2014/08/04

日記「進撃のミカサヘアー」

「りすパニック」「リス問題なんとか解決」「ゲーム東海道」

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■14/07/24(木) □ りすパニック
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 最近うちの屋根でリスが何度も目撃され巣を作ろうとしてるのではないか疑惑が浮上していたのだが、今日タタタと走る音が聞こえ屋根を見上げたら、前庭の木の枝を歯でカットし口に咥えたまま屋根に跳び移り、煙突にガンガン運び込んでる奴をついに発見した。やはり。見事なリス技だがこれは困る。

 毎年アライグマ駆逐に苦闘しているK氏に教わり、あわてて少量のファイアウッドを暖炉にくべて煙を送ると、リスはその臭いを嗅ぎ取って静止ししばし考え、さっといなくなった。シャープなやつだ。野生のカンだ。しかしこれでリスがキッパリ諦めるとは思えないので、当分戻ってくるたびに煙で戦うことになりそう。

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 ところが夜になると、暖炉のあたりからピーピーとなにかの鳴き声が聞こえてきた。――あ! もうリスのベイビーが生まれていたのか。いぶしだすのが遅かった。暖炉の真上辺りから聞こえるので煙突内に落ちてしまっている様子。煙は割り箸数本分だったのでクサいだけで実害はないと思うが、これはどうしたらいいのか………。

途方に暮れていると、ガサガサガサっとすごい音がして母リスが煙突を駆け下りてきた! そしてベイビーもろともどさっと暖炉内に降りてしまう母リス! ひえええ!

  ベイビーが危ないと怒りに震える母リスは、怒声を上げ俺が抑える暖炉のガラスドアにガツッ・ガツッとアタックしてくる。城門を破られるぞ、なにか塞ぐものを持ってきてくれと叫ぶのだが、萌はハハハと笑いながらインスタグラム用の写真を撮っている。「早く!」「I know、でもまず写真 LOL」「それどころじゃない、エマージェンシーだ!」

 とりあえず重いギターアンプでドアを塞ぎ、黒い覆いをかける。これでやっと静かになった。ふー。

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 入ってこれたということは出ていけるのかとネットで調べてみるが、よくわからない。煙突や暖炉にリスが入ってしまう事例はそんなに珍しいことではないらしく対策法はネットで見つかるが、『ファイヤプレイスを開けてリビングルームに出し、窓に誘導し逃してやる。リスは必ず明るい窓へ走る』とか書いてある。家に入れるのかよ。それはリスクが高い。結局朝を待ち業者を呼ぶしかないかもしれない。はあ。また足元を見られ法外な業者価格を取られそうだ。

 まあとにかく明日の朝煙突から光が射せば、そこから自力で出て行ってくれると祈ろう。ばったり静かになったが聞き耳を立てるとまだノド鳴りが聞こえ、二度ほど声が聞こえた。まだいると思う。

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■14/07/25(金) □ リス問題なんとか解決
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 悪夢を見つつ寝て起きたら打開策を思いついた。うちには大きな合板がたくさんあるので、それで囲い暖炉から窓まで一直線の動線を作ってやればいい。暗闇から外に出たくて気も狂わんばかりのリスが、窓の光に向かわず板を乗り越えて人のいるリビングに進入してくるはずがない。万が一パニック状態に陥りリビングに入った場合でもベッドルーム・階下には行かないよう板で塞ぐ。Mには反対されそうだが、失敗する確率のほうが低いと思う。

 そうしようと決意して起き、Mに告げて準備をしながら暖炉の覆いを外してみると、巣作りに使っていた葉っぱが全部暖炉に落ちている。ということは煙突内をよじ登ったということだ。ガラスドアを閉めたままライトで照らしてももう見当たらない。出たのか? ―――ともあれエンクローズド化を進めようと板を用意していると、母リスが外を走っている! やっ・た。出られたんだ。

 しかしベイビーはどうなったんだと覗き込んでいるとまたガサガサガサっと煙突から暖炉までリスが降りてきて、ガサガサやりまた出て行った。ベイビーを連れ出しに来たに違いない。これで無事ベイビーも咥えて出られたかどうかは確認できなかった。動くものの気配はもう一切ない。



