2025/04/16

【まとめ25年4月前半】【髙石あかり祭】髙石あかりという役者の面白さ

「傑作『アポロの歌』読み解き」「差別者たちのオフェンシブさ」「親戚もぼやくトランプ時代」「毎日のトランプニュースが信じられない」「ベビエブも大傑作であった」

■4月3日                   【髙石あかり祭】傑作「アポロの歌」読み解き

#アポロの歌 (終)ひろみから見た1話が描かれる。あのとき彼女もこの残酷な手塚世界の神に会い、選択を問われ、たとえ記憶を黄泉の国に置いてでも昭吾といたいと微笑んでいたのだった。すべてがつながった。封じられた記憶の壁を想いだけが突き抜け、二人をつなぎ合わせてしまう物語だったのである。

昭吾を失いたくないと嘆く、ドラマ史に残るような女王シグマの叫びを見ながら(髙石あかりの表現がスゴイ!)、最後は手塚「火の鳥」各章のように、愛が悲しみとともに昇華していくエンドなのだろうと俺はなかば諦めていた。二人はたとえば「高い空の上で、原子となり混じり合う」のだろうと。しかしそこで終わらなかったのである。

最終回の転生には「先生」という大きなキーワードが加わった。画面には登場しないがこれは優しき大学教授/歌手シグマの心あるマネージャー/レジスタンス闘士を救う隠遁者の池内博之だ。彼はこの残酷な手塚世界において、常に迷える者をレスキューする庇護者だった。

逆に母を奪う愛人/歌手シグマを束縛する強欲プロデューサー/合成人の邪悪な執政であるふかわりょうは、常に愛の迫害者だった。(――ふかわは日本SF映像史上空前のハマリ悪役だろうw――) 。

ふかわりょうが出てこないこの最後の転生で、庇護者のレスキューがあったならば。二人は今度は、あるいはいつかは、残酷な運命のくびきを解いてみせるかもと物語は示唆してみせたのである。この胸にサムデイである。すばらしい。

Tverに残っている1/2/3話を見直すと、全ての意味がカチカチとつながっていき心が震える。リアルタイムで全てをつないでいくのは難しかったと改めて思うが、都度都度も俺は十分に感動していた。昭吾とひろみはたしかに何度も残酷なテズカ神を超えてみせたのだ。「手塚作品の映像化最高傑作」というツイートを見たが、二人が彼を超えていくなら、創造神テズカも本望だろう。すばらしい。傑作。拍手。◆







■4月4日                    BCの遅い春

降ったりやんだり天候不順のBC、ようやく春らしくなってきたかな。図書館の桜が咲いていた。


 町の銘木マグノリアもようやく満開。例年より1週間遅かった。LUMIX14mmいい画角。

去年枯れ芝をはがし種をまいたミックスクローバー畑は、無事冬を越し元気にモサモサと茂っている。ということは定着したのだ、うれしい🙂 LUMIX14mmこういうショットで写り絶妙だなー。ほどよい被写界深度とボケと。

■4月4日                 高感度高いクラシックTV

#クラシックTV 名ベーシスト/大アレンジャー亀田誠治の巻。亀田さんの奇をてらわぬ王道な才能はモーツアルト由来という話が実に面白かった。そして好きな曲がかかると口パクでノリにノッて歌っちゃう鈴木愛理さんがいいよねえ。本当に歌が好きなんだなと思う。好感最高級です。 

■4月5日                   俺たちの陶芸技術は空っぽ

【陶芸教室】3年ぶりに奥様と陶芸教室に入った。前回初歩1では丼を形作れるところまで行けたものの分厚く重いのが難だったので、初歩2の今回は壁と底を薄く軽くするという明確な目標を持っている。

…なのだが、 前回のおさらいとなる茶碗づくりすら全然できない。ここから壁を高く薄くしたいのだが、手指のどこにどう力を入れたら上に伸ばせるのかコツがさっぱり掴めないのだ。あれれと思ってるうちに波打って、さらにフォームが崩れていく。あれれー。 

奥様も同様に苦戦していた。俺たち気分はもう中級者だったのだが、体感したコツは3年で空っぽになっていた。これじゃ初歩1に差し戻しだな、いやーダメだったねえとしょんぼり帰宅した。ハア。まあ7週間ある。頑張ろう。


■4月6日                        差別者たちのオフェンシブさ

#ETV特集 「フェイクとリアル 川口 クルド人 真相」。冒頭ケバブ屋に乗り付けいきなり動画撮影する男の異様な行動から始まり、なにが起きているのかを全編明確に提示する内容だった。ああいう行為を形容する言葉を思いつかないが、英語ではオフェンシブと言われる。攻撃的侮辱性というか。 

「デマを発信する人々はみんなジャーナリストになりたいんですよ」という識者の見立ては、取材するNHKに向けられるダイレクトな敵意からもなるほどである。TBSとNHKは嘘の力に報道で対抗しはじめた。ジャーナリズム頑張れ、頼みます。

■4月6日                      親戚もぼやくトランプ時代

イングランドから親戚が来訪したのだが、話題はトランプのことで持ちきりであった。公職で働く彼女は米カの当局との連携で働いてるのだが、アメリカの当局とは将来最悪これまで通り連携できなくなるかもしれないと。公共の破壊以外のなにものでもない、トランプ政権。 

