2011/04/03

日記「日本の神様」

「サンファン再評価」「NHK ドラマ『迷子』」「ティーンエイジャーとその親」他。

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■11/03/23(水) □ ゲーム「キングスブルグ」PC版
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愛機キャノン Powershot A530 のショット
 日本からのニュースアップデートはなし。午後HNを呼ぶ。天気がいいので久しぶりにエバーグリーンパークまで自転車で行く。俺と萌の自転車はかなりガタが来ておる。

 萌とHNのブランコ写真を撮っていて、そういえばこのカメラを買って初めて公式戦で使ったのがこの季節のこの公園だったと思いだした。あのときはホワイトバランスのくせがわからずいい写真が撮れなかったんだよな。今日の写真は色とホワイトバランスは完璧である。もうあれから4年だが、やっぱりいいカメラだ。

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 「ドミニオン」は3セットのカードをあらかた覚えると常時コンピュータに勝てるようになってしまい、また新しいPCボードゲームをやりたくて探している。サイコロの目を割り振る「キングスブルグ」がよさそうなので、資料を揃えてやってみる。

 サイコロを振って役人を雇って資源をもらい、その資源で建物を建てるというアイデアはルールを読む分にはなかなか面白いのだが、実際やってみるとどの役人を雇ってもあまり大差がない。目が大きい役人のほうがより多くの資源をくれるが、最大18の「王」でもたかだか4資源である。

 で集めた資源で買う建物がこれまたどれも大差ない。町の防御力+1とか2とか、ダイスが1個増えるとか勝利点+1とか、その程度の地味な効果しかないのである。苦労して建物を建てても、別に自分の町が発展し強力になっていくわけではないのだ。拡大再生産じゃないのである。

 建物で上がっていくのはほとんどが、4ターンに一度あるモンスターとの戦い時の町の「防御力」なのだが、モンスターとの戦いといっても単に「モンスターの攻撃力7」「町の防御力6」という数値比較なわけで、これで盛り上がるわけもない。役人を雇っても建物を建てても面白くないのだから、ゲームが面白くなるわけもない。残念。しかしこれで Boardgamegeek 144 位かよ。あのランキングはほんとアテにならんな。

 次は「レースフォーザ・ギャラクシー」PC版。これは何度トライしてみてもカードデザインが最悪で、すべてがアイコンで表現されていながらそのアイコンが下手な標識サインの見本という感じで、1つも意味が分からずプレイできない。ルールブックもダウンロードしてみたが、もうびっしりと文字が書かれていて読む気がしない。パス。さすがにPCでやれるボードゲームも尽きてきたなー。

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■11/03/24(木) □ サンファン再評価
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 午後バスケットをしに萌と外に出ると、ぶわーと温かく気持ちのいい風が吹いている。昨日は公園で寒くないと思ったが、今日はもう温かい。春一番だ。春はいい。東北にも早く春が来ますように。

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 【サンファン再評価】ドミニオンはもう飽きて、俺が好きな拡大再生産だとやっぱりプエルトリコかサンファンが最強だよなとPC版サンファンを再開する。するとやはりこれはほんとうに面白い。ゲームとしてはプエルトリコのほうがよくできているのだが、サンファンは配牌次第で毎回違った作戦を取らざるを得ないところがランダム性のないプエルトリコと違い、そこが面白いのである。

 序盤配牌を見て初期プランを立てる。この時点でカルカソンヌで感じるような、「今回はどんなゲーム的冒険を楽しめるだろう」というわくわく感が常にある。そしてコツコツと建築を続けつつ、中盤に引いたカードを元に勝負手を決めて勝負をかける。これがうまく行けば勝てるし、はずれるとまるで駄目になる。このギャンブル性が実に面白い。

 ドミニオンにもランダム性とギャンブル性はあるが、デッキに入れた札がコンボで手札に入るかどうかという程度のギャンブルなので、何度か手番を回していれば必ず当たりは来る。《これとこれを使い点を最大化する》というサンファンの勝負感とはシビレ具合が違うのだ。

 今回ルールを読み直していて、クレーンは差額だけ払えば上位建物を建てられるのだと知った。つまり序盤は安い作物/建物を速攻で作って利用し、機を見て上級作物/建物に建て替えればいいのである。これは一種の分割払いで、うまくはまれば最高額の6点建物もより早いタイミングで建てられる。これは使える。楽しい。もうほんとサンファンを買いたくなってきたな。

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■11/03/27(日) □ 日本の神様
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 日本の朝、宮城沿岸でまた強い地震と 50cm の津波。少し川に水が入ってきているのが見えるが、浸水までは行っていないようだ。神様神様頼みます頼みます。もう勘弁して下さい。

 こないだ友達の家にスリープオーバーに行った萌が、クリスチャンの子とムスリム(イスラム教徒)の子に「世界のすべては神が作ったのよ、信じないの?」と言われ、返答に窮して電話してきた。当たり障りのない答えとして「そうかもしれない」という答えを俺たちは萌に授けたのだが、「お父さんはどう思う?」と後日聞かれたので考えて答える。


