2023/03/09

【まとめ23年2月後半】エブエブはconfusing

「映画の主人公となるゲーム」「民衆煽動家」「Pixel3を入手」「Pixel3のカメラレビュー」「長い停電とストップひばりくん」ほか





■2月16日                      映画の主人公となるゲーム

#クロ現 戦争サバイバルゲーム「This War of Mine」を紹介している。兵士ではなく一般人として、生きるために老夫婦の家から食べ物を盗むか、どれだけ盗むかといった選択をしていくゲームらしい。これはつらくも面白そうだなあ。

俺は犯罪者となる大ヒットゲームGTA5はストーリーに面白さを感じず中盤でやめたが(粗暴犯を操作するのはきつかった)、第二次大戦直後のLAで、普通の人間としての選択の苦味に満ちた同社の前作「LAノワール」は素晴らしかった。クラス演劇すらやったことのない俺が、ノワール映画の主人公となれたのだ。「This War of Mine」の体験はきっとそれと似ている。

サカタ@カナダの雑文書庫: 【Xbox 360】LA ノワール日記(1)交通課編: (ネタバレは特にないです) Xboxゲーム第二弾は犯罪捜査の 【LAノワール】 。 絵がすごい! 市街がほんとにある! 俺フェルプス巡査は一刻を争う捜査中の車を舗道に止め、ウィンドウに見入っちゃいました。


今も自分が書いた「LAノワール日記」を読むと、面白いなあと思う。「いいか。お前らがまだ鉄格子の中にいないのは、取るに足らんハエだからだ。お前らにかまうヒマなど警察にはないんだ。わかったかアスホール」。しびれる :-)


■2月16日                    隣町の路地

昨日に続き用事の待ち時間に、今日も知らない道を歩く。知らない町を歩いてみたい。どこか遠くへ行きたい。

今日は路地がよかった。人と猫しか通らなそうな路地が不規則に通り、路地に三叉路や四つ角があって素敵だ。

宅地開発時にこの路地分のスペースを残す、気の利いた人がいたのだろう。 


愛する人とめぐり逢いたい。どこか遠くへ行きたあい。(ひゅるるる…今日は寒かった。カメラはOM-D E-M10 + MZ17mm F2.8) 


■2月16日             ピカの仕事

忙しく働いているとよくピカと目が合う。お前はかわいいことが仕事だよねえ。そのまま。動かなくていい、そのまま写真のポーズ取ってて。 


■2月16日                民衆煽動家 



 「だれそれの発言は反発も招きそうです」と言ってる日本のメディアと「彼は民衆煽動家」と直接化けの皮を剥がすアメリカのメディアでは、役割がまったく違うな。アメリカのメディアの役割は明確だが、日本のそれはよくわからない。

夫の逮捕で失脚した右派コメンテータ三浦瑠麗氏の後釜探しという記事が、いま週刊誌に出ているそうである。つまり日本のメディアは、欠員が出た民衆煽動家の補充を望んでるんだな。笑点メンバーじゃないんだから。

ひろゆき氏は朝鮮学校を揶揄して間違いを指摘され、その批判をそらすためミサイル打つ北朝鮮政府をなんとかしろと朝鮮学校への憎悪を煽っている。どんな悪政も国民には止めがたいというのを日本人は実感しているはずなのに(※)、なぜ選挙もない北朝鮮の政治をなんとかしろと在日朝鮮学校に言えるのかと思う。

(※)今だって野球場とラグビー場の位置交換という、五輪の余得にして無意味な開発事業のために、神宮百年の並木が伐採されちゃうんですよ! 