お客を案内して近所を散歩する。野鳥公園に最近トリが少なくて、あまり見せるものがなかったな。いるときはカワウソとかいるんだけどね。民家に1本見事な桜。

トランプの関税政策担当のNスペは、あまりの身勝手さに聞くに耐えんので(キャスターは反論できない立場なのだろう)文字で読んだ。「重要なのは、アメリカ人を最優先にし、世界がアメリカをサポートするシステムを作ることです」って、物腰穏やかなトランプ級狂人だな。 

トランプ政権は『アメリカ中間層の給与が上がらないから、世界が同時に貧乏になりアメリカに富を寄越せ』って言ってるわけで、ネオ帝国主義としか言いようがない。中間層苦しいのは日本のほうだよ。アメリカ人を最も搾取してるのはアメリカの富裕層だろう。貿易を鈍化させ、富の総量が減る中一国だけ富むわけがないではないか。その逆は成り立って、アメリカが冨んできたのではないか。

トランプの政策で困らない人はいない。こんなことが続けられるはずがない。日本は米国工場増やしますだとかもっと武器買いますだとかの妥協をしないでほしい。 

■4月7日                      髙石あかりという役者の面白さ

#ベイビーわるきゅーれエブリディ 最近髙石あかりばかり見ているのだが、驚きの好作品揃いである。この殺し屋杉本ちさとは「JK」ともアポロのあかり/歌手シグマともまったく違うことに驚いた。髙石あかりは演技がうまいというより、どのキャラも自然と彼女に内在してるように見え、その表現力がすばらしく高いのだ。こんな人だったんだと好ましい意外性を感じさせるような魅力が多様で、その出力が大きいのだ。驚き顔もぶすっとした顔も出力高く早く面白い。

戦闘中のこの無機質な真顔もスポーツ選手のような集中を感じさせ面白い。カルチャー評論紙「共犯新聞」主筆がベビわる映画版を評し、「高石あかりの新しさ、過去の俳優から圧倒的に更新されているのは、セリフまわしの斬新さ」と書いていた。表情や仕草も本当に新鮮だと思う。コメディをやれば伊藤沙莉より面白い。こんな女優は見たことないと感じるくらいなレベル。

かわいい殺し屋二人組という設定だけなら、たとえば海外の美人殺し屋モノと同じなわけだが、しっかりめの殺人請負会社に属し、内規に従い懸命に働く若者たちの青春譚としてこのドラマはとてもいい。

ちさとは会社の人たちともコミュニケートでき、コミュ障のまひろをカバーする。予告によればその絶妙なバディ感が、後半はちさとが営業に回され離れることで崩れていくらしい。面白いなあこのドラマも。映画がヒットしてるらしいのも道理である。

「わたしの一番最悪なともだち」の鍵谷美晴が #髙石あかり だった。Wikiを見て気がついた。それで俺は「アポロの歌」初見でこの子知ってると思ったのだった。そうだったか、なるほど、さすがはNHK。

■4月8日                 中望遠レンズがほしい


42.5mmの単焦点レンズに興味が湧き、ズームの42mm固定でグローサリーを撮ってみる。いいかも(EM10m2+LM1442mm)。

そういえばトランプが俺は食品価格を下げた(嘘)という文脈で、「グローサリーとは、あれだ、袋にモノを詰めるあれのことだ」と言ってて爆笑した。当たり前だろう、何言ってんだアメリカの進次郎ww 

レジはたまに見る長髪のアジア系兄ちゃんだったのだが、スキャンした品をベルトにそっと置くこいつの仕事がていねいなんで俺は感心し、「君ていねいだねえスバラシイ」と話しかけた。すると「心がけてます、気づいてくれてうれしいです」と、返事までいい。お前は昔の偉い日本人労働者かと思った🙂 

42mmの中望遠やっぱりいいな。ちょっと離れた場所の人物がきれいに写る。ほしい。


■4月10日              毎日のトランプニュースが信じられない

#ニュース7 「トランプ適当関税で、リーバイスのジーンズを縫う最貧国レソトの繊維産業経営は数ヶ月で行き詰まる」。ひどい話だよ。トランプが別荘に行くのに使ってるジェット機代(1回340万ドルだそう)で、この工場全従業員の給料1年分くらいなのではないか。チャーター機で別荘に行くトランプの異常無駄遣いは許し、彼が正当な貿易を壊すことはあらあらと看過するアメリカ人が、もはや信じられない。

#NHKニュース 「日本にテスラ専用チャージャーないのが #非関税障壁 だ」とトランプ政権に言われてるらしい。そんな無茶な。金をかければ上級市民は買うとTesla専用充電網を一気に提供したのがマスク最大の才気・賭けだったろうが、日本は国民の税金でやれと? www3.nhk.or.jp/news/movie.htm… 

日本はこんな無茶に応じないでくれ、頼むから(自民政権と外務省は応じるんだろうなあ🙁)。#NHKニュース は昨日のトランプの言葉をちゃんと伝えてほしい。『どの国も電話してきて、俺のケツにキスしながら交渉を請い願い、なんでもします、なんでもしますサーって言ってるよ』。 

■4月13日                  【髙石あかり祭】ベビエブも大傑作であった

#ベイビーわるきゅーれエブリディ 最終回の1つ前。「てめえら人間じゃねえ。たたっ斬ってやる!」という台詞を思い出す展開にもらい泣き。脳天気なハッピー二人組が運命の歯車に挟まれ抜け出せず真っ逆さま、これは現代の「傷だらけの天使」だな。すごいよ。最終回どうなるのだろうと見るのが怖い。