 とにかくリスが暖炉まで自由に出入りできることが判明したので(苦笑)、煙突を塞がないと暖炉のドアを開けることができない。萌を起こしてハシゴを抑えさせ、屋根に上がって煙突をチェックすることにした。

 煙突を見ると、驚いたことに金網もグリルもなんにもない。筒抜けなのか! これじゃ動物が入ってくるのは当たり前ではないか。普通は金網かフタかなんかがついてるんじゃないのか。なんでついてないんだ。

どこに巣を作っていたのかと煙突内をライトで照らしてビデオを突っ込み撮影してみると、下まで何も障害物はない。暖炉真上に火の粉返し的な折り返しがついてるだけという異常単純構造だった。こんなんだったのか。その暖炉真上の折り返し(smoke shelf)に木の枝葉がたまっている。ここに巣を作ろうとしてたのか。つまり人のいる部屋からレンガ1枚隔てただけの暖炉の上で子育てしようとしてたんだ。なんてことだ。

 これまで物音は聞こえなかったのであそこでベイビーが生まれたとは思えず、おそらくは今日運び込まれ、俺が煙でいぶしたときの混乱で葉っぱの中にもぐり落ちてしまい、それを助けるために母親が折り返しから暖炉にがさっと落ちてしまったというのが事件のあらましだろう。煙突内側はレンガを接着したセメントで十分に突起があり、明かりさえあれば親リスが安全に登り降りできたのは間違いない。朝になって冷静になってみれば、ベイビーを咥えていても問題なく昇れたのだろう。

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 とりあえず再度入れないよう角材とレンガで臨時のフタをし、アクセスしやすい回りの高枝を切り落とす。リスが必要ならばどこからでも屋根には上がれるが、もう煙突には入れない。もしまだ煙突に入ろうとするならベイビーがいるということで、その場合はまた開けてやるしかない。

 そして暖炉を慎重に開けて掃除。ふー。中は信じられないほど大量の葉っぱがたまっていた。どれもフレッシュな葉っぱだったので、やはり巣作りは始めたばかりだったと思われる。ここに長く住んでいたとは思えない。葉っぱを全部捨て、中にもう何もいないのを確認し、もうホコリ等が怖いのでガラスドアにテープを張って封印してしまった。こげなもん! こげなもん! こげなもーん!

 ふー。よし。終わった。着ていたものをすべて新洗濯機に放り込み終了。ふー。近日中に煙突ネットをちゃんと付け直そう。

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■14/07/27(日) □ ゲーム東海道
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 M が借りている市の農園に寄る。水撒きをするMとLDと野菜たちの写真を撮りまくった。



 うちの畑は食物価値のみで美的価値は薄かったが、他のぶどう棚とかが美しい。露出と F 値を変えて撮影を楽しむ。標準レンズ MZ14-42 でも光がいいとなかなかいい写真が撮れる。手ぶれ補正が弱い、手頃な望遠レンズがないなどいろいろと弱点のあるマイクロフォーサーズ E-PM1 だが、やはりこのカメラを格安で買えたのは素晴らしいことだったとしか言いようがない。


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夕方MK家に出直し、彼がお気に入りのゲーム「東海道」をプレイ。ボードを見てルールを聞き想像した通りの、気軽なひざくりげという感じだった。最初から最後までこういう「オイオイ押すな押すな」の団子状態だったのが意外。東海道狭い(笑)。日本の事物の名称が全部マトモで、ひとつもヘンなのがなかったのも意外。デザイナーは近所に日本人の友だちがいるんだろう。

 全員団子になってしまうというのは実はやや薄味なゲーム内容を示していて、要は大きく跳ぶことのメリットが小さいのだ。グレンモア同様常に最後尾がプレイするルールで、大きく先へ跳ぶと手番が後回しになる。で自分がスキップしたマスは敵が取り、どこに止まっても2~3点にはなるので跳べば跳ぶほど自分が取れた点が敵に入る。一番大きなコレクションである風景セットも長い道中いずれかは揃うくらいの枚数バランスだし、セット完成一番乗りボーナスもわずか3点なので、手番×得点機会をロスしながら無理して今取ることもないかとなってしまう。計算したわけではないが直感的にそう感じるので、全員最も手近なマスへ1つずつ移動していくだけとなる。つまり全員が同じプレイになりがちなゲームシステムなのだ。

