2019/04/06

【まとめ3月】ショーケンが逝ってしまった

(いだてんストックホルム、まんぷく、デイキャッチ廃止問題、ラ・ラ・ランド、星野源SPほか)

3月1日
@tomosakata
サカタ@カナダ@tomosakata

録画を整理していて、年末にやったNHK「拝啓東京タワー様」というのを娘に見せた。去年あのあたりを歩いたよね。あそこに写真屋さんがあって、このおばあさんのお父さんが建築中からずっとタワーを撮ってたんだって。お父さんは完成前に登らせてもらったってさ、昔はゆるいなあw とても素敵なストーリー。

 pic.twitter.com/iygMygU0SH


昨日「まんぷく」ラーメン協会設立に絡んで大物議員が出てきて思ったが、政治家が利権に絡む話はもはやエンタメとして咀嚼しにくい。たとえ萬平のような善行よりの話でも見たくない。権力がいかなる方法でも根治できない病であることを何年も何年も見せつけられ、庶民は権力アレルギーなんです。

3月3日



#こころ旅 会津を走る火野正平が、地元鉄道ゆかりの「高原列車は行く」という歌を歌っていた。「カーネーション」で糸子の家にラジオが入り、一家揃って大声合唱してたやつだ。あのシーンは幸せだったなあ。「いだてん」でも今そういうのを見れてますよね。見ててただただニコニコしてしまうシーン。 pic.twitter.com/1pYzaoLwUw


カナダTVで甲冑のような男が宙を舞い、追いかける敵が地面の車を何百台もドカーンと破壊していくというような派手なヒーロー映画をやっていた。これがアイアンマンか。

こういうアメコミSFのキャラって俺はどうもカッコいいと思えないのだが、つまりデザインが現代アメ車なんだなと見ていて思った。カクカクしていつつ流線型という。

動体視力が追いつかないような高速アクションシーンは、インディ500とかの単調なオーバルレース的でもある。宮崎駿が描く動きの快感は実写やCGでは作れないんだなと、米SF映画の飛行シーンを見るたびに思う。作家の創造力には物理を超えたものがあるんだろう。

3月4日

#いだてん いやー、これはNHK「坂の上の雲」を超えてるんじゃないですかね。海外へ出ていく明治の日本人を描いた映像として。大森夫妻なんの役目だこれと視聴者が笑っていると、ストレスとカルチャーショックで四三の人種思想が変わっていくあたりとかすごくない? いつも赤子のようだった彼が。 pic.twitter.com/HecMKf7agr

あとアニコさんの「ボッタクリじゃないのか」がよかったw 自炊中止を告げドアを閉める「ソーリー」という言葉の家族主義的そっけなさが、四三にはカルチャーショックだろうなと思う。そこをシャロやんは狙ってやってると思う。彼女の英語レッスンも今後効いてきそう。 pic.twitter.com/zhuvWBcBIk


3月7日

#まんぷく 「百円に見合う画期性をアピール/手に持って歩きながら公園でも食べられる/手が熱くならないカップ素材/名前はヌードル、海外も視野に!」と、萬平のビジョンがパーフェクトすぎてスゴイのだが、どうやってそこに至ったんだ!w そこを全省略では、なんのためにこれ半年やってたのかと。

3月8日

BCは今日もまたすごいボタ雪。気温が高くて積もりはしなかったが、なんというデカイ雪なんだと写真を撮っているとムスメがiPhoneでビデオを撮る。スローで撮ってくれた映像が美しいです。 pic.twitter.com/ysUvgZnGC3


大学が雪で休講になったので、ムスメはイェーイと自分でおにぎりのランチを作りのんびり自習していた。今は休講になったらネットで知らせが来るからいいよなー。昔は学校まで行かないとわからなかったもんね :-)
pic.twitter.com/ToimRrv4kZ


3月10日

20年前なのか。夜中にワールドユースを見ていた、あの輝いた日々が。◆小野伸二が語る1999年ワールドユース準優勝「自分たちが歴史を作る」|スポルティーバ 公式サイト web Sportiva sportiva.shueisha.co.jp/clm/football/j

ワールドユースの頃、ちょうど来訪していた義父夫妻を連れ京都を旅していた。なにかと口うるさい義父夫妻はガイド付きツアーに出してしまいw、俺たち夫婦は寺や小路をのんびりと回り、気候もよく最高に楽しかった。そして夜中俺は寝ないで、サッカー見てたのです。メモリーズ。

