2010/01/12

日記「ハワイ・ビッグアイランド(2)」

「シャンペンポンドと Lava Tree Park」「ヒロからコナへの全力疾走」「紅白過大評価合戦」ほか。

=======================
■10/01/05(火) □ シャンペンポンドと Lava Tree Park
=======================


2人はこの調子で一日中
喋くりあってます。
 萌がヘロヘロで疲れて目を覚ます。昨夜ずーっと喋くり合っていたイトコSFがべッドに向かったとき、萌はエナジーが尽きひゅるるるとしぼんでいったのだった。あれだけ喋るとやはり疲れるのだろう。

----------------------

シャンペンポンドの透明度!
 今日はうちのホームラグーンで泳いだ後、地熱で海水が温まっているというシャンペンポンドへ初めて行く。ホームラグーンでもところどころお湯が湧いているのを感じるが、ここはまさに温泉だった。ホームは暖かい部分で 28 度、冷たいところは我慢できないほどの冷水で、水温が入り交じっているが故に常時にごりというか水のゆらぎが多く見通しが利かないのだが、こっちは全面 32 度くらいありそうで、均等温度ゆえにクリスタルクリアー。スノーケル&ゴーグルをつけて温泉で泳ぐというのは子供が誰も夢見ることだが、それが熱帯魚付きで実現という豪華版なのである。

 しかもここは完全な人工ラグーンらしく浅瀬はビーチ状に浅くなっている。水温が高過ぎるのか魚の数はホームよりだいぶ少ないが、小さな魚が群泳しているのを安全快適な浅瀬で見られるのは素晴らしい。

 小さなウツボを発見。おーとしばらく皆で追いかけると、鎌首をもたげ威嚇っぽいポーズを取る。おーと皆が後ずさる。楽しい。俺は足が付く場所を探して休み休み潜っているのだが、萌はもう一瞬も浅瀬に上がってこず浮いている。すごい熱中ぶりである。

この亀がうちの池に
いるんですから、もー。
(ホームはホームで魚の豊富さが素晴らしい。うちのラグーンには亀が住んでて、毎日どこかどこかでお目にかかれるんだからすごい。俺と萌は水中では見れなかったが、水上からは←この距離で見ることができるのだ。)

 しかし海というのは怪我がつきもので、萌のカバーで無理な動きをするせいで2日続けて足に怪我をしてしまった。ダイビングは岩場に取り付く瞬間が一番危ないので、萌があせって脚をぶつけないよう補助すべく体を入れ、自分の脚を打ちつけてしまった。今日のつま先の怪我は血がタラタラ出て滅茶苦茶痛い。あいたたたた......。

----------------------


枯山水の世界、Lava Tree Park
 午後はごく近場の Lava Tree Park というところへ行く。これが素晴らしかった。Lava Tree という名の通り、熔岩が流れた際に樹木をコートし、樹木が中で焼け落ち中空の熔岩のコーンが残ったというもので、数十の熔岩コーンを巡り歩く遊歩道になっている。その自然が作った偶然の産物が実に1つ1つ美しく、いにしえの仏師に彫られた彫像が注意深く配置された寺院の庭のように見える。苔むしぷりも完璧で、龍安寺の石庭のごとし。実にスピリチャルな場所であった。

=======================
■10/01/06(水) □ Hilo 観光
=======================


ヒロの小さなマーケット
 Hilo 観光。シアターでフラダンス(というかハワイの歴史講話)を見たあと、萌はマーケットで友達へのおみやげを買う。俺は欲しいのはウクレレくらいだが、明日はもう帰るのだから今頃買っても無駄だなと思う。ハワイ製のちょっといいのを買うのでもなければ意味はない。で結局ウクレレはよして、インドネシアの安い竹パーカッションをゲット。音は同じ店にあった$30のやつに遠く及ばないのだが、パーカッションというものは面白い。

 初日のホテルからずっとそうなのだが、この島で働く労働者はほとんどみな、無愛想で英語にすごい訛りがある。地元民じゃないのだ。顔つきからはポリネシア系に見えるのだが、フィリピンなどからの労働移民ではないかと推測される。ここで観光客が求めるのは気候のよさと火山なので人々が無愛想でも別段文句はないが、せっかくパラダイス的な土地にいながら味気ないといえば味気ない。愛想がいいのは値段がはるレストランのウェイターだけだな。

=======================
■10/01/07(木) □ ヒロからコナへの全力疾走
=======================


さよならカポホビーチ
 とうとう帰国日。このまま学会でホノルルに向かうMを送り俺はヒロ空港へ寄ってからコナ空港へ行くので、萌はコナ方面に直行するSHたちに同行させる。1週間を過ごした宿を離れる寂しさと、マミーと離れるつらさが襲い、萌はうっうっと泣きながら出発する。さよなら、カポホビーチ(帰国後日記を書くために地図を見て、初めて自分がカポホという土地にいたのだと知った ^-^;)。

 俺はMをヒロ空港で降ろしてSHと萌たちを追う。2時間全力疾走の後ブラックサンドビーチで見事追いついたのだが、萌はイトコSFと一緒に行きたいといって結局俺の車には移ってこず(苦笑)、結局最後まで1人のドライブとなる。有名な観光地を飛ばしていながら、今ひとつ心は盛り上がらない。バイク時代のソロツーリングみたいな気分にはなれなかった。やっぱ同乗者と景色がきれいだなんだと語りながらでないと、観光は盛り上がらないのね。そもそもビッグアイランドは溶岩だらけで殺風景だしな。

