2016/09/27

市民ウクレレ・ジャムナイト



図書館に行ったら、前にポスターを見かけた市民ウクレレ・ジャムナイトがちょうど今夜だったので、よし行ってみようと決意し愛器YAMAHAギタレレ改(ギターチューニング)を抱え行ってきた。図書館にはウクレレ善男善女が総計30人余も集まっていた。こんなに盛んなミーティングだったのか。お年寄り主体かと思ったら若い人も多い。



リーダーは図書館でたまに見かける司書さんで、歌声が大きく明るくめっちゃ感じがいい。1曲めは「エイト・デイズ・ア・ウィーク」。おおよしよし。しかし曲が始まってみると、全員ダウンストロークでしか弾けない超ビギナーなのであった。あの跳ねたコードストロークをやってるのは俺だけ(笑)。あまりでかい音を立てると浮いてしまうので、音量抑えめで行こう。

歌もなんとみんなオクターブ下で歌う。そうかバンドやカラオケででかい声で歌ったことがないと、普通はそうなるのかーと思った。どの曲もそんな感じなので、演奏も歌もあまり盛り上がらない。ただ司書さんが1曲終わるごとに明るく「オールライト!」と言ってくれ、それがとてもうれしい。次も頑張ろうという気になるんですよ :-)!


その後は俺が知ってる曲と、お年寄り向けのハンク・ウィリアムズなど知らない曲が半々くらい。ビーチボーイズが1曲あって、リズムギターを弾いてて気持ちよかったな。みんなビギナーで譜面に集中してるので、俺だけロケンロールなギタープレイをやってても気づかれることもなかったが、俺のまわりはちゃんといい音になっていた。「カントリーロード」は俺も大声で歌う。

シンディローパー「タイム・アフター・タイム」でアルペジオを弾くと、俺の前に座った人たちがさすがに何かが違うと気づいて驚き、後ろを振り向いた。「弦が6本あるじゃない! それはギターなの?」「ギタレレゆうんです」「ワンダフル!」。てな感じで、期待したようなイェーと盛り上がるジャムセッションではなかったけれど、楽しかったです。

リビング泊まりのスローボート



ご飯の後、ちょっとボートでも漕ぐかとローイングマシーンにトライ。やってると奥様の指導を受け、脚~上体~腕が正しい順序だと教えられる。戻すのはその逆。これは難しい。手や足でリズムをキープするのは簡単だが、腿とか上体の筋肉を一定のリズムと筋力で律するなんて、俺はやった経験がないと思う。

水の音が美しいしじわーという感触が快感なのでのんびり漕いでいても気持ちはいいのだが、ゆっくり漕いでるとそのリズムを維持できない。そこそこ速いテンポで漕ぐとたちまち腕がダルくなる。本当は脚がまず疲れるべきで、腕が疲れるのはフォームが悪いのだそうだ。なるほどー。スポーツは面白い。

奥様はゆっくりと一定のリズムで漕いでいる。さすがベテラン。いい音だなあと睡くなってくるような、スージングな音。リビング泊まりのスローボート。

で朝起きると、昨日のローイングマシーンで使われた筋肉に疲労というか、細胞がじわじわ再生している感覚がある。うちはインドアバイクも買ったこともあるのだが、あれは退屈過ぎて誰も使わなかったし、ただの疲労造成機であり苦痛だった。こいつはレベルが違うな。やってると必ず猫が見にきます(笑)。

2016/09/24

ウォーター・ローイングマシーン



ボートローイング(漕艇)愛好者の奥様が、天候の悪い時にも漕げるようにと念願のローイングマシーンを導入。これがすごい。大きな水槽がついていて、漕ぎ手はその中の水を本当に漕ぐのだ。だからジャバーと水を漕ぐ、本当の水の美しい音がする。ビューティフルマシーン。



これです、ウォーター・ローイングマシーン。洗濯してるわけじゃありません。これは革命です。家にいながらにして本当の水を漕いで、どこまでもどこまでも行けちゃう。想像の翼ですよ赤毛のアン。

私もトライしたけどこれは気持ちいいですわ。鋼のバネ的な体にストレスのかかる抵抗じゃないから実に心地いい。そしてやってみて知ったが、腿の裏とかの筋肉を使うのね。

そして想像はしてたけど試してみて改めて、ローイングマシーンって脚の動きと腕や背中の動きをちょうどよくシンクロさせるのが至難の技だなと思いました。なんかほら体の各部に一気にグワシと同時に力を入れることは簡単にできるんだけど、脚→腕→背中~みたいなフローが必要なわけですよ。

戻すときはその逆で、背中→腕→脚~。これが本能では決してできない鍛錬のいる技で、なんか Perfume のダンスみたいなわけ。そこが面白い。私もこれからけっこうやって、いつかすごいマッチョになると思います。

25年ぶりの巨大キノコ






友だちのキノコ博士が「25年ぶりに巨大キノコと遭遇」と報告。こ、これは。その25年前に私の管轄の某廃墟敷地内に出たのに、私ではなく地域住民が発見して新聞に載ってしまい、キノコ博士に発見者の名誉を与えることができず面目丸つぶれとなったニオウシメジやないですか!

