2023/03/17

【まとめ23年3月前半】ベランダの野鳥観察と手こね陶芸

「鳥たちがやってきた」「7年ぶりのひな祭り」「手こね陶芸が終了」「アカデミー賞エブエブ」ほか

■3月2日                鳥たちがやってきた

季節外れの雪でハミングバードが困っているという記事が地元新聞に出た。うちもフィーダーをずっと出してあるが、凍ってることが多い。 

ヒマワリの種を置いてるトレーも、雪が降ると凍ってしまう。そのたびに雪と水を捨てている。

しかしうちに餌があるとついに鳥たちに認識され、雪がやんだ今日はたくさんの鳥たちがやってきた。左のこいつがすごかったな、varied thrush ムナオビツグミ。スズメの2倍くらいある立派な鳥で、柄も美しい。ツグミと右の色のきれいなジュンコ(ユキヒメドリ)が、このあたりでは最も一般的な鳥みたい。 

自分がまいた餌に鳥たちが集まってくると、窓越しにそれを眺め興奮する猫ともども小躍りするくらいうれしい。餌が尽きたあとも、何度もチェックしにくるリピーターがいるのもかわいいなあ :-) 


■3月2日                   よく来る首相

トルドー首相がうちの町に来て、電気職人の組合員のような人々を相手に経済や気候変動対策について話をしたらしい。よく庶民に会いに来る首相だなと思う。去年も隣町に来ていた。

庶民とはただ儀礼的に会い、国情も知らずインボイス制度など押し付ける首相とはだいぶ違うんだろうな。


同じ町に20数年暮らしているが、バンクーバー近郊の住宅街でもけっこうマネーマネーと資本主義の波を感じる。町で愛された古くかわいらしい図書館(上)が、巨大モールみたいな地下駐車場を持つ殺風景な複合ビルに建て替えられてしまった。ここをハブにビジネスを展開するのが建て替えの目的だったのだ。

トルドーを呼んだりしてるのも、そうした地域経済の振興を打ち出すビジネス志向の市政方針と関係あるんじゃないかと思う。別に悪いことじゃないが、平凡だがかわいらしい郊外タウンが、平凡でビジネスライクな町になってきてるなあと残念に思わないでもない。

町一番だったあの図書館の桜も切られてしまった。あれは本当にもったいなかった。銘木を切るような市は阿呆である :-(


 ■3月3日                          軽自動車で旅をしたい

在日外国人が旅するNHK「ジャーニーズインジャパン」は外国人と旅することで得られる視点というものがあるのだろうか、はっとさせられる画がよく出てくる。厳島神社の後ろにこんな美しい山があるとは初めて知った。

錦帯橋とかも、行ってみたいが行けないだろうなあ。

むかし長野で暮らしたとき、カナダに戻る前の記念にと軽バンに寝袋を積み奥様と岐阜→石川→京都→大阪→四国を目指し出発したのだが、金沢でこれは距離的にとても無理と気がつき引き返してしまったのだった。中国四国はパリよりも遠い。 

長野の古い家で軽バンと暮らしたことはとても暖かな思い出となっていて、奥様がいまも日本旅行大好きなのはあの頃へのノスタルジーがあるからだと思う。今のセカンドカーが壊れたら軽バンを買おうと彼女は言っている。いやそりゃカワイイけど、カナダではメンテ部品が入手不可能…w

大学生くらいの若者が二人、年式新しめのスズキ・キャリィでブイーンと走っていった。古い軽トラは最近カナダでも見るけれど、すごいじゃん。楽しそう。若いって素晴らしい。また軽自動車で旅をしたい。 


■3月3日                        ベランダの野鳥観察

ベランダに鳥がやってくると、ピカがまずニャっと反応し窓に駆け寄るのでわかる。俺はカメラを手に取りそっと窓際へ移動し撮るわけです。しかし瞬時のフォーカスと高いシャッタースピードが必要で小鳥は難しい。1/800sでも止まらない。修行中。(Dark-eyed Junco, ユキヒメドリ、スズメ目ホオジロ科)

