2009/06/07

日記「ウオッカは国の宝」

「お米の品種」「萌謹慎」「カタブツ校長との対話」ほか。

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■09/06/01(月) □ お米の銘柄
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 昨日のバースデイパーティの疲れを感じる日。外は30度オーバーで強烈に暑くなっている。

 ライスが切れてしまい、いつもの銘柄を売ってるスーパーに行く時間がないので近所で安いカリフォルニア米(カルローズ米)を買ってみたのだが、炊いてみるといつもの日本商社の「特選錦」とあまり変わりがない。食堂のライス的安米感はあるが十分に食える。

 うまく炊けた「錦」は粒が立っておいしく、それと比較するとこの米は落ちるが、「錦」も実はばらつきが非常に大きく、袋ごとに炊き上がりが激しく違うんだよな。季節によるのかもしれんが、昨日終わった袋もその前も、どれほど水の量を変えて試してもべちゃっとするか硬いかで、一度も会心の炊き上がりにならずげんなりさせられたのだ(※)。その最近の「錦」とこの一般カリフォルニア米ではこっちのほうがむしろ好ましいのである。これは米の銘柄を変えるべきだな。
(※)「錦」は無洗米というやつで、多分それゆえに水量にナーバスなんだろう(無洗米は炊飯器の目盛りより多めの水を要する)。しばらく保温していると底が乾いて黄色くなるのも嫌なのだが、これも無洗米だからだろうか。

 カリフォルニア米は全般に炊きたてはおいしいけれど、冷えると硬くまずくなってしまう。2日に一度萌のランチにおにぎりを作ってるのだが、朝暖かいのを作ってやっても、昼ごろには硬くなりあまりうまくなかろうと申し訳なく思う。どうしようもないのだが。

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 調べてみると、今日食べたカルローズ米は

> Calrose (Botan & Shirakiku)
> M401 (Nishiki, Kokuho Rose, Hikari) Tamaki
> Short Grain (Koshihikari, Hitomebore, Akita Komachi and Sasanishiki) Tamaki Gold

 と「錦」と品種が違うらしい。なるほど。いろいろと研究してみよう。しかしここ数年食べてない伝統北米米「国宝ローズ」のプライスを今日見たら、値段が昔の倍になっていた。しょえー。

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■09/06/02(火) □ お米の品種
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 今日も真夏日。バースデイなので萌はおしゃれに首が開いたドレスシャツを着たがり、首の周りに念入りにサンスクリーンを塗っておいた。

 中華スーパーで売ってる日本人向けライス5銘柄くらいを眺め、「錦」と同程度(9kg/$20 前後)という予算から日本食ブランド Shirakiku Rice という、昨日と同じカルローズ品種米を買ってきた。炊いてみた感じは昨日のカナダ人向け一般カルローズ米より粒立ちがよく、それでいながらパサつきはなく、中までふっくらと炊けいい感じ。もともとべちゃっとした米が嫌いなので好みの食感である。噛んでみると甘みもありおいしい。冷めても「錦」より柔らかく、釜の底にあたる部分が乾いて黄ばむこともない。
カルローズ米:中粒種。日本の米と発祥を同じくするジャポニカ種(短粒種)であるが、穀粒の長さはタイ米などの長粒種(インディカ種)と日本米の短粒種の中間である。特徴としては中粒種であるため、短粒種と比べると水分値が低く、ねばり気も少ない。逆にタイ米などの長粒種と比べるとしっとりしている。また、香りや味を吸収しやく、冷えた状態でも比較的味が落ちにくい。世界各地において地中海料理、西欧料理、アジア料理の中でパエリア・リゾット・スープ・カレー・ドリア・サラダなどに使われている。

 カルローズ米はこういう特徴を持つとされる。粒立ちがよくパサつかず、冷めても味が落ちにくいと、自分の食感通りだ。「錦」のごとく水量になど苦労せず一発でおいしく炊けてしまったわけで、これは当たりだな。このカルローズ米を1月味わってみよう。

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 夏が来てハッピーな萌は疲れることなく外で遊び、だんだんいい感じに日焼けしてきて、短く整えすぎた髪型も適度にざんばらになりよろしい。麦茶を飲むと萌は、あー、日本を思い出すね、夏はいいねーという。ああ去年日本でみんなが飲んでたあのお茶ね、爽健十六なんとか茶だっけ。思いだせんが。

 誕生祝いの携帯メールを萌にくれたので、久しぶりに母さんに電話する。おととい初めて箱根に行き、「やっぱり長野の田舎と違う、東京のお客がくる名門行楽地」を満喫したそうだ。箱根は俺と弟OKOもバイクでさんざ行ったよ、いいよね。「そうそう、OKOも箱根はいいよーって言ってたのよ。まったくあんたたちは東京でよく遊んだんだね。残りの人生はもう遊べなくても十分ね」とのことであった。はは。

