2006/07/24

日記「サマーフィーリング」

「静岡県田方郡の田舎景色」「FM日本代表の戦い」「オシム氏への違和感」ほか

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■06/07/14(金) □ 静岡県田方郡の田舎景色
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 萌の風邪がやっと抜けたので、今日はLSを呼んで一日遊ばせてやる。久々なので2人とも盛り上がり、LSは帰りがけに泣いてしまった。

 TV Japan で「あいくるしい」というドラマが始まって、寅さん亡きあとはこの人しかないと思う竹中直人を筆頭に芸達者が揃い秀作っぽいが、お母さんが死病という確定路線はつらい。―――という話なのだが、この田舎町の景色が実によい。どこかと調べたら静岡県田方郡、俺もバイクキャンプで縁薄からぬ修善寺あたりでロケされているのであった。うーん、いいよなあやっぱり。日本の田舎景色は最高だ。

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■06/07/15(土) □ 盆地の景色
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 今日はHNを呼ぶ。迎えに来たAKお母さんに、昨日の TV Japan のドラマは故郷の静岡県田方郡でしょと振ると、そうなんですよーあの山とか子供の頃に遊んだ川とか、あの盆地の風景がねー、もー帰りたくなっちゃうわと喜んでおられた。そうか、盆地か。俺がフレイジャーバレーに行くたびに胸がときめくのは、盆地の景色があそこにあるかららしい。長野も盆地だもんなー。

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無理やり作ったサッカーシミュレーション Football Manager 2006 日本代表は、プチ豪州であるカナダとのフレンドリーマッチで意外にも苦戦した。やはりフィジカルが強い相手だと中村・大久保・田中達らが抑え込まれてしまう。アジリティだけでビッグプレイをするのは難しい。選手の能力をいじることなく、戦術で彼らに仕事をさせることができるだろうか。うーむ。

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■06/07/16(日) □ 中田が早くも
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 中田が早くも日本のTVに出てWCの試合分析をしたらしい。シーズン半分くらいは旅に暮らすのだろう、そしてリフレッシュしたらもしや考え直すこともあるのではと思っていたが、こういう風に人前に出てきてしまうということはもはや、意識は完全に引退選手なのだなとがっくりくる。
「一番の問題はボランチ…中盤とディフェンスの間。キューウェルに坪がつくとか、最初から決めちゃったほうがこの試合非常に楽だった」「伸二が入ってディフェンスの方をメインでやってもらって、俺が前に出てってトドメを刺しにいく、と。ただ思った以上に伸ニも前に出てきたんで、みんなの意識が揃ってなかったのかっていう感じがします」「ラインを低く引けば引くほど、もちろん自陣ゴールに近くなるわけで、誰がどう考えても点を取られやすくなる。それは、どんな理屈があろうとも明白!」

 といったように試合分析は非常に興味深かったが、こういうことはWCの前から分かっていて選手が4年間話し合っても直らなかったのだから、「選手同士では結論は出ない、監督がちゃんとやってくれ」とどうして言わなかったのかね青年よとむなしく思うだけだ。

 そして中田は常にこうしてメディア(ネットや書籍を含む)を使った後出しジャンケンをするから代表の同僚のカンに触るのであり、またここでも語っている怪我のことを絶対人には言わないとかそういう無意味なストイックさが、最終的に選手人生最後の3試合を台無しにすることに色濃く影響したのである。プレイヤーとしての中田が好きなだけに、こういうところが残念でならない。―――まあしかし中田と言い合えるのが、話の分かるサラリーマン上司みたいな宮本しかいなかったらしいという不幸もあるけども。

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午後リンカーンパークへ。夏は日陰の多いこの公園に限るのだが、今年から遊具が一新されより快適になっている。カナダのえらいところはこういう児童公園がどこにでもあって、その施設がきちんと更新されているところにある。市民ホールなどのハコ物には億単位の資金をつぎ込みながら、児童公園は俺が子供のときから増えてもなければ遊具が変わってもいない長野などとは全然違う。

