■9月1日 軍部工廠跡のノスタルジー
#大阪激流伝 これはいいドラマだった。朝鮮特需により戦後も続いた加害への加担というのは、NHK夏の終戦ドラマでは初めて見た気がする。冒頭の大阪砲兵工廠跡は、俺が仕事で出入りした立川基地跡(立川陸軍航空工廠)そっくりだ。あまりにも似ていてノスタルジーにきゅっとなった。
(別記事)トモサカタBCカナダの雑文書庫: 追憶の調布関東村(4)ゴールデンブラウンの立川基地: 05/11/30 芝公園公太郎さんの「廃墟デフレスパイラル」 から写真をお借りして、立川基地についても少し…


#大阪激流伝 九州大学に落ちたファントムを米軍に返さなかったなんて、信じがたい昔の大学と学生の自治性である。今なら大学は日本中から袋叩きにされ、九州大学の学生は就職できないだなどと言われただろう。返却がいい悪いではなく、昭和の倫理のなにかがどこかへ消えてしまったんだなと強く思った。孫の大学生伊東蒼さん名演だった。
■9月1日 森山直太朗のザ・バンド
#tinydeskconcertsJAPAN #森山直太朗 はメロディと歌詞が豊穣すぎるほど豊穣な古典フォークソングをやってくれてて偉いのだが、2曲目「生きとし生けるもの」は弦楽器が鳴り渡り全員がハモり、まるでザ・バンドであった。こんなイイ音が日本のオフィスから聞こえてくるとは。感動。チェロの方最高。
「夏の終わり」もすごい、なんでみんなあんな高い森山直太朗のキーであんなに歌えるんだ、どういうこと?! 楽器の腕利きでかつ歌えるという、まさにザ・バンドのような人たちを集めた直太朗バンドなのかな。
次はケルトのジグだ、気持ちいい! カナダはケルト人気あるんで、ケルトパーティに呼ばれこういう曲で俺もギター弾いたよ! いやーよかった直太朗、みんなの歌気持ちいい、えらい!
帰ってきた娘にこれすごいよと Tiny Desk Concerts 森山直太朗 を見せる。ニコニコになりましたよ、これは最高だ。あのケルトのジグは俺たちも呼ばれて何度もやったよね、いい体験だったよ。「あーホントだ!」。去年住んだ日本のMUJIではケルト音楽がよく流れてたそう。そうなんだー。
■9月3日 新技術が枯渇した日本
#時事公論 三菱の洋上風力発電からの撤退を解説。渋谷陽一最後の仕事『話せばわかる、政治も社会も』で一番ワクワクした夢のある話題は、グリーンイノベーションや、新概念治水や、日本と同じ海洋国家イギリスに習えの洋上発電だった。しかしプロペラなどの資材も建設機械も日本では作られておらず、輸入する必要があるのだそうだ。となると円安が響く。三菱の撤退にはそれもあるだろうと。日本にはもう円の力も技術もないのかと夢がしぼんでいく。日本から新製品が出てくる時代は終わってしまった。
■9月3日 ローカルバスの旅:長野
#ローカルバスの旅 長野~福島を見ている。長野は土地カンあるので、2日目屋代から千曲川を離れ松代へ行ってしまった時点でヤバイ、そっちは人口密度低い=ローカルバスなどないとわかる。須坂→小布施→中野と地元民は車しか使わないルートなのでバスはない。歩くしかない。気の毒!
北信名物の延徳田んぼを通る、長く美しい直線路。左にコシナのレンズ工場があるあの風光明媚な道を、バス旅ガールズは炎天下ただただ歩くしかない。これはマジでキツイ。気の毒!
