2025/04/06

【まとめ25年3月後半】Kindleマンガの才能たち

「理想のカメラバッグを入手」「高石あかりのシグマ王」「カナダの東アジア系」「AIの面白さ」「日本語学習のいま」

■3月14日                  英語を学ぶ面白さ

#ss954 今週もキニマンス塚本ニキさんの英日解説が力強かった。国際女性デーに寄せた国連事務総長のスピーチ等を解説したのだが、acceptable/win/defy/demandといった言葉が持つイメージを豊かに伝えてくれる。言語好きらしいチキさんの反応もいい。 youtu.be/r8-Rr2KZ1MQ?si…

外国語を学ぶ面白さはこうしてイメージが広がるところにあるわけで、こうしたレクチャーがNHK等で広がってほしいなと思う。

俺は森川葵見たさにNHK『バズ英語』をたまに見るのだが、現代英語圏の流行を紹介しつつ都度都度の表層的な流行紹介にとどまり現代性が薄い。キニマンス塚本ニキさんは侵襲的なエロ広告に対する苦言がバズり、今週まさにミソジニーな人々からのバックラッシュ攻撃を受けていたわけで、現代女性の最前線にいる。彼女のような人の英日レクチャーを聞くことには、英語圏から見た現代日本という視座に触れる大きなメリットがあるわけである。お願いしますよ @NHK_PR

■3月14日                トランプ鎖国

アメリカの永住資格者が再入国できずという報が次々に入る。もうトランプアメリカは鎖国なんだな。

うちもアメリカ産品は極力買わないと方針が決まった。しかしスーパーへ行くと冬場のカナダでは採れない農産物とか難しい。もともと温かい南から野菜を、北からはお金をのギブ&テイクで暮らしてたわけで、なんでこんな不毛なことをせねばならんのかとバカバカしい。


■3月16日                         理想のカメラバッグを入手

【新カメラバッグ】カメラ用インナースリーブを収める手頃なショルダーバッグが見つからず長年探してたのだが(カナダではAmazonにも手頃なものがない)、たまたま入ったユニクロでサイズ完璧な新製品バッグを発見し買ってきた。これは相当にいいな。軽くて撥水だし。やった🙂

歩きながらカメラをさっと取り出しサクッと撮れる。ポケットもたくさん。容量に余裕があるので、ズームを付けたメインカメラと単焦点のサブを持ち歩けるかもしれない。こうして使い方を思い巡らすと楽しい。

カナダではスマホを入れ背中に背負う小型スリングバックか、ラップトップを入れる大型メッセンジャーバッグに需要が二分されていて、ショルダーバッグというものが絶滅している。Amazonにすらこのサイズのものは一つもないのだ。ほんとに10数年ぶりのショルダーバッグ入手である。日本へ行くたびに探してもいたのだ。ユニクロがそこを汲んで新製品を出してくれていたのである。うれしい🙂

■3月16日                  子守のトトロ

土曜の夕方子守を頼まれてしまい、俺一人だったのでトトロを流してなんとかこなした。甥の息子くんはもう何度も見ていてネコバスが好きらしいので、娘が小さな頃俺が作ったネコバスを見せてやる。しかし久々に見たが最後はやっぱり泣けてくるなw トトロ、トットーロ。

トトロの英語版は吹き替えがよくないんだよね。トトロの成功で北米でジブリの名が高まり、これ以降の作品の吹き替えの質が格段に上がったんだよね。「千と千尋」の英語版とか素晴らしかったので。

■3月17日                     カナダ最古の会社が破産

【ハドソンズベイ】来週にも閉業と報じられた、カナダ最古の企業であるハドソンズベイ百貨店(創業1670年、徳川家綱の時代!)へ行ってきた。奥様はこういうローカル店はなるたけ利用してたのだが、やはり百貨店というのは今どきお客が少なすぎる。閉店セールをやっていても元値が高いのでお買い得感がないもんなあ。 

前回来たときショックを受けたのはこの光景で、腕時計のショーケース1つにつき1点のみ時計が飾られていた。あまりにも寂しい。商品というよりも、たとえ売れずともショーケースを空っぽにするわけにはいかないという「寂しい事情」が飾られているようなものである。

子供の頃は町にベイだけじゃなくいくつもデパートメントストアがあったと彼女が思い出す。俺が育った長野もそうだったな、デパートがいくつもあった。残ってるのは東急だけだ。

台所用品売り場にはジャパニーズナイフという棚があり、常に人だかりができていた。見ればアメリカの会社が「日本の鋼」で作ってるらしく、別に和包丁ではない。しかしデコボコな打ち出し(風?)の背とダマスカス風な刃の紋様に只者ではない感があり、売れてるようでした。