3月11日

#いだてん 四三の声にはロックスターのシャウトのように人の胸を打つものがある。「速かろうが遅かろうが、我らの一歩には意味のあるったい!」。これは泣くわ。

…そこに入ってくる安仁子! 彼女のあの反応は「マッサン」から数えてもベスト・オブ・シャーロットさんコメディ演技の一つなのではw そして弥彦に戻る光。 pic.twitter.com/YsIDrcm3MM

この安仁子が入ってきちゃうくだりに作者の天性を感じるなあ。「かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう(早川義夫)」というロック魂が血液として物語を駆け巡り、その血行のよさが弥彦に本来のユーモアを取り戻させてくれるという。すごい。テング倶楽部自体が馬鹿カッコいい部だしね。

3月12日

「まんぷく」は個人的にもうストーリーに興味を失っていて音声を絞っているのだが、あのカップヌードル容器ができたのだけはおっと思い「どういう契機で『堅いスチロール』を発見したの?」と巻き戻したら、何も描かれてないことに脱力した。なぜブレークスルーを描くことをいちいち省略するんだ。

萬平の革新的ヌードル・インスピレーションはどこから来たんだ。そういうものを見たかったと思いながら終わりそう。そして波風避け萬平を持ち上げる以外なにもしない福子に、物語の主役となるような魅力が宿ることはなかったなあと思いながら終わりそう。現代最先端の役者2名を揃えて、見たかったものが何も入ってなかったなこの朝ドラ。

朝ドラは毎日のことだから本当にサブリミナルで、俺はダネイホン騒動の頃見た映画に出ていた安藤サクラを、もうそれまでのようには見れなかった。20歳の新進女優なら演出どおりにやるのも仕方ないだろうけど、彼女の立ち位置でこのドラマの芝居っぷりはないと思う。

3月12日

女川 #いのちの坂道 学生演劇のようにみずみずしい若者たちの演技を、空中のドローンがゆらゆらと撮り続ける美しい映像のドラマだった。「ここにサクの家はありました!」。かたときもリモコン手放さず恋人を撮り続ける彼氏っていかがなものかと思うがw、君のドローンが撮った映像は美しかったよ。 pic.twitter.com/GyWo8hlgq6

311被災地の今を取材するラジオで「もう8年経ったと思いますか、まだ8年と感じますか」と訊いていて、そういう紋切り型の質問じゃ何も答えられないだろうなと思った。「8年も経ってしまった」という喪失感が一番大きいのではないだろうか。現地の人々はあまり言葉にしたくないかもしれないけれど。

番組は「被災地から私たち国民が学ぶべきことは?」というこれまた紋切り質問で終わっていたが、個々が学び備えていてもどうにもならない災害が日本では起きるわけで、本当の備えと支援は国にしかなし得ない。それを国はちゃんとやっているのか、そうでないなら何故と、それを我々は学ぶべきだろう。

その点 #終の住みかと言うけれど はさすが #Nスペ であった。災害公営住宅に入れない「在宅被災者」の喪失感と絶望感、支援の打ち切り等など、何が問題なのかを静かにリストアップしていた。「寄り添う」みたいな言葉を使わずロジカルに対処していく以外、国難を乗り切ることなどできないのだと思う。

311のときカナダ人は被災に深く同情しつつ、「日本は豊かだから立ち直るだろう」という考えの人が多かった。俺もそう感じていた。しかし俺は楽観的に過ぎたのだろうなと思う。日本のお金はあるところにはある。しかしあるべきところにあるのかどうかは、全然わからない。

3月12日

カナダにくるまで旧米軍基地跡地の管理人という珍しい仕事をしてたんですが、やめて数年して跡地が売却整備されサッカースタジアムが建ったとネットで知りました。それがFC東京のスタジアムなんです。

警備の仕事を友だちのバンドマンから紹介してもらったとき、内部にはこのような住宅棟、消防署、小学校プール跡などがまだ残っていました。 pic.twitter.com/fe0HySPCUs


