2011/02/10

日記「PCサンファンを発見」

「サンファン改造」「バスケットコーチ」「コーヒーカップのサムデイ(佐野元春)」ほか。

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■11/01/30(日) □ PCサンファンを発見
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 生産開発をするPC(コンピュータ相手の)ボードゲームがやりたくて探しに探し、ついにサンファンが見つかった。上級版プエルトリコはルールを読んでも全然理解できないのだが、これは分かりやすそうなので習ってみたい。

次に何をするのかを教えてくれる、
UI が非常に優れた
ユーザー製作のサンファン
 親切なサイト(操られ人形館)で解説を読みながら2回やってみて、ルールが分かった。カード自体が通貨だという面白いシステムになっている。通貨=カードを増やすには2つ方法があって、畑を買い作物を作り売るか、山からカードを引くかとなる。

 しかし建物にいろいろな効果があるのが楽しいわけだが、その効果が絵を見ても全然わからない。産物を1つ多く売れるのがたとえば船の絵ならわかるが、「交易所」という単なる建物なので他の建物と区別がつかない。この点はアイコンで効果がわかるサンクトペテルブルクのほうが優れている。まあ本当のカードを持っていればそのカードを読めばいいのだろうが、ゲーム画面上では小さすぎて読めないのだ。

 その建物効果の分かりにくさに苦労しつつ戦い、生産が波に乗ってコスト5の建物が作れるくらいになると、相手がもう 12 個建物を建てておりゲームが終わってしまう。うわせっかく資金のめぐりがよくなり面白くなってきたんだからもっとやらせてくれーというのはサンクトペテルブルクと同じだ。現時点で面白さもサンクトペテルブルクと同等である。生産して売るのが面白いのだと思うが、そこが思ったほどうまく楽しめない。まあもっと上達しなきゃ駄目か。

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■11/01/31(月) □ サンファン改造
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 サンファンのカード効果がわからずどうにもゲーム性が上がらんので、手作業で分かりにくい10枚ほどにテキストを入れてしまう(bmp ファイルを開いて文字入力)。これで1ゲーム。これは見た目は悪いが効果ばっちりで、一目で効能がわかるので手札を見て即座に作戦が立つ。そこで生産+1、販売+1の畑システムを構築し、できたお金で畑x2pのギルドホールを作って、1ポイント差でついに初勝利。相手が先に物件を12作ったのだが、ポイントでは俺が上回ったのである。やっ・たとガッツポーズが出る。これは面白い\(^-^)/。

 カタンがつまらんのは、先に10点に達したら早いもの勝ちでゲームが終わるところで、制作物の「デキ」で勝負がつくほうがやはりどう考えてもクリエイティブで楽しいのだ。ゲームとしてはサンクト同様10分以内で終わるのだが、もうちょっとやりたいなーと強く思う。そう思うならより重量級のプエルトリコ等に行けということなのかな。

 というわけで、生産の楽しさでやはりサンファンの方がサンクトペテルブルクよりも面白い。PCに勝つのはサンクトよりもはるかに難しく、ゲーム自体が難しいということだろう。気がつけばこの新ゲームたちのおかげで、昨日初めて BrettspielWelt に丸一日ログインしなかった。俺は BSW でカルカソンヌ拡張をやり過ぎて、2ヶ月連続銀メダルという気恥ずかしいものをもらってしまったので―――プレイ回数×勝率みたいなもの、つまり皆勤賞 (^-^;―――、これで BSW 頻度が下がるのはありがたいことである。

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■11/01/31(月) □ バスケットコーチ
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 萌が Wii バスケットの影響か最近バスケットに凝りだし、クリスマスお年玉で自分でボールを買い、晴れた日は俺と一緒にうちの前のカルデサック(ロータリー)でやっている。彼女は運動神経が鈍くボールキャッチなどで体がどうしても逃げてしまうのだが、俺が「こうしてキャッチすればとりあえず怖くないんじゃないの」とか、シュートでは「胸の前から打つとストロークが長くなってコントロールが難しいから、おでこの前あたりから短いストロークでスナップと膝の力で打ってみな」と教えていくと、鈍いなりにどんどんうまくなっていく。

 俺は無駄な努力をするのが自分はもちろん人がやるのも嫌なので、常に最もイージーで合理的な方法を考える。スポーツでも同じことで、萌ができないことの1つ前のステップを作ってやって、そこから最短最小努力で克服させていく。それが子供の上達には向いているのだろう。

 俺がバスケ部にいた中学の時には、顧問の先生がこんなことは1つも教えてくれなかったよなと今にして思う。高校に入り、俺の中学より強かった別の中学のバスケ部出身の奴にちょっと教えてもらったら目からウロコで俺は飛躍的にうまくなったのだ。つまり子供のスポーツは、周りにいる大人のスポーツインテリジェンスがめっちゃ影響あるのですね。