ダイコンの神、おしら様
 「千と千尋で、川の神様とか大根の神様とか出てくるじゃん。ああいう風にいろんな神様がそこら中にいるというのが日本人が思うところなわけ。1つの神様がすべてを作ったとは思ってない。たとえばいま日本の地震でさ、日本中の人たちが『神様お願いします、もうこれ以上悪いことが起きないよう、助けてください』って感じで祈ってると思うけど、これは具体的な名前のある神様じゃない。ただ『神様!』と思わずにいられないわけ。神様がいるかどうかなんて誰にも分からないんだけど、あまりにも地震がひどすぎるからさ、神様がいて助けてほしいとホント思うよね」。

 助けてほしいと、そうさ、ホント、思うよね。

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■11/03/30(水) □ NHK ドラマ「迷子」
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 災害関連報道が時間的に大きく減ったのに TV Japan(or NHKの国際編成?)は「てっぱん」と高校野球ばかりやって普通の番組をやってくれないので、録りためていた震災以前のドラマや映画を見始めた。中にNHKのドラマスペシャル「迷子」というものがあり、これがよかった。普通の若者たちが普通に喋り、ゆきずりの恋や幼なじみの恋が始まりそうな気配や姉と弟のけんかがあり、言葉の通じない老婆を巡りたくさんの善男善女の静かな日が暮れていく。2週間以上ニュースだけを見ていたこともあってか、2回繰り返して見てしまった。

 「なんとかジャネ」言葉もこうして聞くと悪くないなーと思う。登場人物に嫌味や造形感がないからか、ある種の方言のような味わいを感じる。調べてみると脚本は前田司郎、以前見たカメラじいさんの東京行きを描いた「お買い物」の作家だった。そうだ、あれもよかったよなー。

 カナダに住んでアメリカのTVを見る家族と暮らしていると、スクリーンにはいつでも口論か早口でまくし立てるシーンが描かれ、まことにやかましい。君ら英語人は現実でもTVでもちょっと喋りすぎですよ。日本のこうしたなんの事件も対立も主張も問題解決も悪役もヒーローもない静かな物語を見ると、ほっとする。やっぱりいいところだよなと思う。ああ東北東日本の人々が、心静かに暮らせる日々が早く戻ってきますように。

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■11/03/31(木) □ 土掘り仕事
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 今日はTSさんに頼まれ朝から土掘り仕事。雨は幸い止み、まったく寒くない中気持ちよく働いたのだが、全体の仕事量の 3/4 あたりで体に限界が来て、握力がなくなり脚が攣りかけ、ちょうど約束の時間も来たのでそれではと帰宅する。筋肉の限界まで一応働けたというのは、普段体をまるで使わない身としてはそう悪くはないが、仕事が終わるまであと2時間ほど働くのはどう考えても無理だったなー。明日もどうかと言われたとても無理(汗)。

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 15 日の水素爆発以降、大規模な放射性物質漏出はなかったという科学者の早野さんらの分析結果が出てきている。原子炉についてはこれ以上の悪化は食い止められるだろうという多くの人々の分析は、俺は信じられる。むろん海水への流れ込みを止め、それからその元を止め、それからやっと長い長い年月をかけて冷やし、かつ汚染を抑え込み周辺を除去していくという地道で嫌な作業が延々と続くわけなのだが。

 しかし首相らが防災服を脱ぎ復興のときだと述べたそうだが、いい加減避難民の悲惨な境遇はなんとかならんのだろうか。日本の国力すべてを挙げても、20 万人余の人々を3週間も体育館に置いておくことしかできないのか。現時点で一般客などほとんどいないだろう東北圏内の旅館やホテルにどんどん収容し、その費用を政府が負うということができないのだろうか。一般客と同様のサービスは経済的に無理でも、旅館ならばとにかく暖と布団があるではないか。経済的にそれができないのだとすると、かなり日本の力に対し幻滅するものがある。

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■11/04/02(土) □ ティーンエイジャーとその親
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 あと2日で萌の春休み(2週間)が終わるが、俺は毎日毎日萌に対し暖かくしろちゃんと朝飯を食えくだらんTVばかり見るなとガミガミ言わねばならず、それを言われるのが嫌なので萌は自分の部屋かグランマのところに入り浸っており、憂鬱な日々であった。まだ 10 歳だが、だんだんティーンエイジャーとその親という感じになってきている。ため息。

 そして夜、萌が眉毛をハサミで刈りこんでしまった。ばか (^o^;)。子供はたまにこういう予期せぬ馬鹿なことをする。自分の眉が濃すぎると思ったのだそうだ。あと2日で学校が始まるので生えそろうわけがなく、アイペンシル(?)を買うか借りてきてごまかすしかないだろうなあ、これは。トホホ。

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