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■06/07/18(火) □ FM日本代表の戦い
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 ◆FM 2006 日本代表:カナダに苦戦した悪いイメージのまま、フィジカルの弱い田中達らを当面あきらめて、代表実績のある面々を揃えて我が日本はウズベキスタンとのアジアプレーオフに突入。ホームの初戦は徹底的にボールを回し加持のクロスを小野がボレーで流し久保が決めて先制。ところが松田がGKへのバックパスをかっさわれて同点。1試合に1回は致命的ミスをするこの松田の特徴が、注意力散漫というパラメータを入れるだけで作れてしまった。がくー。

 後半、シュートが枠に飛んでいなかった大久保に替え、悩んだ末FWに巻を投入。これが当たり中田の速いクロスに巻が飛び込んで突き放す。残り10分逃げ切るべしと気合を入れるも、松田がまたも相手のクロスをクリアし損ねて失点。し、信じられん。もう松田は二度と代表に呼べん (^_^;;)。

 ◆アウェイの第2戦、スタメンをどうするか悩む。こうして自分が監督になってみると、日本のDFとFWは実に弱い。中澤以外こういう絶対に落とせない試合に安心して出せるようなDFはいないし、FWは久保の相棒を固定できない。ここは地力の高さに賭けて高原を選ぶ。中村が不調なのでアレックス、右は松井を入れる。

 しかしこの試合もボールは余裕で回せるのだがシュートが枠に行かない。高原がふかす。高原のゴールがオフサイドで取り消される。うー。そうこうしているうちに宮本がシャツキフに振り切られ失点。うー。

 ハーフタイム、先発に抜擢されながらまったく不出来のアレックスと松井を中村・小野のレギュラーに替えると、中村のCKから久保がすぐさまゴール。ほっ。やっぱり中村がいると助かる。しかしドローでは敗退なのだ。残り15分。高原がまたゴールを大きく超えていくフカシをかまし、ここでFW交替。悩みぬいた末ヤナギを投入した。シュート力の弱いヤナギが点を取るとは思えないが、久保のアシストを期待すると見事! 絶妙の反応でクリアボールに反応し右に流れ低いクロス、そしてそれを久保が決めてくれた。ほーっ。さらにもう一度同じ形から中田のゴールも呼び、1-3 で快勝したのであった。いつの時代の代表監督も、ヤナギにはこれを期待してるんだよなー。トップにあれだけボールを引き出してつなぐことがうまい選手がいれば、他の攻撃陣が点を取る可能性が高くなるのである。

 北中米からのプレイオフ相手はなぜかハイチ。これはどう考えても楽勝であろう。よーし、WCが楽しみ。

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そして無事プレイオフを勝ち抜いてWC出場権を得たが、ハイチなどという無名国相手に 1-0、0-1 という薄氷の勝利であって、やはり普通に戦ってWCでいい成績を出せるようなメンバーじゃないんだなあと監督として実感する。粒は揃っているとは思うが、個々の能力ではWCに出てくるどこの国にも勝てそうにない。どういうわけだかこれから本番まで代表の試合は1試合しか組めないらしく、やはり代表監督は難しい。

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■06/07/20(木) □ 萌のピアノ先生を探さねば
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 今日から週末は猛暑の予報。すでに暑い。スイミングレッスンのプールも湿気がすごい。31.5℃で湿度100%、この中は日本の梅雨並みの不快さか。

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朝スイミングがあるとエネルギーを大量に消費するので、その後一日静かに過ごすことができる。昼からはゲームをし、ピアノとギターで合奏をし、庭の木陰にピクニックシートを敷いて涼んだりした。30度でも日陰は快適なカナダでこうして風に吹かれて横になっていると、日本での高原キャンプ時とほとんど同じだと思う。

 萌はピアノが非常にうまくなっていて、驚くのは速いフレーズをラクに弾けるように3フィンガーを使い、自分で指またぎなどの運指を工夫していることだ。これは明らかに楽器をこなす才能をもって生まれている。今日はさらに、右手と左手で同じフレーズをオクターブで弾こうと努力していた。早く先生を見つけてやらねばとあせる。