野鳥たちを観察していて気づくのは意外と暴食しないことで、ガツガツ一羽が完食することはなく、ササっと少量食べて去っていく。そして別な鳥がまたやってくる。お行儀がいい。しかしハミングバードはなかなか来ないなあ。数も少ないし、窓越しでも人影に気づくとぷいっといなくなってしまうのだ。

ロビン(コマドリ)は高い木の上からこちらを見ていた。ベランダに来るほど人馴れはしないのだろうか。しかしカッコいいね、目の周りのホワイト。抜群にクールだと思う。


■3月3日                    7年ぶりのひな祭り

今日がひな祭りだと昨夜気がついて、猫ピカがうちに来た頃から出してないおひな様たちを思い出した。娘と一緒に掃除しながら箱を開けてみると、ああそうだこのていねいな梱包とミニチュア感がまさにメイドインジャパン! 

お掃除セットまで入った、このこそばゆいほどの大切さが日本! たまらん。 そしておひな様たちがプハー! いったい何年ぶりなのどういうこと!? と深く息をする。すいませんソーリー。

しかしフルセット組むのはまた来年ねと、もう1セットある木彫りびなの方を取り出した。これは手間いらずで、すぐに飾れてすぐカワイイ。たしか日本のおばあちゃんのご友人が彫ってくれたんだよこれ。すばらしいよねこのボンボリ。カワイー。 


■3月4日                手こね陶芸おおづめ

【手こね陶芸】ラスト2クラス、俺は終盤もともと乏しい創造性が尽きて何を作ったらいいかわからず、コースターやら箸置きやらを作っていた。不毛な気がする。まあこんなものでも塗料が焼けたら釉薬マジックできれいになるだろう。娘のアブストラクト器たちが形も彩色もなかなかいい感じ。 


■3月5日                        3種類目の鳥

【本日の鳥さん】3種類めが現れた。スズメかなと思ったけれどよく見るとほんのり桜色で、お腹まで独特のパターンがある。――ハウスフィンチだ。たぶん間違いない、definitely maybe。スズメ目アトリ科。チカディーもジュンコもみんなスズメ目なので近親なのだろうが、みんな違ってみんないい。 


■3月6日                  地上の星はどこに

#SONGS 中島みゆき。「ヘッドライト・テールライト」を聞くと、あの番組がものづくり日本にエールを送っていたのが18年も前なのか、あれから日本は浮上しなかったなと寂しみを感じる。本当にいい歌なのだが。

中島みゆきは役者として映画に出てくるとコミカルだが、歌ってるときの演劇感はすごいなといつも思う。声の出し方も若い頃より説得力に重きを置く感じで、コンセプチュアルにすべてを研ぎ澄ましたのだろう。そして工藤静香が「自分はこんなにこやかには歌えない」と評す領域へと。

同世代のミュージシャンが去っていく昨今だが、中島みゆきの旅はまだ終わらなそうだなと「倶に」を聞いて思った。街角に立つ彼女に道行く人たちは気づかないが(あの70年代少女マンガな髪型で気づくだろ!w)、その歌声は力強い。桑田佳祐や中島みゆきの元気さは日本の宝だ。 

おりしも技術日本の国策ロケットが失敗してしまった。ここで「地上の星」がかかり、復活成ってほしい。ヘッドライト、テールライト、旅はまだ終わらない。


■3月11日                 手こね陶芸が終了

【手こね陶芸クラス】最終回。初日に作り、箸にも棒にもかからんと思い適当にカエルをくっつけ着色し前回焼いてもらった器とカボチャが、思いがけないほどいい風合いに仕上がっていた。七難隠す釉薬マジックが出た。 

地蔵は石っぽい質感に仕上げたいので、ガラス質の釉薬は使わず灰色に着色して焼きを入れることにする。というか奥様がそうするというので俺も真似をした。しかしこれがどういう色で焼けるのか俺たちはまったくわからない。来週以降に焼き上がる。

