2011/09/07

日記「セカンドカー探し」

「アメ車で PNE」「サンファイヤに決定」「転校生-さよなら あなた」「ピクニックでコロレット」ほか。

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■11/08/29(月) □ セカンドカー探し
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9月からの1年間Mの通勤で車がもう1台必要になり、いろいろと調べたのだが、リース・レンタカーともに非現実的な料金になると判明。中古を買う方が絶対的に安い。そこで急遽自動車関係の親戚に頼んで出物を探してもらっているのだが、これがシボレーになりそうだ。うーん。まあ安くて壊れなければそれでいいのだが、安アメ車の雄シェビーかー。

そう報告するとMは、安い車は怖い、もっとお金を出して程度のいいのを買ったらどうだという。まあねえ。現車スズキ・エリオは乗り心地が悪いので、Mが毎日の通勤で使うとやや疲れるかもしれない。そう思うともう少し快適な車をMに買い、俺がエリオに乗るという選択肢も考慮すべきかなあ。しかし費用が。悩む。
VW 10000
ホンダ/トヨタ 8000
フォード/スズキ 6000
シボレー/韓国KIA 4000
大メンテなく数年間使えそうな車の推定中古相場($)


どういうデザインセンスなんだアメ車メーカー
車探しを頼んでおいたDNから電話。見つかった車はDNが働く整備工場の代車で、やはりシボレー系列の Pontiac Sunfire とのこと。ぐー。提示されたプライスは文句ないが、車種としてはこれ以下はない最低ラインである。よくあんなかっこ悪い流線型カーを作り、しかもそれを買うよなアメリカカナダ人はと常々思っていたやつだ。よりにもよってあれかー。

その整備工場にもう一度電話して距離と年式が判明。カナダの中古車屋はむっちゃクチャいい加減なので、この程度のことも何度も電話して聞かないと分からない。2005 年、5 万 9 千キロ。うーむ。この距離でこの値段ならばと考えが変わってくる。上記の想定相場よりもだいぶ程度がよさそうで、その分低維持費が期待できる。程度同等でもっとイイ車にすれば、プライスは倍になる。

どうせ俺は萌とBRばあちゃんの送迎と食料買出しにしか車を使わないんだから、結局壊れなければなんでもいいのだ。現車スズキ・エリオは好調なのだからMはこっちで通勤してもらおう。いまは必要最小限の車にしておくことで節約し、機を見て急がずスズキ・エリオの方をより快適な車にアップグレードすればいいのである。よし。こっちを買う方向で検討しよう。

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■11/08/31(水) □ アメ車で PNE
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ノバスコシアから来訪中のM父夫妻を連れPNE(バンクーバーのサマー遊園地)。M父夫妻が車を借りられず、いろいろ紛糾相談の上俺がMKの車を借りて2台で行くことになる。この借りた車がシボレー・キャバリエ。俺が買うかもしれないポンティアック・サンファイヤの、まさにクローン車なのだ。したがって期せずして購入候補車の試乗となる。バンパーとボンネット以外は同一パーツらしい。つまり昔のカローラとスプリンターみたいなものだろう。

この車は初めて乗ったが、ドアを開けた瞬間から安さ満載ですごい。鉄パーツむき出しだらけ。軽トラより安っぽい。どこを触ってもギーコガチウイーと音がする。動き出すとまたすごい。アクセルを踏んでから 0.5 秒くらいしてから回転が上がり動き出す(笑)。70 年代カーという感じがする(※)。こんな車を 2005 年まで売ってたんだから、GMは破産して当然である。うちの町の巨大なGMディーラーも去年つぶれ、どでかいコンクリートの空き地になっている。
実際プラットフォーム(車台とエンジン)は 80 年代初頭にオペル・イスズと GM が共同開発したものが原型とのこと。古いw

ところが走りだしてしまうとこれがけっこう悪くない。移動はできるので文句ないし、こんなヘボな車でもホイールベースがエリオより長くサスがふわふわなので、乗り心地はいい。直進性も悪くないからステアは重く渋いが修正がいらず、ここでも疲れない。エリオはショートホイールベースと背高という成り立ちから、過剰なリーンを防ぐために脚を締めすぎているんだよな。

そういう車なのでキャバリエは、コーナーでちょっと攻め込んでいくと「曲がり切れないかも」という近年乗った車では感じたことがない恐怖感が出てくる(笑)。だが、そんなことはしなければいいだけの話。こりゃ安楽だわ。どろーんとゆっくり走り快適にPNE着。


高校生ドラム隊、
少人数で頑張ってました。
PNEは、今年もまた縮小されていた。年々短くなり去年ついに廃止されたパレードは復活せず、去年はそれに代わり大勢の子供がさまざまな楽器を持ったビッグバンドショーがあって非常によかったのだが、これもなかった。アマチュア音楽系演し物はわずか 10 人のミニドラムバンドだけだった。ブラバン出身者らしいこいつらは非常に頑張っていたのでよかったよと声をかけたけど、これだけかよ。パレード最盛期は 200 人くらいが華麗な衣装をつけ練り歩いていたのに、10 人ですか。


