2008/03/28

日記「まさかの岡田合宿成果」

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■08/03/25(火) □ バーレーン戦への期待
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私個人はこれからもリハビリトレーニングを続けてまいりますので、今後ともご支援をお願いします。 FIFA ワールドカップ 2010 年大会の予選、北京オリンピックでの健闘と幸運を祈ります。日本サッカーの進歩は常に私の関心事ですから。応援しています。 また、みなさまには次のようにお願いします。 スタジアムに足を運び、選手たちに大いにプレッシャーをかけて下さい。もっと走れ、もっとプレースピードを速くしろと。そして選手たちが良いプレーをした時には大きな拍手を与えて下さるように。

 オシム監督の退院メッセージが発表された。ロマンティックな言葉である。日本サッカーに関わり、深く強くコミットしてくれる外国の人々は、こうした「未開の国をあるべき方向に導く」みたいなロマンティックな面が震わされ心が燃えるのだろうと思う。

 バーレーン戦は韓国戦に続きまた P2P で見られそうだし、相手がかなり強いらしく盛り上がっている。高原が怪我だそうで、ならば玉田田代の2トップに大久保トップ下が夢だが、機能しないだろうな。この辺は好きな選手が揃ってきて、全員を一度には見れないという楽しい悩ましさも出てきた。まあともかく楽しみだ。玉田・大久保も万全の状態ではなさそうで、見たいは見たいがまず怪我をしないでもらいたい。

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■08/03/26(水) □ まさかの岡田合宿成果
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 【バーレーン:日本】意外にも田代ではなく巻、内田ではなく駒野が出ている。序盤は日本が支配する。中盤のプレスがすばらしく相手に攻撃させていない。勝負エリアでバーレーンの守備が厳しくくるのでシュートまでいけていないが(大久保がガツンとぶっ飛ばされており手術明けの脚が心配)、アウェイの試合としてまずは万全な展開という感じ。

 しかし日本がそのペースを維持して攻撃をビルドアップすることはできず、バーレーンが前へボールを飛ばしフィジカルの優位さでこぼれ球を取り、どちらも決定機はないまま一進一退となってきた。日本はボールを低いところで拾い長い距離を運ぶため、ゴールに近づくほど攻撃スピードが落ち、単純なクロスかロングパスでボールを失うの繰り返し。ここまで冒頭のプレスが効いていたときを含め、まったくフィニッシュできていない。

 30 分:ロングボールでバーレーンが押し気味となってきた。セットプレイも徐々に効いてくる。ボールをキープして交わしてほしいのだが、さほど厳しく詰められていない場面でも日本は前に飛ばし無為に失っている。相手はアーセナルじゃないんだからつないでくれよ。35 分、ようやく日本らしいつなぎが出て駒野のミドルにつながる。なんとこれが日本の初シュート。とにかくつながなくては。大久保は相変わらずファウルで厳しくつぶされ、裏に抜けるボールも出てこないため(バーレーンはロングボール戦法ゆえ最終ラインが上がらない)、2トップは何もできず憮然としている。

 ファウルが頻発し日本選手が倒れるシーンが増えてきた。セットプレイのときだけ前線に十分な人数が上がり日本らしいつなぎが出るが、がっちり下がって守られシュートが打てないままハーフ終了。うーむ。ときおり決まるプレス守備以外チームとしてまったく見るところがない。バーレーンがやりたいフィジカルな戦いから抜け出せず不機嫌そうな岡田監督が映る。この流れを彼は後半変えることができるのだろうか。

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 後半:変更はなし。展開も変わりなし。いきなり川口が弾き損ねたボールを打たれ、やられたと思ったが枠を打つ。ぷー。川口ぃ。10 分:山瀬→遠藤、これでリズムを作り直せるか。憲剛が前に急ぎすぎているので、遅攻のうまい遠藤が落ち着かせればいいと解説は期待している。

 20 分すぎ:遠藤を後ろに残し憲剛が飛び出し、流れるパス回しから決定的なシーンが続けて出る。憲剛→駒野→大久保のクロスは非常に惜しかった(しかしこのシーン以外の駒野の突破力のなさにも驚いた。内田重視も当然なのだった)。そうか、このチームは遠藤と憲剛というパッサーがポジションチェンジしてフリーに動けなければ、ボールが機能的に回らないのだ。先発MF3人のコンビネーションが―――というか、1週間合宿してそんな肝心なところがカラッキシできていないとは。ここに至り怒りがわいてきた。結局オシム時代から残ったこのコンビネーションしかここで役立つものはないのか? 個人が蓄積したコンビネーションしかないならばジーコと同じではないか。ぶっつけ本番の前試合までとは違うのだ。ここにきてこれほど停滞したチームが出来上がるとは。まさかの岡田合宿成果である。

 32 分、川口がまたも弾き損ねたボールを押し込まれる。川口は相手が強いと美技の割合が増え、そうでないと逆という選手なのであり昔から変わりはないのだが、もうドイツ豪戦で彼の役割は終わっているだろうと思う。それに阿部・今野とも代表でDFとして出るたびに致命的ミスに絡んでおり、もう本人もストッパーはやりたくないだろう。本職の守備的MFをやらせろと主張する気はないのだろうか。失点後、憲剛が行くと決めた瞬間にチームにスイッチが入り、阿部がフルスピードで駆け上がったシーンには一流のスピード感があった。あれをもっと見たいではないか。

 37 分:玉田がようやく準備。相手DFの足は止まっているが、リードして守りに入った相手がスピードで振り切るようなスペースを与えてくれるわけがない。阿部に替わり玉田はトップ下に入り、これが意外に彼の器用さで機能し最後は 4-3-1-2 で猛攻するが、守り切られ終了。選手1人1人は攻めも守りも必死にやっているのが伝わってきたし、プレーの切れは韓国戦よりもあったのだが、彼らの空回りする努力を 90 分の間にオーガナイズし効果あるものにする力は、岡田監督にはなかったという結果が出た。

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 考えてみれば3バック&巻で存分に得点機が作れるはずもないので、岡田監督は戦前の「いくらでもやりようはある」といった大口に反し、こういう膠着したゲームからポイントを拾うと想定して合宿してきたのだろう。つまり負けないゲームを選択していながら負けたわけである。

 試合後、「まだ時間があるからなんとかなる」としか言えない監督が、「時間以外に『やっていける』と考える根拠は?」と厳しく突っ込まれ、そして答えられなかった。この会見を読んで、今後チームがたとえよくなったとしても、もう心から彼を信頼することなど難しいなと思う。

 こんな日本攻略術のテキストみたいな試合をやられてしまっては、もう中東チームはどこも日本を恐れないだろう。アジアの 4.5 枠に入れるのかどうかわからなくなってしまった。10 年前の加茂岡田崩壊時代に戻った感が強烈にする。そういえば憲剛があの切れとスキルをつながらないパスに浪費するあたりも、加茂岡田崩壊時代の中田の空回りに似ている(チーム全体の無為な拙攻はWC豪戦にそっくり・ため息)。東アジア杯で俺がふくらませた岡田ジャパンへの期待は、はれほろひれと一気に冷めた。普通の監督がいい選手を揃え普通にやれば楽しいサッカーになるだなんて、単に日本が誇れるうまい選手が選ばれ喜んでただけの能天気ファン(俺)の幻想であった。腹が立つ。この怒りを糧に家事掃除をしよう。

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