2015/02/23

【ゲーム日記】Forza4 の結論~そして Forza3 へ

「Forza4:カナダと日本の山道の違い」「「手加減させないでくれ」

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■15/01/25(月) □ Forza4:カナダと日本の山道の違い
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 レーシングシム Forza Motorsport 4 を本格開始した。日本の名作「グランツーリスモ」を超えたと評判のやつである。

 Forza4 はアンダーステアが非常に強いシミュレーションとなっており、コーナーでアホみたいにコースアウトするので当初はなにか設定を間違えてるのかといろいろ調べたくらいだが、要はオーバースピードに厳しい物理モデルなのだとわかってきた。コーナーのクリッピングポイントにつくまでブレーキングを残すイメージでしっかり減速しないと、減速が足りずコースアウトする。スローインファストアウト命なドライビングシムなのだ。

 これが身につくとかつてやり込んだ Playstation「グランツーリスモ2(GT2)」に近いレベルで走れるようにはなった。が、しかし Forza にはコースがつまらないというレースゲームとして致命的な欠点がある。俺の愛する峠道が1つしかない、タウンコースやナイトランがない失望は Xbox 購入時に書いたが(※)、全コース走ってみて改めて、よくこれだけつまらんコースばかり集めたなと思う。ネットを見渡しても誰もそう言ってないのが不思議だ。
(※)『GT は日本の峠道的な外輪にトラクションをかけてドリフトさせ曲がる中速コーナーの気持ちよさを表現していたのだが、アメリカの車ゲーマーたちはそこに気づいてなかったらしい』(「Xbox 360 導入! 」

 Forza4 のレースコースのなにが不満かというとまず、

①先が見えないフラットなコースばかり集めすぎ


常にこういう感じ。右に曲がってるのはわかるが角度は見えない。

 Forza の大半を占める欧米の高速フラット型サーキットは元飛行場など何もない場所に作った人工的なコースなので、平坦すぎて遠くが見えず、俺の非 HD TV では 100m 先がどっちに曲がってるかすら定かではないときがしばしばある。ミニマップとブレーキングポイントを示す路面マーカーだけが頼りの当てどない旅なのだ。アメリカはラグナセカ以外のほぼ全コースがこれだし、欧州もシルバーストーン、ホッケンハイムなどがそう。このゲームでのミスの大半はブレーキの遅れ・不足によるもので、長い直線のあと鋭角ターンという欧米人好みの配置も相まって、あっと気づいた時にはもうコースアウトしてるというストレスの高い走りを強いられる。失敗しても巻き戻し機能でミス前からやり直せるが、ストレスは受けるのである。次に、

②コーナーの難度を無駄に上げすぎ


高速ベンド。どれだけ減速すべきかは路面のマーカー以外に
測りようがない。出口はわざときつくしてある。


 このゲームオリジナルの架空コースであるベルナーアルプス、カミノなどを走ると、ゆるい高速カーブばかりの構成がカナダの山岳ハイウェイと同じだと気づく。リアルのこういうカナダ山道高速カーブは制限速度で走れば問題ないが、ちょっと飛ばすと予想外に強い横Gがアウト側ガードレールへと車を誘いけっこう怖い。タイヤが地面を蹴り発生するコーナリングフォースが遠心力に負けてしまうのだ。曲がることは容易だが速度調整が難しいわけ。俺は旅行でこういう道を走っても全然走りを楽しめないのだが、Forza の物理モデルはそれを忠実に再現しており、進入スピードやラインを誤った俺の車がアウト側ガードレールに突っ込んでいくのだから気分がよろしくない。地形に制限のないゲームでもこういう道を作るのだから、北米人はこういうGをじっとこらえる感じのカーブが好きなんだろう。

 そしてこの写真のコーナーのように、出口をわざときつくしたりする。こんな道が現実にあったら事故多発なわけで、レースでも当然クラッシュ多発ポイントとなり走りにくくて仕方がない。欧州の有名コースもそうした進入速度を入り口に合わせると奥がきつくて苦しくなるコーナーが多い。彼らは難度の高いコースを攻略するのが好きなのかもしれない。Forza オリジナルコースはどこもこうしてコーナーの奥をきつく設計しているので、リバースだと安全で走りやすくドリフトし放題の楽しいコースとなる。俺はそっちをいつも走りたいよ。



