「腹が出たショック」「レゴの宝の山」ほか。
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■06/03/13(月) □ 春休みのオックスフォードパーク
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スプリングブレイクで萌は学校もアクティビティも全部休み。午後退屈してきたところであちこちのキッズに電話をしてみるも、都合が合わず遊べない。
仕方がないので2人だけでオックスフォードパークへ。ずいぶん久しぶりだが、公園から見える Coquitlam→Port Coquitlam バイパスの橋がすでに完成して仕上げをやっていた。土木工事はすごい。そこに至る道も4車線に拡幅されており、これは本格的なハイウェイとなりそうな感じである。
砂場のあるプレイグラウンドに来たのは久しぶりで、萌は砂をざくざくと無心に掘っては料理を作って長い時間遊んでいた。最近は家でも料理セットはあまり使わないのだが、やっぱりまだこういう遊びもするのね。春の公園に連れてきてよかった。
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■06/03/14(火) □ EL来訪
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EL来訪。ELは萌に近い笑い上戸で、コミュニケートしながら遊べて楽しい。
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先週、先々週と TV Japan で『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』(1973 浅丘ルリ子)、『男はつらいよ 噂の寅次郎』(1978 大原麗子) を楽しんだのだが、その関連記事を探していたら、映画の一字一句までを網羅したどえらいファンのページ「男はつらいよ・覚え書きノート」が見つかった。
この人はバリ島在住なのである。そういえば渥美清が死んだときにも、普段無愛想なイトコのKがタイから、「海外にいて見る日本の映画といえば Ozu か寅さんなのでなんだか非常に悲しい」とメールに書いて送ってきたのであった。寅さんみたいに象徴的なものはやはり、海外在住日本人にはガンガンに響くのである。じっさい何気ない温泉町の景色とか、すべてがイイもんなー。このよさの半分はまあ海外居住者の単純なホームシック的懐かしさだと思うが、半分は日本の風景―――光や木々や緑、ものの古び方や汚れ方、色、微妙にアジア的な雑然さなど―――からかもし出される、普遍的な味わいのよさだと思う。
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■06/03/17(金) □ 夢の春休み
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おととい萌はRB家で一日を過ごし、今日はそのお返しでRBがうちに来てるのだが、いつも以上に萌がひゃーと興奮していて抑えが効かず、集中して遊べなくなっている。悪気はないしRBも気にしちゃいないのだが、いくらなんでももうちょっと自分をコントロールする術を覚えてくれんといかん。
こうして毎日友達の家に行くか招くかで、萌は夢のように楽しいスプリングブレイクの1週間を過ごしているのだが、その昼間の興奮の余韻か毎夜夢を見ては夜泣きしている。昼間になると忘れているので、どんな夢を見ているのか分からないのだが。萌は怒るとかカンシャクを起こすことは本当にない子供なのだが、うれしさと興奮には我を忘れすぎるのだよな。
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■06/03/20(月) □ 腹が出たショック
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夜着替えているときに、俺は生まれて初めて「腹が出ている」と指摘された。たしかに自分ではまるで気づかなかったが横から鏡を見ると、胸の薄さは前と同じなのに下腹に厚みがついて、ぼよーんと丸くなっている。ややや! 触っても脂肪がついたわけではないし体重も前とあまり変わりないのだが、内臓の位置とか筋肉の関係で体型が変わってきているらしい。こ、これが中年体型なのか。今まで体重を気にする人の気持ちは分からなかったのだが、初めてそのショックの度合いが分かるのでありました(泣)。
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■06/03/23(木) □ 日加の子供の歌
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日本語学校:ここで歌かなにかやらせてやってほしいなあとずっと思ってきたのだが、今日は突如全クラス合同合唱をやっていた。知らない歌だが卒業生を送る歌らしい。萌たち低学年キッズはビッグキッズと一緒に歌ってうれしそうで、ニコニコであった。めでたや。萌は家に帰ってからも、プリントの歌詞を見て何度も歌っていた。
