「久しぶりのギター弾きまくり」「萌1人で泳ぐ」ほか。
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■ 05/10/08(土) 12:36:54 □ 久しぶりのギター弾きまくり
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今日は久しぶりの全休。最近俺はどうもイライラがつのっていたのだが、8月以来オフなしで毎日送迎でドタバタしてたのだから、ストレスが積もっていたのであった。
Mと萌が車で出ると同時にギターとドラムマシンをアンプにつないで、爆音で弾きまくった。今回はちゃんとドラムとサイドギターを録音してからソロをダブで入れる。少しずつうまくなってくる。昔はあまりブルーズのフレーズは弾けなかったのだが(まあそんなにソロを弾きまくるような曲を現役時代にバンドでやった経験もないのだが)、いつの間にか下手ながらジミーペイジっぽいブルーズフレーズがけっこう弾けるようになっていた。
カナダに来て以来、アコースティックで1人で弾いていて気持ちいいようなフレーズを自然に手が練習していて、それでこういうブルース風のリックが身に付いたのだと思われる。長く1人ギターだったからリズムが前よりさらにヨレヨレになって恥ずかしいが(^_^;;)、そこはそれ、今後直していけばよし。
しかしこうして録音してまで練習するのなんて高校以来という気がするな。音を研ぎ澄ませていくこと自体がやはり面白い。くーっとエモーションが突き抜けていくところがある。こういうブルーズなソロ設定にするとアンプもいい音がして、買ってよかったなあとエレキな喜びが湧いてくる。
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今日の大オフ日のメインイベントはTVの「男はつらいよ 柴又慕情」(1972 年) 観賞だったのだが、よくなかった。思えば吉永小百合という人は俺が子供の頃から日本一の大女優扱いであるが、彼女の出てる映像でいいものなんてCMを含めても見たことがないのである。彼女に悲劇のヒロインみたいな役柄ばかりやらせる周りも悪いのだろうが、彼女があらわす可憐さだとか、(中年以降の)湿気のつよいなにものかには、ひどく古風で現代性がなく、廃れていくものを感じる。寅さんやさくらにはこの映画でも保存しておきたい高い普遍性があるが、吉永小百合が出ているシーンはいらないなあと思うのであった。
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■ 05/10/11(火) 10:03:28 □ 萌1人で泳ぐ
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今日はスイミング。萌は顔をつけていられる時間が伸びている。もう一瞬ではなく、水の中で息を止めて我慢をする間が入っている。
げっげー! そして先生の指導を受けた後は、フロートだけで1m以上、顔をつけ補助なしで泳いでしまった。たまたま一緒に見ていたAKさんも驚愕して「トモさんビデオ撮らなきゃ!」と声を上げるほど、画期的なシーンであった。すごい。センセーショナル。えらい。先生すごい。わお。先生がいいと子供はこんなにも目に見えて伸びるのだと改めて感じ入る。こういうのをナマケモノ先生らに見せてやりたいくらいである。
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用事を足してから午後はライオンズパークへ。萌はもうプレイグラウンドに来てもそれだけでは盛り上がらず、自分の友達とここで遊びたいなあとずっとぼやいている。たまたま同じ小学校の別クラスの子を見つけ、目を輝かせて話しかけたのだが、そちらは姉や別な子らと連れ立ってきていたので萌とはあまり遊んでくれなかった。かわいそうなのでそこからは俺が本気で全面的に相手になって遊ぶ。
プレイグラウンドは適当に切り上げ、川へと降りていくと、ちょうど今日からサーモンの遡上が始まったという感じで、ときたまバシャっと跳ね上がるのが見える。1つだけ大きな死骸もあった。夏は人が水遊びをし秋はサーモンが大挙さかのぼってくる。コキットラムリバーはいい川だなあとしみじみ思う。
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■ 05/10/12(水) 11:09:34 □ 友部正人で落ち葉かき
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雨が降りそうなので朝から落ち葉かき。Pocket PC とヘッドフォンで MP3 をずっと聴きながら働く。落ち葉かきをしながら、「君がニューヨークに居るのと同じように 僕は東京に居る」と友部正人の声を聞くと、実になんだかふさわしいような気がする。君が東京で歌を歌うのと同じように、僕はカナダで落ち葉かきをしている。
チューリップの曲を入れておいたのはチトまずく、「♪ほんの小さなーできごとにー」と流れてくると、中学生時代からの時の流れと距離の大きさが津波のようにおしよせて、涙腺がゆるみそうになってしまった(^_^;;)。しかしこういう圧倒的な感傷というのもなかなか普段味わえないので、このままにしておこう。
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■ 05/10/14(金) 09:33:41 □ 学校ストライキは終わる気配もなし
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ジムナスティックス:今日は音楽を鳴らしてのゲームからクラスが始まった。これは半年以上やったナマケモノ先生のクラスではなかったことで、このN先生は本当に素晴らしい。生徒が早く着けば気持ちを汲んで時間前に始めてくれるし、ジム内の明るさや温度に気を配ってくれる。自身がお母さんなのだろうが、そうした優しさに満ちている。
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結局、先週金曜から今日まで学校がストライキで全休になったわけで、学校というものがこんなにも長いストになるとは思いもよらなかった。考えてみれば数年前のバスのストライキも、1~2日で片付く日本の感覚からは信じがたいほど長かった(2~3ヶ月?)。カナダのストライキは労使双方本気で戦っている。
