだけどのように怖がるべきなのか誰にもわからない、リスク・コミュニケーション能力と政治責任ゼロの政権を持つ国の心細さよ。
pic.twitter.com/98jU3WjhFc




BCでも若者たちのパーティなどから感染がまた増えてきて、今日の会見では「ボニー博士の発するメッセージがソフトすぎるのでは」と記者に問われていた。

博士は「たとえば大学生は今やることがなくメンタルの維持が難しい。ストレス発散するなといっても限度がある。しかしどう発散するかを考えてほしい。このままではまたシャットダウンになってしまうと、友だち同士、家族同士で話し注意を喚起してほしい」といったことを、やっぱりあのソフトな口調で答えていた。亡くなった人とその家族友人への言葉も毎日忘れないし、やっぱり言葉に真実と力がある。

カナダ政府はコロナ対策を緩めることに本当に慎重で、野外公園のトレールすらすれ違いを減らすため一方通行になっているところが多いし、混み合うところは入園パスの発給で抑制も試みている。おかげで日本とは感染増加状況が逆転し、いまはカナダ全体で日本の半分以下となっている。

そうして慎重にコントロールしているので州内旅行はもう普通にできるようになり、人の移動による大きなクラスタが発生したりもしていない。うちも先週旅行したがリゾート地は普通に混んでいるし、不安も感じない。経済状況は俺にはわからないが、合理的で賢い政府はありがたい。

7月24日

うちのマイクロ4/3ズームで一番シャープなパナ14-42mmを娘にあげてしまい、自分は一段落ちるオリ14-42mmをずっと使ってたのだが(暗所で解像が悪くなる)、長いこと探していたパナ14-42mmが中古で出た。俺が使ってないSIGMA 30mm F2.8とトレードというウィンウィンな取引となる。見事な写り、よし。 pic.twitter.com/yBtG6Pim48



レンズの売り手に連絡すると、キミ名前からして日本人だね、ぼくも日系三世だと言われる。またかw 「こないだ川で美しいFujiカメラを持った女性に声をかけたときも、アナタ日本人ね、私は日系二世よと言われたよ。ぼくら日本人カメラ好きすぎて、町ですれ違うだけでわかるレベル🙂」「Yeah, that's funny🙂」

7月24日

うちの奥様はボートクラブで週に1~2度こういうボートを漕いでるのだが、いまはやはり一人乗りのシングルにしか乗れないそう。そして月に一度くらいクラブの役員として4人くらいのオンライン会議をしているのだが、聞こえてくる会議内容の多くはやはりコロナ対応となっている。 pic.twitter.com/lwDGCe8qev



未清掃のオールを共用してはいけないとか、水上に出るまではマスクを着用するとか、そういうことを明文化しようとZoomで話し合い、同時に誰かがそれをタイプする音が聞こえてくる。明文化されると筆記者が読み上げ、いいわねと皆が承認する。趣味の集まりなのにみんな仕事有能すぎて笑った :-)

ジュニア(未成年クラブ員)の感染予防にも大人が気を配らねばとか、転覆時の安全のためモーターボートで伴走するコーチ(クラブ員ではなくお金を払って雇っているバイト)の安全確保もクラブに責任があるとか話していて、カナダ人のこの共同体意識の高さには恐れ入る。議会制民主主義がしっかりと機能するわけだよ。日本人は能力はともかく、趣味の集まりでこんな2時間とか真剣に議論できないと思う。

7月24日   投げやりな日本政府

#ニュース7 総理の立ちコメントからはいつも、国民の前から立ち去りたいという気持ちを最も強いメッセージとして感じるが、今日のこれは過去最強ではないだろうか。言葉の何も言ってなさも、会釈すらせず喋り終わる前に踵を返す早さも、すごいな全く。驚愕の総理だよ。 pic.twitter.com/iHLK4cdE0k

7月26日

東京で295人と過去二番目の感染者が見つかっているのに、もうNHKも短く数分報じるのみになってしまった。今はただ感染者が増えているだけで、その対策など報じるべきニュースは何もないということか。もはや安倍政権のやる気のなさが国中に伝播しているかのよう。#ニュース7

日本のコロナ担当大臣のツイートが流れてきて、見るとどのツイも反応数百レベルなので驚いた。国家の危機対応責任者がこれほど関心を持たれていないとは。安倍政権が投げやりなことが国民に伝わり、国から大事な情報が出てくるとは誰も思ってないのだろう。悲しき無責任政権の末路です。 pic.twitter.com/goH9mnNKsU

7月28日

#sumo 日本の7時のニュースを毎朝カナダで見てるのだが、朝乃山の相撲を見てると気持ちがちょっと明るくなるな🙂 照ノ富士や琴奨菊が元気だというのもうれしい知らせ。相撲界ありがとう。


7月29日   岡村靖幸に驚愕

#SONGS 岡村靖幸。カナダで結婚したのでああいう絢爛な結婚式はやらなかったんだけど、音楽を選びプランニングして、完璧な結婚ショーをやってみたかったなという気持ちもちょっとある。札幌の友だちが結婚式の締めにかけたスライダーズなんて、感動したもんな。 pic.twitter.com/bKom8Yw0Xr



