2025/02/20

【まとめ2月前半】初めての写真エディターON1

「マイクロ4/3界騒然の新型OM-3」「写真にLUTをかけていく」「1969年の紅白」「トランプのファシズム」ほか

■2月2日                       初めての写真エディターON1

カメラ生活10数年にして初めて本格的写真エディターを購入し、週末お試し中。ハワイの没写真を延々修正していた。AIによるブレ修正 TackSharp という機能に惹かれて購入したのだが、たしかにゆるかったショットがひとつ格上のレンズで撮ったみたいなカリカリの写真になる。 この波しぶきが左の元写真では微ブレで分離できていなかったのだ。キーの左右で見比べると効果がわかり気持ちいい。

新エディターはON1 Photo RAWというもの。聞いたこともなかったが、「買い切り$75と安くちゃんと使えるのでLightroomから移行した」という人がFBマイクロ4/3フォーラムで紹介していて、1ヶ月無料版をトライしてみたのである。俺の古PCではAI計算が遅く操作性もよくないが、たしかに最安にして強力。微ブレ没写真がドンピシャになる。GX9の色には満足してるのでもともと明暗以外エディットすることはないのだが、俺のGX9はISが弱く微ブレが出やすいのでAI微ブレ修正はほんと助かる。下手クソの味方としか言いようがない。

没にしてた写真がどんどん救われていく。この写真は夜歩きながらきれいな子だなと後ろ姿をクイックスナップしたもので、フォーカスが合わず没にしてたのだが(左)、AIが彼女の輪郭を推定して修正し(右)、あの瞬間撮りたかったシーンを蘇らせてくれた。うれしい。ありがとうきれいな女の子。


逆光補正も劇的で、これは元の左も特に失敗写真だとは思ってなかったのだが、ON1のフィルタをかけてみたら暗い階段と壁の質感と人々がちゃんと写っており、彼方にはホノルルの家々がクッキリ写っていたのだと知り、ああそうだったと改めて景色に感動した。俺のカメラは使用者の俺よりずっと高性能だったのだ。

前回の日本旅行の国立博物館で没にした写真が大量にあったのも思い出し、それも拾い出している。おおすごい、フォーカスと露光が合ってなかった翡翠ダルマがTackSharp で蘇った。センター左右にフォーカスが合っている。あの日は

①GX7mk2はインドア高ISOでいい色が出ない
②Lumix20mmのAFが遅く不正確
③俺が下手で展示物をどう撮ればいいのかわからない

のトリプル難で没写真を大量に製造してしまったのだ。俺の下手さはどうにもならんが(モノより展示を見てる家族を撮ればよかったのかも)、①②由来のミスはON1 Photo RAWでかなりカバーできそうである。

10枚ほど撮って1枚もキープしなかった日本刀写真も、コントラストを補正するフィルタで見栄えがよくなった。国立博物館の日本美術部はそもそも見ていて特段の感銘を受けなかったのだが、展示の背景とライティングが悪かったのも多分あるなと気がついた。ダルマも刀も見たままではコントラストがなかったのだ。AIが背景を暗くし刀身を浮き立たせたこの写真のほうがインパクトあるわけである。写真が上手な人はきっとその場でコントラストの不足に気がつき、自分で動いてベターな光の角度を探すんだろう。そういう学びにもなるし、楽しいわ写真編集。

国立博物館別館の中華オリエント部は展示物があまり大事にされてなくて(笑)、直に触れるくらいの距離で自由な角度から見て撮れたので興奮したし、写真もよかったのだと改めて思い出した。

古い没フォルダからこういう写真を掘り出し処理していくのは宝探しでありワクワクする。俺のPCは遅いので、2000万画素フル解像度jpegのTackSharpとNoNoise AIというAI処理だけはえらい時間がかかるが(※)。

(※)このAI計算の遅さとアプリクラッシュはなんとかならんかとON1 Photo RAWテックサポートに問い合わせたら、「申し訳ありません、あなたのPCはalmost a decade old(10年落ち)で、いまどきの高度な写真編集にそういうPCは使われないのです」と言われてしまった。たしかに古い。TackSharp 2024/2023と2種あり、2023なら十分速いのでそちらを使っている。

■2月3日                     初雪とバード

暖冬でドライだったBCバンクーバーは、今日が遅い遅い初雪となった。雪だ、食えるだけ食ってこもらねばとなるのか、野鳥たちがパニック気味に殺到していた。パインシスキンが群がっている、すごいすごい。