 同じ最後尾手番制のグレンモアは、「大きく跳んで○○城を取ればぐっと点が伸びる」というメリットが大きく、さらに「跳ばずに全部のタイルを拾っていくとタイル数過剰で税金(マイナス点)がつく」という2つのルールセットで冒険を奨励している。あれくらいのほうがメリハリがあって面白いわけである。

 そんなわけで、勝つとか負けるとか点を伸ばそうと知恵を絞って楽しむというゲームではない。その点では「建築士」のほうが面白い。しかし風景セットを揃えていくのは楽しく、説明を聞きながらでも1時間かからなかったので好感度は高い。何も難しくないし、皆が楽しく遊べるゲームですね。

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■14/07/28(月) □ 進撃のミカサヘアー
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萌が「進撃の巨人」のミカサヘアーにしたいといいヘアドレッサーへ。萌はずっとロングヘア横分け顔丸出しスタイルなのだが、これがよくないと俺はずっと思っていて、前回は前髪を下ろせと主張しケンカになり結局説得に失敗したのだ。今回はなんとしてもミカサっぽくなるようちゃんとサンプル写真を複数用意させる。

 萌を含めカナダの一般ティーン女子は皆このロングヘア横分け顔丸出しである。みんなニキビも出てるし自分の顔のあちこちが気になる年頃なのに、なんでそうやって顔を全面的に出したがるのか謎だ。矛盾している。

 それにたとえ顔丸出しが似合う子でも、髪を下ろしおでこや頬を飾ったほうがよりカワイイではないか。



 要はちょっと前に話題になった前髪モナリザ効果である。
こっちのほうがかわいいじゃん。この前髪モナリザは毛先に日本人の好みが多量に入ってると思うが、英語サイトでも「ヘアスタイルの奇跡」と題してこの写真が見つかるので、なにもしないより隠したり飾ったりデザインしたほうが心を揺らすと感じるのは万国共通だろう。

 丸出ししたがるのは服のスタイルも同じで、カナダ女子のファッションはとにかく可能な限り肌を出すことが最優先事項となっている。セクシーにしたいわけではなく、健康的な肌は自分の自慢のパーツで、それを見せたいらしい。オープンで隠さないことがなにかアイデンティティ的に重要なのかもしれない。かわいい服で自分をラップするアジア女子の発想とはまるで違う。



今回はちゃんと写真を持って行かせた甲斐あって、ヘアカットを見ていると予想以上にバサッとしてミカサっぽくなっていた。いいじゃん。横顔なんか上がった眉とポインティな鼻のラインに前髪がかかり実にアニメっぽい。萌のヘアドレッサーCHは東南アジア美人なのだが、彼女が東アジア人だったら前からこういう東アジア人好みの髪型をプッシュしてくれてただろうと思う。1年前に染めた金髪もほとんど裁ち落とされ、ちょうどよく毛先だけブロンドが残ったし、きれいな首のラインも見える。うまくいってよかったよかった。



 しかし萌は帰ってきてから鏡を見て、失敗した前のほうがよかったかもしれないとか言って機嫌が悪くなっている。ヘアスプレーで固めていた間はよかったが、シャンプーしてみたらただのショートボブになってたということらしい。たしかに写真を撮った時点で十分短かったのに、その後も延々刈りこんでたからなあ。しかしこっちのほうが前より全然かわいいじゃん。アニメじゃん。「――ミカサになりたかったんだよ! くだらないアニメになんかなりたくなかったよ!」と泣き出した。うーん。でもまあマジでかわいいので、きっとそのうち皆に褒められて落ち着くと思う。

夕方きた MK は萌の新髪型を見て「スゴイとは思わないが悪くはない」と言ったらしい。アホか。お前は嫁にもそれをいい張り倒されろ。

しかしお母さんが帰り「キュート! アニメガールだわ!」と褒めるとようやく、そうかしらウフフと少女の想像の翼がふわり広がりました。

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