着色に確信が持てないのは、焼き上がりの色がどれもだいぶ予測と違うからである。


ブライトイエローにしたかった奥様のタワーは予想外の暗いベージュに焼けてしまい、形は見事なのだが気の毒に、彼女は落ち込んでいた。たぶん下地のレンガ模様に使った黒が陶土に残り、イエローの釉薬も思ったよりも数段弱かったのだろう。もう一度やれたらきっとイメージ通りにできるのだが…。経験を重ねる以外に学ぶ方法はない。

しかしロウソクが入ればこんなにきれいではないですか。ソープリティ! 彼女がイメージしたブライトイエローが、ふわっと戻ったかのようだよ。

アイデアが尽きた俺は好きなものの絵を描けといわれ「鮎川誠タイル」を作ってみたのだが、字も絵も下手すぎて情けない。色も全然思ったより薄く、色を重ねてクリアーの釉薬を塗ってみた。釉薬マジックで驚くほどキレイになってくれないかな。ムスメはファンキーな形のものに大胆な彩色をしていて、焼き上がりが楽しみだ。 

手こね陶芸は楽しかったが、難しかった。去年やったろくろは定形に向かい整えていく作業だから、ビギナーでも力の込め方などコツを掴めばモノを作れるのだが(ただし壁を薄くするのは神の技術なので、俺たちが作ったどんぶりは1つで2個分の重さがある)、手こねは無からなにかへと広げていく創造なので、造形インスピレーションが乏しい者には壁が高い。

難しかったが、しかし教室は楽しかった。クラスを重ねた後半は生徒同士も打ち解け、奥様や娘がよく他の生徒とお喋りしながら作業していた。俺たち家族はやっぱりアジア系の人たちに親近感を感じる。うちとアジア系だけがいまだ屋内でマスクをしているという共通点もあるし、カナダ生まれでもアジア系はどこか控えめなところにシンパシーを感じる。

(仲良くなったマスクの生徒さんの飾らなさがアジアっぽくてかわいい。真ん中が若い担当講師(ムスメ萌の大学友だち!)で、右はヘッドコーチの韓国人先生。この人がなぜか俺の名前を覚え気にかけてくれて、「トモ! 底を平たくしないとダメよ!」「トモ! 今日はなにを作ってるの?」とよく助言してくれた。)

趣味のクラスに来る人たちはやはりほとんどが女性で、みな物腰柔らかであった。英国東北ヨークシャーのうちの義母とはだいぶ違うソフトな英国訛りの方に出身を尋ねると、ロンドン南ブライトンの方だった。映画「さらば青春の光」だ、クイーンの「ブライトンロック」だ、今はサッカー三苫が活躍してるところだ。俺は「さらば青春の光」好きなんですと言おうかと思ったが、世代的に知らんだろうなとやめておきました。

クラスの最後、さようなら、きっとそのうちまたここで会うでしょうねと生徒や講師と笑顔を交わす。俺の頭の中はブライトンに引っ張られ、全然場面に合わない布袋寅泰「さらば青春の光」が鳴っておりました。

♪さらば青春の光/あの頃俺とお前は/傷つくのも恐れずに/ただ走り続けていた。 


■3月13日                   寅さんの功徳

渥美清のアドリブから出たギャグのようにすら聞こえた「労働者諸君!」もリリーの名ゼリフも、みんな山田洋次がしっかりと書いたものなんだなあと感じる山田洋次のインタビュー。 東洋経済「男はつらいよ」で想定外だった若者からの人気

「寅は現実にはいないんです。だから寅の物語は成立する」。――司馬遼太郎も寅さん映画を理解しないアメリカ人通訳に、よく似た逆説を話していたな。寅はいるのだと。 

そして遠藤周作が話したという、「晩年の寅」シナリオが切なくていい。御前様が「お前は愚かな男だけれど何の罪も犯してはいない」と言ってくれるという。山田洋次「寅さんの顔には功徳がある」。

■3月14日                普通人の独裁

NHKの世論調査では岸田内閣支持40%でついに不支持を上回ったそうだ。軍国化に増税ばかりで上がる要素がないだろ。安倍・スガさんと違い普通の人そうなのに冷酷だから、ビジネスライク/家業ライクな冷酷さだから岸田さんはキツイ。総理になったのは「政治家となったからには一番大きな権限ほしかったから」と学生に語ったそうだが、それ以外の目的が伺えない。国会では政治めんどくせえな感を発散している。