これはわが基地所属の俊足愛玩犬ビコ号。 pic.twitter.com/00LpYhpSQi










3月15日

ヤマトの労働環境改善の件だとかセブンの件だとか、世論で社会は割合すばやく変わるなあと思う。世論が興れば会社が変わるということか。政権の専横が変わらないのは十分な世論が興らないからで、それはTVメディアが完全に抑え込まれてるからか。

しかし(ネットで聞ける)TBSラジオと文化放送は普通に政治問題を詳報し政権の不正専横については批判してるのだが、TVはなぜ同様のことができないのだろう。局ごとに政見が違うのはともかく、TVとラジオというメディアの形態で政治報道スタンスが違うなんて米カナダではありえないと思うのだが。

3月16日

#NHK_LIFE いやー今回は笑った。吉岡里帆さん「バカやろうwww」もアンドロイドも最高。民放で普通の役をやってるのを見たら普通だなと思ったけれど、コメディをやると「あさ来た」時のどこから出てきたんだこの子は感が蘇る。朝ドラで思い入れある女優はみんなずーっとコメディやっててほしいです pic.twitter.com/cG3dWxorpe

3月17日

「大変に人気のある俳優/音楽家がコカインで捕まり、数多くの映画ドラマがお蔵入りになる危機なんだ」と家族に話すと、「日本ってドラッグにだけ厳しすぎるわよね。公衆でクソみたいに酔い暴れ散らすなんて迷惑行為が放置されてるのに」と即座に返された。

日本がドラッグに厳しいのは、罰を緩めるとたちまち中毒者が蔓延するという懸念からなのだろうが、大麻が解禁されたカナダで日常的に吸ってる若者などいないのである。高価だから他のものを差し置いて大麻なんて買わないのだ。人は保守層が思ってるより常識的なのだと思う。

3月18日



本格的に春の18度、今年最初の自転車ライドに行ってきた。河原で休んでいると似たような年齢層の自転車グループと遭遇。みんな俺よりずっといい自転車に乗ってるw バッテリーとモーターを積んだ人もいるな、うらやましい。そして今年も馬はきれいだった。ふー、自転車は気持ちいいぜ。

3月18日

#いだてん これまでと違う不可解なモヤモヤが、泣いたり笑ったりだけじゃないものが残った。これはプププ…プレッシャ…じゃなくて、リスペクトだ。一度押しつぶされたんだと泣き叫び、12秒を切りあの笑顔を見せ、鬼の形相で全種目を走り抜いて出た言葉が明るい諦めだった、われらが痛快男子へのリスペクト。 pic.twitter.com/QcAMdFdlns


#いだてん 日本初の五輪で二度も最高の笑顔をみせてくれた三島天狗の痛快さを、明るくソフトに演じる生田斗真はなんて素敵なのかと思った。「敵はタイムだ」というアドバイスを喜んで受け入れつつ、「それもっと前に言って」と頼んだのもよかった。いつも思うもんなそういうこと、映画やドラマでw pic.twitter.com/eCSXMngtN6

#いだてん あとアニコ婦人も最高チアリーダー。「バッチ持ってます、バッチ持ってますからサー!」 :-) pic.twitter.com/Emr22acdbN




3月20日

(ニュージーランドの銃乱射事件)
あのスピーチでアーダーン首相は「犯人はnotoriety (悪名)を望んだのだろうが、NZはそれを与えない。無名のままとする」と語っていて、notorious(悪名高い)という言葉しか知らない自分にも直ちに彼女の言わんとすることがわかり鳥肌が立った。すごい。真のリーダーは、知らない言葉まで教えてくれる。

3月21日

報道番組デイキャッチ突然の廃止問題
(経緯一切不明。人気番組の理由なき廃止が2月頃メディアにリークされ、出演者が不満を抱いてることのみが伝わってきていた。ツイッターでは政権からTBSラジオへの圧力が噂されている。現TBS社長は上からいろいろと変革を断行する強権タイプらしい

#デイキャッチ はあと2週間」と番組内で言われていて、ああ終了の話は本当だったのかと後番組を調べたらサブカル系だった。ニュース番組の灯が消えていく…。これはヤバイ…。#tbsradio #daycatch

ダジャレが苦手な俺は #デイキャッチ 終了と聞いて、強啓さん番組引退でリニューアルかなと思ったんだけど(すいませんw)、後継はサブカル番組だと知り驚いた。ネットで海外からも聞けたこの特上ニュース番組が完全消失というのは事件ですよ。どうすんの日本。

いみじくも労働問題の常見陽平氏が電話出演の生放送に乗じて「『消える荒川強啓 #デイキャッチ 』ですよ、どうするんですか! TBSは説明責任あると思いますよ。続けたいんでしょう?」と突っ込んでいた。そうだよ。NHKからもラジオからも報道をなくして、日本はどうするんですか!

