「傑作『アポロの歌』読み解き」「差別者たちのオフェンシブさ」「親戚もぼやくトランプ時代」「毎日のトランプニュースが信じられない」「ベビエブも大傑作であった」
■4月3日 【髙石あかり祭】傑作「アポロの歌」読み解き
#アポロの歌 (終)ひろみから見た1話が描かれる。あのとき彼女もこの残酷な手塚世界の神に会い、選択を問われ、たとえ記憶を黄泉の国に置いてでも昭吾といたいと微笑んでいたのだった。すべてがつながった。封じられた記憶の壁を想いだけが突き抜け、二人をつなぎ合わせてしまう物語だったのである。
昭吾を失いたくないと嘆く、ドラマ史に残るような女王シグマの叫びを見ながら(髙石あかりの表現がスゴイ!)、最後は手塚「火の鳥」各章のように、愛が悲しみとともに昇華していくエンドなのだろうと俺はなかば諦めていた。二人はたとえば「高い空の上で、原子となり混じり合う」のだろうと。しかしそこで終わらなかったのである。
最終回の転生には「先生」という大きなキーワードが加わった。画面には登場しないがこれは優しき大学教授/歌手シグマの心あるマネージャー/レジスタンス闘士を救う隠遁者の池内博之だ。彼はこの残酷な手塚世界において、常に迷える者をレスキューする庇護者だった。
逆に母を奪う愛人/歌手シグマを束縛する強欲プロデューサー/合成人の邪悪な執政であるふかわりょうは、常に愛の迫害者だった。(――ふかわは日本SF映像史上空前のハマリ悪役だろうw――) 。
ふかわりょうが出てこないこの最後の転生で、庇護者のレスキューがあったならば。二人は今度は、あるいはいつかは、残酷な運命のくびきを解いてみせるかもと物語は示唆してみせたのである。この胸にサムデイである。すばらしい。
Tverに残っている1/2/3話を見直すと、全ての意味がカチカチとつながっていき心が震える。リアルタイムで全てをつないでいくのは難しかったと改めて思うが、都度都度も俺は十分に感動していた。昭吾とひろみはたしかに何度も残酷なテズカ神を超えてみせたのだ。「手塚作品の映像化最高傑作」というツイートを見たが、二人が彼を超えていくなら、創造神テズカも本望だろう。すばらしい。傑作。拍手。◆
■4月4日 BCの遅い春
降ったりやんだり天候不順のBC、ようやく春らしくなってきたかな。図書館の桜が咲いていた。

町の銘木マグノリアもようやく満開。例年より1週間遅かった。LUMIX14mmいい画角。
去年枯れ芝をはがし種をまいたミックスクローバー畑は、無事冬を越し元気にモサモサと茂っている。ということは定着したのだ、うれしい🙂 LUMIX14mmこういうショットで写り絶妙だなー。ほどよい被写界深度とボケと。
■4月4日 高感度高いクラシックTV
#クラシックTV 名ベーシスト/大アレンジャー亀田誠治の巻。亀田さんの奇をてらわぬ王道な才能はモーツアルト由来という話が実に面白かった。そして好きな曲がかかると口パクでノリにノッて歌っちゃう鈴木愛理さんがいいよねえ。本当に歌が好きなんだなと思う。好感最高級です。
■4月5日 俺たちの陶芸技術は空っぽ
【陶芸教室】3年ぶりに奥様と陶芸教室に入った。前回初歩1では丼を形作れるところまで行けたものの分厚く重いのが難だったので、初歩2の今回は壁と底を薄く軽くするという明確な目標を持っている。
…なのだが、 前回のおさらいとなる茶碗づくりすら全然できない。ここから壁を高く薄くしたいのだが、手指のどこにどう力を入れたら上に伸ばせるのかコツがさっぱり掴めないのだ。あれれと思ってるうちに波打って、さらにフォームが崩れていく。あれれー。
奥様も同様に苦戦していた。俺たち気分はもう中級者だったのだが、体感したコツは3年で空っぽになっていた。これじゃ初歩1に差し戻しだな、いやーダメだったねえとしょんぼり帰宅した。ハア。まあ7週間ある。頑張ろう。