ぼくは岸田首相への忌避感(ニュースでもその声を聞きたくない)発動が体感でスガ首相のときよりも早くてw、それはKazさん指摘の通り個人の資質によるものですらなく、普通の人による独裁だからだなと思いました。通行人が猫を蹴るのを見てしまったようなイヤさが彼の政治にはある。

■3月14日 

#我らがパラダイス (終)全部見てたわけじゃないのだが、序列命の福田支配人の裏をかき小さな罪を重ねていく女医たちの明るさが楽しかった。これは日本の「パラサイト」だとHさんが言ってたが、終わり方も超ふわっとしていて、深刻なことはエンタメにしない、できないのが日本らしいのかもしれない。

■3月15日

@_kazuma0221 ぼくは日本旅行で軽いトラブルにあう系の夢をしょっちゅう見るんだけど、こないだは銭湯でおしっこしたいが人々が並んで座った洗い場の端でしなければならず、「これが日本のしきたりとはいえ…」と悩む夢を見ました。しきたりじゃねえよ何言ってるんだ俺w


■3月15日                       チカディーの勇気

いま近所の家が改築中でトンカントンカンうるさく、バードフィーダーの鳥たちも来なくなってしまったのだが、そんな中でもときどきやって来るチカディーの果敢さとキレイさに感動する。保護されたサンクチュアリでは人の手からでも種を食べてくれる、あの勇気だな。 


■3月15日

パン屋に行くとレジのお姉さんが、外は晴れてる? と聞く。いやー降ったり晴れたりですねー。カナダのお店は会話があるところがいい。


■3月15日                 アカデミー賞エブエブ

#エブエブ のハズバンドがたった今オスカー取ったよ」「イエーイ!」となってます我が家。スピーチも泣ける。

エブエブは2度見たが、ぼのぼの氏同様映画館では支離滅裂さと長さに疲れていた。配信で日本語字幕版を見ても印象は変わらず書くほどの感想はないが、とにかくあの二人が好きという映画だった。二人のアカデミー個人賞受賞できれいなハッピーエンドだったなと思う。 

「エブエブ」の作品賞は、他の映画を知らないのでなんともいえない。家族がもう一度見るなら俺もジョインして見るだろう。気に入ったシーンはいくつもあるし(犬攻撃がよかったw)、二度見てもわからなかったところが解けすっきりすると思う。

娘が中学の頃、学校行事を見に行ったりするとムスメのお父さんカワイイと娘フレンズにからかわれたのだが、ヒョロさとクールさが続々入れ替わるキー・ホイ・クァンの活躍と彼へのアカデミー賞オベーションは、そういうアジアおじさんの味が一般に認められた感があってうれしかった。


2023/03/09

【まとめ23年2月後半】エブエブはconfusing

「映画の主人公となるゲーム」「民衆煽動家」「Pixel3を入手」「Pixel3のカメラレビュー」「長い停電とストップひばりくん」ほか





■2月16日                      映画の主人公となるゲーム

#クロ現 戦争サバイバルゲーム「This War of Mine」を紹介している。兵士ではなく一般人として、生きるために老夫婦の家から食べ物を盗むか、どれだけ盗むかといった選択をしていくゲームらしい。これはつらくも面白そうだなあ。

俺は犯罪者となる大ヒットゲームGTA5はストーリーに面白さを感じず中盤でやめたが(粗暴犯を操作するのはきつかった)、第二次大戦直後のLAで、普通の人間としての選択の苦味に満ちた同社の前作「LAノワール」は素晴らしかった。クラス演劇すらやったことのない俺が、ノワール映画の主人公となれたのだ。「This War of Mine」の体験はきっとそれと似ている。

サカタ@カナダの雑文書庫: 【Xbox 360】LA ノワール日記(1)交通課編: (ネタバレは特にないです) Xboxゲーム第二弾は犯罪捜査の 【LAノワール】 。 絵がすごい! 市街がほんとにある! 俺フェルプス巡査は一刻を争う捜査中の車を舗道に止め、ウィンドウに見入っちゃいました。