青木理、小西克哉、山田五郎、宮台真司や電話ゲストらモノ申す人たちのレギュラーボイスがこの世から消える。圧力があるならそれを公表して抵抗できなかったのTBS? 日本のメディアは独裁政権ができたら根こそぎ負ける構造をもともと持っていたの? だったらいつか日本を立て直すために、そうなんだと教えてほしい。

青木理氏がほぼ毎週言ってたが、スタッフが街角で聞く興味アンケート上位は事件/芸能ネタで、リスナーがネットから投票するアンケートでは社会/政治ネタだという分断が顕著だった。後者についての言論をなくしていきたい人たちが、日本を不可逆的に作り変えている

3月24日

スパーク・ジョイがなくなった所有物は手放すという話は他人のことならそうですかと肯定できるのだが、自分の娘がそれをすることには昔から非常な抵抗がある。あんなにほしがって買ってもらったものを、1年経ってスパーク・ジョイがなくなり捨てるのは単なる物欲消費主義ではないのかと。

自分の描いた絵やノートを娘が気軽に捨てるのも悲しい。俺はカナダに持ってきている自分の昔のノートを見せ、「ホラ。こんなのをあとから見ると恥ずかしくて笑えるんだよ。自分が書いたものはいま不要に思えても捨てないほうがいいよ」と自説を説いている。SNSのTumblrみたいだと褒められたw pic.twitter.com/GLT9fbOo2Y




3月24日

Netflixで【ラ・ラ・ランド】を見た。視聴中ずっとミアが適役だなあと思っていた。きれいな人だが大きすぎる目が子鹿のように弱々しく、未来を切り開くスター女優という感じがしない。そんな彼女がオーディションで木っ端みたいな扱いを受けるのを見て、ハリウッド過酷すぎだわと震えちゃう。 pic.twitter.com/6aV68MPdGS

物語を語ることと音楽というセブが関わったミアの2つの引き出しが、彼女の運命を開いていく。そしてストーリーはまったく知らなかったので、最後の方は大きな驚きを持って俺は見ていた。いやーよかったわ。

以前この映画を見て気に入っていた娘の部屋に行き良かったよというと、「ね!」と大声でいう。部屋にいた彼女は今夜も実は、俺たちの後ろでそっとラストを見て泣いてたんだそうだ。いやー俺もこういうの好きなんだよ。わかるよ。

娘はこの映画のサントラをいつも車でかけてたのだが、その曲がどれもよかった。MP3を車で聴いてたほうが、薄型ビッグスクリーンTVのスピーカーなんぞで聴くよりずっと音がいいのだと気がついた。やっぱり車って結構なハイファイ環境なんだな。

昔バンクーバーでこういうお仕事バンドをやってる知人がいて、見に行ったらステージに上げられ「トーキョーから来たロッカーだイェーイ」とギターを渡され、何か1曲やろうとなった。ビートルズならコード知ってるけどというと、「じゃあジョンとヨーコのバラッド!」。なんでそんな盛り上がらん曲を! pic.twitter.com/mswBFfhMpA

歌詞など知らんのだが、二番では当然のビートルズ仕草として俺はポールのハモリをつける。しかしこんな曲を選ぶセンスなきボーカルなのでカンも悪くて(ヨシ歌は任せた!)と歌うのをやめちゃうのであった。――俺はハモってんだよ! デ タ ラ メ 英 語 で! 歌やめるな! と参ったw

3月25日

#いだてん 精気が抜け落ちたような手が画面に映り、グッドモーニングと声が聞こえ、ああこれは四三リタイヤ後なのか…と思ったら声は安仁子だった。なぜこんな誤解を招くシーンをと思ったら、やはり誤解ではなかった。夢だったらよかったのにと四三が何度も思ったろう、悲しい目覚めのシーンだった。