あの秋の雨の朝、警備事務所にいた俺にキノコ博士から電話がかかってきたのである。

「今週東の飛び地を巡回した?」
「いやー、そういえばなんかとんと行ってないであります」
「出たんだよモンスターが!」
「へ?」
ニオウシメジだよ!
「ででで!」
「早く行って採集してきて!」



あわてて駆けつけたのだが、ニオウシメジはすでに雨を吸って形が崩れ、なんだかもうおいしそうではなかった。しかしなにしろ珍しいものなので食べねばならない。きれいそうな部分をバケツ一杯分ほど採集してきて事務所でラーメンに入れて食べたけど、見た目通り大味でした。しかし食べたぞ俺は怪物を!



【関連記事】
追憶の調布関東村(1)関東村警備の日々
追憶の調布関東村(2)調布関東村のシクスティーズ
追憶の調布関東村(3)府中基地キノコの森
追憶の調布関東村(4)ゴールデンブラウンの立川基地
追憶の調布関東村(終)さよなら関東村
日記「立川基地の青春」(ランドリーゲイトの想い出)

2016/09/05

Gambare Kudo

So, as for Vancouver Whitecaps striker Kudo. Since quite early in this his 1st MLS season, I've been hearing Whitecaps fans/media people saying, "Kudo is too lightweight for MLS." My thought was, "Kudo hasn't yet even been able to prove if he's light or not. Let him play."




But, I met Kudo yesterday (Sept 4th) at a Burnaby Japanese festival and was surprised to see how skinny he was. Then, all the comments against him became clear to me. What they'd meant by 'weight' was a sturdy build like Hurtado's that enables FW to bulldoze DF away. Skinny Kudo certainly doesn't look suitable for that job. They may be right that Kudo is too lightweight, if that's the main job for a striker in MLS.



(2013 All the Masato Kudo 29 goals)

What Kudo is good at is defying DF/GK's expectations. This video shows it well. In 2013
he scored 29 goals (!) for Kashiwa Reysol in J-League + Asian Champions League (went up to the semi-final), and many of the goals defied viewers' expectations. Those shrewd grounder shots!

Kudo (and any FW must, really) wants a ball that he can play to manipulate opponents. A grounder pass while he's facing forward would be ideal. Instead of those playable short-and-low passes, what the 'Caps FW's get is a long, bouncy ball that they have to fight over with DF's. All the players know where the ball goes, so the rest is a matter of speed and power. That's when 'weight' matters.




I said to Kudo, "I know how hard it is to score for the Whitecaps at the moment. It's a tough job, isn't it?" Caps are winless for nearly 2 months in MLS.

He laughed. He looked happy that I said so. And he said, "In any way, I'm determined to contribute to the Whitecaps. I'd like to play here for a long time!"

He was the star player for the Reysol, and the team didn't want him to leave, but he wanted to play abroad and saw Vancouver, MLS as the place to go. I don't think he expected this much hardship, but he didn't seem sulky or deflated. Gambare, Kudo! (Hang in there, Kudo)

2016/09/04

ホワイトキャップス工藤(の奥様)との熱き語らい



 秋恒例のバンクーバー日系センター祭りで、バンクーバー・ホワイトキャップスの工藤に会ってきた。まず細っ! と驚いた。TV だともっとがっちりして見えるのだが、ぴちっとしたトレーニングスーツ姿を見ると陸上中距離選手を思わせるしなやかさである。俺より体重ないんじゃないかと思った。

屈強な選手を好むカナダのサッカーメディア界隈で工藤は MLS のストライカーとしては軽いのではという見方があるのだが、この細さがそういう見立てを生んでるんだろうなと思った。ハータードのように DF に体重をかけ動きを止められる重いストライカーじゃないと MLS では通用しないという戦術軽視が、ホワイトキャップス監督の無策への批判の欠如となって今季のチーム壊滅につながっているのだが、それはまた別の話。