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■06/07/21(金) □ オシム氏への違和感
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 昨日の熱気が残ったまま朝からさらに強い日差しがさし、猛烈に気温が上がっている。午前中ですでに 33 度、屋内はまだマシだが掃除をしていたらクラクラしてきた。ふー。

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ウォーターパークに行き休憩を挟んでの2度のスイミングを堪能する。萌はもう息をするとき以外は100%水中にいるという感じで、本当に泳ぐことが好きになっている。

 35度の中帰ると家の中も31度まで上がっている。この温度は結局寝るまで落ちなかった。ふー。まあ湿気がないんだから文句は言えない。

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オシム氏のサッカー日本代表監督就任会見があったのだが、1つだけ引っかかるのは彼がドイツでの日本惨敗を妥当である、日本は高望みしすぎたから失望しているだけだと繰り返していることで、これは明らかにレトリックで日本サッカーファンの気持ちをケムに巻いており好ましくない。ファンは1次で敗退したからではなく、4年かけて最終的にまさかのヘボいサッカーにたどりついたことを怒っているのである。そんなことを彼が判らないはずがない。他の監督の仕事は批評しないというポリシーは当然あるのだろうが、だったら単にそういってほしい。日本代表を3年間見てきたはずの彼にあれが妥当であるといわれては、ハイそうですかと納得するわけにはいかない。

 そうして腑に落ちない思いをしていると、マスジマさんのサイトで『新しい代表監督の就任会見で、前の監督への批判を引き出そうとネチネチ絡むマスコミの無礼さ無知さ』にオシム氏は激怒していたのだと判明。なるほど、それは道理である。

>  会見後、川淵キャプテンは、オシム監督と交わした言葉を代弁して説明した。
> 「国民全体を代表しているとでも思って、あんな質問をするのか。そんな間違っ
> た考えでの(失礼な)質問など、私は不愉快だ。まるで日本代表チームがどう
> しようもない状態にあるかのような、そんな単純な言い方はされたくない」と、
> 川淵キャプテンには打ち明けたという。

 オシム氏はこの1月ニッポン低脳マスコミに付きまとわれてウンザリし、ああした切って捨てるコメントしか出していないのかもしれない。

 しかし以前マスジマさんの書くものは科学的合理的ではなくても楽しかったのだが、WC半年ほど前(ジーコインタビュー本を出したあたり?)から彼女はあまりにも川淵ジーコ側の人になってしまったため、いまやライター生命の危機にさらされていると思われる(マスジマさんが川淵の秘書とプライベートで友達だとかの三文雑誌報道が流れている)。しかしそれでもまだこうして彼女だけが、川淵マスジマラインで独占情報を手に入れ流してくる。中田引退に関しても伝記作者だけが「真相を知っていて出版予定」だというまったく同じインサイダー構造があり、こうした情実を利用しうるインサイダーだけが核心に迫っていくという日本スポーツ報道の馬鹿ばかしさ、オシムの怒りをキャッチできず伝えられないスポーツマスコミの低脳さ、そのあたりが実に不愉快だ。

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■06/07/22(土) □ 簡易スプリンクラー遊び
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クソ暑週末に備え、Thrifty Food へハムやサラダのコールドフードを買い出しに行く。昨日に比べれば雲が出たおかげでまだマシだが。

 昨日プールで思い切り遊び、2日続けてこの猛暑なので、今日は萌も落ち着いて静かに遊んでいた。午後から庭に簡易スプリンクラーを設置し、たまたまやってきた近所のSMも交えてみなで盛り上がった。



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◆FM 2006 日本代表:ボランチを2枚置くブラジル・日本式 4-4-2 を作ってみた(※)。ウィング2枚の英式 4-4-2 は基本的にウィングからFWへのフィードでしか点が取れないのだが、ブラ式はパス回しで崩している間にするするっと上がるMFへのラストパスが決まり、実に美しい点が取れる。中盤の密度が高いため4人中3人は前よりFWに近いところでプレイでき、守備力が劣るため現在MFで3番手評価である中田も、出番を得れば持ち味が生きる。これはすばらしい。CM4/5/FM 2006 を通じて初めて中田の持ち味が出るフォーメーションが見つかった。

