カ ナ ダ が 勝 ち ま し た よ !!
いやー、死闘だった。真ん中に写るキャプテン12番は38歳の大ベテランFWシンクレア選手というんだけど、この人が女子サッカー史上最多得点の名選手であると同時にいい人で有名なんですよ。代表チームの誰もが姉貴と慕うという。彼女が引退する前にタイトルを取らせたいというのはカナダスポーツ界の悲願だったわけ。それがついにかなったのです!
カナダ女子は2015年の自国W杯にピークが来ずいい成績を残せなかったんだけど、その頃から経験を積んだ守備陣とそれを見て育った若いアタッカーが噛み合ってきて、初戦の日本戦から今年はいいチームだと思ってました。
準決勝アメリカ戦に続き決勝スウェーデン戦も相手の方が強かったんだけど、カナダのディフェンダーたちが鬼のように走り、ボールの前に体を投げ出しシュートコースを切り、名GKラベーさんが壁のようにシュートを止めどうにか1失点に抑える。そしてシンクレアがここしかないというタイミングでボックス内に走り込みボールを受け相手に倒され、PKを得てカナダは追いつくのです!
シンクレアが下がった延長戦もカナダはひたすら走って守りきり、シンクレアに代わって入った若い選手たちが諦めることなく相手陣内に上がり抵抗を続け、ついにPK戦に持ち込んだのでした。
しかしPK戦カナダのDFが出てくるたび私は、彼女たちはどう考えてももう脚力が残ってないと思いました。予想通り3人が力ないキックで止められてしまいます。いいよいいよ、君たちは準決勝決勝でどんだけ走ったかわからないくらい走り、ピンチを防いでいた。これで負けても誰も君たちを責めないよ…と思ってたんですが、カナダの名キーパー・ラベーさんが相手PKを4本止めてくれたわけ。嘘だろマジかと思うくらいのドラマチック展開(笑)。
そして最後にPKを決めたのが若干20歳の若き才能グロッソちゃん。それはパワーのこもった美しい左脚一閃でありました。写真のバックスイングを見てください。正しく反応したGKの手を弾きゴール!
きゃーっとベンチから走り寄る仲間たち。きゃーという声がもう止まらない。私はカナダ女子をずっと見てるんで、どの顔にもプレイの記憶が重なります。シンクレアは代表に20年以上いるカナダにとってのキングカズみたいな選手なんで、彼女が喜ぶ姿を見るだけでじわっと泣けてくる。
4発止めピッチに横たわり天を見上げる神GKラベーさんの、やった、やり尽くした、もうこれ以上はないんだというほほえみ。これも歴史的な絵だなあ。 ほんとよく戦ったよ。カナダの攻撃力は相手に及ばなかったが、君たちの守備は世界のいかなるチームにも打ち負かされなかったのだ。
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