#SONGS しかし岡村靖幸って声がすごいんだな! グラスの縁を超えジュースが溢れてくるような声にゾクゾクさせられる。「少年サタデー」終わりのEW&Fリフにかぶせる「ワンタイム!」っていう声のドライブ感にも、「だいすき」のコブシを効かせた変幻自在な声にもウヒョーと思う。すごいすごい🙂 pic.twitter.com/vy3tpHjHjh


天才的なボーカリストは、歌のうまさじゃなく溢れ出る声の尋常なさで人の冷静さを失わせ熱狂させると思うんですが(ジョン・レノンとかね)、そういう声ですよね岡村靖幸。

7月31日   花田裕之の思い出

大江が抜けたあとのルースターズを俺は熱心には聴いてなかったのだが、解散ライブの最後の最後に花田が歌った「レディ・クール」があまりにも素晴らしく、鳴り響く二本のギターがあまりにも「堂々と」感動的で、このアルバムをあとから買ったのだった。 twitter.com/no_bad_vibes90

ルースターズ「レディクール」。サマーロマンス、キスやタッチじゃ届かないレディクール。それは大江が抜けて離れていった、俺みたいな昔のファンのことでもあるなと思った。最後になんていい歌を作ったのだ花田裕之と感動したなあ。最後の渋谷公会堂で。

youtu.be/y2ah1ETtlnM


7月31日  ひょっこりくるアライグマ一家

(動画)
pic.twitter.com/hbFm3JsJPg
ムスメが庭のハンモックにいるとアライグマ一家がひょこっと入ってきて、庭に落ちたサクランボを物怖じもせず目の前でモグモグ食べてたそう。人が怖くないのかおまえたちw しかし去年の兄ちゃんたちよりブランコに乗るのはどうも下手げ🙂




ひょっこりフェンスを乗り越えひょっこり覗いて、徐々に大胆になっていくようである。お母さん(4枚め)は若くほっそりした、人でいうなら20代くらいに見えるお母さんだった。去年の太ったビッグママとは別人なのか、ひょっとするとあのときのベイビーの一人がママになったのかもしれない。



これが2019年のアライグマ家族。やっぱり去年のビッグママと今年のスキニーママは別人だよな、すごかったもん去年のママw

7月31日



トランプの政策がいかに庶民に犠牲を強いて、危機に乗じて富裕層に金を流しているか(電通パソナ的なことがUSAにも起きてるらしいw)と魅力的な笑顔でオネストにお知らせしてくれる政府広報官…風レディ。とにかくラブリー🙂

政権の馬鹿げたやり方を笑うのは日本が誇るせやろがいおじさんと同じなんだけど、こういうラブリーなレディがお知らせするともっと別な層にも届くかもしれない。出てこないかな、こういうせやろがいレディ🙂


7月31日

山川健一「クロアシカ・バーの悲劇(1986)」読了。山川自身が全集解説で書いてる通りファンに不評だったというのもわかる奇妙な実験短編集なのだがw、ブルースを「黒い雄牛」に喩えた最後の一編が非常によかった。離婚や別れはいつも山川の主要なテーマでこれもそのひとつだが、 pic.twitter.com/fQAMORqmn8


別離のさなかにある男が、何がどうしてそうなったのかはよくわからず、いちいち説明したくもなく、その心境にふさわしいのは「I woke up this morning, my baby has gone」というブルースの定番歌詞だと言う。ああ、なるほど。そうか。この黒い雄牛のブルースを、俺はいま読ませてやりたいやつがいる。

続けて読んだ短編集『チョコレートの休暇』の「どこか狂った川の畔で」も、とてもいい。このロビー・ロバートソンの曲名がどこに入ってくるのだろうと、文字の川を読み進めていく。それはロックソングを聴くことにとても似ているなと思った。Somewhere Down The Crazy River. youtu.be/4KP9PNSUME4


ロビーロバートソン「Somewhere Down The Crazy River」は、カナダに来て英語を習った先生がロック好きで話が合い、家に招いてくれCDを貸してくれた。インテリな彼は「日本文化は70年代の西洋人にクールだったと思う。これからは中国じゃないかな」といっていた。意外や韓国になっちゃいそうな昨今w

7月31日   絵画のような写真たち




おととい俺が行った市営農園でムスメも今日写真を撮ってきたのだが、同じ場所なのかというくらい撮ってくるものが違う。いいなと思った花にさっとレンズを向け撮ってるのだろうが、まるで注意深く構図を練ってできた絵のように見える。父の写真にはない何かがそこに :-)



ムスメが撮ってくる写真は距離感が俺とぜんぜん違って面白い。フォーカスとか甘いショットもあるんだけど、そんなのはいずれうまくなる。本人がのめり込んだなら、パンデミック中も使命感で頑張ってたバイトで稼いだお金でマクロレンズを買えばいいと思う。顕微鏡みたいな写真が撮れるだろう。

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