今も自分が書いた「LAノワール日記」を読むと、面白いなあと思う。「いいか。お前らがまだ鉄格子の中にいないのは、取るに足らんハエだからだ。お前らにかまうヒマなど警察にはないんだ。わかったかアスホール」。しびれる :-)


■2月16日                    隣町の路地

昨日に続き用事の待ち時間に、今日も知らない道を歩く。知らない町を歩いてみたい。どこか遠くへ行きたい。

今日は路地がよかった。人と猫しか通らなそうな路地が不規則に通り、路地に三叉路や四つ角があって素敵だ。

宅地開発時にこの路地分のスペースを残す、気の利いた人がいたのだろう。 


愛する人とめぐり逢いたい。どこか遠くへ行きたあい。(ひゅるるる…今日は寒かった。カメラはOM-D E-M10 + MZ17mm F2.8) 


■2月16日             ピカの仕事

忙しく働いているとよくピカと目が合う。お前はかわいいことが仕事だよねえ。そのまま。動かなくていい、そのまま写真のポーズ取ってて。 


■2月16日                民衆煽動家 



 「だれそれの発言は反発も招きそうです」と言ってる日本のメディアと「彼は民衆煽動家」と直接化けの皮を剥がすアメリカのメディアでは、役割がまったく違うな。アメリカのメディアの役割は明確だが、日本のそれはよくわからない。

夫の逮捕で失脚した右派コメンテータ三浦瑠麗氏の後釜探しという記事が、いま週刊誌に出ているそうである。つまり日本のメディアは、欠員が出た民衆煽動家の補充を望んでるんだな。笑点メンバーじゃないんだから。

ひろゆき氏は朝鮮学校を揶揄して間違いを指摘され、その批判をそらすためミサイル打つ北朝鮮政府をなんとかしろと朝鮮学校への憎悪を煽っている。どんな悪政も国民には止めがたいというのを日本人は実感しているはずなのに(※)、なぜ選挙もない北朝鮮の政治をなんとかしろと在日朝鮮学校に言えるのかと思う。

(※)今だって野球場とラグビー場の位置交換という、五輪の余得にして無意味な開発事業のために、神宮百年の並木が伐採されちゃうんですよ! 

 

あらゆる犯罪被害の中で、北朝鮮拉致被害者の人権だけを自民党が声高に言い続けるのは、そうしたバイアスを持った人たち向けなのは明らかである。そういう選択的人権擁護はやめようというのが普通の人権意識なのだ。


■2月19日             初めてのドミノゲーム

奥様の友人がドミノを持ってきて、「メキシカントレイン」というゲームを教えてくれた。

自分専用の路線とパブリック路線の2つを使って手札をつなぎ、できるだけ早く手札を終わらせたら勝ちというゲームで、最初はハア? 数字をつないでどこが面白いのという感じ。 

2回プレイして「自分専用路線はデザインできるのだ」と気がついた。(この写真は気がつく前だが)左端4/6からスタートして手前の6/11→11/3→3/6…と、少し考えれば自分の配牌内で延々つなげられるわけ。で自分の路線に置けないものはパブリックに置いていけばいい。 

3戦めでトップの奥様を猛追したが、数字パズル好きな彼女の数列デザイン力には勝てなかった。自分でドミノを買って遊ぶほどのゲームではないが、なるほどドミノとはこういう風に遊ぶのかと面白い経験でした。ちなみに路線を示すのにチケライのコマがぴったりでかわいかった。

続いてチケットトゥライド イタリー。チケライ初プレイの友人はさすがに効率よくカード集めできず苦戦していたが、ゲームの面白さは丸わかりで夢中になってくれた。終わるとこれは面白い、ジャパンマップも見せて、ヨーロッパも見せてとうちの全チケライを広げチェックしていた。買うなこれは :-) 


■2月20日                     Pixel3を入手

小雨の中、YTMusicで音楽を流しながら奥様と庭仕事をする。彼女が好きなジョニ・ミッチェルをかけたらカーペンターズ、ポール・サイモン、エルヴィス・コステロとなつかしい曲がかかりまくって、♪Just like me, they long to be, close to youと歌いながら仕事がはかどった。 