順番が来ると娘は日本代表ジャージにサインしてもらったのだが、俺はもうのぼせていて「あのあの、試合全部見てます。それでそれで、ツイッターでたまに話しかけたりして」と言葉がわらわらと脈絡なく出てくる。そして工藤の言葉に驚いた。「ああ、わかります、tomosakata さんですよね」。え! 俺も娘も息を呑む。

「いつもありがとうございます。それと(日本語新聞インタビュー←の)英訳、ありがとうございました」。これで工藤が俺のホワイトキャップス関連ツイートをときたま目にしていたとわかり、父娘感激にクラクラ卒倒でありました。

 俺は勢いづいて、「今の状況で工藤さんキツいのわかります!」とあれこれ言い立てる。「ドリブルで運んできてくれる選手がいないですもんね、FW はつらいですよね。あのインタビューを読んだら、やっぱり工藤さんも同じこと考えてるなってわかって。そりゃそうですよね」。立場上具体的なことは答えられない工藤もハハハと楽しげに笑う。俺たちの話が弾んでるので娘もうれしそう。

そして「とにかくバンクーバーで長くプレイしたいんで、頑張ります!」と工藤は誓い、「ですよね!」と握手して、熱きファン交流は終わったのです。




で工藤が奥様(超かわいい)に「あのツイートの人だよ」的に俺を紹介してくれ、サインを続ける工藤を眺めながら彼女とも言葉を交わすことができた。ここで若干冷静さを取り戻した俺は、「ホワイトキャップスはもともとカウンターのチームなんで、パスサッカーが苦手なんです。だから工藤さんに出せばいいって誰もが思うタイミングでもナカナカ出てこない。足下にボールをもらえれば彼は絶対やれるのに」と、工藤に伝え切れなかった熱い思いを奥様に思い切り伝えてしまった、すいません(笑)。でも奥様も、「そうなんです!」とつよく同意されていました。

まあでも私ら見てる者はわかってますから。工藤さんにそう伝えてください。「ありがとうございます!」。それが今日俺が工藤に伝えたいことだった。

ああ来てよかったねお父さん。いや全くだ思ったよりもたくさん話せた(奥様と)。俺たちはおいしい日本式サンドイッチを食べ、機嫌よく帰っていったのです。



ちなみに友人のバンクーバー柏サポ氏(柏市出身)は工藤にサインをもらうときに、柏のなつかしいあの店この店のことを話していたらしい。ホワイトキャップス存亡のこの危機に。千葉県柏市の地域密着話って。激励になってないではないか。

2016/09/02

ドラマ「火花」感想

(特にネタバレはないです)





6月28日
@tomosakataサカタ@カナダ@tomosakata

奥様がどこからか評判を聞きつけて来て、「火花 - Spark」の1話を家族で見た。1話は又吉青年の日常をカメラが追う感じでストーリーも特になく、ただ写る日本の風景にみなであーとなつかしさのうめき声をあげる。字幕が非常に読みにくい。漫才のネタをうまく訳せてもいなかったが、面白くない漫才だというのは伝わってた(笑)。

Netflix「火花」1話はまだそんなに面白くなく、ただ映像(日本の日常風景)と音楽がとてもいい。奥様は花火大会の案内嬢の声に、「イベント案内は日本中必ずあの同じ女の子の声よね」と笑っていた。駅のアナウンスもいつも同じ人だよねと娘。



6月29日

@tomosakata

#火花 第二話、物語がようやくゴトンと動き出す。いい感じになってきた。娘はスローな展開にややじれているのだが、「東京に住みたいな」と言い出した。絵がいいんだよね。あの夢見る若者たちが暮らす吉祥寺や中央沿線のゆるい都会風景が、暮らしてみたいと思わせるのだろう。俺も今でも思うもん。

見てる途中で奥様がポーズして、「日本の若者はカナダの若者より生き易いのではないか」などという議論を始めた。主人公のプライドの持ちどころが北米の青少年とは違うと。控えめ・謙虚・先輩リスペクトがカッコ悪くないのは日本のいいところだと。なるほど。主人公林遣都くん大好評です。

去年日本に行った時に、TVで活躍し本屋にも写真があふれている又吉を娘は日本のコメディアンとして唯一認識し気に入っていたので、このドラマの主人公があの又吉だとわかり喜んでいる。控えめ・謙虚・先輩リスペクトがいいよね。

6月30日


#火花 第三話。この話のテーマはいつ主人公徳永が面白くなるか、つまり覚醒だなと皆で笑う。だって漫才が面白くなってこないもん(笑)。クレイジーな師匠との絡みも笑いどころが不明なのだが、門脇麦ちゃんが出てきてそこは一気にいい感じになってきた。