#ベビエブ 最終回。勤め先の指示で二人が小悪党をサクサクと殺していく序盤はそういう、殺しは単なる仕事で呵責を覚えることはない不思議な世界の話なのかなと思ってたのだが、徐々に「てめえら人間じゃねえ。たたっ斬ってやる!」となっていくドラマなのだった。後半はまるで「傷だらけの天使」のように心動かされた。イヤー最高の、「アポロの歌」前年の大傑作であった。なぜTwitterがこのドラマの感想で持ちきりになってないのか分からない。Tverってそんなに利用者いないのだろうか。

■4月15日                80年代YAMAHA池袋東ショップの思い出

ブログ『80年代YAMAHA池袋東ショップの思い出』轟音パンクながらレコードデビューまでこぎつけた、わがバンドの回顧夜話往復書簡。

当時ヤマハの有力店はいいバンドを発掘し、コンテストEastWestを通じ店から送り出すという使命と理念を持っていて、サザンオールスターズがその最成功例だった。池袋東ショップは俺たち若きバンドに、考えられないくらい親切にしてくれた。ヤマハと社会に余裕があり、 アマチュアと若者に優しい時代だったんだと思う。 EastWestも今はもうない。

優しかったヤマハ池袋東ショップに、一度くらい挨拶に行けばよかったと思う。Twitterに書き残しておけば、あの人たちにいつか届くかもしれない。

■4月15日                     日本庭園開園

庭のさくらんぼの花が咲き始めたので、ロックガーデンの冬用覆いを外した。うーんいい感じ。石庭と灯籠があるんですうちの庭。(LUMIX GX9+14140)

2025/04/14

80年代YAMAHA池袋東ショップの思い出

(轟音パンクながらレコードデビューまでこぎつけた、わが80年代バンドの回顧夜話往復書簡)

 
  (ごきげんダンサー/Abnormal Stripper, 1982:
筆者サカタ(左)とバンドやってたペナペナguitar久保元宏の評論サイト「共犯新聞」より)

ハッピーバースデー久保くん。おとといはテラも happy birthday to you too。このYAMAHA池袋東ショップの店頭ライブはほんと懐かしい、バンド解散以降初めて聴いたかもしれない。カセットと詩集のキットを通販してたとき、このテイクを何十回もダビングしたなー。

【YAMAHA池袋東ショップの思い出】

どういう流れからだったのか、俺たちは地元三多摩からだいぶ離れたYAMAHA池袋東ショップからコンテストEastWestに出るようになり、全面的に支援してもらったんだよね。俺たちの曲「戒厳令の街」を愛する志村けんみたいな店長格のおじさんと、梶芽衣子みたいな女性マネージャー、そしてEastWest担当のヒゲのチーフ格が目をかけ推してくれた。

スタジオを使わせてくれ、レコーディングしてくれ、楽器を修理してくれ、この録音の土曜午後の店頭ライブに何度も出してくれた。クスクス笑いながら通り過ぎる池袋女子高生の脚を止めようと燃えたな。

(注:当時ヤマハの有力店は、いいバンドを発掘しEastWestを通じ店から送り出すという使命と理念を持っていて、サザンオールスターズがその最成功例だった。池袋東ショップもアナーキーなど名のあるバンドを多数輩出していた)

(「パレスチナの憤り」)

ビクターの千駄ヶ谷スタジオでサザン担当エンジニアに「パレスチナの憤り」のデモテープを録ってもらったのもYAMAHA池袋からの紹介だったろうし、あのテープで世界が大きく広がった。

美大の連中と知り合ったのも、EastWest池袋代表の同期として日芸のバイタ(Vita)と仲良くなったからだ。日芸や武蔵美の学祭に呼ばれ、そこからインディーズの覇者アレルギーとつながり、東海道サマーツアーに同行できた。その後のバンド人生が決まっていく時期だった。あれほど大人の世話になったことは他になかった。

彼らのためにも中野サンプラザのEastWest決勝に進みたかったけど、俺たちは地区大会を勝ち上がりつつ渋谷エピキュラスの東京大会止まりだった。バンドも店のスタッフもガックリと落ち込んだな。あれって振り返るとほんとバンドの甲子園だよね。



翌年「パレスチナの憤り」をひっさげ、同時出場の聖飢魔IIを破り(笑)マツダカレッジコンテストに勝ち名を上げレコードデビューとなるのは池袋の彼らも見てたろうから、少しは喜んでもらえたかもしれない。マツダを勝ち勢いがあった頃、一度くらい池袋に挨拶に行けばよかったと今は思う。当時は分からなかった。YAMAHA池袋東ショップは今は音楽教室だけになってるそうだ。

     ---------------------- 
久保制作の映像はジゴロと、対照的に土着的フォークダンス風ディスコ民の風景。俺たちはその中間あたりにいたダンサーだったんだろう。激しい曲が増えたバンド後期にはやらなくなったRC的な軽みのある曲で、この歌が好きだと言ってくれた人も多かった。イージマの歌がよかったことをよく覚えてるんだけど、演奏もいいね。
 
(GtトモサカタBa池上DrテラダヤVoイージマGt久保)
アブストを聞くと、このアレンジ、フレーズをよく俺たちは思いついたなと思うことが多い。俺のギターでいうとBメロのリフがカッコいいし、歌に合いの手を入れるオカズもギターソロも、えっと思うほど大胆だ。今なら自意識過剰であんなワイルドなソロは弾けないな。怖さ知らずの若さがある。楽器の音もとてもよくて、テラのドラム音も深く気持ちいい。さすがヤマハで機材がよかったんだろう。ギターは映像にも映ってるグレコ・ブギーかな。
 
最後の長い長い長いギターソロ合戦も大胆というか、なんであんなことをやってたのか今となっては意味がわからない(笑)。池上ウォーキングベースがカッコいい。そこにトランプが延々映ってる映像の意図もわからんが、しかしほんと大人のいまから見た自分たちの若さに打たれたよ。英訳もよくできている。ハッピーバースデー、テラと久保。Keep On Rockin In The Free World!