しかし日加で子供の歌の傾向はえらい違うなあと今さらながら思う。萌が今キンダーでやってる歌はファンキーな16ビートで、
Working it out, to make this place a better place Working it out, it's a brand new, brand new day
てなリズミカルで早口の歌を、裏打ちで手をクラップしながら歌うのである。ジャクソンファイブかなんかみたいな感じでかっこよい。カナダじゃ子供のときからこういう歌をやっているから、強力女性シンガーがどんどん生まれてくるのではなかろうか(強力男性ロッカーが出てこない理由は不明だが)。この卒業生を送る歌はよいのだが、日本の子供の歌は「しーろーじーにーあーかーくー」みたいなやつが、いまだに多いのである。
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■06/03/24(金) □ レゴの宝の山
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MKが子供のときに使っていたレゴの山が、SH家からうちに来た。萌が大きくなりレゴをやらなくなる頃には、生まれているであろうMKの子供のところに行くという次第。何世代でも余裕で遊べるレゴは高いがえらい。Mが子供のときに使っていたものも混じっているとのことで、つまり30年以上をかけてたまりにたまったすごい量だ。こんなに大量のレゴなんてこれまで使ったことがない。技術があればレゴマニアの Web ページにあるような城だって作れそうな量である。さっそく「バッドガイの城」に取り掛かる。かっこいー。
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■06/03/25(土) □ 大人な萌
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朝外で遊んでいた萌が、ティガーに噛まれ大泣きになった。最近ティガーは萌にえらいなついているが、興奮しやすい猫なので下手に腹などを触るとそういう激烈な反応を示すことがままあり、萌に警告はしてはいたのだが、やはり。まあ深手ではなくよかった。俺が「まったくティガーはバカだ。萌のことを好きなくせに噛みついて。これからバカティガと呼ぼう、バカティガと」というと萌は「バカなんて言っちゃ駄目だよお父さん」と笑って、その後もティガーと変わりなく遊んでいた。
午後近所のSMがやってきて二人は外で遊び始めたのだが、SMが例によって何かにスネて帰るフリをしている。しかし萌はもう昔のごとくこれで動転せずに、「SM! We need to talk!」と呼びかけている。トラブルへの対処の仕方が実に冷静で、1歳以上離れたSMよりもはるかに大人なのである。
晩飯のときにこの2件での萌の落ち着きをほめて、「まったく萌はいい子だよ。こんないい子が生まれるなんてお父さんは知らなかったよ。悪い子が生まれたら困るなあって、萌が生まれる前にお母さんに言ってたくらいでさ。こんないい子が生まれるなんて驚きだよ」と話していると、萌はふーんと澄ました顔をしつつもうれしいらしく、野菜をパクパクと一気に食べ、「どう? ごらんなさい?」という顔で俺を見るのであった。
2006/03/28
2006/03/15
日記「おひなを今年も出し忘れ」
「コロッケ胸焼け地獄」「KAMATAKI 窯焚」ほか。
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■06/02/24(金) □ ようやく学校に復帰
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風邪が治り今日から萌がようやく学校に復帰。萌に会いたがってくれていたらしいSHがきゃーっと飛んできてくれたが、萌はSHの強引な愛情表現がちょっと苦手らしく、「腕を引っ張らないでよー」などと苦笑していた。
この休み中萌はずっとレゴをやっていたのだが、子供がああして工夫していろんなものを作っている姿というのは、人を幸せな気分にする。クリスマスにPolly Pocket セットをもらって以来萌はそれにかかりっきりで、あれほど好きだった絵もあまり描かなくなっていたのだが、レゴのおかげでクリエイティビティが蘇ったのか、最近は絵も昔みたいに素晴らしいものを量産するようになってきた。ありがたやありがたや。
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オリンピックはもう終わってしまったという感が強い。最後の競技はホッケーだが、カナダがとうに敗退しているし。
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■06/03/02(木) □ おひなを今年も出し忘れ
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カレンダーを眺めていた萌が、「お父さん、今日は March 2nd?」と聞く。おおカレンダーが読めるのかいすごいじゃんそう3月ふつかだねと答えると、「じゃ明日おひなまつりじゃない!」と萌が叫ぶ。―――! そ、その通り、今年もまた忘れていた。すまん。じゃ週末におひな様を出して、SFも呼んでひな祭りをやろうということになった。