 こうした特徴がある Forza に対し、グランツーリスモのコースは日本の山道や鈴鹿サーキットと同じように、R が視覚的に予測しやすい中速コーナーをメインに構成されている。コーナー入口のターンインでタイヤに瞬間的に強い荷重をかけて大きく方向転換し、路面を蹴りコーナーの出口へ車を向ける力(トラクション)を得ながら曲がれるので、コントロールの幅が広く進入ミス→即クラッシュのリスクも低い。日本の峠でライダーたちが気合いを入れて技を見せ合う「ギャラリーコーナー」的なカーブが多い。つまり GT は難度が低いカーブをいかに速く駆け抜けるかというチャレンジを多用しており、車やバイクで日本の峠を安全に攻める楽しさを完璧に再現した偉大なゲームだったのだ。が、ゲームモデルを完全に模倣されながらもそこの楽しみはばっさりスルーされたのだから、海外クルマファンには支持されていなかったらしい。

 コーナーの難度を上げた結果として Forza は、荷重コントロールによる方向転換よりもカナダの山岳ハイウェイと同じく遠心力への対処、つまり速度調整が重要なゲームになっている。グラフィックと車の物理モデルは素晴らしいと思うが、走るコースがスポーツ性を狭めてしまっている。俺がコースアウトの心配なしに無心にアタックに燃えられるのは鈴鹿、筑波、ラグナセカと石畳のアマルフィくらいかな。これらのコースは荷重コントロールが効く低中速コーナーでできており、要は思い切り飛ばせるのだ。

 Forza 唯一の峠である富士見峠も意外や走りにくい。アンダーステアが出てガードレールにゴンゴンぶつかってしまう。2車線使っても車では幅が狭すぎるのだろうか。

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■15/01/27(水) □ 手加減させないでくれ
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 【Forza4】メインの「ワールドツアー」モードでは敵車のレベルを上げられずいつまで経っても遅いので、レギュレーションよりも1~2ランク下の車でレースに参加することにした。このハンデで競り合いが生まれ楽しくなってきた。5位くらいで競れるとちぎって勝つよりもよっぽど楽しい。

 しかしそうしてわざわざ遅い車を作り手加減して競り合いを演出するより、稼いだ資金でいい車を買いレギュレーションぎりぎりまでチューンアップして速い CPU ライバルに打ち勝つほうが、車をいじる甲斐もあるし達成感も高いに決まっている。ゲーム製作者というのはなぜこういう自明なことを実現してくれないんだろう。

 それに2~3レースごとに新しい車がボコボコもらえるのも、走ってクレジットを稼ぐモチベーションを削ぐ。フェラーリやポルシェまでもらっちゃったよ。RPG で中ボスに勝つごとに新しい強力武器が手に入るようなもので、そのうちもらえるかもしれんと思っていればどんな車も買う気がせんではないか。俺はゲーム開始から5台くらいしか車を買ってないよ。お金を稼ぎ使う楽しみがない。こういう部分は RPG 風に頑張りたいのだ。

 フェラーリその他 S クラス以上の車はパワーがありすぎてからきしグリップせんので、すべて実戦には使われることがないままガレージで眠っている。ガレージにはムスタングばかり5台もあるような気がする。バカバカしい。邪魔なので売れば、それらプレゼントカーでしか出られないレースがきて困るようになっている。1台 GT3 カーを売ってしまってゲームが進行不能になり、その車の買戻しに一億取られた。その車種が必要なのだということすらネットで調べない限り不明なので、これはバグである。

 かようにこの Forza4 メインの「ワールドツアー」まわりのゲーム性は低い。Forza4 はネットで友だちと対戦するためのゲームなのかもしれないな。お金を使う楽しみも、オンラインでのステッカー購入などにあるらしいし。