井の頭のアパートに住み、やりたいことをやってしがみつくように東京に暮らすというのは俺のバンド人生とまったく同じなので、このドラマを見ているといろいろと思い出話が出てくる。それを娘と奥様が面白がって聞いてくれております。ウケないライブのあとの気持ちとか、いくらでも話せるよ。



ドラマ #火花 は主人公たちにいわく言いがたい妙味があって楽しいが、漫才師という題材は外国人にはわかりにくい。Manzai artistと訳されており日本ではミュージシャンと並ぶほどのポップスターなのだと家族に説明しながら見ているが、肝心の漫才が序盤まったく面白くない設定だし(笑)。


7月2日
@tomosakata

#火花 第四話。徳永の面白さがじわじわと広がっていく。何かの火花がすぐそこまでやってきている。これまででベストの回。面白くなってきた。途中で止めて、「徳永(又吉)は今でもこんな感じで、ギャグを言ったりするわけではなくそこにいるとなんだか面白いという人なのだ」と家族に説明した。

「去年の夏日本にいた時、芸人が短編映画を作り一般外国人に見せてどれが面白いか選んでもらうという番組があって、それで勝ったのが彼だったんだよ」というと、奥様もそれを覚えていた。「あー! 血だらけのシャツのやつ?」。そうそう。あれが徳永(又吉)だったのだよ。

#火花 には「まれ」の高志が出てくる。吉祥寺の街角にギターケースを置いて歌う彼と主人公との交流がある。高志の歌は音楽というには原始的すぎるが『見てくださいとこれがぼくという鉛筆の芯なんです』みたいな直球なので、字幕の歌詞とともに英語視聴者にも伝わるものがあるなと思った。

この物語全体が鉛筆の芯みたいな話で、徳永の木の軸が少しずつガリガリと削られ芯が顔を覗かせている。そこがとてもスリリングなのだ。



#火花 の映像はとても美しい。気弱で視線泳ぐ徳永の視界に呼応するのか被写界深度が浅く、幻想的。娘もカメラワークが特徴的だと気がついて、「カメラが長回しで人物たちと歩くのがいい」と言っていた。四話でいとしこいしの漫才に没入していく少年徳永のシーンは、ぞくぞくするほど美しかった。

7月7日


#火花 五話オーディション、六話単独ライブ。この物語に神谷がいなければ普通に感動的な徳永のサクセスストーリーとなりそうなのに、いつも二人の禅問答に戻ってしまい俺たちは??となる。なので神谷とはいつか何かを徳永に起こす啓示的な存在なのだろうと思っていた。



しかしこのあたりで徳永つまり又吉はわけもなく神谷が好きで、それを描きたかったのだろうと思えてきた。記憶に残るシーンを淡々と描いているんだろう。楽しい記憶も、当人にしか笑えない記憶も、切なさが伝わる記憶もある。そう思うと俺の肩の力が抜け、徳永だけでなく神谷も少し好きになってきた。

いま五話を見返していると娘がやってきて一緒に見始めた。「よく意味わかんないよねこのストーリー」というと、「だけどそこがいい」と言ってました。出てる人がみなかわいいしね。事務所女性(徒歩7分のあの人)が特にいい。この3人最高。



7月12日



#火花 7話。オンエアバトルとは何かを家族に説明しつつ見る。娘は途中で映像を止め「緊張する」と笑う。全員この回には唸りました。俺の中で神谷への愛とリスペクトが育っていく。音楽がいいなあ、オカモトズなんだテーマソングは。オープニング曲も誰なのか知りたい。


ふと気がつくと、今日本語TVドラマは真田丸と朝ドラしか見ていない。なにか日本ドラマの谷間の時期なんだろうか。数日おきにみんなで「火花」を楽しんでいるけれど。娘は #火花 を見ると「日本へ帰りたくなる」と郷愁をつよく訴える。カナダ育ちの彼女をもそんな気持ちにする映像なんだよね。

7月17日


@tomosakata

#火花 8話。人気者の世界へと泳ぎ出していく徳永と神谷が遠くなっていくというか、分かれていくに決まっている二つの河を無理に交差させようとするような哀しみが描かれる。徳永の表情だけを写した何分にも渡る長回しに、耐え切れず奥様がうめき声を上げた。つらい。

7月31日


#火花 9話。見終わると神谷のような性格の奥様が、「このままだとダウナーやんけ。次見るでー」という。いやちょっと(笑)。俺は徳永みたいな弱々野郎なので、1回1回じっくり消化したい。でないと次を見れない。次は最終回なわけだし。切なし。