◆日本語学校:この頃萌のひらがな書き順がかなり間違っていることが分かってきたので、日本語の宿題は脇について支援しやらせている。萌は字をほとんど自力でチャートを見て覚えてしまったので、俺は特に書き順を見てなかったのだ。
しかし、萌のいる日本語クラスは時間の制約から、勉強以外のアクティビティがないのが気の毒である。週一クラスで時間がないのは分かるが、歌などもやってくれたらなあと思う。窓から覗いてみれば生徒はみな先生の問いかけに顔を輝かせサッと手を上げており、授業は十分に活発なのだが、家に帰ってから萌が日本の童謡を口ずさんで俺を驚かせるような、ああしたファンはなくなってしまった。そういう文化的なものも含めてのジャパニーズ・スクールが望ましい。
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■06/03/05(日) □ 大おひな祭り
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昨日からの大掃除を朝だーっと終わらせ、おひなさまを出した。うれしくてうれしくておひな壇の前で踊り続ける萌(笑)。俺はレゴとかプラモデルのほうがずっと燃えるのだが、女の子ってやはりひな人形が好きなのねえ。
夕方やってきたSHとSFと合わせ、総勢4人が着物姿となり、盛大な大ひな祭りとなった。わしは台所で必死にてんぷらを揚げていたのであまり見れなかったのだが、よかったよかった。どうしてうちにはこんなに着物がたくさんあるのかと問えば、みんな母さんがくれたものらしい。たしかに他にうちに着物があるわけがない。ありがたいことです。
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■06/03/07(火) □ 漢語キッズおそるべし
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CLバルサ・チェルシー第2戦を見る。まことに「眼福」なシーンが延々と続く。ブルドーザみたいな遠慮のなさでプレミアを突き進むチェルシーも、ロナウジーニョ率いる技術集団を押し返し、少ないチャンスを決めることはできないのであった。
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雛人形が出ている間に萌の友達を呼んでやろうとクラスで仲のいいALを招待したのだが、ALは萌とただひたすらギャハハと笑い盛り上がってるばかりで、雛人形があることすら気づかず(笑)。まあいいか、楽しければ。
ALは父母が中国二世なのだが、三世でもちゃんと中国語を習っているらしい。漢字で「敏」「蓉」といった字の入った自分の名前を書いてみせた。えらい。自分の名前とはいえ6歳でこんなに難しい漢字を書けるのだから、漢語キッズおそるべし。俺が思っていたよりもはるかに気さくでよく話し、何の手間もかからないいい子であった。
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■06/03/08(水) □ 子供は天才です
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昨日日本語学校の宿題をやっていて、萌にはゃゅょの法則性が今ひとつ分かっておらずどう説明したものかと考えていたのだが、今日宿題の残りをやったらもう完璧に書けるようになっていた。あらー、すごいね。
じゃあとは夜寝るときに教科書の音読をやるだけだと言うと、萌は「がんばれぞうさん、ぺんぎんごじら」と、詩のようなものを暗記していてスラスラと言ってみせる。それ本当にそうなの? と聞くと、読み方の練習プリントをひらいてホラと見せる。うわ完璧だ。おそるべし子供の記憶力。
萌は最近絵もまた線の美しい細密画を描くようになってきた。遠近法や3Dの要素もつよく入ってきている。猫の後ろ姿を描いたのには驚いた。猫が後ろを向いたら尻尾がどう見えるか、頭の中で立体を捉えられるのである。俺にはそれができないのだよな。
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■06/03/09(木) □ コロッケ胸焼け地獄
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朝一瞬大雪になった。もう春なのにびっくり。今年は一度もスノータイヤの威力を味わえなかったので、一度くらいどっさり積もってほしいと期待するも、萌を学校へ送る頃にはほとんど溶けてしまった。残念。しかしその雪と関係あるのかどうか、午後停電になる。日本じゃ停電なんて子供の頃しか経験がないが、カナダは公共料金が安い分インフラは弱いのだろう。停電は多い。
しかし昨日作ったコロッケが例によって鍋の中で割れてしまい(※)、割れて油を吸ったやつは責任を取って全部俺が食べたせいで、昨夜から前代未聞の胸焼けに苦しんでいる。まったく胃が動いていない感じ。お茶漬けくらいしか食えず、口寂しさにクッキーなどを食べるとたちまち胸焼け再発という状態。とほほ。