ひと月試用した娘の古iPhone Xを売り、少し足して中古Google Pixelの3XLを買ってきた。庭仕事時はそれで写真を撮り、音楽を流していた。スピーカの音が俺携帯史上最高で、昔使ってた小さなトランジスタラジオよりいい。ポケットに入れても十分音量があり、音楽を鳴らすと気持ちよかった。

俺はやっぱりiPhoneよりAndroidが好きなのだが、過去のSharp/LG/ASUSより3-4世代新しいAndroidは、ところどころにiOSのよくない影響を感じる。たとえばTwitterなどのアプリ通知は本体設定に吸収され設定自由度が下がり、設定もジャンル分けより検索重視のUIになった。iOS化というか、これが現代コンピュータUIの潮流ということなのかな。Win10とかも設定はこういう感じだもんなー。

以前のAndroidより大幅に悪いデザインも増えた。この通知領域スイッチなんかスマホ史上最悪レベルだろ、なんだこのデカい上に字を読まないと用途がわからないボタンは。アイコンに戻せよ :-( 

iPhoneについていろいろと文句を言って悪かったなと思うくらい、Google PixelのUIはiPhoneに似ており、俺は気に入らない。Google純正スマホUIがこれほどiOSに似通っているならば、俺が思うコンサイス(簡潔でわかりやすい)というAndroidの美点の多くは、Sharp/LG/ASUSというアジア勢の自社用UIにあったのかもしれない。

ともあれカメラも含めハード性能はすばらしいPixel3 XL。過去二度スマホの画面を割ってるので、今度は昔懐かしいフリップ式のケースにしてみた。好きなストラップもついている。片面フルオープンのカバーより落下時の保護効果が高いかはわからないが、デコボコが多い分落とす頻度は下がると思う。


■2月21日                     ユキヒロとミカバンド

#高橋幸宏 『創造の軌跡』冒頭を見てると娘がやって来たので、YMOのドラムがいたミカバンドがロキシーミュージック前座で英国で大ウケというエピソードを話す。「この女の子カッコいいね!」。世界のどこへ出してもとびきりだよね。時代時代のとびきりの美女をボーカルにしていくバンドであった。 

#高橋幸宏 『創造の軌跡』初期YMOのユキヒロドラムのキレはやはり映像としても力があり、あのねっとりとしたボーカルの魅力もあってカメラはユキヒロの一挙一動を押さえている。YMO外国ライブ映像を見ると、寡黙な細野坂本よりフィジカルなユキヒロとアッコちゃんが目立ってたのではと想像させられる。

 『創造の軌跡』中盤移行はボーカリスト・コンポーザーユキヒロの業績振り返りが多くなるが、やはりみんな白髪の晩年となってからもYMOが揃うとリズムがすごいなと恐れ入る。小さな音なジェントルな曲でもでもリズムが快感だ。そしてミカバンドの爆音ロックンロールドラムもすごかった :-)


■2月22日                  驚愕のボイスレコーダー

Pixel3にボイスレコーダーを入れようと探したらGoogleのPixel専用らしきやつがあって、これがすごかった。録音した瞬間ローカルで文字起こしされ、即自分のGoogleアカウントにシンクされるのだ。あとでPCでWebを開けば、出先のつぶやきがテキストで取り出せるという異常な便利さ。

翻訳や文字起こしというIT肉体労働は、もう本当に人間の出る幕がなくなってきてるなあと思いますねえ。


■2月22日                  Pixel3のカメラレビュー

週末手に入れたGoogle Pixel3。2018年末時点でスマホ最強と評されたそのカメラで写真を撮りながら歩いたのだが、やはりこれだけ撮れたら普通の人が専用デジカメを買わないのも当たり前という写真が撮れる。驚きの解像である。iPhone Xとは1年分以上の差をたしかに感じる。 

それにスマホの液晶はデジカメのモニターよりも大きくきれいなので、フレームを見て「キレイな絵が撮れてる」という高揚感が高い。これはムスメのiPhone Xを初めて使ったとき気がついた。 