少女ホースジャンピング。
これは楽しかった。
地元キッズの習い事発表ステージも、去年までは朝から夕方まで取っ換え引っ換えやっていたのに、今年は2時間に1組くらいしかスケジュールが入っていない。ティーンエイジャーが趣味と実益を兼ねて働きお客を喜ばすのがPNEの伝統だったのに、どの演し物も予算カット→人数半減以下である。そんなわけで、毎年暗くなるまで遊んでいたのに、今年は4時頃にはもう見るものがなくなってしまい帰宅となった。

PNE自体の入場料は前売り $16 と高くはないのだが、乗り物と飲み物食べ物の出費が恐ろしいほどの魔性の場所なので、すごい散財の割に満足感が薄いという感じはいや増している。

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MK家にキャバリエを返す。うーん、ラクだ。アメ車のユル味の強みを思い知った。とにかく全てがユルいので、操作になんの加減も必要ない。がばっとアクセルを踏んでも車はじんわりとしか動かないし、遊びが大きいステアリングもグイと切っておけば行きたい方に行ける。多少の操作のズレでは進路が変わらないので修正も必要ない。柔らかい脚でショックはズボズボ吸収してくれる。これは今日のような疲れた日の帰りにぴったりだなー。速くなんて走れないからゆっくり行きたくなるという車。

うちでM父夫妻に晩飯を供し、うちのエリオで最後の送迎。エリオはやっぱすべてがシャープ過ぎ、脚が堅すぎる。運転感覚が2時間のキャバリエ運転でゆるゆるになったので、乗り換えた瞬間発進でホイールスピンさせてしまった。それほどまでに過敏な車なのである。エリオを快適に走らせるには高度な技術がいるが、アメ車は誰が運転しても快適さに変わりがないということだ。なるほどなあ。

高速からホワイトロックへと走るとエリオはキャバリエに比べなんと高性能なエンジンと AT を持つことかと惚れ惚れし、チープなスズキとはいえ品質はシボレーとは段違いだなとやはり思うが、エリオのこの過敏さは問題だと再認識させられた。ファミリーカーとしてうちのエリオのぱっつんぱっつんさはどう考えても問題である。タイヤの空気を抜いてもうちょっとなんとかしよう。

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■11/09/01(木) □ サンファイヤに決定
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車を見に行く日。エリオのエアを 4psi 抜いてみる。これでだいぶ快適になった。今使ってるタイヤゲージに誤差があり正確なところがよくわからんのだが、おそらくこれでデフォルトに近い設定なのだろう。今まではずっと入れ過ぎていたのだ。

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Pontiac Sunfire
探してもらった安アメ車、道で見るたびになんというダサいデザインだとつねづね思っていたポンティアック・サンファイヤは、外観の程度は想像以上によく、2005 年型はノーズの形状が変わりカッコ悪さがやや軽減されていた。が、乗ってみるとわずか6万キロでこれかと感じるボディのゆるさ。カチっとしたところが1つもない。アメ車はすごいなと思う。試乗時の時点ではドアが一枚ロック固着で開かなくなっており、商談中に緊急パーツ交換してもらった (^-^;。

しかしメカ的にはすべてがファイン。エンジンも AT も直進性もいい。昨日のキャバリエに比べ若者向けなのか味付けが若干シャープで(スタイル的に見ておそらく 80 年代のカローラに対するスプリンターみたいな位置づけなんだろう)、ショック吸収性は1段劣る。キャバリエはエリオより2段楽だと思ったが、これはちょうど1段くらい。

モビリティはその分高く、走っていて車線変更などはなかなか気持ちがいい。攻め込むとアウトに飛び出してしまいそうな感覚は同じで、左右に素早くSを描くようなところではステアがスローすぎて大きくラインを乱しそうな気がするが。AT の反応が思ったよりもいいのもうれしい。これに決定しました。ナンバーを取り、2台並んで帰宅ドライブとなった。

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家でよくよく見ると 40cm も突き出したあのアグリイなロングノーズの下は空洞である。カッコだけのエアロパーツなのか。全長が 40cm も長いのに居室レッグルームがエリオと大差ないのはこのせいだ。ほんとバカな設計である。まあよし。とにかく壊れず用を足してくれ。

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■11/09/02(金) □ サンファイヤ実戦投入
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Mはエリオで仕事へ。俺と萌はさっそくサンファイヤでBRばあちゃんのお医者送迎日となる。乗り心地は昨日の印象通りエリオ+1。ローヒードハイウェイの荒れたところに躊躇せずに車を突っ込めるくらい尖ったショックのまるめ力が高い。

しかしその分やはりハンドリングと発進が鈍重で、イメージより遅れて動き遅れて止まるので、細かく正確に車を動かすことができず、さらに視界がエリオよりはるかに低いので遠くが見えにくく、道にノーズを突き出してしまいヒヤリとすることが昨日も今日もあった。これは気をつける必要がある。