ドラマーテラ👍 久しぶりに聞いたけど、すごくイイ! おとぼけなシャリからワイパーみたいに~のメロディとギターのリフが見事だ。ワクワクする。最後のギターソロとブギウギリズム。ストーンズかツェッペリンか?笑 歌メロディのバリエーションがすごいね、マジで。
すごくイイ。大胆というワードが出てきたけどサビの大胆な王道ぶりが気持ちいい。このコミカルというか軽さ後期も持っていればよかったなと思う。清志郎や加藤和彦、ディランとかはシリアスとコミカルの絶妙なバランス感覚があったよな。

そう、後期はロケットのような轟音バンドになっていったよねえ。それで行けるところまでは行ったと思うけど、ふわりと浮遊するような巡航もできたらよかったよね。当時から軽い曲は「失われたヒヤシンス」しかないとセットリストづくりに悩んでたもんな。

作曲者guitarクボ:後期アブノーマル・ストリッパーのリリック&コンポーザーとして、寺田谷さんのご指摘は反省しています。アブストのインテリのみなさんはすでにお気づきでしょうが、久保は軽い外見ですが、実は誰よりも暗く重い。そこが欠点でした。

サカタ>YAMAHA池袋東ショップは今は音楽教室のみになってるそうだ。  
↑ ■1980年代前半は、『ヤマハ池袋店』とゆービルで、1階に広い楽器売り場があって、たぶん2階にスタジオがあった。で、1階の店舗ではインストア・ライブを何度もした。
 
そのスタジオのあるフロアにヤマハがバンドを10~20ほど集めてミーティグ(?)のようなことをしたことがあって、 その時ヤマハの人が「埼玉県和光市のパンクバンド、アナーキーも、ここヤマハ池袋店から出たバンドだけど、同じパンクバンドとしてくくられるアブノーマル・ストリッパーは歌詞が違う。アブストの登場は、日本のパンクバンドをアナーキーから次の段階へ移行させた」 と、解説してくれた。
この「ヤマハの人」がサカタが言うところの「志村けんみたいな店長格のおじさん」なのかもしれない。
  
久保が発行していたバンドビラ
「共犯新聞」。ネットで今も継続中。
次回のライブのフライヤーを彼らに配ると、そこに書かれていた「ロックは解放をめざす!」とゆーキャッチ・フレーズに対しいかにも音楽業界人という感じのヒゲ男爵が、「ぼくらの時代は、”ロックはバリケードをめざす”がキャッチ・フレーズだったんだよね。」と、つぶやいた。 もちろん私はそれを知っていて、だからこそ、それを更新するキャッチ・フレーズを作ったのだ。
 
全大全共闘が主催したコンサート『ロックはバリケードをめざす』は1969年10月28日に東京・お茶の水の全電通会館ホールで開催され、遠藤賢司、からっぽの世界 ジャックス早川 義夫、バレンタイン・ブルー(はっぴいえんど 風街ろまん - 1971年11月20日はっぴいえんどの前身)、ブラインド・レモン、ジェファーソンなどが出演した。我々、アブノーマル・ストリッパーは、それら のバンドの後継であり、同時に更新する存在である気負いが、「ロックは解放をめざす!」とゆー私の言葉に結実したのだった。それはサカタの〆の言葉 「Keep On Rockin In The Free World!」から1mmもズレてはいない。 
若い女子店員2人が、我々が渋谷のライブ・ハウス『屋根裏』だったかに出演した時に観に来てくれたよね。なぜか、彼女たちとベース池上が仲良かった。
>イージマの歌がよかったことをよく覚えてるんだけど、演奏もいいね。  
↑■飯島が歌詞ごとに表現を変えて歌っているのは、丁寧に聴き込むほどに分かる。つまり、歌詞を深く理解していたんだね。裏声ギリギリの声色で「俺は たいした 奴じゃないが」と歌うのは忌野清志郎っぽいが、毒舌フレーズではダークに突き放して歌っている。そして、それぞれが魅力的に融合している。

>マツダを勝ち勢いがあった頃、一度くらい池袋に挨拶に行けばよかったと今は思う。当時は分からなかった。

↑ ■優しいサカタらしい気付きだが、そう言われてみれば、その通り。 だが、さらに振り返れば、アブノーマル・ストリッパーは、とゆーか、私は、バンド時代の4年間で、「俺は お前に 別れを告げよう」を曲がり角ごとにやった。その最初が、このYAMAHA池袋東ショップで、さらにM♂D♀KI=戸田康司、ライブ・ハウスの目黒キャット・シティ、ジャガタジール、最後にはアブノーマル・ストリッパーそのものなど&など。 だから「ごきげんダンサー」は、その後の私の裏切りを予言、もしくは宣言した曲と聴くこともできる。いつかサカタが書いていたように、「久保は優しくて、同時に残酷だ。」ってことだ。
 
歌詞「別れを告げる」は、のちの曲「お前は亡命者」にも出てくる。今から俯瞰すれば、「お前は亡命者」ができたから、もう同じテーマの「ごきげんダンサー」は同じライブで演奏する必要が無くなった、とも考古学的に分析することも可能だ。

