2005/08/25

日記「イトコボーイズに夢見心地」

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■ 05/08/03(水) 14:01:11 □ JK家のプール
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 朝から掃除をしていると昼過ぎに隣のJK家プールから水音がまた聞こえてきて、窓から覗いた萌がKTが泳いでいるよと興奮する。これを隣から眺めているだけというのは酷な話なので、JKにお願いして俺と萌もプールに入れてもらった。カナダの個人家プールは、こんな5x5m程度の小さなものでも深いところはきっちり2mあり、足がつかず恐ろしい。BVのところとおんなじ。ダイビング用なんだろうか。入る際萌にライフベストを着けるよう、JKとCLがかなり怖い顔で俺に推奨していたが、ここは確かに子供用のプールではないのである。萌はライフベスト着用の経験がないので浮き輪で入ったが。

 15分ほど泳いだら萌が満足したので、後は水に入っちゃ駄目だぜと言い含めて俺は家に戻り掃除を続ける。JKっていい人なんだけど、プールに浮かんで昼間からビールをかっくらってガッハハハと笑っているもー絵に描いたようなカナダのおっさんなので、何を話せばいいのか全然分からん (^-^;。まあ実を申せば近所の家はみんなガハハといってるのであって、うちだけが違うんだけど。

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■ 05/08/05(金) 10:00:43 □ Cliffhanger クライミングジム
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 今日からニコチンガムもなし。もう禁煙して1月を超えたのだが、タバコ吸いたさは実はここ1週間くらい前よりも強くて、ニコチンガム1日2個でも不足を感じるくらいなのである。7年も前にやめたMでもいまだに吸いたいことはあるのだそうで、まことタバコ中毒というものは根深い。肉体よりも精神的な依存なんだろうか。あまりそのことを考えないようにして過ごしている。普通のガムを噛んだら助けになるかなあ。

 夏休みでうちに滞在しているERも連れて、今日はクライミングジムへ行く。兄貴のBTは運動が嫌いなので留守番となる。BTは自分でも「生まれる家を間違った」と言ってるのだが、親父SCそっくりの 185cmx80kg 級のボディを持ちながら、スポーツ一家内のスポーツ嫌いで困っているらしい。

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 ◆13:23 Cliffhanger クライミングジム。Tomb Raider のララそのものの格好となった萌はERの手本を見てからいくつかの壁にトライする。かなり高いところまで見事に登り拍手。


だがじきに疲れてしまった。昼飯抜きゆえ萌のエナジーが枯れたせいもあるが、クライミングジムというのはやはり5歳には無理があるなあと思った。登ること自体は楽しくとも、それしかないのでよほど熱中しないとやがて飽きてしまう。壁を蹴ってロープにぶらさがってフリーハンドで降りるといった楽しみを覚えたらまた別だと思うが、このアクションが初回の萌には理解できなかったし(俺はクライミングのライセンスがないので手が出せなかった)。

 これは本格的なスポーツで楽しいのは間違いないが、楽しむにはルートを策定してチャレンジするスポーツマインドと、ロープにぶら下がっても壁に叩きつけられないだけのボディコントロールが必要で、敷居はそれなりに高いと思う。小児が定期的に楽しむような遊びではなさそうだ。

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 晩飯後ベースを持ってきたBTとジャムを試みたのだが、やっぱBTやMKは「Zep の Black Dog のイントロ」とか「ジューダスプリーストの△■□★のリフ」など、先生に教わったかっこいいリフ以外は何もできず、1曲通して弾ける曲は1つもないらしい。基本コードも知らないので曲を教えてジャムすることもできない。こういう子供だましの音楽教授法をやって金をとる教師というのはほんと腹が立つ。「これができるようになったよ」と弾いて見せられる曲は増えても、ベース&ギターを弾く力は1年前からまったく伸びていないのである。

 目に見える成果(=レパートリー)が上がらないと音楽教師は金を稼げないのかもしれんが、本当にやる気があるなら、もっと簡単な曲を1曲弾き通させてコードと構成を理解させるとか(1曲完璧に弾けると飛躍的に応用力がつく)、子供に音楽を教える方法はいくらでもあるわけで、要は手抜きなのだ。

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■ 05/08/06(土) 10:27:40 □ イトコボーイズに夢見心地
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 夏の最盛期が過ぎ涼しくなってきた。日は差してるので午後はそれなりに暑くなるだろうが、今は高原の朝という感じ。

 萌はうちに長期滞在してるイトコボーイズ(小学生)たちの仕事を手伝って朝から遊ぶ。会話を聞いていて気付いたのだが、萌はたとえば「Don't do that! You can do this instead!」とイトコたちとほぼ同じことを言っているのだが、トーンが堅くてえらそうに聞こえる。萌の命令口調に困って「Can you~?」を足せといっつも俺は言ってるのだが、トーンコントロールの方がより重要なようだ。

 英語は口の筋肉に力を入れないとちゃんとした発音にならず、幼児は口に力を込めて喋るゆえにトーンが硬直するのである。この傾向は英語だけの子にもあるわけで(SMなんかいまだにそうだし)、萌はその辺の力加減がまだ下手だということなのだろうな。いずれ直るのは間違いないが、どうしたら訓練になるのだろう考える。萌には一応トーンコントロールについて説明してみたが、当然分からず。