四三の走りはこれまで見た中で最速の圧倒的なもので、しかしこんな歌舞伎のよう形相で走り抜くのは無理だろとも直感させられた。羽田のときと同じ顔だ。あれがゾーンに入った四三の顔なのか。体のヒューズが飛ばなかったら、チビ四三が迷わせてくれなかったら、どうなっていたんだろう。

しかしスウェーデン領事のベンガルこの野郎! 三島も治五郎先生も思いやってるのにお前だけお前だけお前だけ! 昔俺の婚姻届を精査しカタカナ間違ってるヴァンクーバーと書けっつったバンクーバーの領事も、イヤミなやつだったよ!w

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#いだてん 朦朧としてチビ四三に出会うシーンでギターが静かに弾きはじめた曲は、オーバーペースになるに連れAm/G/Fというロック黄金コードに続いていきました。「天国への階段」やイエモン「SO YOUNG」の。ホーンが入ると「傷だらけの天使」の井上堯之バンド的でもあった。泣ける最高。#大友良英

このチビ四三登場シーンの静かなパートはAm/Em/F Em/Am/Gあたり。現代の劇中音楽でプロは普通こんな70年代日本フォークソング的な安直コードは使わないと思うんだけど(なにしろプロだからw)、#大友良英 という人はそういうコードが醸し出す日本的ペーソスを音楽に込めてくれている。

3月26日

#星野源SP 宇多丸が「一番売れてる人が一番尖ったことをやっている」と星野源を評してたけど、曲の作り方がクレイジーなんだよな。「恋」も速すぎて普通のステップじゃ踊れないじゃんと感じたけど、「33回転のレコードを間違えて45回転でかけたような新しさ」を作ったのだと。ストリングスすごい!!

「恋」ストリングスすごい、ストリングスすごい、フルートとかもすごい(笑)!! 紅白でのハイパーな演奏よりテンポ落としたのかグルーヴ高まってるし、アレンジすごいな最高。

ビートルズやELOでストリングス弾いた人は一生のよき想い出だろうなあと思うんだけど、この星野源ドーム公演でのストリングスや管楽器の方々も想像するにそうなんじゃないですかね :-)

「自由に踊って、音楽を浴びて気持ちよく体を動かす、いっぱいの人が好きに楽しめる場所を作りたくて」と言ってたけど、彼がその場所を広げていく足がかりとして恋ダンスという極めてユニフォーム的で不自由ながら、誰がやっても楽しげなダンスがあったというのは、面白いなあジャパン。

「自由に歩いて愛して」とショーケン・ジュリーが歌ったようなボヘミアン型自由はあまり実相がなく日本に根付かず、星野源みたいにユニフォーム的ダンスを踊りつつも夫婦を超えていけなんて歌っちゃう自由のほうが、日本を変えていってくれるのかもみたいな(オプケニさん風深読み解釈)。

3月27日

小西克哉氏最後の #daycatch は「 #デイキャッチ が始まった1995年から24年世界はどう変わったのか」というお題で、冷戦時代の終結から現代までの世界政治経済をクリアーに概観し、最後を飾るにふさわしい内容だった。この番組がなくなるのは、本当に悲しい。

TBSラジオのポッドキャストが始まったのが小西克哉氏自身がホストだった2005年「ストリーム」からで、吉田豪、町山智浩、勝谷誠彦、阿曽山大噴火といった左右硬軟入り混じった錚々たる面々をここで俺は知ったのである。軟のほうはその後も充実していくわけだが、硬はラジオから消えていく。

3月28日
@nmcmnc
浮かれ能町みね子@nmcmnc

 「たかが駅名」かもしれませんが、「国・大組織・権力に楯突くな」という意見をなぜか庶民が権力側に寄り添って投げてくるのは最近どこでも見られますよね。「たかが駅名」、しかも発表直後に大炎上、という例でもそれが起こりうるのか?というのが今回の裏テーマだったかも。そして見事に起こった。


@tomosakata
日本人の「権力に楯突くな」感情はどこからくるんだろう。スウェーデンの少女が発した「温暖化対策をしない政府に抗議し授業をサボるムーブメント」はカナダにも波及し、教師も応援して皆盛んにサボってたんだけど、日本の子供が政府にもの申せば「子供が口を出すな」とツイッターで炎上するという。

