2011/12/21

日記「1学期の通知表」

「レイソル修業あるのみ」「昔の日記読み」「欝なクリスマス準備」「悲しい輪廻」

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■11/12/11(日) □ 1学期の通知表
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萌の中学最初のレポートカードが帰ってきた。俺もMも成績など気にしちゃいないのだが(萌が各科目で自分がやってることを理解していればそれでよい)、成績は思ったよりよかった。

しかし各科目に対する生徒自身のコメント欄があるのだが、ここに萌はなんと、「問題が的外れ(数学)」「教科書のコピーばかりで有意義ではない(科学)」と書いていた。―――うわ。俺とMが宿題を見て家で言ったことそのまんまだ。俺たちが各科目の指導についてどう思ってるか、先生にモロにバレてしまった(汗)。

子供が学校や教師に盲従せずある程度批評的になるのはいいのだが、親の思想が安易に感染ってしまうのはそれはそれでよくない。しかもそれを人に伝えられてしまっては超マズイ。ほんと俺もMも冷や汗もので、こういうことは先生に言ってはいけないと萌に諭す。子供の前でしゃべることは、親もほんと気をつけないといけません。



しかし10月くらいまでは萌の宿題が本当に多く終わらなくて、一緒に手伝いながらひいひい言っていたのだが、3者会談で先生に宿題量の相談をした時点からガタっと減った。あれ以降1時間を超えたことがないと思う。これは俺の苦情が効いて宿題の量が減ったわけではなくて、あのとき以降クラス時間中先生が萌の課題進捗に目を配り集中させ、家に持って帰る課題の量が減るよう指導してくれたんだろう。ありがたい。助かった。

こないだクリスマスコンサートのときにFNのお母さんと話したのだが、FNはいまだに2時間かかっているそうで、宿題があるからろくろく親子の時間が取れないと嘆いていた。それは先生と相談したほうがいいですよ、相談すれば子供の負担を減らす方法はきっとなにかありますよと、萌のケースを詳細に教えアドバイスしておいた。しかしFNの担任は宿題が多くて評判の先生だそうで、相談しても無理かもしれないとお母さんは気弱げ。そういう教師のさじ加減で子供の生活が大きく左右されるというのは倫理的に間違ってると俺は思う。お母さんはとにかく担任と協議し、FNのクオリティオブライフが宿題のためにどれほど劣化しているかを訴えるべきだ。

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【坂の上の雲】203高地の攻防、高橋英樹がすごかった。歌舞伎や旅芝居を見る快感を極めた感がある。それにしても戦争。あんな寒いところに行くだけでも嫌なのにそこで戦うなんて地獄の沙汰で、死んで死んで死んで最後は肉弾戦。戦争は本当に無茶苦茶だ。言葉を失うとはこのことだ。

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■11/12/13(火) □ レイソル修業あるのみ
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【クラブW杯:柏・サントス】組織プレイでは柏が大きく上回り、しかし相手のシュートが馬鹿げてるほどすごかったという試合だった。柏がシュートを打つには最後のディテイルの技術がわずかに足りない。しかしわずかだ。何度も何度も攻めていけばわずかな違いが掴めるはず。若い攻撃陣が相手との間合いをどうやって取り、いかに短い時間で正確にやるべきことをするか感じ取れば、シュートは打てるはず―――と期待したのだが、後半出た北嶋と澤も含め、ついに点は取れなかった。
kaizokuhide: 毎日の小テストを一生懸命がんばっている柏レイソルと、試験の前だけポイントを押さえて高得点を取っているサントス。そんな感じがして、非常に腹立たしい。けどこれがサッカー。対応せねば

たしかにそんな感じのゲームだった。取れたのは酒井のヘッドの1点のみ。酒井は欧州のどんなクラブに行ってもやっていけるだろう。

これほどメンタルが鍛えられた柏でも、勝負どころでほんの僅かボール処理を早くしようとしてタッチがブレてしまう。だがそうしないと取られてしまう。修業あるのみだな

バルサもこうして攻めて攻めて、そして点をしっかり取るんだろうな。今まで見たトヨタカップの南米代表より弱かったような気がする。それとも柏が強かったのか。

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■11/12/16(金) □ 昔の日記読み
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補聴器調整で婆様を専門店へ送る。これでかれこれ10回目である。「心ゆくまで調整してもらえるのよ」と婆様は喜ぶが、何度調整しても納得いく音がせんと言ったほうが実情に近いのではないだろうか。