そう「志村けんみたいな店長格のおじさん」が、アブストの歌詞に深く共鳴してたおじさんだね。梶芽衣子おばさんも同様だった。もう一人ラガーマン的体型で口ひげのダンディな、EastWestを仕切るおじさんもいて、それが「髭男爵」かもしれない。みんな学生運動の世代だった。日本ロック第一世代に俺たちの歌が強く響いていた。

渋谷エピキュラスでヤマハ東京?主催のアマチュアバンド合同演奏会があって、そのライブ盤もYAMAHAが作ってくれたな。当時パンキーだったレベッカも収録されていた。音が深く伸びがあるフュージョンタカナカ向け楽器だったYAMAHAの楽器を使うロックバンドなんて皆無だったのに(笑)、考えられない親切さだった。EastWestも今はもうない。ヤマハと社会に余裕があり、 アマチュアと若者に優しい時代だったんだと思うよ。

そう、池袋東ショップにはTV局女子アナのようにかわいらしい店員が二人いたことも思い出した。屋根裏に来てくれたことは覚えてない。女にモテる池上が対応し て、俺たちは話す機会がなかったのかもしれない。きれいなお顔も思い出すな。デジカメの時代だったら、あのなつかしい店と彼女たちの写真も残っていただろうねえ。

とにかくあの店のみんなからまるでスターの卵のように愛されていた。あれほどよくしてもらったのにEastWest二度目の敗退でスパッと縁を断ち切ってしまった自分たちの行動が今となっては謎で、だからマツダ優勝後に挨拶くらいしに行けばよかったと思うわけなんだけど、
 
> その後の私の裏切りを予言、もしくは宣言した曲と聴くこともできる

久保の最後の別れの曲「空中ピラミッドの生活」に結実した It's All Over Now、もう終わったことだぜ的な若きロックンローラーの残酷な潔癖さが、バンド全体にあったのかもしれないね。「すべてが駄目になる今夜/すべてをゲームだと思い/空中ピラミッドで生きている/ぼくの歪んだ才能」と歌ったあの頃。

ラママ大森さんにも世話になった。共に
企画したオールナイトはすごい面子だった。
有頂天、あがた森魚、ゼルダ、筋肉少女帯、
町田町蔵、アレルギー宙也etc etc。
作曲者guitarクボ:寺田谷@ドラマーが「このコミカルというか軽さ後期も持っていればよかったなと思う」と指摘してくれたように、 確かに「初期」1981年に作ったこの曲と、「後期」4年後の曲やステージングは、まるで変った。 
1984年12月30日の澁谷ラ・ママでのアブノーマル・ストリッパー企画のオールナイトイベント『共犯GIG~ノンセクトラジカルパーティー』を終えた後、 私はラ・ママの若大将=大森常正から事務所でふたりっきりになった時に、「アブノーマル・ストリッパーは最近、ザ・スターリンや筋肉少女帯に寄り過ぎている。」と言われた。 

それは、苦言とアドバイスが混じった苦い言葉だったんだけど、そのヒントが「ごきげんダンサー」にあったとは、私は今年の誕生日まで気が付かなかった。大森さんにとって我がバンドが特別だったから、語ってくれたのだろう。 

その大森さんの進言を私はいまだに忘れていないのだから、その言葉と自分の表現とのシンクロの位置をまったく新しい次元に定めようと悩んでいた。 それでも当時の私は、まだ&まだ、「フリクション・シアター」や「空中ピラミッドの生活」など推進力あふれる曲を作り続けていたから、大森さんの言葉は保留のままだった。 一方の大森さんは、自分の言葉の延長に、ザ・イエローモンキーを見出し、育てたのだろう。(注:大森常正氏はイエローモンキーのマネージャーにして事務所社長)
 
これらは表現という、正解のない宇宙でのできごと。

2025/04/06

【まとめ25年3月後半】Kindleマンガの才能たち

「理想のカメラバッグを入手」「高石あかりのシグマ王」「カナダの東アジア系」「AIの面白さ」「日本語学習のいま」

■3月14日                  英語を学ぶ面白さ

#ss954 今週もキニマンス塚本ニキさんの英日解説が力強かった。国際女性デーに寄せた国連事務総長のスピーチ等を解説したのだが、acceptable/win/defy/demandといった言葉が持つイメージを豊かに伝えてくれる。言語好きらしいチキさんの反応もいい。 youtu.be/r8-Rr2KZ1MQ?si…

外国語を学ぶ面白さはこうしてイメージが広がるところにあるわけで、こうしたレクチャーがNHK等で広がってほしいなと思う。

俺は森川葵見たさにNHK『バズ英語』をたまに見るのだが、現代英語圏の流行を紹介しつつ都度都度の表層的な流行紹介にとどまり現代性が薄い。キニマンス塚本ニキさんは侵襲的なエロ広告に対する苦言がバズり、今週まさにミソジニーな人々からのバックラッシュ攻撃を受けていたわけで、現代女性の最前線にいる。彼女のような人の英日レクチャーを聞くことには、英語圏から見た現代日本という視座に触れる大きなメリットがあるわけである。お願いしますよ @NHK_PR

■3月14日                トランプ鎖国

アメリカの永住資格者が再入国できずという報が次々に入る。もうトランプアメリカは鎖国なんだな。

うちもアメリカ産品は極力買わないと方針が決まった。しかしスーパーへ行くと冬場のカナダでは採れない農産物とか難しい。もともと温かい南から野菜を、北からはお金をのギブ&テイクで暮らしてたわけで、なんでこんな不毛なことをせねばならんのかとバカバカしい。