(※)NRさんに聞くと、油の温度が低いとそうなりやすいとのこと。十分に熱い油でさっと揚げるのが吉なのだが、うちのストーブじゃ油が中温より上がらないんだよなあ。悩ましい。鍋のサイズを小さくするしかない。
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■06/03/12(日) □ 「KAMATAKI 窯焚」
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TV Japan で日加合作の「KAMATAKI 窯焚」という映画をやったので、Mと一緒に見た。窯の周りで起こる出来事がみな面白く、日本人と外国人との間柄がごく自然で誇張がなく(調べてみたら監督は日本に長く住んでいた人だった)、主人公が日本語でのコミュニケーションを覚えていくさまや心の移り変わりが鮮やかに描かれ、全体的にひっじょーによかったのだが、―――ただひとつだけ。「女は抱いてみろ、でなきゃ人生は分からん」みたいな陳腐なオヤジ哲学が、どうにもハナにつく。あれは余計だがっかりだというのが俺とM共通の感想なのだった。惜しい。これは日本映画うんぬんの問題ではなくて(監督はカナダ人だし)、映画を作るオトコという種族の多くに共通するものなのかもしれない。
しかし TV Japan は日英2ヶ国語番組の英語チャンネルをカットしてモノラルで放送してるので、北米放送でありながら英語スピーカーの家族が見れる番組は皆無なのである。これが2年間で初めてMが見れる番組だった。もったいないことだ。
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■06/02/24(金) □ ようやく学校に復帰
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風邪が治り今日から萌がようやく学校に復帰。萌に会いたがってくれていたらしいSHがきゃーっと飛んできてくれたが、萌はSHの強引な愛情表現がちょっと苦手らしく、「腕を引っ張らないでよー」などと苦笑していた。
この休み中萌はずっとレゴをやっていたのだが、子供がああして工夫していろんなものを作っている姿というのは、人を幸せな気分にする。クリスマスにPolly Pocket セットをもらって以来萌はそれにかかりっきりで、あれほど好きだった絵もあまり描かなくなっていたのだが、レゴのおかげでクリエイティビティが蘇ったのか、最近は絵も昔みたいに素晴らしいものを量産するようになってきた。ありがたやありがたや。
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オリンピックはもう終わってしまったという感が強い。最後の競技はホッケーだが、カナダがとうに敗退しているし。
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■06/03/02(木) □ おひなを今年も出し忘れ
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カレンダーを眺めていた萌が、「お父さん、今日は March 2nd?」と聞く。おおカレンダーが読めるのかいすごいじゃんそう3月ふつかだねと答えると、「じゃ明日おひなまつりじゃない!」と萌が叫ぶ。―――! そ、その通り、今年もまた忘れていた。すまん。じゃ週末におひな様を出して、SFも呼んでひな祭りをやろうということになった。
◆日本語学校:この頃萌のひらがな書き順がかなり間違っていることが分かってきたので、日本語の宿題は脇について支援しやらせている。萌は字をほとんど自力でチャートを見て覚えてしまったので、俺は特に書き順を見てなかったのだ。
しかし、萌のいる日本語クラスは時間の制約から、勉強以外のアクティビティがないのが気の毒である。週一クラスで時間がないのは分かるが、歌などもやってくれたらなあと思う。窓から覗いてみれば生徒はみな先生の問いかけに顔を輝かせサッと手を上げており、授業は十分に活発なのだが、家に帰ってから萌が日本の童謡を口ずさんで俺を驚かせるような、ああしたファンはなくなってしまった。そういう文化的なものも含めてのジャパニーズ・スクールが望ましい。
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■06/03/05(日) □ 大おひな祭り
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昨日からの大掃除を朝だーっと終わらせ、おひなさまを出した。うれしくてうれしくておひな壇の前で踊り続ける萌(笑)。俺はレゴとかプラモデルのほうがずっと燃えるのだが、女の子ってやはりひな人形が好きなのねえ。
夕方やってきたSHとSFと合わせ、総勢4人が着物姿となり、盛大な大ひな祭りとなった。わしは台所で必死にてんぷらを揚げていたのであまり見れなかったのだが、よかったよかった。どうしてうちにはこんなに着物がたくさんあるのかと問えば、みんな母さんがくれたものらしい。たしかに他にうちに着物があるわけがない。ありがたいことです。