気性が荒く諍いながらエサを食べるパインシスキン(スズメ目アトリ科)がいると他の鳥が食べられないというのがバードフィーダー共通の悩みで、ジュンコたちがゆっくり食事できるよう、奥様はフィーダーを増やしている。

庭木の枝から吊ったスエットはリスが樹上から鎖を手繰り寄せて食べてしまうので、わざわざ専用の金棒ハンガーを建ててみたのだが無駄だった。樹上から2mくらいはダイブしてハンガーに着地してしまう。わはw 信じがたいほどの身体能力。仕方がないので木からはるか彼方に移動した。

■2月4日                雪の翌朝

さいわい雪はあまり積もらず、1日で止んでくれた。朝バードフィーダーのエサが出るまで、ジュンコたちが雪溜まりに座り並び待っていた。プクッとふくらみかわいらしい。脚が冷たくないのかな。和名がユキヒメドリ(スズメ目)だそうなので、雪には強い鳥なのかもしれない。 

今日は下はハチドリから上はでっかいキツツキまで来た。ハチドリの水が凍らぬよう夜は取り込んでいる甲斐がある。

■2月6日                    マイクロ4/3界騒然の新型OM-3

マイクロ4/3界騒然の新型OM-3がついに出た。ややのぺっとしすぎ単に金型技術のない時代のカメラみたいで、Pen-Fのような最新高級ネオクラシックメカ感はあまりないかも。(あとこの12-45mm F4 Proは改めて驚きの小ささだな。こんなズームがあったとは、M4/3レンズ沼は深い)

イヤこののっぺりがいいのだ、拡張グリップが似合うのだという声も。あーなるほど。私ものっぺりなPENたちに拡張グリップつけてます(ゴム製)🙂 

たまたま今日東京を旅して #OM3 を見つけたというFBマイクロ4/3フォーラムの方が、「堅牢! 思ったよりさらに小さいかも」と写真を投稿していた。コメントが30件ほどついていたが、デザインよいという声は案外少なく、高いなあという声が多い。「LUMIXもG9iiの機能を詰めた小型作れ」との声も、ハハ🙂 

「Fujiに比べるとクラシック感はそれほど」という声もあって、たしかにと思った。Fujiのカメラ↓にはデザインに、「おおなんだこれは。昔のカメラだからこうなってるのかな」みたいな合理を超えた不思議感があり、目に飛び込んでくるように思う。OM-3はやはりレンズ右横に、なにかもう一つくらい余分な機能レバーがほしい感じ。

みんなが欲しがるFuji、デザイン良い。

あの薄さでごっついフラッグシップ勢と同等というOM-3の技術はすごいわけだけど、自社最高機能全部載せよりカジュアルユーザー向けにしたほうが売れるだろうに…と素人はやはり思う。アジアからの買い物客に中古12~15万で売れまくってるというPenF/GX9の価格ゾーンだったらばなあと。OLYMPUSユーザーとしてはもちろんOM-3売れてほしいけど。

■2月6日                      皇帝と天皇

#映像の世紀 溥儀と財宝。映画「ラストエンペラー」は流転の人生を romanticize (美化/叙情化)した物語と知っていたが、本番組は彼と財宝に焦点を当て、相当に容赦ないトーンでその愚かしさを描いていた。彼の所業に中国人はため息だろうが、しかし日本は昭和天皇を同じ目線で描けるだろうかと思った。二人が駅のホームで握手している姿が映っていた。

■2月7日                        写真にLUTをかけていく

寒波が来ていてBCも冷えている。写真を撮る機会もないのだが、町で適当に撮り没にしていた写真に仕上がりを大きく変えるLUT(特定の色を別の色に置き換える変換テーブルらしい)というものを試しにかけてみたら、おおと思う写真になった。


 青残しのモノクロだとか、どんよりとした光がポップになったりだとか。没だった写真が、鮮やかに蘇る。

スカイトレインのこの女の子は、買ったばかりのGF5+LM1442PZのクイックショットでブレてしまい没にしてたもの。ON1でブレと逆光をかなり修正できてよかった。カッコいい子であった。面白いなあ写真編集。カメラ11年目にして写真をいじる楽しさに目覚めたのだ。

■2月11日

ブログ【まとめ25年1月後半】ジョンとヨーコのトークショー◇「LUMIXの絶妙チューニング」「新ボードゲーム・パッチワーク」「久々に鳥肌の大相撲」「森永さんの訃報」「バズ英語の爽快ゲスト」「バカリズムが書く日本のユートピア」「戦場を駆けるベトナムの少女たち」ほか tomosakata.blogspot.com/2025/02/251.ht… 