■3月16日                         理想のカメラバッグを入手

【新カメラバッグ】カメラ用インナースリーブを収める手頃なショルダーバッグが見つからず長年探してたのだが(カナダではAmazonにも手頃なものがない)、たまたま入ったユニクロでサイズ完璧な新製品バッグを発見し買ってきた。これは相当にいいな。軽くて撥水だし。やった🙂

歩きながらカメラをさっと取り出しサクッと撮れる。ポケットもたくさん。容量に余裕があるので、ズームを付けたメインカメラと単焦点のサブを持ち歩けるかもしれない。こうして使い方を思い巡らすと楽しい。

カナダではスマホを入れ背中に背負う小型スリングバックか、ラップトップを入れる大型メッセンジャーバッグに需要が二分されていて、ショルダーバッグというものが絶滅している。Amazonにすらこのサイズのものは一つもないのだ。ほんとに10数年ぶりのショルダーバッグ入手である。日本へ行くたびに探してもいたのだ。ユニクロがそこを汲んで新製品を出してくれていたのである。うれしい🙂

■3月16日                  子守のトトロ

土曜の夕方子守を頼まれてしまい、俺一人だったのでトトロを流してなんとかこなした。甥の息子くんはもう何度も見ていてネコバスが好きらしいので、娘が小さな頃俺が作ったネコバスを見せてやる。しかし久々に見たが最後はやっぱり泣けてくるなw トトロ、トットーロ。

トトロの英語版は吹き替えがよくないんだよね。トトロの成功で北米でジブリの名が高まり、これ以降の作品の吹き替えの質が格段に上がったんだよね。「千と千尋」の英語版とか素晴らしかったので。

■3月17日                     カナダ最古の会社が破産

【ハドソンズベイ】来週にも閉業と報じられた、カナダ最古の企業であるハドソンズベイ百貨店(創業1670年、徳川家綱の時代!)へ行ってきた。奥様はこういうローカル店はなるたけ利用してたのだが、やはり百貨店というのは今どきお客が少なすぎる。閉店セールをやっていても元値が高いのでお買い得感がないもんなあ。 

前回来たときショックを受けたのはこの光景で、腕時計のショーケース1つにつき1点のみ時計が飾られていた。あまりにも寂しい。商品というよりも、たとえ売れずともショーケースを空っぽにするわけにはいかないという「寂しい事情」が飾られているようなものである。

子供の頃は町にベイだけじゃなくいくつもデパートメントストアがあったと彼女が思い出す。俺が育った長野もそうだったな、デパートがいくつもあった。残ってるのは東急だけだ。

台所用品売り場にはジャパニーズナイフという棚があり、常に人だかりができていた。見ればアメリカの会社が「日本の鋼」で作ってるらしく、別に和包丁ではない。しかしデコボコな打ち出し(風?)の背とダマスカス風な刃の紋様に只者ではない感があり、売れてるようでした。

このジャパニーズナイフの一角はほんとめっちゃ日本アピールしてたな。剣道は鋼使わないだろ竹刀だろw このシリーズは「ブラックサムライ」というらしい。和包丁感はまったくないのだが、まあよし。 

カナダ人にとってベイといえばこのストライプの毛布が伝統なのだそう。英国の出先機関としてネイティブ民から毛皮などを買う搾取交易の材料にこのカラフルな毛布が使われたのだそうだ。もう手に入らないのだからと奥様は記念に1枚購入した。歴史の一枚なんだな。さよなら、ベイ。

■3月17日                         ホットスポット大団円

#ホットスポット (終)いやーよくできた大団円だが山本耕史が不吉…と思ったらあんなんで、最後までほんと楽しかった。ずっと俺は笑顔のままだった。バカリズムのドラマを見ると、こんな世の中なんだからドラマはこういう楽しいやつを見ていたいなと思う。ありがとう高橋さんとみんなたち。 

■3月19日                 高石あかりのシグマ王

#アポロの歌 ⑤いやー髙石あかりシグマ王すごい。昭吾に語りかけながら、気持ちの高まりとともに歩くスピードが上がるのだ。見ていてドキッとする。たじろいだ昭吾が位置を変える。舞台演劇にはこういうダイナミズムがあるのだろうと思った。演出されているのか、自然と出るのか、髙石あかりすごいな。

愛を知りたがる合成人シグマ王の、すべての瞬間から目が離せない。愛がわかったわと自信ありげな顔と、やっぱり分からないという苛立ちが交錯する。めくるめく彼女の姿と奇妙な抑揚の声で、人間とは愛とはという手塚治虫の問いが投げかけられてくる。いやーゾクゾクが止まらないな。

そして「人間とは、愛とは」のこの章の答えが、バシンと突きつけられる。愛が悲しみとともに昇華されていくこの感じは、「火の鳥」でも何度も繰り返されていたなと思った。輪廻転生の物語なのも同じだ。手塚治虫らしい残酷さなのだ。最後は見ていて感極まった。すごいですわこのドラマ。




■3月20日               カナダの東アジア系

ユニクロバッグを買ったときの店員さん。ユニクロは商品のテーストから自然とそうなるのか、店員がみなアジア系でカワイイなあと思う。日本で買い物しているような気持ちにさせてくれる。この写真が撮れてうれしい(EM10m2、ON1 Preset: Kodak Tri-X400) 