このジャパニーズナイフの一角はほんとめっちゃ日本アピールしてたな。剣道は鋼使わないだろ竹刀だろw このシリーズは「ブラックサムライ」というらしい。和包丁感はまったくないのだが、まあよし。 

カナダ人にとってベイといえばこのストライプの毛布が伝統なのだそう。英国の出先機関としてネイティブ民から毛皮などを買う搾取交易の材料にこのカラフルな毛布が使われたのだそうだ。もう手に入らないのだからと奥様は記念に1枚購入した。歴史の一枚なんだな。さよなら、ベイ。

■3月17日                         ホットスポット大団円

#ホットスポット (終)いやーよくできた大団円だが山本耕史が不吉…と思ったらあんなんで、最後までほんと楽しかった。ずっと俺は笑顔のままだった。バカリズムのドラマを見ると、こんな世の中なんだからドラマはこういう楽しいやつを見ていたいなと思う。ありがとう高橋さんとみんなたち。 

■3月19日                 高石あかりのシグマ王

#アポロの歌 ⑤いやー髙石あかりシグマ王すごい。昭吾に語りかけながら、気持ちの高まりとともに歩くスピードが上がるのだ。見ていてドキッとする。たじろいだ昭吾が位置を変える。舞台演劇にはこういうダイナミズムがあるのだろうと思った。演出されているのか、自然と出るのか、髙石あかりすごいな。

愛を知りたがる合成人シグマ王の、すべての瞬間から目が離せない。愛がわかったわと自信ありげな顔と、やっぱり分からないという苛立ちが交錯する。めくるめく彼女の姿と奇妙な抑揚の声で、人間とは愛とはという手塚治虫の問いが投げかけられてくる。いやーゾクゾクが止まらないな。

そして「人間とは、愛とは」のこの章の答えが、バシンと突きつけられる。愛が悲しみとともに昇華されていくこの感じは、「火の鳥」でも何度も繰り返されていたなと思った。輪廻転生の物語なのも同じだ。手塚治虫らしい残酷さなのだ。最後は見ていて感極まった。すごいですわこのドラマ。




■3月20日               カナダの東アジア系

ユニクロバッグを買ったときの店員さん。ユニクロは商品のテーストから自然とそうなるのか、店員がみなアジア系でカワイイなあと思う。日本で買い物しているような気持ちにさせてくれる。この写真が撮れてうれしい(EM10m2、ON1 Preset: Kodak Tri-X400) 

Twitterで、日本人には東アジア系というアイデンティティありやなしやという話が流れていた。カナダで暮らす俺には当然ある。カナダのユニクロで感じるのはまさに東アジアフィーリングで、中華スーパーや韓国スーパーも好きだ。

俺は韓国スーパーのほうがより文化が近いホーム感を感じる。中華より静かだし。「パラサイト」がオスカーを取ったときや「愛の不時着」を見てるときは、あれ面白いですよねと韓国スーパーのレジのおばちゃんに話しかけてしまった。相手は見てなくて「え? え?」となってしまったが。

うちの奥様も東アジア人には親近感を覚えていてすぐに仲良くなる。中国本土と香港人のハーフでカナダ生まれの友人女性がいて、この人が来るとアジア系はやっぱり二世でも俺は付き合いやすいなあと思う。無駄なジョークとか言ってこないし、こっちも言わなくてもいいというかw 気を張らなくて済むのだ。

■3月21日                         AIの面白さ

#こねくと で昨日池澤春菜さん(言語化能力すごい方!)が語ったAIツールの面白さと活用法はどれも合点がいくことだった。検索語も不明な曖昧な概念を検索してもらう/ニュースをまとめてもらう/メモから文章のたたき台を構成してもらうetc、使い方は無限大というお話。つまり「自分がやらなくてもいい仕事は、工夫してAIに任せれば楽しい!」ということである。

俺ももう半年ほど調べごとやブログCSSの調整は全部Gemini/ChatGPTにやってもらっている。池澤春菜さんは「AIはインターネットという広大な図書館の司書さんとなってくれる」と言っていたがほんとその通りで、Googleを使う頻度が激減する。

ある賢さを持った可塑性の高い道具をどうやって利用してやろうかと考えること自体が面白いのだ。自分が大昔MS-DOSの時代にPCを使い、たちまちハマったのと同じ知的興奮がある。

