「久々の登校」「萌の絵が塗り絵に」「クリエイティブの炎」ほか。
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■06/04/30(日) □ 中田の苦闘は続く
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萌は昨夜も夜泣きをした。これで3晩連続、時間もだいたい同じ 11:15 頃のようだ。これはどうやら夜驚症というものらしい。原因は、ストレスや興奮など原因がある場合もあればない場合もあるそうで、今週はフルーで身体的なストレスが高かったのでそのせいかもしれないが、なんとも分からない。起きたときには何も覚えてないのである。
記録を見ると前に夜泣きがあったのは春休みで、あの頃は毎日が興奮のきわみだったよなあ。日本で昔からいう夜泣きカンの虫というやつで、昼間の興奮と因果関係はやはりあるのだろうと思う。
今日はもう体調もほとんど回復し、午後は友達と遊べるかなという感じ。
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トッテナム-ボルトン:ぐわ、のっけから中田が中盤でボールを奪われ味方のイエローを招く。MFをやりたいなら、あそこは自分がファウルしてでも相手にボールを渡すことだけは避けなければならない。言い訳の効かない「判断の遅さ」をのっけから見せてしまったので(やっぱプレミアは速い)、これは何かビッグプレーをしないとまたサブに逆戻りだと思っていると、デイヴィスの落としをハーフボレーでシュート! ポストに弾かれる! 惜しい。しかしプレーに絡む頻度が高く、攻撃的な位置にがんがんと上がっており、コンディションと味方からの認知度は明らか高まっている(TVもそれを感じ取って頻繁にアップにしている)。認めてもらおうと守備に走り回ってイエローをもらっていた頃とは動き方が違い、攻撃で仕事をしようとしている。よし。交代させられないだけの結果を出すのだ。
コンディションのいい中田が入った中盤を生かそうと選手たちが思うのか、それとも監督のプランが変わったのか、今日のボルトンは長短のパスをつないでなかなか面白いサッカーをやっている。これも失点するなどしていつものロングボール一本やりに戻ってしまう前に、中田ともども結果を出してほしいところ。
ボルトンはホームのトッテナム(カナダ代表のステリオリがいる)を押し込んでチャンスを多く作ってはいるが、フィニッシュにはなかなかつながらないという展開で前半が終わる。だんだんボルトンのボールが長くなってきて、中田のプレー機会が激減してきた。このままいつものボルトンサッカーを続けるか、後半もう一度パスをつなぐサッカーに戻すか、監督の判断が気になるところ。アナウンサーと解説者は、「どうなんでしょう、この(長いボールからのこぼれ球を生かす)フットボールって、古いんじゃないでしょうか」「たしかにまあ70年代っぽいけれど、シーズン中ずっとこれがうまく行ってるんだから変える気はないだろうね」と言っている。
後半:中田は....まだいる。ほっ。後半は前半とはガラリと変わって、トットナムが怒涛の押し込みをはかる。中田がPKボックス脇で一度きれいにぶち抜かれた。こういう時間帯に中田の力でゲームの落ち着きを取り戻せるといいのだが、チーム自体がチェルシー戦の最終盤と同じ状態で、攻撃を跳ね返すのが精一杯でつなぎは不可能になっている。
10分の怒涛がやんでやっとボルトンもボールを持てるようになる。さあ中田を使ってくれ―――というところできれいなつなぎからトッテナム先制! うむー。―――あ、オコチャが入る。あー......中田はここまで。がっくし。やっとここから攻められるのになあ。
この試合での中田の評価は、5.5 というところじゃないだろうか。シュートを打ったところまではチームともどもよかったのだが、その後はチームともども効果的ではなくなり、何も試合に変化を与えられなかったということで(その後オコチャが大きな変化を与えたわけでもないが)。
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午後から萌はKT・HNと遊ぶ。まる1週間ぶりに友達と遊べて、萌はうれしそうであった。
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■06/05/01(月) □ 久々の登校
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萌は丸1週間ぶりに学校へ。早めに連れていってプレイグラウンドで遊ばせていると、「萌! 新聞に出てたの見たわよ!(※)」「萌! あなたドローイングコンテストで勝ったのよ、知ってるの?!」とクラスメイトがみな話しかけてきた。なかなかいい感じの welcome back である。