Twitterで、日本人には東アジア系というアイデンティティありやなしやという話が流れていた。カナダで暮らす俺には当然ある。カナダのユニクロで感じるのはまさに東アジアフィーリングで、中華スーパーや韓国スーパーも好きだ。

俺は韓国スーパーのほうがより文化が近いホーム感を感じる。中華より静かだし。「パラサイト」がオスカーを取ったときや「愛の不時着」を見てるときは、あれ面白いですよねと韓国スーパーのレジのおばちゃんに話しかけてしまった。相手は見てなくて「え? え?」となってしまったが。

うちの奥様も東アジア人には親近感を覚えていてすぐに仲良くなる。中国本土と香港人のハーフでカナダ生まれの友人女性がいて、この人が来るとアジア系はやっぱり二世でも俺は付き合いやすいなあと思う。無駄なジョークとか言ってこないし、こっちも言わなくてもいいというかw 気を張らなくて済むのだ。

■3月21日                         AIの面白さ

#こねくと で昨日池澤春菜さん(言語化能力すごい方!)が語ったAIツールの面白さと活用法はどれも合点がいくことだった。検索語も不明な曖昧な概念を検索してもらう/ニュースをまとめてもらう/メモから文章のたたき台を構成してもらうetc、使い方は無限大というお話。つまり「自分がやらなくてもいい仕事は、工夫してAIに任せれば楽しい!」ということである。

俺ももう半年ほど調べごとやブログCSSの調整は全部Gemini/ChatGPTにやってもらっている。池澤春菜さんは「AIはインターネットという広大な図書館の司書さんとなってくれる」と言っていたがほんとその通りで、Googleを使う頻度が激減する。

ある賢さを持った可塑性の高い道具をどうやって利用してやろうかと考えること自体が面白いのだ。自分が大昔MS-DOSの時代にPCを使い、たちまちハマったのと同じ知的興奮がある。

俺は毎日なにかしら英文を書いていて、文意は伝わるのでそのまま出してもいいのだが、AIに添削してもらうとたしかにより文章がクリアーになる。文章スタイルが変わるのはイヤなのでそれをたたき台に、もう一度自分の文に書き直す。このAIリライトは文法上の気付きもあり非常に勉強になる。こっちから照明を当てるとより要点が伝わるとか、受動態にすると文が活き活きするということが外国語では多いわけで、それを見せてくれる個人コーチなわけ。疑問点は自然文で聞くことができる。チューターとして役立つことは間違いない。英語独学時代にこれがあったら死ぬほど使ったことだろう。

しかし使い方で学びは得られるとはいえ学生がこれを課題でやれば、ラクをするだろうし評価する先生は困るよなーと思う。教職の方たちが腹を立てるのも道理である。AIは人類の知識の集積なわけで知識を返してくれるのはいいんだけど、その他の倫理的な線引きが限りなく難しい。

■3月22日                楽天性なくさぬ峰なゆか

昨夜眠れずKindleでマンガを読んでいた。『アラサーちゃん』で有名な峰なゆかさんが妊娠期を綴る、『わが子ちゃん』①が実に素晴らしかった。心身ともに大変な妻よソーリーと過剰なほど気遣い頑張る夫というのは、うちもそうだったと懐かしい。 

峰なゆかさんは『AV女優ちゃん』『アラサーちゃん』も楽しんだ。線がヘナヘナの独特な絵と、楽天性欠かさぬ感性がマッチしておりホントすばらしい。夫婦別姓否定派の理不尽さも、女性への横暴のクソさも、彼女にこう描かれると誰もがプチっとキレるほどよく伝わるなと思った。 

■3月23日                   日本語学習のいま

奥様が日本語を練習したがっていて、いまどきネットにいい教材があるのではと探したら、やはりNHKが「やさしい日本語」という好教材を作ってくれていた。アニメで短いスキットを見て、語彙・説明・練習・応用と効率的に学習を進めていける構成がいい。俺が見た日本語教材でベストだと思う。nhk.or.jp/lesson/en/less… 

奥様が昔いろいろ買ったテキストは難解というか、量的にも質的にも毎日数時間ハードワークしなければこなせないような非現実的な内容だった。言語テキストというより学術書という感じの内容で、こんなものが初級学習者に役立つはずがない。外国人向け日本語教育って遅れてるんだなと思ったものであった。

ムスメが使っていた日本語能力試験(JLPT)のテキストのほうが道案内だとか内容はまだ実践的だったが、あれも漢字が読めないと使えないので教師の介助がいる。日本で働く外国人は現場で必要な語彙を音で覚えてるのだろうが、日本語教育分野は漢字という高すぎるバリアーを超える方法をいまだに見いだせていないのだろう。

NHKの「やさしい日本語」は短いアニメスキットの絵と音が学習のベースとなっている。うちの奥様も日本で暮らしていたので、これくらいの会話は耳で聞けばわかる。その語彙と「甘くて」という活用を、ひらがなを主に、説明文は英語で教えてくれるのが良いと思うわけ。漢字習得や日本語の説明を読むことにブレインパワーと時間を割くのは非効率的過ぎる。俺自身がNHKのスキットものを使い、徹底して効率を追い求め英語を学んだのでそう思うのだ。

■3月24日                      Kindleマンガの才能たち

 AmazonのKindleで石黒正数『ネムルバカ』というマンガを読んだ。この人は短編のアイデアが素晴らしい作家で、長編連作はこれで初めて読んだが、学生寮で同居するパンクなルカ先輩とやること見つからぬ後輩というバディものでとてもよかった。 

