2019/05/14

【カメラ日記】ポジフィルム・ビューワーみたいだOM-D

写真も写ってる見知らぬお嬢さんたちもきれい!
 昨日行った日系写真家マントーさんの写真展スナップショットを見て、俺は突然心を入れ替えた。OM-D 買おう。やっぱズームではこんなふわっとやわらかな写真は撮れない。手ブレ補正機構(IS)故障のせいでふわっとボケる単焦点レンズを使えない E-PL5 を使っていては、やっぱり駄目なのだ。

 というわけで中古で【オリンパス OM-D E-M10】を買ってしまった。はじめてのファインダー付きマイクロフォーサーズ一眼である。しかも4年前沖縄のモールで試着し写りに感動したオリンパスの高級レンズ 25mm F1.8 つき! どどーん。(これまで6年使ってきた手持ちのレンズもすべて使える)

E-M10 は3軸の強力ISを持ち、そして25mm F1.8 は俺のカメラにつく最高レベルの単焦点レンズであるはずなわけ。中古価格でいえばカメラ本体よりレンズのほうが高いくらいなんである。




で 25mm レンズのふんわりポートレートはまだ猫しか撮れてないのだが、OM-Dシリーズは評判通り手ブレ補正(3軸IS)がすごい。ISが弱かった俺の歴代オリンパスカメラ(M4/3 PEN)ではブレて使えなかった MZ40-150mm 望遠レンズのテレ端が高確率で見事に止まる。大河フレイジャーリバーの対岸、1キロ少し彼方の貨車の車台番号が読める。肉眼では列車が移動してることしかわからない距離で。

またファインダーがあるおかげでハイウェイの車にピントを合わせられる。モータースポーツ写真家気分。ファインダーは自分が作る画像そのものを見ながら構図、明るさ、色などをブラインドタッチのダイヤルで変えられるのだから、使ってみると写真撮るならベストはこれしかないなとよくわかる。これほど気持ちいいのかと驚くほどだ。ファインダーなしのカメラはこれをカンでやってるんだもんな。

とても買えないと思っていた高価な 25mm レンズ(新品ならレンズだけで $400~!)つきの一眼レフを安価で譲ってくれた売り主は、なんとティーンの女の子だった。付き添いの父親も含めカメラのことは何も知らず、設定も狂いまくっていた。きっとカメラ叔父さんがフルサイズに買い替えE-M10を姪にプレゼントしたものの、使われず別のカメラおじさんの俺にまわってきたのだと思う。ありがたし :-)

ズボラなティーンが所有してたものらしくボディに汚れもついていたが(笑)、掃除してやれば状態に問題はない。レンズはプロテクターが付いておりクリーン。中古車の走行距離にあたる撮影枚数も1万5千と、年式のわりに少ない(俺のE-PM1は5万枚を突破している)。ありがたし :-)

◇  ◇  ◇

しかし所有カメラはこれでオリンパスばかり4台。

(マイクロフォーサーズ)E-PM1、E-PL5、E-M10
(コンデジ)XZ-2

(レンズ)LUMIX G VARIO 14-42mm II、MZ14-42、MZ40-150mm、SIGMA 19mm F2.8、SIGMA 30mm F2.8、MZ25mm F1.8

完動ボディは今回買った E-M10 だけで、ほかは使い倒しどこかしら壊れているので売ることもできない。困った(笑)。明るい25mm が手に入ったので、SIGMA 19mm F2.8と30mm F2.8レンズは売れると思う。こうしてカメラ趣味は沼にハマっていく。

◇  ◇  ◇  



25mm F1.8は自分の手持ちで一番被写体深度が浅いレンズなので、全然うまく使えず苦労している。しかし失敗しつつも面白い写真が出てくる。なんか80年代の英国ロックバンドのジャケットみたいのが撮れた。



新カメラ E-M10 + MZ25mm の初仕事は、土曜の町のメーデーパレードになった。同行した娘とパレードの車をフレームに入れると、被写界深度を稼ぐために F2.5 くらいまで絞っても実にいい塩梅に背景が溶けてくれる。



レンズの換算 50mm は人物ポートレートにはぴったりで、道ゆく車を撮るには若干遠いのだが(標準ズームの換算 84mm でちょうどいい)、シャープに撮れてるので切り抜けば細部まで見事に写っている。これはいいわ。期待通りに万能型のレンズ、MZ-25mm F1.8。

◇  ◇  ◇


(E-M10+SIGMA 19mm F2.8)

市営農園などで E-M10 の電子ファインダーを覗き、撮ったばかりの写真を眺めていると、これはポジフィルムをライトボックスとビューワーで見るのにそっくりだなと思う。背面モニターで見るのとは違って、透過光で見ている感じと立体感がすごくある。



これがポジフィルムのビューワー。かつて
弟や友だちがすごい写真を俺に見せてくれた。
片目だけとはいえ眼の前一面に画像が広がるわけだから、今見てる景色とおんなじものを手に入れたという実感がすごいのだ。

俺が街の景色の写真を撮るのは、見ているきれいなものを自分のコレクションに加えたいという収集趣味なわけで、そこを強く満足させてくれる。こんなポジビューワーみたいな快適装置をいつか自分が持てるようになるとは思わなかった。幸せだ :-)

しかしまあ電子ファインダーのこんなポジビューワー的楽しさは想像してなかったが、OM-D はいつか買うだろうと思っていたな。

2013 年にカメラ屋で白くてかわいい激安 180 ドルのオリンパス E-PM1 に一目惚れし、レンズ交換式カメラがこんな値段で買えるのか買わずんばと買ってマイクロフォーサーズというカメラシステムを知り、撮って写真の楽しさに酔いしれ、しかし明るいレンズがほしい、ファインダーがほしい、より強力な手ブレ補正がほしいと欲望が嵩じ続けていたのだ。

だから OM-D を手に入れるのは定めだったのだろうという気がする。定めに従ってよかった。――というか、俺でも飛びつける値段でこのE-M10+25mmが個人売買市場に出てくれてよかった、ありがとうティーンちゃん!

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