このコントラストはすごく象徴的だなと先々週あたり感じていた。子供に何か言われて「たしかに君らの言うとおりだ」と汲み上げる大人と、「子供は引っ込んでろ」と激高する大人、どっちがいい国作ろう鎌倉幕府。

#デイキャッチ 青木理氏の最終回は、ラジオの良さとはという内容。プチ鹿島氏による新元号選定の危うさ解説、沖縄地元記者の「辺野古は反対を押し切るから莫大な警備費用が浪費されている」という報告、北丸氏の海外ニュースを知ることで目が開かれるという話も全部よかった。惜しい。#daycatch

3月28日

ああ。ミックより先にショーケンが死ぬなんて。キースが生きてるのに先に逝っちゃうロックンローラーたちってどういうことなんだよ。

アーアアア。神様もう遅い。あの子は遠くの空に、消えたのさ。さよならベイビー、グッバイ。グッバイ。



「誰だこんなもの吸ってるのは! 誰だこんなもの吸ってるのは! 警察にいうぞ! 無駄な抵抗はやめろ!」

これは日本ロックンロール史上最高のライブ映像で、あのセリフも日本ロックンロール史上最高に反省してない名台詞。これがアドリブで出る天才性よ。愚か者よ。愛してるよ。 

ショーケンは数多くのミュージシャンの生涯最高の名演を引き出したシンガーなんじゃないかと思う。こんな自由な声を出すボーカルと一緒にステージに立てば、みんな100%を超える音を出すと思うんだよ。そしてそれがYoutubeに永久に残り何千回何万回と聴かれ続けるのも、ショーケンと共に出した音だから。誰にも聴かれない演奏は名演足りえない。

ショーケンは多くのミュージシャンとその名曲を世に送り出したシンガーでもある。柳ジョージ、河島英五、BORO。ショーケンのために書かれた曲ではなくても、ショーケン的な人生を共有した曲がショーケンというスターメディアに見出され、日本の音楽を豊かにしていった。

◇  ◇  ◇

ショーケンが晩年不遇だったのは自業自得を絵に描いたような話なんだけど、そうでなかったらどんなによかったかと思う。声の不調がなくなって、サンボマスターとの交流もあって、さあこれからなのかなと思ったのに。

ピエール瀧とかは、ショーケンみたいなことにならなくてよかったねとなってほしいね。

21世紀にカナダで生まれたうちの娘に以前これを見せたら電撃走ったらしく、しばらくYoutubeでショーケンの映像を見まくっていたなー。「シャ・ラ・ラ」のスタジオ盤なんてのも見つけて俺に聴かせ、驚かせてくれた。

去年出たショーケン初の自作曲は悪くなかったけど、ショーケンに曲を書く人たちのほうがみんないなくなってしまったからなあと思った。柳ジョージもいないし。ギターを弾く姿もどこか一生懸命であまり似合ってなくて、軽やかに笑いながらエアギターをやっていた頃とは違っていた。井上堯之はどうしてるだろうと思った。寂しい。

3月29日
@TomoMachi
町山智浩@TomoMachi
 萩原健一はワイルドなイメージがあるが、俳優としては「弱さ」が魅力だった。「太陽にほえろ!」で沢田研二を射殺して泣きじゃくって「ごめんなさい」と謝り、「傷だらけの天使」で弟分水谷豊を捨てて逃げる。日本のジェームズ・ディーンだった。

@tomosakata
#daycatch で宮台さんが「首相官邸とか嘘つきが多いでしょ。道徳に反している。動機は私利私欲だったりする。ショーケンは愛と正しさのために法を破る男なんですよ。古いヤクザ映画や日活アクションのような」と言っていた。意味はよくわかんないw こちらのツイートで劇中のことかと合点しました。
武蔵屋 @nannzannsu
「荒川強啓デイ・キャッチ!」最終回。宮台真司が訃報に触れショーケンを称して云ったラストメッセージ「アウトローとは、愛と正しさのために法を破る者」無論現実の犯罪者のことではなくエンターテイメントの中の登場人物や思想の中の理想像だ。しかしこれほど端的で劇的なヒーローの概念提示はない。

宮台さんの言うことは元々わかりにくいがw、デイキャッチ廃止への憤怒ほとばしる最終回は「クズ」「ケツナメ」というクラッシュシンバルが鳴りまくるドラムソロという感じだった。笑えたけど。社会に警鐘を鳴らす #daycatch が復活する日は、彼が言うように来るだろう。願わくば遅すぎる前に。