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■15/01/31(土) □ Forza4 の結論~そして Forza3 へ
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 Forza4 「ワールドツアー」は6シーズンめ「プロフェッショナル」レベルを終え、クラスより遅い車では勝てなくなってきた。そろそろ同一クラスの車で出ようかな…というところでちょっと調べて、今後まだ4シーズンもあるのだと判明しやる気が失せた。気がつけばここまで最低で 50 レース以上これをやってるわけで、もういいか。

 そこから残り4シーズンはお雇い CPU 運転手に走らせ「ワールドツアー」終了。これでなにか真のワールドツアー的なものがアンロックされるのかと思ったら、レベルが「アマチュア」に戻るだけだった。もうこれ以上やることがない。結論を書いてここまでとしよう。

 【結論】ネットではグランツーリスモを超えたともっぱらの評判の Forza4 なのだが、俺が得た楽しみでは 15 年前の GT2 の足元にも及ばない。絵はもちろん素晴らしいし車の挙動は互角以上だと思うが、走りたいコースと出場したいレースがここにはないのだった。

 もう一度言うが、GT は車やバイクで日本の峠を安全に攻める楽しさを完璧に再現した偉大なゲームだった。日本の峠とグランツーリスモが恋しい。Xbox を買ったことは後悔してないが、PS3 と GT5 を買っとくべきだったかなという気持ちにやはりさせられる。

母さん、僕のあのTZR250、どうしたんでせうね?
ええ、夏、碓氷を攻めたり箱根を攻めたりして、
谷底へ落ちそうにもなったあのTZRですよ。
母さん、あれは好きな二輪でしたよ。
僕は転んだときずいぶん痛かった。
だけど、谷底へ落ちなくてよかったですよ。





 で、うちには Forza3 もあって試しにこれをやってみたら、Forza4 よりこっちのほうがはるかに挙動がダイレクトでコントロール性が高い。タイヤがグリップする。アンダーステアが出ない。コースアウトしない。気持ちいい! あれー!?

 何が違うんだろう。「Forza3 はタイヤは粘るがすぱっと大きく滑りコントロールしにくい」という評が一般的なのだが、ムスタング・シェルビーなんていうクソマッスルカーのノーマルタイヤでさえちゃんとコントロールできてしまう。ノーマルタイヤのまま苦手のスペイン・カミーノでなんとコースアウトゼロで勝利。ムジェロで2位。苦手のカタローニャでも3位。このへんのサーキットは Forza4 では苦手で走るのも嫌だったのだが、俺が苦手なんじゃなくて Forza4 のタイヤがこのへんのサーキットを苦手としてるんだ



 検証のため同じ富士見街道 A コースを同じ車で走ってみる。やはり Forza3 はアンダーステアが Forza4 よりもはるかに少なく走りやすい。富士見を走って初めて気持ちいいと思った。

【登り】インテグラ Type-R (2000) ノーマルタイヤ
Forza3         2'30   
Forza4         2'35   

【下り】マツダロードスター スポーツタイヤ
Forza3         2'22   
Forza4         2'30   

 やはり。5秒以上違う。やっぱりこれはタイヤだな。Forza Motorsport 4はタイヤのグリップがおかしい



 いろいろ調べると Forza4 は 3 から大幅にグリップを落とし、ピレリの市販タイヤの挙動に非常に近いものになってるそうだ。Forza3 のサイトをやってた人によれば、
Forza3の感覚でForza4のデモ版をプレイする と、妙にアンダーステアが出てしまい、外へ外へ押しやられてしまう。Forza3では突っ込んでも、ぐんぐん頭をねじ込んで曲がってくれたが、同じ調子で操作をすると、ライン上をキープできない状態だ。

Forza3のタイヤ周りの挙動が正しくなかったかというとそういうわけでもないように思う。どちらかというとForza3は、非常に柔らかいコンパウンドのレース向けのタイヤを履いているような挙動という感じだったように思う。その挙動自体は破たんしているわけではなく、Forza4で装備されるタイヤの質がより硬めで一般的な市販タイヤに近いものに変わった。つまり単にタイヤの性能に対する方向性が変わったとみるべきだろう。(「Forza Motorsport 4 デモ版フライングレビュー」

