志賀高原・お猿の温泉の麓の温泉街山ノ内町、ここにある古い味噌屋が母の実家なのだが、その家の現当主であるイトコとその姉がお盆中ムスメ萌を連れ、石畳の古い温泉街を案内してくれた。
車が通るのが信じられないような道。いい景色だなあ。道の左側はすぐさま切り立った山。気と行動がやたらと早いイトコはこの死ぬほど細い道を車でブイーと駆け抜け、ハイここで降りて観光! とあたりを歩くという超高速ツアーを敢行したという。
ジェットコースターのような目まぐるしさと流れるような弁舌に、娘は笑いっぱなしだったとのこと。「なんでそんなにガイドがうまいの」と驚くと、「ねえ。誰にでも取り柄はあるもんよねえ」とイトコ姉も笑ってたそうだ。姉も面白いやつなんである。
町を流れる夜間瀬川、左がいちばん古い渋の温泉街、奥が志賀高原となる。子供の頃湯田中の親戚に泊まると、夜「ホタル見に行くぞ」と夜間瀬川へ連れて行かれた。なつかしい風景。滝となって流れ込んでるのは、温泉の排水だろうか。
◇ ◇ ◇
そうかそうか楽しかったかと、俺はイトコにお礼のメッセージを送った。
「K、昨日は渋温泉を超高速案内してもらったムスメがすごく楽しかったって、どうもありがとう。Kの案内のうまさとS姉の掛け合いに超笑ったと言ってたよ」
『また遊びにおいでって言ってあるから。パパは山ノ内に来ても悪い事しかしないから、歴史も景色も全然わからないからって説明しといた』
「いやだから俺は子供の頃お前をいじめたことなどないんだよ、記憶違いだって。しかし渋温泉とかほんと行ったことないわ」
『ムスメは千尋の神隠しのモデルになった建物や公衆浴場や古い街並みを興味深く見てたよ。親子で大違いだわ』
「おまえ俺がこうしてていねいに礼を言ってるのになんだその言い方は(笑)。ああ湯田中渋を歩きたいな俺も。大人になるまで気づかなかったよ。ほんとサンキュー!」
■8月16日 戦争を知らない子供たち
#昔はおれと同い年だった田中さんとの友情 だいぶ少なくなった気がするが、今年もNHK終戦ドラマがあった。戦中派がほとんどいなくなった今、戦争を知らない子供たちだったタイガース沢田研二と岸部一徳がそれぞれのやり方で、反戦の気持ちを見せている。
続く米軍従軍写真家 #グランパの戦争 は、今年も力のこもった終戦Nスペだった。大学教授が慰安所の写真に共感できない、あなたは孫だから感じ方も違うだろうがと、どこに向いてるのかよく分からぬ不快感を示す。撮影意図に関わらずあの写真は男たちと国家を糾弾している。共感や評価など持参した彼女も求めていないと思った。
「日本の戦争と平和論からは、誰が殺したのかという観点が欠落している」というツイートがあった。たしかに。このあいだ初めて米軍の関東上陸作戦図を見て、もしあれが実行されていたら双方どれほどの死者がと慄然とした。それを避けるという言い分による原爆投下なのだから、無為な抵抗と引き伸ばしをした日本政府と軍部も米軍と同等にとんでもないのだと改めて思った。
慰安所の写真に対するあの大学教授の苛立ちもそう。写真を撮ったグランパの加害性にだけ向いており、女性たちにそうさせた日本政府の加害性には向いていないように感じたのである。
■8月16日 屋根裏の宝探し
長野のおばあちゃんちに帰省中のムスメが、屋根裏の物置に上がり俺のレコード棚を見つけて掘っている。すでに音楽好きの19歳甥に盗掘されさほどいいのは残ってないはずなんだけど、名盤があった。Yes only love can break your heart とコメントが添えられていた。 (なんともいえぬこの表情🙂)レコードだけじゃなく俺と奥様が須坂に住んでるときやってた千曲川下り用のライフベストなんてものを見つけていた。なつかしい。もしあのゴムボートが転覆していたら、あのペラペラなライフベストはちゃんと浮いてくれたのだろうか。疑わしい。
さらにはバンド時代のものも大量に掘り出していて、レコード発売時に初対面の写真家にあれこれ不自然なポーズをつけられた宣伝用写真なんてものが出てきた。恥ずかしい(笑)。カナダに帰国するときは、全部持って帰ると娘は言ってます。娘が撮るおばあちゃんちの写真はいつもいい。猫たちの写真ばかりなんだけど、俺たちがあの家でのんびりと過ごす、夏休みの無駄ですてきな時間そのものが写っている。
■8月18日 自転車で歯医者
