2012/04/01

日記「尾野糸子の名を呼ぶ(最終回)」

「名前だけで泣けてしまう恋」「FIFA 09 CL 決勝」

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■12/03/27(火) □ 名前だけで泣けてしまう恋
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【カーネーション】思いもよらぬところから周防さんの名前が発せられ、糸子が涙にかきくれる。『「カーネーション」の時間と夏木糸子の時間をすり合わせるには奈津クラスの背景と配役が必要で、それは1つしか見つからなかったんだろう』と思ったが、もう1つ残っていたのだった。名前だけで泣けてしまう恋の悲しさ。アイコールユアネーム。

奈津、周防さん(名前と記憶だけ)が登場し、糸子の生涯がつながっていく。最後にすべてが「A Day in the Life」のエンディングのように混沌と輝きをたずさえ登りつめ、バーンと鳴り響いて終わる予感がしてきた。尾野糸子編最終回のように。

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■12/03/29(木) □ FIFA 09 CL 決勝
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【Wii FIFA 09】我がエバートンが4年目にしてついに CL 決勝へ進む(レベルはセミプロ、追加投資でサッカー専用 Wii クラシックコントローラも導入 ^_^;)。相手は幸運にもビッグクラブではなくパリ・サンジェルマン。格下だが、しかし CL に来てるチームはなんらかの補正がかかってクラブの格よりもかなり強いし、なにしろ守備でミスをしたらまた来年なので慎重に慎重に戦う。

首尾よく早い時間に先制しながら、2点目が取れないうちにセットプレイのトリックで追いつかれる。FK をキッカーが蹴る振りをして横のプレイヤーがかっさらいドリブル突破し、完全に裏を突かれたうちの DF がまとめて全部ぶち抜かれた。素晴らしい。CPU があんな賢いことをしてくるとは。

ここからは早く突き放さねばえらいことになるという監督兼キャプテンの俺の焦りが選手に伝わってバタバタになり、相手のボール回しを追いすぎて中盤の選手たちの脚が止まり、相手の前進を止められなくなってくる。サッカーは本当にマインドゲームで、FIFA は完全にそれを再現している。えらいことになってきた。交代を送るべきだが、中盤全員は替えられない。延長になるかもしれないからそれも考えねばならない。どうしたらいいんだ。

延長になったときのことを考え交代カードを 1 枚残し、疲労困憊でプレスを掛けられなくなっている MF を 2 枚交代することにする。センターに守備力の高いロドウェル。右ウィングには守備はダメでスタメンのアバテほどのスピードもないが、器用でチャンスメイクに優れたモドリッチを入れる。



これで中盤のボール奪回力が戻り、ペースを握り直す。フレッシュなモドリッチが抜け出しボールをもらい折り返し、そこに今季うちのエースとなった FW カベナギが合わせようやく2点目。よし。もう 1 枚の守備的 MF を投入して守備を固め、残り数分ドキドキしながら後方で丁寧にパスをつなぎ時間を浪費し、試合終了。―――やっ・た\(^-^)/。

セレモニーその他は想像通りしょぼかったが、まあカナダ EA 製だからこんなもんである。カナダ人の気が利かないのはゲームに限ったことではない。むしろ国民性として気が利かずサッカーも弱いカナダが、よくぞここまで素晴らしいサッカーゲームを作ったとその不思議を喜びたいのであります。

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■12/03/30(金) □ 尾野糸子の名を呼ぶ(最終回)
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【カーネーション最終回】昨日あと1回を残し、糸子の最期の日が描かれた。うっすらと幸せな笑顔を浮かべ世界を眺める糸子の顔が美しい。見舞いや葬式に登場する人で泣かされるのだろう(つまり奈津が.....)と予想してたがなし。最後に立ち会った人は孫娘だったのだろうか。