 だそうである。なるほど。硬いタイヤになったのか。それで俺はアンダーステアに苦しんでいたんだ。わかったぞ。俺のドライビングスタイルはラリー式突っ込み重視・慣性ドリフト誘発型で、ブレーキングでフロントのアウト側に荷重をかけてリアを流し気味にコーナーに入っていくのだが、滑り出しが早い4のグリップモデルではリアよりアウトフロントが先に流れてアンダーステアになり、アウトにだらーんと流れてしまうのだ。やっとわかった。3はオーバースピードでもトラックにタイヤが残っている間は荷重がかかるから曲がれるしリカバリーもできるわけである。

3はミスに寛容なのではなく、物理的に突っ込み重視に寛容なのだ。Forza4 はきっちり減速するスローインファストアウトでしか走れず、3は突っ込んでもコントロールできるということである。

 4はレーシングタイヤを履いても3のノーマルタイヤよりトラクションが弱い。これが車のリアリスティックな挙動で、Forza3/GT2 はゲーム的だと制作側は言いたいのだろう。しかし俺が実際にバイクで走りこんだ富士見街道(箱根椿ライン)を当時の感覚通りに走り、3ではイメージ通りに気持ちよく曲がれ4ではアウト側ガードレールから逃れられないのだから、4は計算上は正しくても実際に起きていることはリアルではない。あの道をかつてできるだけ速く走ろうとした者にとっては3の走行感覚のほうがリアルなのである。Forza の開発者が俺ほど椿ラインを走ったとは思えないしな。

 もちろん Forza3 でも修正が必要なほど突っ込みで無理をするとコーナリングラインがガタガタに崩れ失速し後続に抜かれるが、コースアウトして巻き戻してやり直し何事もなかったことにするよりは、失敗からリカバリーしたほうがレースは面白い。ケビンシュワンツである。

 富士見街道のフルコースではインプレッサに乗り、5台くらいの団子状態で最初から最後まで巻き戻しなしでドッグバトルを楽しめてしまった。4ではどんだけブレーキを踏んでもアンダーが消せずきついターンでは全部クラッシュしてたので、これはもう別のゲームである。七曲り部分ではレース中なのに入り口から出口まで完璧なフルカウンターのドリフトで曲がるという、これまで一度も成功したなかったアレにも見事成功。できるんじゃん! なんなんだよ Forza4!

 しかもシーズンプレイでは最初から CPU 敵車がちゃんと速く(4の Hard と Normal の間くらい)、やたらにラフに当ててくるインプレッサなど個性的なやつもおり、こいつら同じ面子とシーズンを戦い抜くのが超楽しい。敵車も速いのでパーツを買って自分の車を速くしたくなる。ちゃんとグリップしてコントロールできるタイヤ、強くて競り合え腹が立つほど面白い敵、車をチューンアップしたくなる楽しいシーズンモードと、3は4にないものだらけである。なんてこった。Rally di Positano という箱根と同等の長さのターマックラリーイベントも楽しかった。これも4にはない。なんてこった。

 Forza3 のグリップならこれまで苦手、つまらんと感じたコースも楽しく走れてしまう。フラットで先が見えないコースはグリップしても大差ないが、高難度コーナーは狙い通りのところに荷重をかけ車体をコントロールし攻めていけるようになった。気持ちイー! 面白いコース数は GT2 の半分以下だが、Forza3 は GT2 より敵車が速く賢いという大きなメリットがある。

 よし。Forza4 はもういらない。なんであんなものが3の上位互換として受け入れられたのか俺には理解できん。Forza3 のほうが全然いいじゃん。これをゼロからやり直そう。やっ・た :-)。


 富士見峠は、俺が弟OKOとバイクで死ぬほど走った湯河原~箱根の椿ラインと箱根旧道七曲りの合成である。頂上にたどり着き、カナダの俺のTVにあの大観山電波塔が映った時はなつかしさに震えたな。OKOに見せたら泣くだろう。

 もうあの大観山に登ってはいけないけれど、Forza3 があるからいつでも走りにいける。それがうれしい Xbox。

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