(※)サケの放流祭を見に行って、地元新聞の取材を受け写真が掲載され、後から驚くほど多くの人に見た見たと言われた。
しかし学校について車から降りるときに、萌は俺の手を緊張気味に握り締めている。前はこんなことはしなかったので、やっぱりまだあの怒鳴りつけられた上級生のことを怖がっているのだ。
するとちょうどそいつとグラウンドでまたすれ違う。「....いまいたよ」「うん、いたね」と話す。「―――だけどさ萌、こないだ言ったでしょ。あの子はもうペアレンツや先生に叱られたわけ。もう今度萌たちに怒鳴ったりしたら、もう超怒られちゃうわけだから、なにも言わないよ。心配ないよ。もし何か言ってきたら、そう先生に言えばいい」。
すると萌は、「お父さん、あの子を scare して(怖がらせて)くれて、好き!」などというのだった。「いやお父さんは何もしてないよ。ただあの子と目が合うたびに、『俺は知ってるんだぜ! もうやるなよ』って顔(目くばせ)をしてるだけさ」「ありがとう!」。
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■06/05/07(日) □ 自転車の練習
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仕事が終わって萌と遊んでいると、自転車の練習を一緒にやろうとHN家に呼ばれる。2人とも車体がまっすぐに立ちひとこぎ目に力がしっかりかかるといった条件が揃えば、すいーと5mくらいいける。が、ああいう極端に小さなバイクでは条件を揃えること自体が難しい。
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■06/05/09(火) □ 庭でピクニック
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天気がよくて風が涼しく気持ちのいい日が続く。学校前に庭でピクニック。気持ちよし。萌を遊ばせながら草むしりやフェンスの修理をする。翻訳仕事をやっていると、仕事以外の時間で家事をやっつけてしまおうといっそう熱がこもる気がする。
わざわざ話題に上げて蒸し返すことは避けているが、学校ではもう行き帰りに萌が俺の手を握ることはなくなって、イジメボーイへの恐怖はなくなったようだ。あれから2週彼がモニターをやったわけだが、一度「おいお前、俺のことが好きなのか?」「...うん」という意味のよく分からない会話があった以外は問題ないらしい。その会話の意味は萌にも俺たちにもよく分からないのだが、まあ威嚇しようという意図はなかったらしく萌が気にしてないので、俺たちもまあ気にしても仕方がない。
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■06/05/10(水) □ 萌の絵が塗り絵に
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萌の絵がコンテストで勝って、その後表彰のやり直しをしたという話もないのでどうしたかなと思っていたら、今日クラスのキンダー全員(あるいは学校のキンダー全員?)に萌の絵のコピーが配られ、それにみんなで塗り絵をするというイベントがあったのだそうだ。萌は超うれしかったらしい。よかったよかった。
その絵のコピーを見てみると、先生の説明を受け塗り絵として使うために、きちんと輪郭だけをクリアに描いているのが分かる。こういう注文にきっちり応え描き分けられる画力がすごい。いやはや。
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■06/05/11(木) □ マグノリアの花
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午後萌とKTを乗せて日本語学校へ。往復する道すがら、道端に見えるマグノリアなどの花が美しくてハッとする。BCはこの季節が一番美しい。町中にいっせいに花が咲いて実によろしい。日本の桜の春もいいが、マグノリアも甲乙つけがたく美しい。うちの前庭の花も、Mが冬の間に堆肥を入れたおかげで、今年は5年ぶりに見事咲き誇っている。
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■06/05/13(土) □ クリエイティブの炎