サタデーモーニング。久々の快晴だったので、アポのあった歯医者に自転車で行った。劣化した詰め物の取り替えで、ちょっと痛かったがささっと15分で無事終了。よし。PL5+MZ1442で撮った快晴の朝が美しい。OLYMPUS PL5に合わせるズームはやっぱり10年以上のド定番M.ZUIKO 14-42mm II Rがいちばんいいのかも。
■8月18日 昔のメロドラマ
昨日映画「ひまわり」を見たのだが、ボンキュッボンの峰不二子ってソフィアローレン体型なのかなと思った。時代的にも。そして記憶喪失ものや田村正和の悲恋ものの大本はこの映画なのかもしれないと思った。音楽も含めた哀愁のすべてが。
田村正和のメロドラマってこのイメージです。このシーンは覚えてるなあ。◆過ぎし日のセレナーデ ~大人の恋~Ⅳ youtu.be/wsOqQ5gKrwg?si… @YouTubeより
■8月19日 親戚来訪
今日は盛り沢山なサンデーであった。親戚の来訪を受け「将軍」や東京の娘の話をしたり、子供を案内して庭の野菜を摘ませたり。
親戚の若い夫婦は #Shogun にどっぷりハマり絶賛していた。日本人から見てもあの武士道解釈は目からウロコで面白いよと話すと大喜び。彼らはマリコの日英通訳のすごさにも気づいていた。
マリコは按針の粗野と虎永たちの蛮人蔑視を常にリアルタイムで毒抜きし訳す。親戚夫妻はそれを「検閲」と呼び絶賛していた。日本語が分からない視聴者にもそれが伝わる脚本になってるところがほんと秀逸なんですわ。You don't need to know にはしびれたよね。エミー賞取ってほしい。
■8月19日 クラシックカーショー
GX9+MZ9-18mmのマッチングよく、すばらしいツヤ |
そして夕方、町で年に一度町でやってるクラシックカーショーへ。イギリスの車がきれいだなと俺は毎年思う。MGってもう新車は作ってないんだろうなと思ったら、中国資本のアジア向け自動車ブランドとして残ってるとのこと。見た感じ普通のトヨタ・ホンダみたいなデザインになっているけれど。EVも作っていて、それはテスラ風だった。クラシックな形の車って作れないんだな。
カッコいい少年がモデルのようにフレームに入ってくれ、広角のMZ9-18mmをつけていき正解だった。このレンズは暗い超広角だからボケないが、抜けがよくてLUMIX GX系と合うのである。去年の京都でもいい写真をたくさん撮らせてくれた。
かたやアメ車はやっぱりポップだなーと思う。この赤白の1955年式シボレーなんて、普通のカラーで撮った写真なのにポップなイラストピンナップみたいに見えるじゃないですか。うちの町がカリフォルニアみたいだなと思った。
古いナンバープレートなどが売ってる売店カーを眺めると、カナダ人にもルート66への憧れがあるんだなーとわかる。
毎年写真を撮るのが楽しいカーショーである。このイベントを前回は買ったばかりのGX85(GX7mk2)で撮ったのだが、発色が今一つだなと悩んでいた。GX9の色はすこぶるよい。Standardで惚れ惚れする色が出る。MZ9-18mmはワイド感を出してくれ、GX9のセンサーからアメリカのポップな色がどんどんと飛び出してきた。
■8月20日 AI Copilotの便利さ
英文を書くときはAI文法チェックにかけてるんだけど(冠詞の抜け等に気づく)、Windowsに #copilot というAIツールがある(最近入った?)ことに気づき、ためしに自分のツイートを入力してみたら日本語ではていねいな文体に、英訳を命じたらするすると英訳してくれた。こりゃ便利で困っちゃうな。
■8月22日 巨大飛行機の引退
第二次大戦期の米巨大プロペラ機が、カナダBCの航空博物館に入るため最後の飛行を行ったというニュースがあった。ゆっくりと飛ぶ動画が完全に宮崎アニメ。最後はおなかに30tの水を取り込み山火事に投下する仕事を行っていたそうだ。いつかこの博物館に行ってみよう。 aeroflap.com.br/ja/gigante-hid…■8月22日 かわいい悪女
昨日「スクールオブロック」を見たのだが、名コメディエンヌ、アダムスファミリーの悪女ジョーン・キューザックが校長で、酔うとスティービーニックスになっちゃうというこれまたかわいい役で笑わせてもらった。この美人で、悪女をやっても笑えるという味は日本の女優には少ないよなー。松本若菜さんがそうなるかも。