■4月6日 差別者たちのオフェンシブさ
#ETV特集 「フェイクとリアル 川口 クルド人 真相」。冒頭ケバブ屋に乗り付けいきなり動画撮影する男の異様な行動から始まり、なにが起きているのかを全編明確に提示する内容だった。ああいう行為を形容する言葉を思いつかないが、英語ではオフェンシブと言われる。攻撃的侮辱性というか。
「デマを発信する人々はみんなジャーナリストになりたいんですよ」という識者の見立ては、取材するNHKに向けられるダイレクトな敵意からもなるほどである。TBSとNHKは嘘の力に報道で対抗しはじめた。ジャーナリズム頑張れ、頼みます。
■4月6日 親戚もぼやくトランプ時代
お客を案内して近所を散歩する。野鳥公園に最近トリが少なくて、あまり見せるものがなかったな。いるときはカワウソとかいるんだけどね。民家に1本見事な桜。


トランプの関税政策担当のNスペは、あまりの身勝手さに聞くに耐えんので(キャスターは反論できない立場なのだろう)文字で読んだ。「重要なのは、アメリカ人を最優先にし、世界がアメリカをサポートするシステムを作ることです」って、物腰穏やかなトランプ級狂人だな。
トランプ政権は『アメリカ中間層の給与が上がらないから、世界が同時に貧乏になりアメリカに富を寄越せ』って言ってるわけで、ネオ帝国主義としか言いようがない。中間層苦しいのは日本のほうだよ。アメリカ人を最も搾取してるのはアメリカの富裕層だろう。貿易を鈍化させ、富の総量が減る中一国だけ富むわけがないではないか。その逆は成り立って、アメリカが冨んできたのではないか。
トランプの政策で困らない人はいない。こんなことが続けられるはずがない。日本は米国工場増やしますだとかもっと武器買いますだとかの妥協をしないでほしい。
■4月7日 髙石あかりという役者の面白さ
#ベイビーわるきゅーれエブリディ 最近髙石あかりばかり見ているのだが、驚きの好作品揃いである。この殺し屋杉本ちさとは「JK」ともアポロのあかり/歌手シグマともまったく違うことに驚いた。髙石あかりは演技がうまいというより、どのキャラも自然と彼女に内在してるように見え、その表現力がすばらしく高いのだ。こんな人だったんだと好ましい意外性を感じさせるような魅力が多様で、その出力が大きいのだ。驚き顔もぶすっとした顔も出力高く早く面白い。
戦闘中のこの無機質な真顔もスポーツ選手のような集中を感じさせ面白い。カルチャー評論紙「共犯新聞」主筆がベビわる映画版を評し、「高石あかりの新しさ、過去の俳優から圧倒的に更新されているのは、セリフまわしの斬新さ」と書いていた。表情や仕草も本当に新鮮だと思う。コメディをやれば伊藤沙莉より面白い。こんな女優は見たことないと感じるくらいなレベル。
かわいい殺し屋二人組という設定だけなら、たとえば海外の美人殺し屋モノと同じなわけだが、しっかりめの殺人請負会社に属し、内規に従い懸命に働く若者たちの青春譚としてこのドラマはとてもいい。
ちさとは会社の人たちともコミュニケートでき、コミュ障のまひろをカバーする。予告によればその絶妙なバディ感が、後半はちさとが営業に回され離れることで崩れていくらしい。面白いなあこのドラマも。映画がヒットしてるらしいのも道理である。
「わたしの一番最悪なともだち」の鍵谷美晴が #髙石あかり だった。Wikiを見て気がついた。それで俺は「アポロの歌」初見でこの子知ってると思ったのだった。そうだったか、なるほど、さすがはNHK。
■4月8日 中望遠レンズがほしい


42.5mmの単焦点レンズに興味が湧き、ズームの42mm固定でグローサリーを撮ってみる。いいかも(EM10m2+LM1442mm)。