コーナーではいい姿勢に持ち込めないし(ドライビングポジションもシートも悪い)、気合を入れてコーナーに突っ込んでもちっとも狙ったラインに乗らないw が、総合的に用足しに文句ない。やっぱりセダンはトランクを開けるのが面倒でうんざりするが(それにトランク内の温度が室温と違うので、心配で食べ物や大事なものは入れておけない)、文句ない。そしてエリオのほうがやっぱり非快適さを除けば運転は楽しいということも再確認でき、それもうれしいことだった。

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■11/09/03(土) □「転校生-さよなら あなた」
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長野市を舞台にした大林宣彦「転校生-さよなら あなた」の DVD をいただき、鑑賞した。善光寺の裏通り、Mが住んでたアパートの裏山、権堂、善光寺平の山々、飯綱へ上がるループ橋、長野市を見下ろす風景や松代あたりと、長野市の隣町で生まれた俺には強烈に懐かしい景色ばかり。

大人になってからは長野には数年しか住んでいないが、その短い間に行った場所がどんどんと出てくる。長野はいいところだなと改めて思う。きっと日本中がこうしていいところばかりなんだろうな、行ったことがなくても。

日本の地方都市は本当に味わい深い。映画とは関係ないのだが、福島を舞台にした映画も見てみたいと「転校生」を見ながら思った。猪苗代湖ズの『I love you baby、浜通り、中通り、会津地方』という下りを聴くと俺はぐっと胸がつまる。ほんと、行ったことがなくても人の思いが詰まったいいところだと、この言葉だけでわかる。

で映画の内容はというと、まあ大昔に見たオリジナルのほうがすんなりと見られたと思う。周りの生徒全員が素人でセリフ棒読みなのがちょっといくらなんでも興醒めだし、中学生の男女が入れ替わって双方ともがああして牧歌的マンガ的な行動しかしないというのも、現代のストーリーとしてどうなんだろうと思った。しかし最後の方の旅館での会話や、奇跡のように美しい蓮佛美沙子さんの澄んだ歌声は心地よかった。

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■11/09/05(月) □ ピクニックでコロレット
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夏休み最後の日、午後どこかでピクニックしようとなる。地図で近場を見渡しバンツェンレイクが目に入り、ルートを検索してみるとなんと新しい道が開通しており、PoCo から山間の道直通で行ける。つまり町場を一切通らず着けるのだ。素晴らしい。ここに決定。

ところが行ってみると、バンツェンレイクはなんとパーキングが満杯で進入禁止になっている。レイクを見ることすらできなかった。仕方ないと向かった隣のホワイトパインレイクも当然同じ状況で、4キロ手前から路上駐車で満杯。仕方がないので Port Moody の町まで戻り、2人を入江のロッキーポイントパークに降ろして俺は路上駐車を探しに彷徨う。徒歩5分も離れたところでようやく停められた。夏休み最後の日だもんな。どこだってこれくらい混んでいるよな。

公園のメインパートから橋を渡ったところに日陰があり、しかもガラガラに空いていた。ここに移動してようやくのんびりとなる。なんてことのない水景だが、それでも水が見えているかいないかは大きいとしみじみ思う。水が見える日陰がなければ帰りたくなるところだった。美しい。入江の対岸に見える家々は近くで見ると普通の家なのだが、こうして遠くから見ると輝く避暑地の豪邸のようだ。

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萌がひとしきり水場で遊んだあと、カードゲーム「コロレット」初プレイとなった。ルールを理解するとMと萌は俺の「汚染」行動(ほしくないカードを人に押しつける手)に即気付いて、「またそういうことをする!」と逆襲し2人で協力して攻めてくる。いや俺のせいじゃなくてそういうゲームデザインが優秀なワケなんだが、まあそれはそれで楽しいのでよし。暗算による得点計算が思ったよりも俺には難しかった。

2回やってMはそこそこ気に入ったようで、3回目をやろうとしたとき萌が浜辺に行ってしまったので専用別ルールになる2P戦をやる。これは「各列に置ける枚数に制限がある=各列の戦略性が上がる」という狙いはわかるけど、やっぱコロレットのキモである自分が引いたカードをどこに置くかという《列のデザイン性》自体が限定されるので、ちょっと面白みが削がれるかなと思った。

コロレット全体の感触として、こういう出先で他にやることがないときにはやってもらえそう、家ではみんなが依然盛り上がっているチケライもあるし、他の娯楽もあるからやらないだろうなという感じだった。ボードゲーム・カードゲームというのはなんでも、最初のルール説明と初回プレイで印象が決まり、その後繰り返してやるかどうかに大きく影響すると思う。俺みたいにボードゲームという世界に入れ込むと面白さがわかるまで何度もやってみるわけだが、Mたち一般人はそこまでやってくれないので初回プレゼンテーションが重要となる。

でコロレットに関しては、今ひとつうまく行かなかった感じ。ゲームとしてはテーマもなく殺風景だから、もっと攻撃してインタラクションの面白さを味合わせたかったのだが、あまり攻撃するとMは気を悪くするので難しいのである。ま、カルカソンヌですらも最初は全員ぼんやりだったので、次にやる機会があればコロレットももっと盛り上がるだろう。公園のピクニックでドイツゲームができたというシチュエーション的には満足であった :-)。

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