ただしiPhoneもPixelも描画が硬い。Pixel3の風景写真を等倍で見ると鳥たちや彼方の桟橋はM4/3カメラより解像しており、光学的にそれはありえなそう。これはつまり光学情報を元にAIで「理論上のエッジ」を補完しているのではないか。木の枝や猫の毛の自然さがいま一つなことがあるのは、そのAI超解像ゆえではないかと思う。 


なのでどの写真も後処理でシャープネスを落としたり、ハイローをいじり後処理している。暗めに撮れ輝度を上げると色がガラッとよくなるのは、編集マージンとして色情報を残す専用カメラ的でよい(スマホは明るめに撮るので、後処理で明度を上げるとハイライト部の色情報がなくなる)。

この新スマホで迫られ不機嫌なピカなんか、かなり暗い場所なのだが後処理で見事な仕上がりになった。もともとカメラ好きは全枚数後処理して好みの色と明度にするわけで、これはカメラ好きが使って楽しいスマホだと思う。 

というわけでGoogle Pixel3の写りは専用デジカメを一部超えてすらいるが、しかし俺のマイクロ4/3カメラでこういう硬い写真が出てきたらややガッカリするというくらいの違いは、やはり感じるのであった。ここまでのふわふわ猫写真はやはり、専用カメラならでは(Oly PL5+25mm F1.8)。


■2月23日                       春の寒波

今朝は晴れて車の窓は凍っておらず、しかしゴミを出しに外に出てあまりの風の冷たさに驚いた。氷点下になってたんだ。 

もう春だもう春だと呪文を唱えていたのだが、2月も末になってから寒波がやってきた。昨日はザーッとヒョウが降り(写真は奥様のダッシュカム)、今日は終日ビュウビュウと強い寒風。そして週末には雪も降るとのこと :-(

 

■2月25日                 手こね陶芸の着色

【手こね陶芸】今日から彩色。奥様のタワーの塗装がすごくいい。黒を塗ってはこすり、溝部分を濃い黒に、壁面を薄い黒にしている。すばらしい。娘の謎イヌもカワイイ。俺のイヌっぽいネコは、焼き上がればきっとピカに近い茶色になるはず! 

ギャラリーでは、俺たちとは別次元の地元陶芸家たちの作品を展示販売していた。見事な作品が驚くべき廉価なので、奥様が傘のついた一輪挿し$50を買う。作品にかけた時間を思えば原価にもならないだろうが、きっとインディーバンドと同じだな。ピュアな創作を人に購ってもらうことが喜びなのだろう。


■2月26日                      氷のクリスマスライト

土曜日、午後から雪との予報なので朝のうちに奥様と散歩に行く。昨日までの超強風-7度の寒波が、公園の池に不思議な光景を作っていた。しぶきが枝に凍りついたクリスマスライトか!  

水面も波立ちがそのまま凍りついている。美しき氷の世界。

空が曇って気温自体は上がってきたので、たくさんの小鳥たちが餌を探し活動していて散歩は楽しかった。ロビン(コマドリ)、ハシボソキツツキ、トウヒチョウ(スズメ目ホオジロ科)。どの鳥も以前図鑑で同定したことあるのだが、現場では俺も奥様もなかなか名前を思い出せない。カワイイなあピヨピヨ。


■2月26日                        冬は終わってなかった

予報よりだいぶ遅く、夕方から降り始めた。予報の30cmほどは積もらないんじゃないかな。しかしPixel3の夜景モードがすごい。撮るのに数秒かけているが、データはISO50で0.7秒となっている。メイン画像を0.7秒で取り込み、残り2秒は補正情報を取り込んでいるのだろうか。AIカメラおそるべし。 


■2月27日                     雪の被害

昨夜の雪が朝ミゾレとなり、激重となった積雪がなんと庭木の枝をへし折っていた。径10cm×長さ5mの枝が車にバッサと覆いかぶさる光景に血の気が引いた。さいわい直撃はせずバウンスしてから車に着地したらしく、枝と雪を取り除くと車に大きな傷はなし。…助かった…イヤハヤ。 