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■09/06/04(木) □ 萌謹慎
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 萌が学校でワルサをし、校長に言われ謹慎になっており、当分休み時間に外に出られないとのことで本を大量に持っていく。オーバー30&極限UVの日々だから外に出られないのはある意味ありがたいが、なにをしたのかと聞くと、物置に傾けて置かれたテーブルを滑り台にして遊んだとのこと。それは実に危険そうで、見つかってよかった。

 しかしこの件について書かされたという詳細なレポートというのがなんだかいやらしい。「誰が関与したか」を書く欄があり、萌はその場にはすでにいなかった生徒の名前まで書いてしまったというのである。なんだそりゃ、警察の調書かよ。Mも話を聞いていぶかり、あたしは当分学校へ行く時間がないからトモがどういうことなのか問いただせと命じられてしまった。げげ。あの校長と俺が直接話すのか?

 今年きたあの校長は昔風の堅物で、つまらんことで生徒を叱りつけてるのを何度も見たことがあるし(というか生徒とコミュニケートしてるのは叱ってるところしか見たことがない)、こないだホワイトキャップスを見に行ったときには、子供に影響を与えるから親も喋るなと俺自身が叱られた(^_^;;)。

 Mらリベラル気質のPTA役員はあの校長の規律と体育重視、自由と知育軽視の方針と衝突し、ごっそりとやめてしまっている。残ったのは校長同様スポーツと競争と募金を愛すペアレンツばかり。全校挙げて体育と規律と競争方面に突き進んでいる感があるのである。あの人と話すのかー。気が重い。

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■09/06/05(金) □ カタブツ校長との対話
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 午後、早めにいって校長と話す。萌が罰せられた件について話したいんですがと切り出すと、ことがいかに危険だったか、誰も怪我をしないうちに私が発見できて幸いだった、でなければ大変なことになりかねなかったのよミスターサカータと、立て板に水でベラベラベラと喋りまくる。萌が叱られたことに俺が不服を持ちネジ込んできたと思っているらしい。そうじゃないんだけどな。この校長はなぜか俺の名前を知ってるのだが、それはおそらくスクールポリシーの件で自分といさかった「旧PTA役員Mの夫」として名簿かなにかで認識してるのだろう。それで俺を警戒しているのだと思われる。

 「いやほんとそれは危なかっただろうし、あなたが見つけてくれてよかったんですが、レポートを書かされたということにやや懸念を抱いておるのです。そのレポートを見せてもらえないですか?」。すると「レポートを書けば子供も危険を認識し、父兄にも周知徹底されるわけなのよ」とまた立て板に水。なるほど。

 レポートを読んでみるとやはり萌が言ったとおり、「誰が関わったか」を書く欄がある。これが問題なのだよ。「つまりですね、この『誰が関わったか』欄に不安を感じるわけです。萌はもうその場にはいなかった、つまりあなたに捕まらなかった子の名前も書いてるんですよ。あなたがそれを使ってどうこうするとは思わないけど、こういうものを書かされることは、自分の子が警察の取り調べを受け仲間を売ってしまったみたいな居心地の悪さを感じますね。僕個人の意見ですけど、それを知っておいていただきたかったわけです」。

 校長は、「なるほど。ご意見をいただけ感謝しますわ」という感じの答え。これで何かが変わるとも思えないが、俺は何も気づいてないであろう彼女に対し、これが不愉快だということをきちんと伝えておきたかっただけだ。これで話は済んだ。

 萌のレポートにはかわいい滑り台のイラストが添付されていた。こりゃ本人は校長に叱られても全然こたえてなかったなと思い、萌さ、校長に話を聞いたけど実際危なかったんだよ。反省しなさいよと改めて叱っておく。やれやれ。

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■09/06/06(土) □ ウオッカは国の宝
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 朝7時からウズベキスタン戦。4年前はまだ間に合わなかった、WC予選がネットで見られる時代がついに来た。ウズベクのスタジアムはうおおおとうなり声がこだましている。燃える。前線は大久保、岡崎。

 双方落ち着いた出だし、ウズベクは第1戦でも思ったとおりやはり強い。個の力があるしホームゆえプレイに力感がみなぎっている。この2戦のフレンドリーのように軽々とはチャンスを作れない日本。

 と憲剛のふわっとしたチップを岡崎が中山ゴン的に強引にねじ込んでゴール。岡崎は北京では普通の速い系FWかと思っていたが、あの大チャンスともいえぬボールをDFと競りつつ転ばずに打てるところがすばらしい。

 遠藤のFKが弾かれたところを大久保が詰めて2点目、と思ったらオフサイド。なんであのFKでオフサイドになるんだ、ありえんだろう(誤審?)と思ってるうちにカウンターでピンチと、ウズベクの攻撃陣には危険な速さと強さがある。