うちの父さんが亡くなったときに、何十年も前に働いていた店の従業員のおばちゃんたちが小さなおばあちゃんとなりたくさん葬式に来てくれジーンとさせられたのだが、葬式に昌ちゃんらが来ることもなかった。昌ちゃんももう亡くなってるということなのかな。あの写真立てを並べたあたりでそのへんに言及してないんだから、生きててしかるべきなんだけど。娘たちの泣き顔を見ながら、糸子の最後の日々がきれいでよかったなとだけ思う。



そして今日が最終回である。いったい何を見せてくれるのだろうと朝からドキドキしていた。しかし「おはようございます。死にました」というナレーションはよかったが、俺が見たいものが出てこない。糸子は千の風になって、娘らの肩越しをはじめ津々浦々にある存在となったらしい。そうか。しかし。尾野糸子の顔は最後に見れないのか。あの声は聞けずに終わるのか。

夏木糸子編でも何度も泣かせてもらったけれど、それは尾野糸子が積み上げた記憶の延長を味わえたからだ。尾野糸子時代のような映像の魔法に磁石のように目が惹きつけられたのは、奈津との再会時と「おたく、どちらさん?」シーン(あれは夏木マリの人生ベストアクトなのでは)だけだったと思う。病室での糸子のまなざしは素敵だったが魔法は起きなかった。お葬式でも起きなかった。だからこの最終回に期待していたのだが。期待というか望みをかけていたと言ってもいい。


「極楽やなあ。うちが朝ドラやで。あんたもおるで」
千の風の糸子は最後に病院に忍び込んでいった。TV の前に陣取り「カーネーション」を見る小さなおばあちゃんがいる。これは奈津だろうと思ったが顔を見せてくれなかった。じゃ違うのかなと思ったらやっぱりそうだったらしい(「奈津」であると副音声に解説が入っていたとのこと)。見たかったな、ふっと鼻で笑う奈津の顔を。それを肩越しに見る尾野糸子の笑顔を、またひとつ魔法の映像の宝記憶として残してほしかった。



最初に見たときにはなんじゃこりゃと感じたミュージカル風のあのオープニング映像に今度はホロリとさせられ(ほんと積み重ねの力だ)、物語は終わった。名シーンのフラッシュバックがタイトルバックに映る。俺は時計をちらちらと見て、あと2分か、じゃこの歌で終わりか、尾野糸子の顔は見れず、あの声は聞けずに終わるのかとそればかり考えていた。アイコールユアネーム、尾野糸子さん。もう一度見たかった。今夜は眠れない。


I Call Your Name (The Beatles)

I call your name but you're not there,
was I to blame for being unfair.
Oh I can't sleep at night, since you've been gone,
I never weep at night, I can't go on.

君の名を呼ぶ だけど尾野糸子はいない
俺が悪かったのかな
夏木糸子をフェアに評価してなかったのか
ああ夜眠れやしないぜ 尾野糸子がいなくなってから
夜に泣いたりする柄じゃないんだが
やってられないよ


Well don't you know I can't take it,
I don't know who can,
I'm not goin' to make it,
I'm not that kind of man.

こんなの我慢できるわけないだろう
誰ができるんだよ渡辺あやさん
俺はやっていけないよ
そんなことができる奴じゃないんだ


Oh I can't sleep at night, but just the same.
I never weep at night I call your name.

ああ夜眠れやしないぜ だけど同じことだ
夜に泣いたりする柄じゃないんだが
君の名を呼ぶよ


Don't you know I can't take it,
I don't know who can,
I'm not goin' to make it,
I'm not that kind of man.

こんなの納得できるわけないだろう
昌ちゃんはどうなったんだよ渡辺あやさん
俺は満足したフリなんてできないよ
視聴者はそんなに人間ができてないんだ


Oh I can't sleep at night, but just the same.
I never weep at night I call your name.
I call your name. I call your name.
I call your name.

ああ夜眠れやしないぜ だけど同じことだ
夜に泣いたりする柄じゃないんだが
君の名を呼ぶ

君の名を呼ぶよ 尾野糸子よ
うー尾野真千子よ

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