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 ボーイズのリクエストでハイドクリークセンターのプールへ。萌はボーイズと共に人口川を流れ遡り最高に楽しそう。浮き輪でこのプールに入ったのは初めてだが、浮き輪は最初からバランスが取れてるので体の自由度が高く、静水エリアでは脚でしっかり体をコントロールして自在に方向転換してキックで泳ぎ、川ではMKの介助でくるくると旋回している。見事なり。

 Mをはじめカナダの保護者には、「ひっくり返ると危険だ」と浮き輪否定論が強いが、いずれにせよ水中では大人の保護が必要なわけで、介助が前提ならば身動き取れなくなるライフベストなんかより軽快な浮き輪の方が楽しい。

 しかしイトコボーイズの滞在のおかげで萌はもう夢見心地というか、終日ほとんど萌を2階で見ることがない状態(笑)。たまに上がってきたときに声をかけても、もうロクに返事もせずに用を済ませてまた階段を駆け降りていく。俺はまるで休みをもらったかのように、ただ送迎と食事を提供するだけで毎日が過ぎていく。ボーイズがウンザリしてるんじゃないかと俺は心配してるのだが、Mは大丈夫大丈夫と言う。

 今日は最後に「ラピュタ」をERに見せている。もう何度も見た映画なのに、ERたちと見ているだけであのうれし顔(笑)。萌に兄弟がいればこんなふうに、いつも子供だけの世界へ旅立ち俺とMを休ませてくれるのだろうか。

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 夜萌を寝かせていて猫の話になったので、「あのさ、AIちゃんとこのチビがね、死んじゃったかもしれんってOKOおじちゃんが言ってたよ。いなくなっちゃったんだってさ。猫は死ぬときに森に行って死ぬことがあるんだ」と説明してやった。すると萌は、「じゃあ神さまにお祈りしてあげよう。猫の国にいけますように」と、うちの守り神である観音様に手を合わせてくれた。

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■ 05/08/11(木) 09:51:05 □ KT・HN来訪
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 IKEA に買い物に行く用事があるのだが、萌がKT・HNと遊びたいといって来てくれぬ。まあたしかにしばらくKT・HNと遊んでないしなと呼んでやることにした。

 KT・HN来訪、みなで楽しくやっている。うちは子供が一人なのでよその家よりおもちゃ系が不足しているのだが、やっぱ買い物遊びとかお母さんごっことか、子供はあるもので満足するんだなあと改めて思う。HNが前回うちに来たときよりも飛躍的に言葉が発達して、ままごとで「ですます」を使えるようになっている。「うつくしいこころがじゃあくなこころをうちやぶる!」とか、なにかのアニメらしいがよく分からない、かっこいいことも言ってます。

 午後はバックヤードで、MKのハンモック等で盛り上がる。昔ツリーハウスを作るという困難なプランをMKは練っていたが、このハンモックは充分な代用品になっている。KT・HNが退屈したらゲームをやらせてやろうと用意しておいたのだが、終始盛り上がっていて出番はなかった。呼んでやってよかったよかった。しかし今日は日陰ではもう風が冷たくて、半袖では寒いほど。日々秋の気配が濃くなっていく。

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■ 05/08/12(金) 11:48:46 □ 高性能な鍋たち
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 IKEA へ。今日のメイン目的は古くなった我が家の鍋一式を全取っ替えするというもの。こないだ行った大型調理器具屋にあったものは豪華で気に入らず、シンプルな IKEA 鍋にしようと決めてきたのである。が、サイズがどうも完璧ではない。今使ってるセットよりもわずかに大きいものが欲しいのだが、洋モノ鍋は容量が大きくなると深くする傾向があるようで、縦長の鍋というのは底までかき混ぜるのが難しく不便なのである。

 広口鍋も1つだけあるのだが、この鍋が今の鍋より約 1cm 浅い。今の鍋でも吹きこぼれに悩んでいるのに、さらに浅くなってしまうのは問題である。帯に短したすきに長し。

 萌をプレイエリアに預けて1時間、自分にできるあらゆる調理シーンを頭に描き、上記広口鍋が入ったセットにもう一つ中鍋をスチーム用内鍋と共に加えるとたいていのことはできると結論し、吹きこぼれはとにかく試してみないことに分からないので買ってきた。厚底で熱が均等に広がるため今よりは悪くならないかもしれん。とにもかくにもこの IKEA 鍋は、ほとんどキャンプ用品といったそっけないステンレス&電気ストーブに最適化された厚底溶接という単純な作りがよい。

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 で帰ってささっとブロッコリを中型鍋でスチームしてみると、完璧。これで野菜調理が格段に合理化された。そして続けてスパゲティを作ってみると、もー驚きの違いなのであった。いや味は腕前と材料次第なので器具がよくなってもよくはならんが(^_^;;)、スパのお湯はぐらぐら煮立っても吹きこぼれないし、ソースパンはぜんぜん焦げつかない。厚底による熱量の均等化が見事に効いているのである。調理器具ってこんなに性能の違いがあるものなのか。IKEA 鍋に感心するよりも逆に、今までそれほど性能の低い鍋を使っていたのかと呆れてしまった。

 そういえば買い替え前のあの鍋たちは、10年前お互い無職で結婚したときに、グランヴィルストリートの調理器具屋まで歩いていって一番安いセットを買ったのだと思う。あの頃二人のアパートは、裸電球まぶしくて。んで今まで特に買い換えを考えたこともなかったのだが、これほどまでに性能に違いがあるものなのだと知っておればとっくにそうしていたぜ。貧乏で無知であった。阿呆であった。とにかく調理の楽しみが増し後片付けがラクになって、よかったよかった。

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