2016/01/01

2015紅白歌合戦と「生さだ」の感想

SEKAI NO OWARI:最近ゴシップでこの人が30近いと聞いてマジかと思った。大学生くらいかと思ってた。つまり年齢を知ることによって印象が変わってしまう種類の表現なんだと思う。

今ひとつ盛り上がらぬ「アニメ紅白」、アトムがかかったら奥様が知っていた。カナダでもやってたんだよね。しかしその後に出たミューズというのは、アニメ声とこの手のアイドル歌謡って日本でどんだけ無限の需要があるのかと呆然とするような企画ものである。

星野源:ダンサーと電飾を率いての多幸感あるステージ。紅白のあのホールって相当に歌いにくい音響らしくきつそうだけど、それでもホール全体を相手に力いっぱい歌いドライブしようとしている。自分のライブを中継する福山雅治とかよりえらいのである。

ゲスの極み乙女。急いで娘を呼ぶ。…ぐあーかっこいいドラマーほないこか! 笑ってる笑ってる誇らしげ! 紅白史上最高にカッコいいドラマーだろ間違いない。しかし短い、あまりにも短いバージョンだこれ。こんなに短くする必要があったのかもったいない。しかしよかったボーイズ&ガールズ。

ゲス:後ろにいたギターの女の子たちはサポートだろうか? 音は聞こえてなかったが? ともう一度見て、SONGSでもいたコーラス隊だとわかった。ロックバンドでコーラス隊がつくのは普通声が出なくなった大御所なのでちょっと抵抗感あるんだけど、ガールズ2声じゃ音圧が足りないのかな。

ゲス:コーラス隊だと二度見てわかったけど、あれはロバートパーマーの背後でモデルたちがギターを持って踊ってる「アディクテッド・トゥラブ」を意識してるんだろうなと三度見て思った。そう思うとよりカッコいいです。

椎名林檎というのはこういうとにかく圧倒的なものを公衆の面前でやってしまう人なんだなと毎年思う。ホールのお客やTVの向こうに届こうと届くまいと圧倒的。しかしなあ…。

BUMP OF CHICKEN:いい声だなあ、ちょっと佐野元春っぽい。以前日本へ連れて行ったカナダ友人がこのバンドのポスターを駅で見かけて、気の利いたいいバンド名だと喜んでました。グースバンプ(鳥肌)を思い起こさせるロッキンすてきな名前w

おーPerfumeがレーザー光となって出場。紅白初のレーザー化出場です! 今日はマイクも声を拾ってるぽいのでプラス+5点。あ! 3D映像になってしまった。これは! 紅白初の3D化出場です。スゴイ!

小林幸子:ああなんかオタク方面にウケてると聞いたけど、ちゃんとそういう音楽を作ってやってるんだ。すばらしい。彼女はきれいだしカッコいいですよね。

X JAPAN:前半はふーんと思ってたがドラムを叩きボーカルが吠えるといきなり紅白がヘビメタ会場に早変わりしたみたいで、おおいいじゃんと思ったw やっぱり力がある人たちなんですね。

美輪明宏:ヨイトマケは最初にやった数年前が圧倒的で、あとはどうしても同じ幕の再演に見える。以前聞いたことがあるんだけど銀巴里の歌とか素晴らしい歌があるんだから、それをやってくれればいいのにと思う。

レベッカ。ノッコは若い頃と微妙に違う歌い方を作り直したんだろうな。ヨーデルみたいな喉音がキュッキュと入っていてすごく気持ちいい。顔がちょっとふっくらしてきた分、若い頃よりマドンナに似てきた気もするよハニー。

近藤真彦は歌は俺にはどうでもいいんだけど声がいいなあと思った。ジャニーズの後輩たちは誰も彼のような特別な声は持ってないからグループ活動なわけなんだな。聖子さんは耳が悪いのかしら。

紅白歌合戦は面白かったけどしかし、司会陣が次の曲紹介に気持ちが行ってしまって「ハイハイ素晴らしかったですね、次は…」と余韻ゼロなのが盛り下がる。どんな曲でも受けて「すごい、素晴らしい」と素直に盛り上がれる音楽オタを横にスタンバイさせておいてほしい。中川翔子さんとか。

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紅白の後にやった「生さだ」で、(話を聞いてなかったので経緯は不明だが)さだまさしが「俺たちゃ梁山泊の山賊だあ。必ず最後に正義は勝つのだあ」という歌を歌っていて超よかった。続く「問題作」はバカが薄めていく日本をアジるラップ。紅白のどんな歌よりも会場が盛り上がっておりましたよ。

毎年紅白のあと「生さだ」を見ると、紅白にはいい歌が決定的に不足していると思う。紅白とは実績で作られてきたショーだがそのルールはもはや不問の話題性ショーになっている。実績組とアイドルと40~50代懐メロを数曲ずつ削って、ちゃんとしたいい歌を聞かせてほしいと思う。

「問題作」にあとさだは、罠を張り一時停止線ハミ出しとかで捕まえる日本の警察をコケにしていた(笑)。さだまさしこそ日本のクラッシュだ! I fought the law and the law won!
[RT]昨日の紅白のように音楽市場を、ざっくり「ジャニーズ系」「EXILE系」「AKB系」が寡占している中、経済環境は、こちらもざっくり70年代後半のイギリスみたいなものなのだから、何が言いたいかというと、クラッシュみたいなバンドが今、日本で突然ブレイクすればカッコいいなぁ、ということ。 (via スージー鈴木~新刊『1979年の歌謡曲』 @suziegroove)



昨夜友だちの家に外泊し日本の年越しをパスした娘に、日本から届いたおしるこを食べさせながら「生さだ」の英訳付き「案山子」を見せる。これはおばあちゃんが大好きな歌だ。親というのはこういうものなのだよありがたく。アメリカのさだファンが作ったという英訳は歌えるように作ってあってよかった。

この英訳「案山子」は泣ける。もう一度和訳するとこうなる。

「調子はどうだい。都会はどう? 友だちができてたらいいけど。
お前が寂しくないか、お金があるかと思うことがあるよ。今度いつ帰るんだ。
手紙がトゥーマッチなら電話でもいい、金送れだけでいいんだ。
お前の笑顔その声、元気なことをマムに知らせてやんなきゃ」

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