 20分経過:ウズベクが俊輔遠藤をつぶしにこないので余裕でボールを持て割合に楽な試合になっているが、華麗な日本のパスワークといったところもほとんどない。先制しているしアウェイだし、縦への仕掛けは無理せずポゼッション優先でいこうという流れになってしまっている。勝負としてはそれでいいのだろうが、せっかくチームはいい流れで来ているのだからただ勝つだけではなく、強い相手が必死に来るのを受け止め力でねじ伏せるという、これまでにない勝ち方をしてひと皮むけてほしいのだが。

 30分経過:攻められてはいるが要所は抑え、リスクは少ない時間消費が続く。怖いのは敵ゴールより接触による怪我だなという感じで前半終了。うーん。つまらん。キリンカップの大勝で代表人気が回復してるとのことだが、この試合は期待はずれといわざるを得ない。相手はキリンカップよりも強いのだろうが、それを明確に上回っていかなければ先の夢はないではないか。これが終わったらあとは消化試合とフレンドリーしかないんだぞ。

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 後半:守備にだけ貢献している俊輔を下げ本田を入れ攻撃にシフトしてくれんかなと願うが交代はなし。俊輔のところでボールが停滞する。「攻め急がずポゼッションを高めよう」というメッセージを発しているわけだが、そうやってボールを落ち着かせる役は遠藤がいるわけで、俊輔までペースを落としていてはまともな攻撃にならんではないか。守備でキャプテンシーを発揮し攻撃で仕事はせずと、俊輔は晩年の中田化してきている。それは日本代表にとっていいこととは思えないのである。欧州一線から身を引くことを決め、代表での役割もこうしてシフトし、彼は攻撃手としての自分の力の衰えを感じているんだろう。FKが最近全然いいところに飛ばないように、技能派サッカー選手ってキックの精度が衰えるんだろうか。

 フレンドリーでは成功したらしい憲剛トップ下も、相手が厳しいここでは機能していると思えない。憲剛にはスピードやドリブルはないわけで、ボールをもらい自ら勝負するポジションではやはり本職にかなわないだろう―――と考えていると憲剛に代わり本田。はーあ。俊輔も憲剛も期待はずれである。

 最後は押し込まれコーナーが続く。遠目からしか打たれないようある程度コントロールできているので松木があおるほどの危険は感じないが、反撃してしのぐこともできないまま時間は進む。最後にはまたも誤審で長谷部(岡田監督も?)が退場になり、この辺はさすがにもう守り切れないかと感じたが、楢崎の好守もあり完封で予選突破となった。

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 4年前と同じく今回も予選突破の感慨は薄い。WCでは今日の試合より楽な相手なんてないし、またこれからWCまで今日ほど必死の相手と戦う機会もない。これから1年間フレンドリーではまた華麗に勝ち、本大会になると必死の相手を崩せず終わりという、ジーコ時代をリピートするんじゃないかと思うような試合であった。岡田監督にとっては負けたバーレーン戦に次ぐしょぼい試合といえるだろう。

 まあ冷静になれば、まだアジアのAクラスの本気の相手をアウェイで凌駕するほどの力は、日本にはないということなんだろう。「フレンドリー/良好なピッチ/良好なコンディション」といった条件が揃えば日本は強い相手ともバリバリに戦えるわけだが、どれかの条件が欠けるとガタっと力が落ちる。WCで世界を驚かすにはその落ち幅を小さくするしかないわけだが、どうしたらよいものなのか。

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 【安田記念】ディープインパクトよりも俺を感動させる馬、ウオッカが出るレースは見逃せないぜと今日2つめのネットスポーツ観戦。前走のヴィクトリアマイル7馬身差は本当にすごかった。



 今日は中段内々を進んだが、直線で前が完全に壁になり、その前5~6頭の馬がみな強いので足が止まらず、直線半ばを過ぎてもまったく抜け出す隙間ができない。ああこれはいくらウオッカでも物理的にどうしようもないと誰もがあきらめ、残り1ハロンの先頭争いに目をやったところで、ついに彼女がわずかな隙間を見つけ割ってくる。―――来た! 来た! 来た! 残り100mで5頭をごぼう抜きゴール!

 「なんですかこの強さは!」と叫ぶアナウンサー。「歴史的名牝ですよ」と唸る井崎脩五郎、それにかぶせて「世界(世界的名牝だ)!」とつぶやく小島太。まったく同感である。すごい馬だ。君はオグリキャップなのかと笑ってしまうレースを何度も何度も見せてくれる、彼女は日本の宝だ。朝のサッカーはつまらなかったが、ウオッカ様のおかげで気分よく眠れます。

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