想定外の子供の世話で誰もがヒイヒイいってるわけだが、俺は実を申せば学校がないほうがラクだ。学校があると萌と俺は、水泳体操日本語スクールと学校の間をひたすら駆け回って日々が過き去ってしまうのである。習い事だけの今週は、のんびりしていてラクだ。プリスクール時代に戻ったくらいのゆったりさである。LSも萌と同じ学校で去年は午後クラスだったので、お母さんは去年は本当に何もできなくて大変だったわよと言っておられた。そうなんですよねえ。
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■ 05/10/22(土) 11:35:51 □ 萌の言葉遣い
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SHたちが芝居を見に行くとかで、SFが今日はうちで過ごす。こうして萌とSFの会話を聞いていても、ジムナスティックスなどで萌が友達と話しているのを見ていても気付くのだが、萌の喋り方から一時の英語幼児的押し付けがましさはだいぶ減ってきている。いまは自分の家にいるから、ゲームのやり方などSFにあらゆることを教えたくてたまらず喋りすぎてはいるのだが、そのトーンは問題なくなってきた。
それからまた、最近萌は口答えをして俺を閉口させるのだが、
「だって前に○○って言ったじゃん」「だってマミーはいいって言ったよ」「(ご飯を手で食べるなといわれ)I'm trying not to!わざとやってるんじゃないよ!」
と、いかにもな子供の屁理屈になっていて、その場では腹は立つが後から思い出すと笑える。
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■ 05/10/23(日) 10:56:46 □ スポーツにみる夢は
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今日は雨。萌の昨夜の咳は幸い本格化せず。朝から「パーティの支度をするの」とあれこれと案を練っている。別にパーティなんてやる予定はないのだが、萌はそれが念願らしくしょっちゅう「パーティの支度」をやっている。「NRさんところでスシパーティやったじゃない、だからバースデイじゃなくても友達を呼んでいいでしょ」と、どうしても家でパーティをしたいらしい。実際萌はバースデイをプリスクールの施設を借りてやったので、家に友達を呼んでパーティをしたことがないからなあ。自分でセッティングをやって友達を呼びたいという気持ちはよく分かる。うーん。
まる2週間のストはどうやら終わり、明日から学校が始まるらしい。交渉は教員組合の敗北的妥協で終わったようだ。
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その萌の相手をしつつ菊花賞の録画を見る。ディープインパクトはスタートが良すぎて1周目のくだりでのっけから勝負体勢に入ってしまい、それを抑えるためにユタカが内に入れたのも嫌がって余計に興奮してしまいそうな気配もあって、かなりソーハクな展開となる。これはまずい。1周目の正面を口を割ったまま過ぎ、1コーナーをまわってやっと落ち着く。ステイヤー血統ならばここから息を整えていけば最後もしっかり伸びるだろうが、あれほどスピードのある馬なのでここまでのロスが最後に出るかどうかという感じ。
この展開なので皐月賞のときほどの余裕は当然なく、そっと3コーナーを登ってそっと4コーナーを降り、さあ直線。しかしそこからの伸びは、ユタカの言うとおり天馬と呼びたくなるものであった。素晴らしいの一語。
インタビューでユタカは、「よかったですねえ」と答えていた。さすがに彼はよく分かっていて、競馬にとってのめでたいことが損なわれなくてほんとによかったというレースであった。競馬だから今後負けることもあるだろうが(ルドルフだってこの後負けたのだ)、ナリタブライアンやその他のダービー馬たちとは違う、この馬が最強なのだというファンの夢を最後まで味あわせてくれる馬でいてほしい。オグリキャップのように。
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夕方ダイジェストでボルトン・ナカタのウェストブロミッチ戦を見る。すごい。決定的シーンのほとんどすべてに、主役として絡んでいた。しかも、監督から注文を付けられているという「相手からボールを奪う」という仕事をやった後にそのボールをフィニッシュにつなげるという、文句の付けようのないシーンが短いダイジェストに山盛りであった。
2点目をアシストしたシーンなどは、相手ボールになった瞬間に相手が予測していない反対側からダッシュして追い抜き足を入れボールをインフィールドへ蹴り出してつなぎゴールにつなげるという、アフリカ人みたいな意外性と判断力と技術を見せたシーンであった。初めて19歳くらいのナカタを見たオリンピック代表での、わざと普通じゃないプレーを楽しんでるのかと思わせたような意外性に通じるものがある。普通あそこで取りには行かないだろう。取りに行かなくても誰も彼を責めはしないから、相手も無警戒だった。ゴールしたFKを取ったシーンも、天晴れなまでの恐れを知らぬ飛び込みであった。
ダイジェストだからしかとは分からぬが、これが本当ならばついに全盛期、あのペルージャ時代のナカータに戻ったのではと思えるほどの冴えわたりである。ピークを過ぎた選手を再生する名人だというこの監督の手腕は、行かなくても誰も責めはしないような場面で一歩を踏み出させてしまう、ああいうチクチクいびりによる動機付けにあるのかもしれない。パルマとフィオレンティーナではこういうタイプの指導者に出会えずに、あのナカタですらもどこか自分を追い込み切れなかったところがあって、プレー選択時にそれが現れていたのかもしれない。実際日本代表でだってこんなプレーはしていないのだ。
ああうれしいぜ、ナカータ。やっぱり俺はあのペルージャ時代のナカータが、どんなサッカー選手よりも好きなのである。ナカータが最強なのだという夢を、最後まで味あわせてほしい。
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