バス旅ガールズは「山ノ内から群馬に抜けるバスがあるかも」とか話していた。日本国道最高地点の渋峠を超えバスで通勤通学だなんてありえんと地元民はわかるが(※)、やはり紙の地図しか手がかりがないと、標高差や民家の分布はまったくイメージできないんだな。本当にハードな番組なんですねえ。
(※)翌日「答え合わせ編」というのを見たら、3時間歩いた信州中野駅からさらに30分歩けば、中野イオン→渋峠を超え草津というまさかの長距離バスがあったそう。バスあったんだ! しかしそれを見つけるのは難しいなー。イヤ本当に見るのもつらいハード旅でした、お疲れさま。
■9月4日 今年も山火事の煙
朝霧と山火事のケムでスモーキーになっている。ケム指数は低いんだけど臭いがする。煙で光芒/が見える。(PL5+YN25mm F1.7) pic.x.com/IMerTxMZSs
スクワミッシュからバンクーバー市内は午後からケムがひどいことになっているらしい。市内は最悪の黒10、うちのあたりも風景がかすんできた。喉が痛い。
午後はケムリ指数が最悪の10を超え、気温30度と相まってキツかった。「ヒートウェーブにこの煙なのにキッズを休校にしないのか」と怒ってるバンクーバー父兄がTwitterにいた。まあそれほどじゃないだろうと思うが。
翌日。山火事の煙は今日も晴れない。空がおそろしい色。陽が差してるのに気温がぐっと下がっている。 pic.x.com/i1mCv6yO2x
■9月6日 大好きだ大久保嘉人
【大久保嘉人】のバンクーバーアマチュア日本代表戦は2日めもあったのだと今頃気づいて見た。これはすごい。これは大久保ファンコメント欄読まずに絶対見たほうがいい。◆【決勝トーナメント編】J最強ストライカー・大久保嘉人の伝説完結!! youtu.be/pzxt1MxKDtI?si…
【大久保嘉人】決勝まで行くと1日3試合となるのでローテを組んでるのだが、アイルランド戦温存された大久保がベンチで大声を出しており、カメラが追う。ニッポン、ニッポンという声が聞こえる。映像として素晴らしい。都合つけて行けばよかった。後半出た大久保が試合を決める。モノが違う。
【大久保嘉人】そして準決勝vsクロアチア。シュートとハイボールが強い、BC地元の強豪らしい。チームに激を入れた大久保が後半から入る。――このあとの展開は書かないが、泣いた。大久保のいる日本代表の試合に熱くなったことのあるファンはみな泣くと思う。俺はザッケローニ日本代表の2014年コロンビア戦で大久保のシュートが外れた瞬間を、日本代表のワールドカップで一番悔しいシーンとして記憶している。大好きだ大久保嘉人。このアツい試合と映像をありがとう那須大亮選手!
■9月7日 夏の終わりのストリートフェス
【カーフリーデイ】サタデー、毎年やってる町のホコ天へ写真を撮りに行く。煙はかなり薄まっている。 pic.x.com/0A7l7wFfWj
【カーフリーデイ】バンドはこの若い女性ボーカルが絵になっていた。「私は田舎からバンクーバーに出てきて、この町の子と恋をしたの。昔の話だけど。今日来てるはずだけど、どこかにいる?」とかわいいステージトークをしていた。♪別れても(別れてもー)好きなひと(好きなひとー) pic.x.com/o63UljcqF0
【カーフリーデイ】あとはブラブラ歩きながら、LUMIX GX9にYongnuo 42.5mmで写真を撮る。やっぱりピープルを撮るのが一番楽しい。YN42.5mmいい写りだ。◇GX9は暗めに撮ってあとから輝度を上げると好みの色が出る。EV0の撮って出しでこの色を出すセッティングがイマイチわからない。 pic.x.com/4jHDstS7eY
■9月8日 石破辞任:水に流された民意
#ニュース7 あ、石破総理辞任。驚いた。意味が分からない。自民党がここまで力をなくした中で、誰が次をやれるのかも分からない。適任者ゼロではないか。
カナダのニュースを読んでいた家族がオーマイゴッド石破やめるのどういうこと? と声を上げる。答えようがない。「――イシバは近年唯一議論できる正気の首相だったんで、自民党より彼のほうが支持率高いんだけど…わからん。党内抗争など who cares/心底どうでもいいし。他に適任者いないし」。
プチ鹿島氏が、石破総理留任とされてた頃かなり批判的だったのだが、最大の批判点は「石破さんはやるべきことをやらなかった」であった。「国民に訴え、自民党が止めている夫婦別姓などの人権政策を動かすべき」だったと。
たしかにいつか出るだろう彼の「本領」を待ち続けた1年だった。いいことはいい、悪いことは悪いと明確にしてほしいと。自民傍流だった彼なら新自由主義・アベノミクス・自民保守の非合理性を認め、新たな道を見つけるため国民の智慧を集められるだろうと。この辞任により彼は味方につけていた世論を、何の役にも立てずにトイレに流してしまったわけである。ハア。