(※)FM 2006 は英国製のゲームなので昔からボランチを置くシステムはサポートされておらず、自製するしかない。

 しかし強い相手にはMFの横のスペースを使われ、そこへの対応で引き出されるサイドバックの裏を突かれ、DFにとって厳しい戦いになる。英式 4-4-2のサイドバックはほぼ守備専門要員だが、ブラ式はサイドバックによるMF横のスペースの攻守が非常に重要な仕事なので、やることが倍になるのだ。サイドバックが上がって攻撃に加わらざるを得ないシステムなので攻撃力は確実に増すが、守備力は落ちるといえる。サイドバックとセンターDFの能力が低い日本は、かなりこの点を突かれやられてしまうかもしれない。しかしフレンドリーが組めなくて試せない。代表監督の苦悩なり。

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■06/07/23(日) □ サマーフィーリング
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 昨夜は隣家のパーティノイズと暑さに苦しんで、耳せんをして寝た。隣家は毎週金土は必ずパーティをやっている陽気なパーティ一家で、まあ勝手にしてくれればいいのだが、夜中の2時になっても庭のスピーカーで音楽をかけガハハと笑っているあたり、やはりカナダ人は他人の気持ちにズブいといえよう。

 猛暑週末の最終日。今日はまた泳ぎに行こうかな。中1日で。

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結局日曜は誰も誘えないのとあまりに暑いので、庭でのスプリンクラー作戦第2弾でお茶を濁す。隣家からプールでKD兄弟がカナキリ声を上げてけんかをし、それを抑えられない親同士も大声でいさかっている声が聞こえてくる。あのうちはJKもその娘夫婦も来客もみな、精神年齢が幼いよなあと思う。プールに飛び込むのを怖がる子供らに、「カモン、you can do it!」とけしかける大人の声がいつも聞こえてくるのだが、あんな大人でも一部は足がつかないほど深いプールに、救命胴衣を着けてるとはいえ子供が飛び込むのを怖がるのは当然ではないか。それを大人がああしてけしかけるところが、あの家に備わる小学生的な精神文化を感じる。

 カナダでは大人が目を離した隙に子供が家付きのプールでおぼれるという事件がかなりあるらしいが、それは家のプールをああして異様に深く作るのが一因なのは間違いないだろう。ティーンエイジャーから大人が飛び込みをできる深さにしてあるわけだが、小さな子供が安全に遊べることよりもダイビング性を重視するというあたりの感覚がまったくわからない―――などといろいろと庭で考える。

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ひとしきり水で遊んでからピクニックシートに横になり、萌にいろんな夏の思い出を話してやった。弟と海に行き、沖に出過ぎて戻れなくなりパニックになったこと。修善寺のキャンプで強風でテントがあおられ持ち上げられ、全然眠れなかったこと。ARと多摩川をボートで下り釣り人に怒鳴られたこと。MとMKさんと千曲川を下りながら、流れが思ったよりも遅く日が暮れ、あせって真っ暗な川面を必死にこいだこと。車中キャンプで車内に水がもれてきて寝袋がズブ濡れになり、Mとけんかしながらコインランドリーを探したこと。萌が生まれて以後、うちはMが夏期講習の仕事で夏はあまり遊べないので、本当に夏らしい思い出はみんな日本にある。サマーフィーリング。



ベイビーに恋をしたり 友達に恋をしたり無駄な時間に満たされてるときとても許された楽しみ それがサマーフィーリング いま僕の胸にある

水の光 君を誘いよせたり草の匂い 君を寝転がせたりティーンエイジカー ポリスを誘い出したりいつもいつもあり続けているサマーフィーリング 消えることはなく

君がそれをなくした時 取り戻したくなるでしうサマーフィーリング  君ははじめて気づく(タイドプール「サマーフィーリング」)

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