2011/11/18

日記「呼び寄せ移民の不可思議さ」

「北朝鮮-日本戦」「カーネーション・糸子の落語の世界」

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■11/11/13(日) □ 呼び寄せ移民の不可思議さ
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チャイナから来ているW夫妻のご両親に会う。ご両親は今回6ヶ月(!)滞在する予定とのこと。大変だ。W夫妻は正直滞在初日から世話の大変さに疲弊しているようだ。衣食も言葉も移動さえも、すべての負担がのしかかってくるんだから当たり前である。なんでよりにもよってこんな気候が悪く、奥さんが妊娠後期で大変なときに来るのかな。生まれてから来ればいいのに。

将来はこの両親を移民させ同居するという話だが、本当にそうなったらご両親のこの先何十年の生活のすべてがW夫妻の肩にかかってくるのだ。大変すぎる。そんな暮らしが今より幸せなわけがない。

この中華民族がやる一族呼び寄せ移民って変だよな。呼ぶ方の負担は半端ではないし、呼ばれるお年寄りはカナダになんの目的もなくただやってきて、中華式生活を続けるだけなのである。移民の意義はおろか意味もない。カナダもただ彼らが落とすお金でもって、国の一部を売ってるだけだ。W夫妻の浮かない顔を見ながら、俺にはW夫妻がこの中華式家族計画による災難に遭っているとしか思えないのだった。だいたいご両親だって浮かない顔をしている。娘を訪問しても、別にカナダ滞在を楽しんではいないのである。

カナダに日本移民は少ないが、日本のお年寄りとなるともうほとんど見たことがないくらいに少ない。呼び寄せ移民がないからだ。中韓移民に比べて日本移民が桁違いに少ないのは、単に日本のほうが出て行きたくならない国だからだろうと俺は思うのだが、中国のお年寄りがこういう形の意義も意味も楽しみさえもそんなになさそうな移民をできるところから見ても、やはりそう思う。日本のお年寄りにこんなことはできないだろう。

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■11/11/14(月) □ 北朝鮮-日本戦
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【北朝鮮-日本】どうも日本が思い通りにプレイできないな。ボールの弾み方が違うのか(弾んでもまったくスピードが落ちない)ボールタッチがいちいち合わず、憲剛らがボールを落ち着かせられないのが難しい。メンバーが大幅に違うので意図が合わず出しどころにも迷っている様子。

北朝鮮の剛直なサッカーも実に手強い。しかし汚いことはしてこない国なので、これは糧となる試練である。頑張ってくれ、機会を与えられた代表選手たち。

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しかしみんなが大好きな憲剛がいいところなく後半交代。この試合はみんないいところないけど、やはりこういう苦しいところで憲剛に仕切ってほしいわけで、がっくりだな。内田が入るというのはいいなと思う。プレスが弱いところからボールを出せる。

今日は前田も憲剛もみんな 1st タッチがからきし駄目なのに、内田だけはいつもの通りに走りながらピタっとボールが足にくっつき、前方を見渡したまま次のプレイの選択ができている。かつての中田ヒデのようだ。今日は時間が足りないが、この343ならば内田が司令塔となれるだろう。実際何度もチャンスを作り出しており、シャルケでのプレイのようだ。

試合終了。うーん。まあ仕方がない。相手がよく、こっちが駄目だった。ためになる試合ではあった。最後に真剣に343でトライできたのもよかった。

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この強い北朝鮮に負けたことは仕方がないが、しかし憲剛が何もできなかったのはがっくりである。こんな試合ではボールを落ち着かせ味方に時間を与えることが憲剛に一番してほしい仕事で、人工芝のバウンスと相手の強烈な走力プレスによる時間のなさという難しさはあったろうが、1人でなんとかするのは無理でも、清武や長谷部とのつなぎでプレスを交わし打開してほしかった。そこが急造チームのコンビネーション不足というものなのかもしれんが、後半になってもまだトラップミスでボールを後逸したりしているのを見るとどうしても、ファンとしてはがっくりなのである。内田や本田のような持って生まれたものがある「クラス」プレイヤーとの違いを感じてしまう。期待の高い清武も、この試合ではまだ評価のしようがないなというプレイだった。久しぶりに悔しいゲームでした。
「ChongTese9: 前半での途中交代は初なので悔しかったけど人工芝に慣れずボールが足についてなかったので納得してます。」―――このチョンテセのツイートのおかげで、海外でプレイする彼でも適合できなかったんだから、Jリーグ精鋭たちのトラップがまるで駄目だったのも仕方がないかとチトほっとした。


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■11/11/15(火) □ 糸子の落語の世界
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NHK「カーネーション」が本当にすばらしい。糸子やおばあちゃんやお父ちゃんや髪結いおばちゃんの姿を思い返していて、これは落語だなと思い至った。糸子のような人から世の中を見るとその複雑さやコマかさはザルからさっと抜け落ちて、ああした落語の世界に見えるに違いない。

そして落語や「カーネーション」のような劇のすばらしさは、糸子みたいな人が見る世界を、そうでもない人々―――つまり何かにつけ考え過ぎな私たちにも見せてくれ、そこに居させてくれることにある。それはなんて気持ちがいいことか。

強情一直線な娘、無体な頑固親父ややさしいおばちゃんたち、情けない幼なじみやごうつくばりな洋服屋らがわいわいと息づく滋味あふれる世界に、「カーネーション」は私たちを招いてくれる。ありがたいありがたい。

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このドラマはスピード感も半端ではない。前シリーズ「おひさま」の1週間分が1話に入っているという感じ。なにか悪いことが起きて「さあどうなる! 続きは来週!」みたいなところがなくて、その日のうちに次の話になっている(笑)。すべてをあっさりと短時間で、くっきりと深く描写しているのだ。このスピードで話を進めてもちゃんとエピソードがあるんだから、糸子は波乱万丈の人生だったんだろうし脚本家もすごいんだろうなあ。

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