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■11/02/01(火) □ サンファン最高
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 PCサンファンは短時間にちゃっちゃとやりたくてずっと2プレイヤー戦にしていたのだが、これだとギルドホール作戦という確実な勝ち手があって意外と底が浅いかなと感じ始めた。俺は拡大再生産がしたいのだが、ギルドホールを取ったら生産せず小さな(安い)畑をたくさん作るのが最強なのである。カルカソンヌのリップ都市&草原作戦とまったく同じ、アグリイで簡単で強いのだ。

 で今日初めて4P戦をしてみると、生産と収穫が2ずつできるガバナーフェイズが4ターンに1回しか回ってこないので資金の流通量がおよそ半分になり、ほしいカードも分散して集まりにくくなる。したがって全員苦労しゲーム時間が伸び、より戦略工夫が必要になって非常に面白かった。これなら誰かがギルドホール作戦をしてもそうそう点は伸びない。「ギルドホールを引いた人が勝つ」というゲームではない。

 2P戦だと自分のフェイズで大量に作物を販売し、1回待って第3フェイズで建築を選び大量の作物=通貨をどーんと使えるのだが、3人以上だとルール上もう一度自分にフェイズは回ってこないので、誰かが建築を選んでくれないと売れ残って腐ってしまう(※)わけだ。当然ここでは誰も俺のために建築など選んでくれないわけで、生産するタイミングを考える必要がある。うーん、なるほど。面白い。これがこのプエルトリコ式ルールデザインの面白さなのね。ガバナーが次にいつ来るかを考えながらプレイする必要があるのだ。
(※)8以上はバーストしターンの終わりに捨てなければならない。が、カタンのバーストは手持ちが半分の4枚になるので壊滅的だが、サンファンは7枚残るので痛さはほどほどで、ちょうどいい独走制限になっている。

 畑方面で攻めたり建物安建築を目指したりで、俺は勝てないが戦術バラエティは楽しんでいる。引きが悪く畑も建造物もまるで作れないときに、礼拝堂だけで 10 点取りギリギリ2位になったゲームなど味わい深かった。面白いときもそうでないときもあるが、これは運に左右されるカードゲームの宿命だろう。

 これは面白い。勝つとガッツポーズが出るし、負けるとあー惜しいあと数ターンあればと思う。カルカソンヌ以降に出会ったゲームで、これがやはり最高だな。 

サンファン(評価9点) 
  • 《長所》
  • いらない手札がすべて通貨となる無駄なきシステムは秀逸 
  • 全員が同じ作業を行うプエルトリコ式も秀逸 
  • 効果が違う建物類が楽しい 
  • うまくなると生産と販売が思い切り楽しめる 
  • 手札7枚バースト制はゲーム性を上げている(12 枚持てるタワーもある)
  • 《短所》
  • 建物類の絵と効果が一致せず覚えられん(カードに細工で対処) 
  • 明らかに強すぎる勝ち筋(コンボ)がいくつかある 
  • もっと生産を続けたい! 20 件くらい建てたい


サンクトペテルブルク(評価7点) 
  • 《長所》
  • 後半お金ザクザクのウハウハ感
  • 序盤の建物投資も毎ターン少しずつ積まれていく構築感 
  • 手札一時預かりシステムは秀逸 
  • 効果カードが単純ですぐ覚えられる 
  • 貴族で逆転があり得る

  • 《短所》
  • 生産物を売る楽しみはない(アップグレードが少しカバー) 
  • カードはほとんどポイントが違うだけ、効果カードは少ないのでサンファンを知ってしまうと戦術がやや単調に感じる


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■11/02/02(水) □ コーヒーカップのサムデイ
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 夜、NHK「Songs」に佐野元春が出る。昔の曲をがらっとアレンジを変えてやっている。ボサノバになった「ヤングブラッズ」はどうかと思うが、フィル・スペクター風エコーなしの非常に抑えた音で「サムデイ」のあのイントロが聞こえてくると、お、これはいいなと思う。佐野元春は 40 代後半にシンガーとしてこれはヤバいというほどに声がやせ細っていたのだが、一時的なものだったらしく今はちゃんと声が出ている。

 ちらっと流れた若い頃の同曲のライブ映像よりも今の「サムデイ」のほうがいいではないか。天才佐野元春といえども若い頃はステージでアドレナリンが溢れトゥーマッチになって、この歌の滋味が少しこぼれ落ちていたのだろう。これはコーヒーカップからゆっくりと、こぼさずすする「サムデイ」だ。

 そして曲がセカンドバースに入り、俺はだんだん涙がこぼれそうになる。なんていい歌なんだ。いやいい歌だなんてわかっていたし昔から好きだけど、それにしたってなんていい歌なんだ。
「手おくれ」と言われても
口笛で答えていた あの頃
誰にも従わず
傷の手当もせず ただ
時の流れに身をゆだねて
いつかは誰でも
愛の謎が解けて
ひとりきりじゃいられなくなる
オー・ダーリン こんな気持ちに揺れてしまうのは
君のせいかもしれないんだぜ

 当時若者だった俺たちの心のバックグラウンドにはこの歌が、それこそクラシック音楽として流れていたのだろう。

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