■2月12日                        1969年の紅白

NHKで1969年の紅白を見ている。熾烈な「合戦」仕立てや宮田輝の司会っぷりはもうほんと前時代のもので見てらんないが、今もNHKで見るあの歌手はこんな半世紀前から活躍してたのかと面白い。カルメンマキの美しさに度肝を抜かれた。カルメンマキ&OZはレコード買いました。越路吹雪も初めて見た。

水前寺清子だ、すごい声だスピーカー割れそうw タンバリンリン、タンバリンって同じ趣旨の歌が、去年も日本で大流行してましたね。流行歌は変わらんな。

伊東ゆかりは小田急百合ヶ丘の親戚の叔母さんに似ているのでなつかしい。夏休みに信州のうちに逗留するその家のイトコの女の子がかわいくて、彼女を自転車に載せ町を走ると誇らしかった。なんだかいろいろと思い出すなやっぱり。あれは70年代のことだ。

自分の母親のことも思い出す。そういえば仕事が終わった夜に水前寺清子のドラマを見てたなあ母さん。この時代だったんだろう。

森山良子が「禁じられた恋」というド歌謡曲を歌ってる。フォークソング一筋じゃなかったんだ森山さんw 

中盤ピーナッツらによる洋楽カバーコーナーがある。知ってたのはYou Keep Me Hanging Onくらいで(「恋はおしまい」という日本語題があったんだ)、今では知られてない当時のヒット洋楽らしい。当時はまだFENもあって(立川基地返還が77年)、いろいろ洋楽が小ヒットしてたのかも。

しかしクレイジーキャッツ、ドリフ、円鏡、森繁久彌、左卜全と、応援で出てくる顔ぶれがすごいなあ。中尾ミエ! 歌うまい! 彼女は今も元気に芸能活動してると思うけど、もともと声がいいんですね。 

「長崎は今日も雨だった」。クールファイブが楽器を演奏してる。音は出てないっぽいけど、もともとバンドだったのだろうか。続くピンキーとキラーズも楽器を持っている。タイガースの解散が71年、当時はまだGS・エレキブームの余韻が残ってたのだろうか。時代感面白いなあ。

都はるみの三度笠すごいww オットトトットーいけないよォ。なんで股旅三度笠なんだというナンセンスさも、歌のうまさもすごすぎる。彼女のコブシにはディストーションの効いたギター的な音快感があるなあ。演歌界のジェフベックですよ。

大トリは美空ひばりだった。意外と聴いたことない歌を歌い上げる。サブちゃんも聴いたことない歌だったし、昔の紅白には「大ヒットはなくとも聞かずに年を越せないあの声」枠があったんだろう。サックス吹いてるのはエド・サリバン・ショーでの名演で有名なブルー・コメッツ井上忠夫だ。 

ググると井上忠夫はブルーコメッツより作曲家井上大輔として大成功していた。「恋のダイヤル6700」「学園天国」「I FEEL COKE」「ランナウェイ」「め組のひと」「2億4千万の瞳」――すごい! フィンガー5のあのGS洋楽感は、実際GSから引き継がれていたのね。というわけで、面白い音楽歴史番組でした。

■2月15日                トランプのファシズム

トランプの嵐が吹き荒れている。ウクライナはアメリカにさっさと資源の5割を渡し停戦しろと言っている。所有権の5割だから、未来永劫いただくからなというヤクザの如き悪辣さ。戦費を取るなら被害者からではなく加害者からだろうトランプよ。弱みに付け込むことだけが彼のディールなのだ。

ガザでもウクライナでも「強い者の言うことを聞けば済む」と断じるトランプを見ていると、彼こそが恨まれるアメリカの象徴であり、それが具現化した禍々しい姿なのだと痛感する。「アメリカだけはルールを守らなくていい」などと考える男は狂人なわけだが、そんな男をアメリカの有権者の過半は選んだのだから。

トランプは国内の穏当なリベラル法を次々に廃しているが、国民の怒りがという話が出てこない。トランプに迎合するがごとくスーパーボウル放送内のCMも「古き良きホワイトアメリカ」一色だったそうで、大統領一人でポップカルチャー全体が塗り替えられるなんてことがあるんだ、これがファシズムなんだなと感じている。

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