しかも先週と今週はなにか新しい付属品をトライするはずが2回とも不良品で、完全な無駄足となった。「なんだその壊れてますまた来週というのは、ガキの使いじゃないんだぞ」と運転手の俺は怒るのだが、婆様本人は平気。気が長い。補聴器の調整が出る前に天寿をまっとうするかもしれない。

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思い返すことがあって昔の日記を引っ張り出す。大学を出た頃の日記を読むと、センスは今と変わりないけどアタマ悪いなあオレと思う部分が多い。この頃もう少し賢ければ、当時入りたかった世界にも行けただろうな。俺が今ぐらいの知的レベルに達したのはレコードデビューしたバンドで苦労したこの時期だろうと思っていたが、それよりずっと後、もっといろんな奴らとバンドをやりいろんな人と出会った後だったんだなと改めて認識した。

しかし自分の日記というのは面白い。読み始めると面白くて止められず、夜中まで読み続けてしまう。忘れていたことも本当にたくさんあって、胸がドキドキする。烏山・吉祥寺での青春が甦る。

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■11/12/17(土) □ 欝なクリスマス準備
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クリスマスの飾りをするのかと思ったらMが重箱の隅掃除を始め、俺がちゃんとやってなかったと激怒モードに入ってしまった。いややっとけと言っといてくれればちゃんと時間を調整してやっといたのだが......(言い訳)。

クリスマスというのはまったく大変な行事で、大量のプレゼントを考え探し買わなきゃならないし、遠方へは送らなきゃならないし、家事を済ませてないとこうして怒られるし、どの家でクリスマスディナーを食べるとか誰を呼ぶかとかで毎年紛糾するし、初年度からずっと俺は、カナダのクリスマスは大変だという思いしかない。

萌になにかいいプレゼントを買ってやれるときだけはうれしいが、もう iPhone だの PS3 だのといった高価なものしかほしくない年頃なので、今年なんかほんとにプレゼントが思いつかないしな。Mはブーツだとか服を買ってやるそうだが、俺はなにもいい案がない。よわった。

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■11/12/20(火) □ 悲しい輪廻
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用足しとクリスマスショッピング。萌と一緒に久しぶりにペットショップに行ったのだが、ハムスターを触り手にとり喜んでいる。萌はもし可能ならクリスマスプレゼントでペットが一番ほしいわけで、うちはアレルギー持ちの家族がいるので猫は無理としても、限定されたスペースで生活するハムスターなら飼えるんじゃないかと思う。だが、あとでMに聞いてみるとやはりハムスターもアレルギーの原因となるのだそうだ。残念。



7歳くらいのボーイズ2名がペットショップにいて、ハムスターやウサギを叩いたり巣箱を持ってひっくり返したりしていたぶっていた。俺が見かねて「ヘイ何やってんだよ、そんなの嫌がるに決まってるだろ」と小声で叱責するとすぐに逃げていったが、しばらくすると戻ってきて同じことをする。

いったい親はどこにいるのだと見渡すと、小さな気弱そうなおばあちゃんが遠くから口出しせず2人を見守っていた。これを見てなんとなく、ああ親が養育放棄状態の子供らなんじゃないかなと想像してしまった。こういう子供らは自分たちも暴力を受けて育ったのかもしれない。

自分が親となって他の子供やその親と知り合うと、馬鹿は遺伝するとつくづく思う。馬鹿な親は自分の子供の成長度合いなど気づかないので放置し、子供らは言葉を覚えるのも社会規範を学ぶのも普通より遅くなる。そして身につけた言葉やモラルの質自体が劣る。暴力的な親からはこうして暴力的な子供が生まれ、そのまた子へと悲しい輪廻をつないでいくのだろう。嘆息。

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