この夏日本でやっておけばよかったこと: 妻子を置いて夜の新宿あたりのカメラ屋に遠征し、マイクロフォーサーズの中古レンズを購入する
吉祥寺に出た日の夕方妻子だけ中央線に乗せホテルのある駅を示し、俺は逆方向の新宿カメラ店へ行けば行けたのだが、中央線は三鷹止まりとか特快とかイレギュラーな電車が多い。そういうのに乗ってしまうと妻子が高尾山に行っちゃうとかえらいことになる可能性があり、無茶はできなかったのさ。
やっばりカメラ関連は日本国内が品数豊富で安い。カナダでレンズを安くゲットは絶望的だ。歌が口をついて出てきてしまう。
僕は今吉祥寺の駅に立ち、ヨドバシカメラへ行こうか悩んでいます
だけど疲れたわもう帰りましょうと、今日も日が暮れました
ああ中央線よ空飛んで、おいらの胸までレンズくれ(友部正人「一眼レフ」)
◇ ◇ ◇
と訪日時の悔恨を歌ってたのだが、なんと俺のほしい SIGMA 30mm F2.8 を日本で買ってきたが使わないから売るというバンクーバー青年を見つけてしまった。買う! これは良いレンズです、カリカリふわふわ。俺がこれまで買ったレンズでベストなのは間違いない。
しかしこの見知らぬバンクーバー青年(日本人ではない)がわずか数カ月前に渋谷ビックカメラで、俺のほしかったレンズを買ってきてくれていたとは。俺は渋谷でそこに寄ろうと地図にマークまでつけてたんだよホラ。結局行けなかったけど、俺の代わりにサムワンエルスが行き買ってきてくれてたというこの――巡り会えたこの奇跡?(笑)
彼はなぜか俺のことが気に入ったらしく、写真サイトのアカウント名を尋ね写真を見に来てくれた。「コキットラム花火の写真が素晴らしいよ」。あーこれね。これは自慢の一品じゃね。ていうか自慢できる写真はこれしかないね :-) これは同じ SIGMA シリーズの 19mm F2.8 で撮ったもの。19mm は実にいいレンズなのだが、景色を撮ると記憶より遠目に(小さく)撮れてしまうので、俺は屋外ではほとんど使わないのだ。沖縄座間味で気合いを入れて 19mm をトライしたが思ったように撮れず、換算 50mm くらいの標準レンズがほしかった。そこでこの SIGMA 30mm が視野に入ってきたわけ。19mm よりさらにシャープである。そしてフォーカス外の部分は倍以上ボケてくれる。すばらしい。
彼は「ストリートで人々の写真を撮りたいんだけど、勇気がなくてできないんだ」という。たしかに彼の写真を見ると静物ばかり。内気なシャイフォトグラファーなのね。まあ俺もそうだというか、たいがいの人はストリートで他人の写真なんか撮れないよね。そういうのは持って生まれたものがないとね。
ストリートで人々の写真を撮る才能は、歌を歌えること、絵をかけることと並んで俺が持って生まれたかった才能だな。まあそんなこと言ってたらキリがないか。ギターだってもっとうまくなりたかったし、サッカー選手だったら素敵だったろうし、コンピュータソフトだって作りたかったしね。◆
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