■9月8日 80年代読書が照らす今
あ! Kindle Unlimitedに椎名誠が入っている。片岡義男.comにKindle Unlimited、読むものが増えすぎて困った困った。吉祥寺で暮らし中央沿線各駅の古本屋に通ってた頃レベルで読むものがある。ありがたすぎる。若き日に読んだものをまた読んだら楽しいのか、あの文体がもう古びているのか、楽しみである。筒井風のSF小説家となってからの作品も読んでみたい。彼の不条理短編は面白かった。
#KindleUnlimited 椎名誠「さらば国分寺書店のオババ」を読了した。あの初期シーナ文体は当時急速に飽き、本人も再読したことはないそうで俺もそうだったのだが、くどい形容部分はサクサク読み飛ばせるので気にはならなかった。やっぱり面白かった。
とにかく時代の違いをひしひし感じた。80年代はほんとに非政治的な時代だったが、嫌権力の時代でもあった。そこがアンチ反権力がマスとなった現代日本とは違うのである。
国鉄や警官とともに古本屋オババも椎名にとってある種の戦うべき権力としてあり、彼の内部でその価値観が変遷していくところが読後感がいい。それを40年ぶりに楽しんだのであった。これがあれほど大ヒットしたのは余裕あった時代だ。
社名がXと決まったんだからツイッターいうな、イヤなら出てけと言う人がいたり、もとから「殺すな、抑圧するな、搾取するな」という素朴な社会批評アートであるバンクシーに「政治を持ち込むな」という人まで現れ、本当に現代日本人の権威迎合・反権力嫌いは幼稚で根が深い。それは決まりに逆らう者は悪という小学生レベルとなっている。正義の重み付けができないのだ。
■9月8日 軍用地とスタジアム


戦後各地に作られたスタジアムの前身は軍用地だったという「軍用地とスタジアム」。なるほどそういうことかと面白い。味の素スタジアムは、警備員時代の俺が管轄する広大な調布基地跡地の飛び地であり空き地だった(中央下、97年国土省写真)。左が外語大と警察大学になった関東村の森。「留保地」がまだ残っていたのか。退職後行ったことはない。行きたい。 pic.x.com/mk6MS3zlMM
■9月10日 夏の女の子たち
有吉たちがオアフを旅している。正月歩いたばかりの風景がとてもなつかしい。泊まった動物園前のホテルも映っている。◇みちょぱって初めてじっくり見たが(こういう子がTVにいるなとは認識していた)、肩や腕がきれいだなあ。うちの娘やその友だちが、夏はこんな感じである。いいよねえ夏の女の子たちは。
■9月11日 分かってもらえるさ
#朝ドラあんぱん なつかしい編集長が訪ねてくる。そうか。彼は、「お前たちは、探してたハートオブゴールドを見つけおったな。ワシには分かる」と伝えに来てくれたんだ。そしてそれは仕事で報われてる嵩よりも、のぶに言ってやりたいことだったんだ。分かってもらえるさ/いつかそんな日になる/もうすぐなんだ。
■9月12日 ボーカリスト堺正章
#SONGS 若きスパイダーズ #堺正章 の歌い方がカッコよくて、現代のバンド写真にも見えるくらいロックンローラーだなあと思った。
そして現在の『バンバンバン』ではとーぼけたと半拍食って入り、『あの時君は』ではくーーーるしめたーとタメにためるボーカルセンスは、今もすごいねえ。
#SONGS なんでもやれたけど、やっぱり歌が一番という #堺正章。どうして歌一本で行かなかったんですかへの返し「ヒット曲が出なかったからだよ!」は、たしかにと思ったなーw ドラマや司会業は多くの才能が協力しコンスタントによいプロダクトを作っていけるけれど、音楽はそうもいかないのだ。
■9月12日 活字中毒者地獄の味噌蔵
今日読んだのは #椎名誠 2冊め、『活字中毒者地獄の味噌蔵』。表題作はシーナ初の小説だったわけだが、今となっては読み飛ばすに限る「昭和軽薄体」形容部分の面白さよりも、どこか少しおかしい奥多摩桧原村の出戻りイトコやその家の様子などの細部が面白いなあと思った。
やはり #椎名誠 という人は、言語感覚よりもワニ目の観察眼が面白い人なんだよなと思った。その他の収録エッセイは『本の雑誌』に載ってたもので楽しいが(本の雑誌も当時よく買ってた)、やはりエッセイは時代の産物ではあり今読んでもただ面白いだけなので割愛し、小説方面に進むことにしよう。
■9月13日 アメリカ人の友人
今日アメリカ人の友人と会っていた娘に、彼は国のことを心配してるだろうねと尋ねた。「Yeah、8月のミネソタ銃撃事件はよく知ってる場所なんだって。アメリカ人であること(being an American)って、ちょっと考えられないよね」。風物は似ていてもまったく違う隣国の国民としての実感がこもっていた。
アメリカに民主主義が実はなかったというのも驚きだしね、と俺も言ったのだった。