俺は毎日なにかしら英文を書いていて、文意は伝わるのでそのまま出してもいいのだが、AIに添削してもらうとたしかにより文章がクリアーになる。文章スタイルが変わるのはイヤなのでそれをたたき台に、もう一度自分の文に書き直す。このAIリライトは文法上の気付きもあり非常に勉強になる。こっちから照明を当てるとより要点が伝わるとか、受動態にすると文が活き活きするということが外国語では多いわけで、それを見せてくれる個人コーチなわけ。疑問点は自然文で聞くことができる。チューターとして役立つことは間違いない。英語独学時代にこれがあったら死ぬほど使ったことだろう。

しかし使い方で学びは得られるとはいえ学生がこれを課題でやれば、ラクをするだろうし評価する先生は困るよなーと思う。教職の方たちが腹を立てるのも道理である。AIは人類の知識の集積なわけで知識を返してくれるのはいいんだけど、その他の倫理的な線引きが限りなく難しい。

■3月22日                楽天性なくさぬ峰なゆか

昨夜眠れずKindleでマンガを読んでいた。『アラサーちゃん』で有名な峰なゆかさんが妊娠期を綴る、『わが子ちゃん』①が実に素晴らしかった。心身ともに大変な妻よソーリーと過剰なほど気遣い頑張る夫というのは、うちもそうだったと懐かしい。 

峰なゆかさんは『AV女優ちゃん』『アラサーちゃん』も楽しんだ。線がヘナヘナの独特な絵と、楽天性欠かさぬ感性がマッチしておりホントすばらしい。夫婦別姓否定派の理不尽さも、女性への横暴のクソさも、彼女にこう描かれると誰もがプチっとキレるほどよく伝わるなと思った。 

■3月23日                   日本語学習のいま

奥様が日本語を練習したがっていて、いまどきネットにいい教材があるのではと探したら、やはりNHKが「やさしい日本語」という好教材を作ってくれていた。アニメで短いスキットを見て、語彙・説明・練習・応用と効率的に学習を進めていける構成がいい。俺が見た日本語教材でベストだと思う。nhk.or.jp/lesson/en/less… 

奥様が昔いろいろ買ったテキストは難解というか、量的にも質的にも毎日数時間ハードワークしなければこなせないような非現実的な内容だった。言語テキストというより学術書という感じの内容で、こんなものが初級学習者に役立つはずがない。外国人向け日本語教育って遅れてるんだなと思ったものであった。

ムスメが使っていた日本語能力試験(JLPT)のテキストのほうが道案内だとか内容はまだ実践的だったが、あれも漢字が読めないと使えないので教師の介助がいる。日本で働く外国人は現場で必要な語彙を音で覚えてるのだろうが、日本語教育分野は漢字という高すぎるバリアーを超える方法をいまだに見いだせていないのだろう。

NHKの「やさしい日本語」は短いアニメスキットの絵と音が学習のベースとなっている。うちの奥様も日本で暮らしていたので、これくらいの会話は耳で聞けばわかる。その語彙と「甘くて」という活用を、ひらがなを主に、説明文は英語で教えてくれるのが良いと思うわけ。漢字習得や日本語の説明を読むことにブレインパワーと時間を割くのは非効率的過ぎる。俺自身がNHKのスキットものを使い、徹底して効率を追い求め英語を学んだのでそう思うのだ。

■3月24日                      Kindleマンガの才能たち

 AmazonのKindleで石黒正数『ネムルバカ』というマンガを読んだ。この人は短編のアイデアが素晴らしい作家で、長編連作はこれで初めて読んだが、学生寮で同居するパンクなルカ先輩とやること見つからぬ後輩というバディものでとてもよかった。 

『ネムルバカ』ネタバレになるので詳しくは書けないが、ルカ先輩は大学で俺とバンドをやってた友人を思い出させた。「裏切られたい友情を/あちこちにでっち上げ」「すべてが駄目になる今夜/すべてをゲームだと思い」という歌詞を彼は最後に書いたのだが、そういうカッコよすぎるルカ先輩だったのだ。 







#KindleUnlimited ではすごい才能のマンガ家を多数発見している。林麦(バク)という、同人作家らしい方の作品は【全部!】よかった。これは地球を守る美少女ロボット『さよならロボットハニー』 。絵のみずみずしさとセリフのテンポ感は只者ではない。天才同人? amazon.co.jp/%E3%81%95%E3%8…

林麦(バク)『百合と団地と超能力』『デンセツノ魔キュウ』。コミケで販売してる的なことが各巻末に書かれている。なるほどコミケとはこういう才能に出会い、それを独占所有することができる場所なのかと一発でそのイベントの魅力がわかったくらい、彼のマンガは素晴らしいのであった。