■8月18日 はしゃいでる自民党
NHK #ニュース7 は毎日自民総裁選をトップニュースにしている。自民党と一緒に党内ムードで大騒ぎしている。どの候補はどういう人で、もし彼ならば日本がどうなるのかという解説がないNHKニュースは報道ではない。
某映画サイトのお試し中でいろいろ映画を見てるのだが、「ワンスアポンアタイムインハリウッド」の天才子役がすごい。あどけない日本の子役とはぜんぜん違う完璧な仕上がり。他のガールズたちも irresistable、抗いがたい魅力に満ちている。きれいだなあと恐れ入ってしまう魅力をビシビシ打ってくる。
そしてシャロンテートがいる映画だったとは知らなかった。彼女とブルースリーがハリウッドにいる時代という構図に唸ってしまう。その次代感と、シャロンのあまりの irresistible さに終始気持ちが震え、そしてその気持ちに応える映画なのだ。これぞ映画的体験だなと思った。いつまでも特攻と女子高生とかの設定でやってる場合じゃないだろう日本映画。
見る前はディカプリオとブラッドピットという人気者配役にそそられなかったのが、二人は輝くように美しいガールズと対比される中年男であり、彼らも実によかった。かつて「LAノワール」でハリウッド署の刑事役を務め、犯罪者を追い戦後まもなくのLAの闇をかけずり回った自分のゲーム体験とも重なる快作だった。
■8月24日 グリーンブック
本日は「グリーンブック」。贅肉男と仏頂面というこのパッとしないポスターが象徴するような序盤だったのだが、一気見してしまった。やはり力ある映画は力あるなあと思う。今年の甲子園でぶつくさ言う人々は、昔の南部の連中と同じことを言う。「差別じゃなく伝統なんだ」。
■8月25日 高円寺の阿波おどり
それぞれの連が独特の振り付けを披露しており華やか。なんといういい顔なのみんな。娘は入りたくてしかたなかったそう。左の膝を振り上げた女性のカッコよさは金メダルでしょう! 五輪のバトミントンや卓球でも感じる、細くて超声の高い日本女性の美が阿波踊りにはある。
しかし俺は90年頃高円寺で3年働いたのに、阿波踊りを見た記憶がない。土曜の帰宅時にはやってたはずだが、週末が忙しい肉体労働だったのでクタクタで見に行く気がしなかったのかな。それにそもそも娘と奥様が笑うように、俺はただただモノのありがたみの分からぬバカモノだったんだろう。
【動画】高円寺阿波おどり(24/08/24)。娘は日曜も行きまた3時間見たそう。6時間は見すぎだと思うが、我々もこの動画は何度も見てしまった。Enchanting、魅惑のおどりです。 まだ歩けない路傍のベイビーが踊るシーンもあり(8:15-)youtube.com/watch?v=uuHt-M…
■8月27日 LUMIX 35-100mmをゲット
それでサイズが1/3の1442mm級なので、ほんとに気軽に町中でスナップできる。よしよし希望通りという感じです🙂
LUMIX GX9とLM35100。いい色、いい写り。35mm(pic 1/2)は、目で見た対象物の大きさとEVFで覗いた大きさがこうして完全に一致していて、とても撮りやすい。
60~75mmの中望遠は、他の望遠を付けてるときも好んで使う距離なのだ。
■8月29日 ハンサムなハチドリ
新たに2羽のハチドリがうちの常連となり、ほっそりしたきれいなやつの写真を撮れた。アンナハチドリというらしい。食事中は体が小刻みに振動してるのだと写真を撮るとわかる。静止した2枚目がまあハンサム。眉毛があるのだわ。(GX9+LM35100、2倍クロップ)
LUMIX 35-100mmはレンズISの効きがよく、ブレやすいPL5で一番ヒット率の高いレンズとなっている。写りもいいし、日常生活では(大事にしてる)GX9よりPL5につけて持ち歩くことも多くなるかも。これまで使ってた標準ズームLM1442とほぼ同じ大きさで100mmが撮れるんだから、やはりこれは楽しいレンズです。
天候不順でパッとしなかった夏の終わりにようやく晴れて、EM10m2にLM35100をつけて久々に自転車で走る。なるべく知らない道を選び住宅地を通っていくとぱっと開けたところがあって、あ学校だと気が付いた。なぜ学校と分かったんだろうと景色を眺めると、大きな建物と陸上トラックかとなる。これは学校の象徴セットだよね。