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■06/03/07(火) □ 漢語キッズおそるべし
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CLバルサ・チェルシー第2戦を見る。まことに「眼福」なシーンが延々と続く。ブルドーザみたいな遠慮のなさでプレミアを突き進むチェルシーも、ロナウジーニョ率いる技術集団を押し返し、少ないチャンスを決めることはできないのであった。
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雛人形が出ている間に萌の友達を呼んでやろうとクラスで仲のいいALを招待したのだが、ALは萌とただひたすらギャハハと笑い盛り上がってるばかりで、雛人形があることすら気づかず(笑)。まあいいか、楽しければ。
ALは父母が中国二世なのだが、三世でもちゃんと中国語を習っているらしい。漢字で「敏」「蓉」といった字の入った自分の名前を書いてみせた。えらい。自分の名前とはいえ6歳でこんなに難しい漢字を書けるのだから、漢語キッズおそるべし。俺が思っていたよりもはるかに気さくでよく話し、何の手間もかからないいい子であった。
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■06/03/08(水) □ 子供は天才です
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昨日日本語学校の宿題をやっていて、萌にはゃゅょの法則性が今ひとつ分かっておらずどう説明したものかと考えていたのだが、今日宿題の残りをやったらもう完璧に書けるようになっていた。あらー、すごいね。
じゃあとは夜寝るときに教科書の音読をやるだけだと言うと、萌は「がんばれぞうさん、ぺんぎんごじら」と、詩のようなものを暗記していてスラスラと言ってみせる。それ本当にそうなの? と聞くと、読み方の練習プリントをひらいてホラと見せる。うわ完璧だ。おそるべし子供の記憶力。
萌は最近絵もまた線の美しい細密画を描くようになってきた。遠近法や3Dの要素もつよく入ってきている。猫の後ろ姿を描いたのには驚いた。猫が後ろを向いたら尻尾がどう見えるか、頭の中で立体を捉えられるのである。俺にはそれができないのだよな。
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■06/03/09(木) □ コロッケ胸焼け地獄
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朝一瞬大雪になった。もう春なのにびっくり。今年は一度もスノータイヤの威力を味わえなかったので、一度くらいどっさり積もってほしいと期待するも、萌を学校へ送る頃にはほとんど溶けてしまった。残念。しかしその雪と関係あるのかどうか、午後停電になる。日本じゃ停電なんて子供の頃しか経験がないが、カナダは公共料金が安い分インフラは弱いのだろう。停電は多い。
しかし昨日作ったコロッケが例によって鍋の中で割れてしまい(※)、割れて油を吸ったやつは責任を取って全部俺が食べたせいで、昨夜から前代未聞の胸焼けに苦しんでいる。まったく胃が動いていない感じ。お茶漬けくらいしか食えず、口寂しさにクッキーなどを食べるとたちまち胸焼け再発という状態。とほほ。
(※)NRさんに聞くと、油の温度が低いとそうなりやすいとのこと。十分に熱い油でさっと揚げるのが吉なのだが、うちのストーブじゃ油が中温より上がらないんだよなあ。悩ましい。鍋のサイズを小さくするしかない。
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■06/03/12(日) □ 「KAMATAKI 窯焚」
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TV Japan で日加合作の「KAMATAKI 窯焚」という映画をやったので、Mと一緒に見た。窯の周りで起こる出来事がみな面白く、日本人と外国人との間柄がごく自然で誇張がなく(調べてみたら監督は日本に長く住んでいた人だった)、主人公が日本語でのコミュニケーションを覚えていくさまや心の移り変わりが鮮やかに描かれ、全体的にひっじょーによかったのだが、―――ただひとつだけ。「女は抱いてみろ、でなきゃ人生は分からん」みたいな陳腐なオヤジ哲学が、どうにもハナにつく。あれは余計だがっかりだというのが俺とM共通の感想なのだった。惜しい。これは日本映画うんぬんの問題ではなくて(監督はカナダ人だし)、映画を作るオトコという種族の多くに共通するものなのかもしれない。
しかし TV Japan は日英2ヶ国語番組の英語チャンネルをカットしてモノラルで放送してるので、北米放送でありながら英語スピーカーの家族が見れる番組は皆無なのである。これが2年間で初めてMが見れる番組だった。もったいないことだ。
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