オープニングでよくかかるスローなG/C(Am?)曲のインスト版がかかった。ということはこのドラマのオリジナル曲だとクレジットを止め調べた。I See Reflections in Your Eyes 木戸やすひろ。このドラマの映像とセンチメントにピタリと合った、すばらしい曲。




8月29日
@tomosakata


井の頭公園が思いっきり出てきたNetflixドラマ #火花 は、最終回だけを残して見るのをひと月中断している。あれを見るとすごく心が揺れるので、心身ともに整った状態で見たいというか。

9月1日


#火花 10話。ついに今宵、家族全員で満を持して最終回を見る。この回のスパークスの漫才は、字幕を通して味わう奥様をも感動させるデキだった。初期のぎこちなく面白くないやつからこの至高の一本まで、彼らはManzai Artist(漫才師の字幕訳)として見る者の気持ちを揺さぶってくれた。

そして今回も徳永が神谷に、「なにしてんねん」と呆れつぶやく。字幕にWhat are you doingと出る。そうとしか言いようがない神谷という男。

彼を見つめる徳永のやさしい笑顔に、あの美しいテーマソングが静かに流れる。「この歌、とても好き」と奥様と娘がつぶやいた。初回冒頭から記憶に残るベルベット・アンダーグラウンドのような劇中曲、I See Reflections in Your Eyes。「なぜだか分からない。俺はまたやりすぎちまった」という、神谷の独白のような歌詞。

全体を通して、ジョン・レノン「ダブル・ファンタジー」みたいなドラマだった。神谷はあのアルバムのヨーコの曲みたいな存在である。神谷(ヨーコ)は理解に苦しむが、徳永(ジョン)神谷(ヨーコ)への想いはとても美しく詩的で、心揺さぶられる。それは夜空に光る火花、スパーク。

2016/08/27

踊る夏のレディーズ ‐ スティーブ・ミラー・バンド



毎年恒例、夏の終わりの PNE サマーフェス。園内の演し物は年々劣化し今年は5人組ディキシーランド・ジャズバンドくらいしか楽しめるものはなかった。小さな子連れならばまだ楽しいだろうが、昼間だけなら来る価値ももはや感じない。この熱意ない恐竜展示なんかが典型的な近年の PNE。

だがお目当ては夜のコンサートで、今年は奥様の希望でスティーブ・ミラー・バンドとなった。スティーブ・ミラー・バンドというのは日本じゃそんなにヒットもないと思うが、アメリカ・カナダでの人気はすごかったそうで、クラシックロックラジオ局では毎日彼の曲がかかる。なので俺も半分以上曲を知っていた。観客は全曲歌いまくってました。

この曲なんか日本の人も知ってるんじゃないかと思う。ドゥービー・ブラザーズと同時代な感じの、乾いたギターとバスっとドラムの音、流麗なメロディのアメリカンロックバンド。Oh, oh big ol' jet airliner. Don't carry me too far away. Oh, oh big ol' jet airliner. 'Cause it's here that I've got to stay.

 
スティーブ・ミラー・バンド - Jet Airliner

俺はこういう純正アメリカンロックは乾いていてお肌に合わないのだが、ギターとピアノがうまくていいバンドだった。去年のビーチボーイズは実際はマイク・ラブ爺&腕利きサポーターズだったのだが、あまりにもビーチボーイズの曲がいいので俺は感動した。今年は奥様がそういう状態だったのだと思う。



米カのロッカーはしあわせ者だと俺は思っていた。全盛期にヒット曲があれば、こうしてあちこちのフェスを回って生活していける。そして人を集めるのは往年の懐メロ遺産だが、演奏は遺産ではなく現時点の努力と才能のたまものである。スティーブ・ミラーは声も出るしギタープレイも冴え、キーボードなんかとんでもない凄腕で、こんなうまいメンバーを維持しこのクオリティの音を出しているんだから、現代のハイクオリティプロダクトなのである。いいものを作っていると感じながら暮らしていけるだろう。

うちの娘のように親に連れられやってきてる若者たちも、あー知ってるという感じで体を揺らしていた。ステージ真ん前では熱心なお母様がたビール片手に踊りまくっていて、それをカメラが捉えスクリーンに流していた。髪を振り乱し楽しむ女性たちって、いくつになってもコンサートの華だなと思った。俺は曲はそんなに楽しめなかったが、奥様を含めそういう踊る夏の女性たちを楽しむ夕べでした。