俺は本当に悪いことがあると人に言えない気弱な男なので、こうして書くのは無事な証拠なのですが、イヤーこの枝が落ちて無事とは不幸中の幸いだと話しつつ奥様と雪かきをする。「不幸中の幸い」って英語でなんていうのと聞いてみたが、定番の名詞句は思いつかないそう。It could have been worse(これよりも悪くありえた)みたいな言い方になる。日本語は紋切り型の宝庫だ。 

しかし少し落ち着くと、俺はカメラに広角レンズをつけてちょっといい感じの写真を撮っていた。雪景色キレイだもんね。









■2月27日                     エブエブはconfusing

「エブリシング・エブリウェア・オールアットワンス」劇場で見てあまりのめまぐるしさと多言語に意味がわからなかった。配信の日本語字幕で今日もう一度見て、こりゃ理解できなくても当然だったなと思い、しかし劇場でもそんなに意味は深く考えず、面白いところを愉しめばよかったのかなと思った。主役二人は本当にラブリーだった。 

夫が突如シークレットエージェントになったあたりからもう延々意味が分からず、中国語と中国訛りの英語が聞き取れないせいかと思っていたが、字幕を読んでいてもこのスピードで全部を理解し進める話ではない。日本の劇場で見る人たちも混乱するだろう。劇場で湧いてた笑かし部分は、再度見ても特に面白いとは感じない。

しかし大筋だけ掴み、ジェットコースターを気楽に楽しんでいればよかったんだろうなと二度見て思った(別次元宇宙では娘が悪の権化という、肝心の設定が劇場では惜しくもわかってなかった)。会話はひどく長いがテーマは対立と和解とシンプルで、字幕付きで見ても感想は変わらなかったので、見たままの内容だったわけである。

とにかく大ヒットであの二人に脚光が当たりよかったというのが最大の感想である。ミシェル・ヨーはアジアではすでに大有名だそうだが、こないだBBCのトークショーで英米のスターたちを相手に華麗なトークを披露していて、この映画により開花した世界のスター感がすごかった。旦那の方はあの子役以降俳優をやれてなかったというのが不思議。めちゃめちゃチャーミングやないですか。ハリウッド節穴か。


■2月28日                         長い停電とストップひばりくん

地域の電気工事が長引き、長時間停電中。いつもと様子が違うので。ビカがピタッと寄り添っていてカワイイ。早く直らんかねえ。 

朝始まった電気工事で、もうすぐ停電12時間。電気のない暮らしは普段とすべてが違うので、じわじわと疲れてくる。自転車用のミニLEDライトが明るくて助かっている。それとガスコンロね。 

夜9時過ぎにようやく電気が戻った。はー。雪降る真冬の停電でヒーター稼働せず寒しを一番心配してたのだが(俺は一日中義母様に湯たんぽを供給していたw)、12時間オフで設定20から3度落ちの17度までしか下がらなかった。カナダの家は断熱性高くて助かったわ。うちは窓もダブルグラスにしたしな。 


◇   ◇   ◇

停電の暗がりの中、各自懐中電灯で読書していた。このところずっとKindle江口寿史フェス中の俺は「ストップひばりくん」を、改めてこれほどおもしろいマンガだったのかと楽しんだ。有名すぎて連載時に読んだような気がしてたが、俺はあの頃もう少年マンガ誌を読んでなかったんだな。 

大友、ひさうち、高野文子、吉田秋生らニューウェーブマンガと音楽を直撃で浴びた同時代人として、出てくる文物音楽に強烈なノスタルジーを感じる。パーキージーン、you're super ball(メロン)。あの曲のギターは土屋昌巳、ドラムはユキヒロだよ。


「ストップひばりくん」の最後は伝説の中断エンドだったが、あとがきで「これで完結でいいんじゃないかな」と作者が書いたのもわかる。終盤登場したライバルたちがこのあと躍動しても楽しかったろうが、そうした維持に心血注がせるには、江口寿史は惜しいほどの才能でもある。それはバンドの解散と似ている。◆