極右カーク氏殺害に関するNHKニュースの無毒化は意味不明なレベルで、有意な人物が殺害され全米がショックを受けているみたいな報道になっている。カーク氏の主張も、犯人が外国人ならよかったというユタ知事の問題発言も伝えない。NHKがアメリカの極右に気を使う意味がわからない。彼ら宗教右派の言論の暴力性がこの事件の核心だろうに。
「トランプの友人」とされるカーク氏が殺害された件で、「気を落としでしょう」と声をかけられたトランプが実際は気にもかけちゃいなかったという映像を見て、なにもかも手に入りなにもかも思いのままにできるけれど、あいつが幸福なわけないよなと思った。友人なんていないのだ。
人にやさしくする、親切にする、されるって人間(&もしかしたらすべての変温動物)の大きな幸福じゃないですか。トランプのような人はそれが欠落した人生なんだよなと思う。利得の分配と交換しかできない人生なのだ。
■9月14日 大瀧詠一:幸せな結末
#大滝詠一 #幸せな結末 今見てるんだけど、「ダンダラダン、ホゲホゲみたいな感じで」と音を作る過程の録音が残ってるというのは、やっぱり幸せなことだ。ビートルズ『アンソロジー』だ。
はっぴいえんどというのはほんと後から発見されたバンドで、あのニールヤング/バッファロー的なビートに乗った大瀧詠一のボーカルを今聞けば、これが70年の日本で鳴ってたのは奇跡だと思うほどイイ。しかし70年代小学生の耳に陽水やウィングスの音は届いても、はっぴいえんどは届かなかった。
俺が最初に聞いた細野人脈の音楽は鈴木茂のソロヒット「レイニーステーション(78)」だった。だからといって遡ってはっぴいえんどを流してくれるラジオには出会わなかった。YMOと大瀧詠一が大ヒットして、ようやくはっぴいえんどが再発見されたのではなかったか。よかったよ再発されて。#幸せな結末 となって。
#大滝詠一 がスタジオを作っていた福生の米軍ハウス。立川の米軍ハウスを借り同じくスタジオを作ってしまったやつがバンド仲間にいて、俺は何度もそこで練習し録音もした。あの壁や板の質感が懐かしい。同時代のカナダの家とは違う和洋折衷感がある。「福生ストラット」カッコイー!!
ナレーションが映画予告編みたいで大仰すぎるな、誰だろうと思いながら見ていたが、最後のほうになって字幕が出る前に、あ、これは小林克也だ! と気がついた。なつかしい。カナダ暮らしが長くなった今の俺にも彼の声はアメリカ人に聞こえる。いつかまた張り上げるあの声で、ヒットチャートを紹介してほしい。
■9月15日 曇りのマラソン大会
【市民マラソン】 #TerryFoxRun 天気は崩れたが雨は止んだので、傘を背負い出かけてきた。光が悪いので工夫してみようと、普段は登れない陸橋のセンターラインに陣取る。――きたー! すごい光景だ。数千人のランナーたち。すごい! pic.x.com/OfInR6u28L
今日のわが町の参加者は3000人ほどだったそう。町のこのメインストリートは遥か彼方の山頂までまっすぐ続いており、3枚目など望遠圧縮効果でものすごい急坂に見える。これが撮りたかった。気持ちいい。
#TerryFoxRun ランナーたちが陸橋を登り超えていく。町の名カメラマンMrネス(――野鳥公園でよく会い、写真すごかったですわと話しかけている――)も同じ場所で撮っていた。ですよね師匠。写真班みたいな位置なので、皆笑いかけてくれる。イエーイ。 pic.x.com/F6Y73AUhAd
#TerryFoxRun 後方のスローグループに混じり、俺も陸橋を渡った。この参加者フィーリングよ。最高🙂 pic.x.com/p1DYSpDQjR
#TerryFoxRun 陸橋を渡り切ると折り返し。◇天気が悪かったので普段GX9で使うSTANDARDでは色が出ないだろうなと、初めてVIVIDを使ってみた。正解だったと思う。Auto WB+暖色A1G1も効果的で、あの曇天でこの色ならば文句なし。(全ショット明暗だけ調整のjpeg) pic.x.com/QoLA9xIuiY
#TerryFoxRun 陸橋を逆に戻る。この橋を車で渡るときカメラで撮りたいなといつも思う、ずんと迫る山が撮れた。◆坂を降り最後の直線へ。帽子の女性の走るフォームが美しい。pic.x.com/Xu0CYZYg6M
#TerryFoxRun 最後のストレッチ。フーと応援してくれるキッズのためにも俺は歩く! Persevearance(忍耐よ!)――サンキュー! 夢をあきらめないで!――サンキュー! Courage(勇気を持って!)――サンキュー! …というわけで、今年も楽しかったです。行ってよかった。 pic.x.com/nheWIMgMw3
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