3月29日

「前略おふくろ様」を見始めちゃったら坂口良子がかわいくてかわいくて、彼女や桃井かおりもに言い寄られるショーケンもかわいくてかわいくて、もうたまらない。子供の頃も今と同じ顔でこれをニヤニヤしながら見てた記憶があるなあ。 pic.twitter.com/3xU9A0Qmsz



「前略おふくろ様」久しぶりに若きショーケンを見てすぐに気づくのは体の動きが猫のように素軽いことで、顔がくっつきそうな間合いでするりと入れ替わって坂口良子の追求から身を交わすさまなんてアクション映画みたい。それにしても坂口良子かわいいw

「前略おふくろ様」こんなキビキビと体が動き、美しい女性たちに翻弄され表情や声がシャイに裏返るさまがなんともチャーミングで、俺たち子供らがショーケンに憧れたのも当然だな。坂口良子に言い寄られるサブちゃんのシチュエーションなんてホント少年の夢だよ夢w

3月29日

#ひよっこ2 ちよ子~。彼女が走り出すところで来る来るとわかってるんだけど、お父ちゃんの「もちろんだ、もちろんだ、なあ!」でやっぱり泣けてくるのだ、この『ひよっこ』フィーリング。「ありがとうございます!」「こちらこそだ。イッツ・マイ・プレジャー!」。きみの喜びは皆の喜びなんだよ。

#ひよっこ2 思い返せば『ひよっこ』は、「こちらこそだ(イッツ・マイ・プレジャー)」の物語だった。実さんが初めて食べたハヤシライスに顔を輝かせたことがすずふり亭のみんなの喜びとなって、すべての物語が始まったのだった。そんなこちらこそだがあるたびに、俺は泣いてたのだった。

冬は完全に終わった、春だ、デッキに出て草を食べなさいピカ。「ありがとうございます!」「こちらこそだ。イッツ・マイ・プレジャー!」 pic.twitter.com/hkR3yYddEY


3月30日

毎年撮ってる図書館の桜が咲いていた。春はすてきだ。◆スーパーのセルフレジで払った金額が少なく品物が1つスキャンされてなかったことに気づき、サポート係の兄ちゃんに申告してやり直すとThanks for your honesty! と言われた。オネスティなんて久々に聞いたな、ビリージョエル以外で。 pic.twitter.com/DALw4EdFc9

日本語でもお説教されるときくらいしか言わないですよね、「正直さ」なんて。日本政府はオネスティが足りないと俺は思うけど!

3月30日

ショーケンの追悼コメントはアウトローの魅力だとかの表現が多いけど、「前略おふくろ様」やバンドやってるときのかわいい笑顔のほうが印象が強い。彼のトラブルは私生活にあったわけで、見てるこちらには関係なかったとも思う。(もちろん後半生はトラブルが表現にも影差してしまったわけだけど) pic.twitter.com/RcuzRVA1bV

ショーケンの様々な問題が報じられても好きなことに変わりはなかったが、トラブルが社会的にもフィジカル(声が裏返る)的にも彼を自由から遠ざけていくのは辛かった。音楽はフィジカル的にもうどうかなと思ってたけど、演技は普通にやれてたので今後に期待してたんだけど。いい役が来ればやれるぞと。

10年ほど前に「萩原健一復活への道」みたいな番組を見た。声の不調から回復し、起こした事件のほとぼりも冷めかけ、久々の仕事が若いスター俳優映画へのゲスト出演。ショーケンを知らない世代に遠巻きにされ、演技にも躓いている彼の姿が痛々しかった。

時代に置き去られた愚か者よ。
"How does it feel?
To be on your own.
With no direction home.
Like a complete unknown.
Like a rolling stone."

しかしそれでも俳優をやめておらず、死んでないことはショーケンファンの希望だったのに。そこからドラマにもロックンロールにも戻ってきてくれてたのに。

ツイッター界随一のショーケンファンNadjaさんに俺はときどき、「いまショーケン歌えてますか? 声出てますかね?」と近況を問い合わせていた。彼女は歌えてます、声も出てますよと教えてくれた。ため息。遺作となった「いだてん」を待とう。

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