 それにバイクで日本を旅していた頃は時間も場所も定めぬお気楽旅だったのだが、今日の終わりにはフライトがあるわけで、いくら走っても一向にコナ空港が近づいてこないぞという焦りで休憩できなかったのが、盛り上がらなさの一因としてある。ヒロからコナへのドライブは 2'45 なんてのは大嘘で、ガラ空きの道をほぼノンストップで3時間半ほどかかった。コテージ発から4時間15分、疲れた。

 これほど車で本格的に飛ばしたのは初めてである。Mも萌もいないので、自分の力量と安全と法規だけを見ながら全力で走ることができた。キラウェア下りの高速ツイスティではステアに若干の遅れが出、やはりフォーカス米国仕様は日欧仕様に比べ相当にサスとステアに遊びがあるんだろうなと感じる。徹底してファミリーカーとしてチューンされてるようで、これだけの好条件でおお気持ちいいと思うほどぴしっと決まったのは数回だけだった。

 ブラックサンドビーチ以降の30マイル以下ツイスティは長野の山の中みたいな超タイトコーナー群で、低速安全に全力で曲がれ最高だった。切れやトラクションのフィーリングは凡庸だが、しかし超タイトなところをギリギリのスピードで曲がっていっても(前をスポーツカー・マスタングが走っていたので追尾)、タイヤが鳴くとかアンダーが出るなど破綻をきたさないのだから、やはりシャシーバランスはすごくいいんだなと思う。ホイールベースが短いエリオならもっと気持ちよくくるっと曲がれるに違いないが、エリオにこれだけのGをかけたらバランスを崩すと思う。

 しかもこれだけ飛ばして燃費が 37MPG (15.63km/L) なんだから、いやはや。エンブレなしで疲れるとはいえ(最後は右足が攣った)、フォードがこういうエンジンにするのもむべなるかなだよなあ。ストップ&ゴーがなければまるでハイブリッドみたいな燃費が手にはいるのだ。やはり車の実力としては大したものである。負けました。

----------------------
 ◆21:20 チェックイン終了。帰りのほうがやはり手荷物チェックは簡単だった。さよなら、ハワイ。

=======================
■10/01/08(金) □ 静かに沈む北の国へ帰宅
=======================

 8時着でラゲッジが出てこず、10時に家につく。ふー。今日のバンクーバーは小雨で寒くはなく、ハワイとの巨大な気温差など特に感じることもないのだが、静かに沈む北の国という感じがすごくする。ハワイはなにかいつも空気がさざめいていたようなイメージがある。実際鳥の声、波の音、風の音、車の音といろいろ聞こえていたしな。

----------------------
 正月の天皇杯を見ていたら気を失うように寝てしまった。萌は飛行機が出発する前から6時間寝通したので、疲れているが眠くはないようだ。

 で夜、早めに寝かせようとすると、ついに爆発。I miss ハワイ、マミーマミー、と号泣が止まらなくなる。これほど泣いたのは小さな頃以来だろう。はあ、やれやれ。1時間かけて泣きを止め、ホノルルにいるMに電話。これで萌も落ち着いたようである。

=======================
■10/01/09(土) □ 紅白過大評価合戦
=======================

 萌はやはり非常に疲れており、8時に起こしても反応がないのでもう半時間寝かせておいた。昨夜泣きすぎて目が腫れてます。

----------------------
 録画しておいた【紅白歌合戦】を見ているのだが、「こども紅白」という、子供がやればなんでも全てかわいいのか、これじゃペット芸だろうと思うイベントを含め全部不愉快で、全部早送りして前半終了。

 【スーザンボイル】この人は「こんなアグリイなおばさんからこの美声が!」というだけのことなのではないか。美醜の落差と音楽の価値とはなんの関わりもない。

 【Aiko「あの子の夢」】独特のこぶしが気持ちいい人だとは思っていたが、この曲も自作とは感心する。大塚愛やこういう人がやはり日本ならではの、他の国にはないメロディを生む才能だなあと思う。平原綾香のバックで完璧なブライアンメイ奏法をお茶の間に届けたローリーは、ロックが日本で育てた才能である。EXILE はムード歌謡とド演歌の土壌に洋楽を挿し木して育てた花(というかなんというか...)といえよう。

 【ゆず「逢いたい」】NHKの少女ドラマの主題歌としてこれが流れたとき、この拙い言葉とメロディと歌唱はどこの子供だ、またジャニーズかと思ったら「ゆず」だった。EXILE とゆずと東方神起は現代ニッポン過大評価大賞の1・2・3だろう。だいたい紅白とは過大評価合戦なのだともいえる。前半に司会その他で出てきた清史郎君だのポニョの子も同じことだ。

 【矢沢永吉】見え見えのサプライズはどうかと思うが、去年のミスターチルドレンみたいに別スタジオで演奏しても意味がないので、あの登場からホールに入り歌いまくったのはよかった。紅白過大評価合戦の観衆を啓蒙するのがここでのロッカー枠の使命なのである。このステージにロッカーを上げるには、こういう特殊枠しかないんだろう。

 【DREAMS COME TRUE】ついに女子トリとなったが曲が地味であった。その地味さを覆うために吉田美和が絶叫しすぎていた。何年か前の「何度でも」がドリカムのエモーショナルなピークだったようである。残念。

 総じて、歌の力歌の力とNHKは騒いでいたが、このショーで本当に歌の力を見せたいのであればNHKは演歌枠と Jpop 枠を相当数削り、過大評価愚民でもわかる説得力を備えたミュージシャンを呼んでこなければならない。今の形態ではどうやっても無理である。

0 件のコメント:

コメントを投稿