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夕方 Port Coquitlam のメイデイ祭りに行ってきたのだが、今年はCDをインディーズで出してるというロックバンドが来ていた。おおロックだと萌ともどもコオフンしてしまい、ずっと踊ってしまい、萌は特にステージ前まで進出して踊りまくりで楽しかった。
しかしこのバンドはボーカルの女の子が 20 代でオトコらは 30 代だったのだが、やってる曲はボニーレイットにパットベネターだから、いくらなんでも趣味が中途半端に古くて、正直うーむ (^_^;;) という感じでもあった。バンドのアレンジもイモだったしなあ。
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古いといえば、12年も一緒にやってたドラマー・TRが最近70年代ポップスのバンドを遊びでやってると昨日音源を送ってくれて、聴いたらカーペンターズの「Close to You」をなかなかいい感じでやっていた。しかし一方で鬼才MRさんは、
> 曲はクリムゾンとザッパとリトル・フィートを合わせたような音楽で全> てオリジナル。最後だけツェペリンのブラックドックをアレンジしてやっ> てました。もううらやまして倒れそうだった。お客さん大勢来て盛り上> がってました。
なんてことをやってるんだそうだ。メールで読んだだけで、俺もそれを見たくて見たくて倒れそうだ。多摩のクリエイティブの炎は消えていない。たとえキノコ隊長がキノコ専業になっていても。
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■06/05/15(月) □「生きているということ!」
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夕方日本語学校の発表会へ。全クラス1つずつの出し物だったのだが、一番よかったのは6年生の「生きているということ」という、なつかしい谷川俊太郎の詩の朗読だった。
生きているということ! いま生きているということ! それはのどがかわくということ!
と、5人の子供たちが体に力をみなぎらせて叫ぶ。それが実によくて、特に6年生にしては体の小さな女の子の可憐な声なんかは、一生懸命に生きているということの愛おしさをまさに体現しているものがあって、胸を震わされた。言葉が分からないMとBRおばあちゃんも、この子たちの朗読の美しさに微笑んでいた。
このクラスの先生は客席の見えないところに潜んで朗読の指揮をしていたのだが、「あなたの手のぬくみ! 自由ということ!」というリズムを、クラシック指揮者のように両手の力強いフリで子供たちに伝えていた。そのパッションが子供たちをして、人前であんなに大きな声を出させていたのである。まだ若い先生でどういう人なのかは知らないけれど、劇団か何かの経験があるひとじゃないかと思われる。
萌のクラスはお面をつけての教科書の朗読。最近はクラスを見学できないので、こんなことを練習しているとは知らなかった。悪くはなかったが、教科書の朗読をやったクラスは上記の「生きているということ」以外は正直言って全滅で、ぼそぼそと教科書をみなで朗読しても広い場所(ジム)では聞こえないし、盛り上がりようがない。日本語が分からない父母も多かったわけで、歌や踊りをやってくれたほうがよかった。
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あの「生きているということ」のインパクトが強烈で、家に帰ってから寝るまで、萌と俺は「生きているということ!」を叫び続けた。
「生きているということ! それは早く寝なさいということ!」「スナックくださいということ!」「いいから歯磨きしなさいということ!」「リンゴくださいということ!」
といった具合に、なんにでも応用が効くところが谷川俊太郎の偉大さか。
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■06/05/16(火) □ 完璧に真夏
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今日は外は完璧に真夏で、学校から帰った萌が、外で猫ティガーとずっと遊ぶ声が聞こえていた。子供はやはり夏がきて来るととてつもなくうれしいらしい。その声が仕事のはげみになる。
なのだがしかし、萌は最近実に頭の回転が速く、こっちが答えに詰まるような口答えをするようになっている。イジメ問題を抜けたことと関係があるのかないのか自立心が高まっており、なかなか言うこともきかないのである。最終的にはいい加減にせよと大きな声を出すしかなくなり、疲れてゲンナリするのであった。やれやれ。
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