『ネムルバカ』ネタバレになるので詳しくは書けないが、ルカ先輩は大学で俺とバンドをやってた友人を思い出させた。「裏切られたい友情を/あちこちにでっち上げ」「すべてが駄目になる今夜/すべてをゲームだと思い」という歌詞を彼は最後に書いたのだが、そういうカッコよすぎるルカ先輩だったのだ。 







#KindleUnlimited ではすごい才能のマンガ家を多数発見している。林麦(バク)という、同人作家らしい方の作品は【全部!】よかった。これは地球を守る美少女ロボット『さよならロボットハニー』 。絵のみずみずしさとセリフのテンポ感は只者ではない。天才同人? amazon.co.jp/%E3%81%95%E3%8…

林麦(バク)『百合と団地と超能力』『デンセツノ魔キュウ』。コミケで販売してる的なことが各巻末に書かれている。なるほどコミケとはこういう才能に出会い、それを独占所有することができる場所なのかと一発でそのイベントの魅力がわかったくらい、彼のマンガは素晴らしいのであった。

■3月26日                     アポロの歌が一番おもしろい

#アポロの歌 6話。輪廻の運命に降り回されていた昭吾の行動が定まっていく。見ている俺も昭吾という男の気持ちにぴたりとフォーカスが合っているなと思い、今更ながら「なんでこんなくだらん男にひろみは尽くすのか(ゲンナリ」と思った1話を見直した。輪廻の登場人物が1話でみな登場してたんだな。

そして1話の昭吾、ああいうマンガ的なトラウマ振り回すスネオはくだらん、ひろみ尽くす必要ナシ! という気持ちに変わりはないが、あの彼が6話にはシグマのために行動しているという物語の説得力がすごいなあと思ったのだった。2話と3話も見直そう。 

ちなみに昭吾のお母さんは、「仮想儀礼」でなんとも言いようがなく情けない被洗脳信者麻子をやっておられた河井青葉さんである。アポロ1話でもなんとも言いようのないダメ母がめちゃくちゃうまい。男を迎えにパンツ丸出しで廊下に出てきちゃうところなんか、また麻子さんだと俺は笑ったw いまNHKを含めても「アポロの歌」が抜群だろう、TVドラマで。

■3月27日              バンクーバーの桜

所用でバンクーバー・ダウンタウンへ。バラード駅の桜が少し咲いていた。今年は寒いんだけど、そういう季節だったか。(GX9+LUMIX20mm) 

バンクーバー行きの無人トレインでは先頭の運転手席が空いていた。ヨシこれは写真撮らないと。LM14140よく写るなあ。 

バラード駅からウォーターフロントまで。領事館に行ったのだが、あそこはなぜかエレベータに表示がないので、何度行っても何階かわからず迷う。どこかの大使館の人に聞いたら7階だと言われた。9階だったよ! 

都会にはコートを着たカッコいい職業女性が多い。まあ男がそういう格好をしていてもなんとも思わないので、単に働く女性の姿に弱いんだな俺は。パン屋の売り子ガールの休憩姿にもときめいた。(GX9, 20mm, PZ1442) 

■3月29日                     ライオンズゲートブリッジ

用事でノースバンクーバーへ。行き先はスタンレーパークから海を渡る、あのライオンズゲートブリッジの真下であった。すごい風景。雨でもカメラを取り出し撮らずにおれぬ。

■3月30日                大友克洋と浦沢直樹

#漫勉 いやすごかったな今回は特に。俺は浦沢直樹をデビュー前から知っていて、大友克洋チルドレンが出てきたすごいなと思っていた。その彼が大友体験を語り分析し描いてみせ、大友がうれしげに見ているという時間の素晴らしさ。こんな番組は日本にしか作れない。字幕をつけNetflixに出してほしい。 

■3月30日                       10年越しにあのすごボーカルを発見

シャキーンズのボーカル樹木さん @kuramotomitsuru から新たな手がかりを得て、Eテレ「ザ・シャキーンズ」で衝撃的なボーカルを聴かせてくれたACKOさんのバンド外人部隊にたどり着けた。ELO、10CCといった英ロック風味をたたえた素敵バンドだ。そしてついにACKOさんのボーカルが聴けたカッコイー! 見た目もクール!◆お願いMr.デール 

こっちの曲は「#シャキーンズ のテーマ同様」あとから炸裂するACKOボーカルが効いている。この声がなんでYoutubeでヒットしてないのか、世の中わからん。俺はグリムスパンキーやAdoよりACKOボーカルのほうがはるかに心ビリビリくるな。◆外人部隊『GET BACK』 

■3月31日                  春まだ浅いBC

超久々の晴れたサンデー。隣町ポートムーディの朝市へ行くついでに桜を撮ろうと思ったのだが、今年は寒いのでどこもまだ2分3分という感じだった。柔らかな光に公会堂のアーチが美しい。古い駅舎のよう。(GX9+LM1442)

公会堂の裏側はホールになってるらしく、こちらも円形が美しい。いいデザインだな。朝市はうちの娘が毎週ボランティアで手伝っている。たまに御駄賃で卵を1カートンもらったりしている。 

■3月31日               東芝の充電池

Aiwaのカセットプレイヤーで英語の独習をはじめた90年頃に買った東芝の充電池が、ついに無反応になってしまった。カセットはもう使ってないが、時計や懐中電灯で30年以上働いてたわけである。ご苦労さまであった。日本から持ってきたものが、少しずつなくなっていくな。