■3月26日                     アポロの歌が一番おもしろい

#アポロの歌 6話。輪廻の運命に降り回されていた昭吾の行動が定まっていく。見ている俺も昭吾という男の気持ちにぴたりとフォーカスが合っているなと思い、今更ながら「なんでこんなくだらん男にひろみは尽くすのか(ゲンナリ」と思った1話を見直した。輪廻の登場人物が1話でみな登場してたんだな。

そして1話の昭吾、ああいうマンガ的なトラウマ振り回すスネオはくだらん、ひろみ尽くす必要ナシ! という気持ちに変わりはないが、あの彼が6話にはシグマのために行動しているという物語の説得力がすごいなあと思ったのだった。2話と3話も見直そう。 

ちなみに昭吾のお母さんは、「仮想儀礼」でなんとも言いようがなく情けない被洗脳信者麻子をやっておられた河井青葉さんである。アポロ1話でもなんとも言いようのないダメ母がめちゃくちゃうまい。男を迎えにパンツ丸出しで廊下に出てきちゃうところなんか、また麻子さんだと俺は笑ったw いまNHKを含めても「アポロの歌」が抜群だろう、TVドラマで。

■3月27日              バンクーバーの桜

所用でバンクーバー・ダウンタウンへ。バラード駅の桜が少し咲いていた。今年は寒いんだけど、そういう季節だったか。(GX9+LUMIX20mm) 

バンクーバー行きの無人トレインでは先頭の運転手席が空いていた。ヨシこれは写真撮らないと。LM14140よく写るなあ。 

バラード駅からウォーターフロントまで。領事館に行ったのだが、あそこはなぜかエレベータに表示がないので、何度行っても何階かわからず迷う。どこかの大使館の人に聞いたら7階だと言われた。9階だったよ! 

都会にはコートを着たカッコいい職業女性が多い。まあ男がそういう格好をしていてもなんとも思わないので、単に働く女性の姿に弱いんだな俺は。パン屋の売り子ガールの休憩姿にもときめいた。(GX9, 20mm, PZ1442) 

■3月29日                     ライオンズゲートブリッジ

用事でノースバンクーバーへ。行き先はスタンレーパークから海を渡る、あのライオンズゲートブリッジの真下であった。すごい風景。雨でもカメラを取り出し撮らずにおれぬ。

■3月30日                大友克洋と浦沢直樹

#漫勉 いやすごかったな今回は特に。俺は浦沢直樹をデビュー前から知っていて、大友克洋チルドレンが出てきたすごいなと思っていた。その彼が大友体験を語り分析し描いてみせ、大友がうれしげに見ているという時間の素晴らしさ。こんな番組は日本にしか作れない。字幕をつけNetflixに出してほしい。 

■3月30日                       10年越しにあのすごボーカルを発見

シャキーンズのボーカル樹木さん @kuramotomitsuru から新たな手がかりを得て、Eテレ「ザ・シャキーンズ」で衝撃的なボーカルを聴かせてくれたACKOさんのバンド外人部隊にたどり着けた。ELO、10CCといった英ロック風味をたたえた素敵バンドだ。そしてついにACKOさんのボーカルが聴けたカッコイー! 見た目もクール!◆お願いMr.デール 

こっちの曲は「#シャキーンズ のテーマ同様」あとから炸裂するACKOボーカルが効いている。この声がなんでYoutubeでヒットしてないのか、世の中わからん。俺はグリムスパンキーやAdoよりACKOボーカルのほうがはるかに心ビリビリくるな。◆外人部隊『GET BACK』 

■3月31日                  春まだ浅いBC

超久々の晴れたサンデー。隣町ポートムーディの朝市へ行くついでに桜を撮ろうと思ったのだが、今年は寒いのでどこもまだ2分3分という感じだった。柔らかな光に公会堂のアーチが美しい。古い駅舎のよう。(GX9+LM1442)

公会堂の裏側はホールになってるらしく、こちらも円形が美しい。いいデザインだな。朝市はうちの娘が毎週ボランティアで手伝っている。たまに御駄賃で卵を1カートンもらったりしている。 

■3月31日               東芝の充電池

Aiwaのカセットプレイヤーで英語の独習をはじめた90年頃に買った東芝の充電池が、ついに無反応になってしまった。カセットはもう使ってないが、時計や懐中電灯で30年以上働いてたわけである。ご苦労さまであった。日本から持ってきたものが、少しずつなくなっていくな。