そういえばトランプが俺は食品価格を下げた(嘘)という文脈で、「グローサリーとは、あれだ、袋にモノを詰めるあれのことだ」と言ってて爆笑した。当たり前だろう、何言ってんだアメリカの進次郎ww
レジはたまに見る長髪のアジア系兄ちゃんだったのだが、スキャンした品をベルトにそっと置くこいつの仕事がていねいなんで俺は感心し、「君ていねいだねえスバラシイ」と話しかけた。すると「心がけてます、気づいてくれてうれしいです」と、返事までいい。お前は昔の偉い日本人労働者かと思った🙂
42mmの中望遠やっぱりいいな。ちょっと離れた場所の人物がきれいに写る。ほしい。
■4月10日 毎日のトランプニュースが信じられない
#ニュース7 「トランプ適当関税で、リーバイスのジーンズを縫う最貧国レソトの繊維産業経営は数ヶ月で行き詰まる」。ひどい話だよ。トランプが別荘に行くのに使ってるジェット機代(1回340万ドルだそう)で、この工場全従業員の給料1年分くらいなのではないか。チャーター機で別荘に行くトランプの異常無駄遣いは許し、彼が正当な貿易を壊すことはあらあらと看過するアメリカ人が、もはや信じられない。
#NHKニュース 「日本にテスラ専用チャージャーないのが #非関税障壁 だ」とトランプ政権に言われてるらしい。そんな無茶な。金をかければ上級市民は買うとTesla専用充電網を一気に提供したのがマスク最大の才気・賭けだったろうが、日本は国民の税金でやれと? www3.nhk.or.jp/news/movie.htm…
日本はこんな無茶に応じないでくれ、頼むから(自民政権と外務省は応じるんだろうなあ🙁)。#NHKニュース は昨日のトランプの言葉をちゃんと伝えてほしい。『どの国も電話してきて、俺のケツにキスしながら交渉を請い願い、なんでもします、なんでもしますサーって言ってるよ』。
■4月13日 【髙石あかり祭】ベビエブも大傑作であった
#ベイビーわるきゅーれエブリディ 最終回の1つ前。「てめえら人間じゃねえ。たたっ斬ってやる!」という台詞を思い出す展開にもらい泣き。脳天気なハッピー二人組が運命の歯車に挟まれ抜け出せず真っ逆さま、これは現代の「傷だらけの天使」だな。すごいよ。最終回どうなるのだろうと見るのが怖い。
#ベビエブ 最終回。勤め先の指示で二人が小悪党をサクサクと殺していく序盤はそういう、殺しは単なる仕事で呵責を覚えることはない不思議な世界の話なのかなと思ってたのだが、徐々に「てめえら人間じゃねえ。たたっ斬ってやる!」となっていくドラマなのだった。後半はまるで「傷だらけの天使」のように心動かされた。イヤー最高の、「アポロの歌」前年の大傑作であった。なぜTwitterがこのドラマの感想で持ちきりになってないのか分からない。Tverってそんなに利用者いないのだろうか。
■4月15日 80年代YAMAHA池袋東ショップの思い出
ブログ『80年代YAMAHA池袋東ショップの思い出』轟音パンクながらレコードデビューまでこぎつけた、わがバンドの回顧夜話往復書簡。
当時ヤマハの有力店はいいバンドを発掘し、コンテストEastWestを通じ店から送り出すという使命と理念を持っていて、サザンオールスターズがその最成功例だった。池袋東ショップは俺たち若きバンドに、考えられないくらい親切にしてくれた。ヤマハと社会に余裕があり、 アマチュアと若者に優しい時代だったんだと思う。 EastWestも今はもうない。
優しかったヤマハ池袋東ショップに、一度くらい挨拶に行けばよかったと思う。Twitterに書き残しておけば、あの人たちにいつか届くかもしれない。
■4月15日 日本庭園開園
庭のさくらんぼの花が咲き始めたので、ロックガーデンの冬用覆いを外した。うーんいい感じ。石庭と灯籠があるんですうちの庭。(LUMIX GX9+14140)