 

あらゆる犯罪被害の中で、北朝鮮拉致被害者の人権だけを自民党が声高に言い続けるのは、そうしたバイアスを持った人たち向けなのは明らかである。そういう選択的人権擁護はやめようというのが普通の人権意識なのだ。


■2月19日             初めてのドミノゲーム

奥様の友人がドミノを持ってきて、「メキシカントレイン」というゲームを教えてくれた。

自分専用の路線とパブリック路線の2つを使って手札をつなぎ、できるだけ早く手札を終わらせたら勝ちというゲームで、最初はハア? 数字をつないでどこが面白いのという感じ。 

2回プレイして「自分専用路線はデザインできるのだ」と気がついた。(この写真は気がつく前だが)左端4/6からスタートして手前の6/11→11/3→3/6…と、少し考えれば自分の配牌内で延々つなげられるわけ。で自分の路線に置けないものはパブリックに置いていけばいい。 

3戦めでトップの奥様を猛追したが、数字パズル好きな彼女の数列デザイン力には勝てなかった。自分でドミノを買って遊ぶほどのゲームではないが、なるほどドミノとはこういう風に遊ぶのかと面白い経験でした。ちなみに路線を示すのにチケライのコマがぴったりでかわいかった。

続いてチケットトゥライド イタリー。チケライ初プレイの友人はさすがに効率よくカード集めできず苦戦していたが、ゲームの面白さは丸わかりで夢中になってくれた。終わるとこれは面白い、ジャパンマップも見せて、ヨーロッパも見せてとうちの全チケライを広げチェックしていた。買うなこれは :-) 


■2月20日                     Pixel3を入手

小雨の中、YTMusicで音楽を流しながら奥様と庭仕事をする。彼女が好きなジョニ・ミッチェルをかけたらカーペンターズ、ポール・サイモン、エルヴィス・コステロとなつかしい曲がかかりまくって、♪Just like me, they long to be, close to youと歌いながら仕事がはかどった。 

ひと月試用した娘の古iPhone Xを売り、少し足して中古Google Pixelの3XLを買ってきた。庭仕事時はそれで写真を撮り、音楽を流していた。スピーカの音が俺携帯史上最高で、昔使ってた小さなトランジスタラジオよりいい。ポケットに入れても十分音量があり、音楽を鳴らすと気持ちよかった。

俺はやっぱりiPhoneよりAndroidが好きなのだが、過去のSharp/LG/ASUSより3-4世代新しいAndroidは、ところどころにiOSのよくない影響を感じる。たとえばTwitterなどのアプリ通知は本体設定に吸収され設定自由度が下がり、設定もジャンル分けより検索重視のUIになった。iOS化というか、これが現代コンピュータUIの潮流ということなのかな。Win10とかも設定はこういう感じだもんなー。

以前のAndroidより大幅に悪いデザインも増えた。この通知領域スイッチなんかスマホ史上最悪レベルだろ、なんだこのデカい上に字を読まないと用途がわからないボタンは。アイコンに戻せよ :-( 

iPhoneについていろいろと文句を言って悪かったなと思うくらい、Google PixelのUIはiPhoneに似ており、俺は気に入らない。Google純正スマホUIがこれほどiOSに似通っているならば、俺が思うコンサイス(簡潔でわかりやすい)というAndroidの美点の多くは、Sharp/LG/ASUSというアジア勢の自社用UIにあったのかもしれない。

ともあれカメラも含めハード性能はすばらしいPixel3 XL。過去二度スマホの画面を割ってるので、今度は昔懐かしいフリップ式のケースにしてみた。好きなストラップもついている。片面フルオープンのカバーより落下時の保護効果が高いかはわからないが、デコボコが多い分落とす頻度は下がると思う。


■2月21日                     ユキヒロとミカバンド

#高橋幸宏 『創造の軌跡』冒頭を見てると娘がやって来たので、YMOのドラムがいたミカバンドがロキシーミュージック前座で英国で大ウケというエピソードを話す。「この女の子カッコいいね!」。世界のどこへ出してもとびきりだよね。時代時代のとびきりの美女をボーカルにしていくバンドであった。 

#高橋幸宏 『創造の軌跡』初期YMOのユキヒロドラムのキレはやはり映像としても力があり、あのねっとりとしたボーカルの魅力もあってカメラはユキヒロの一挙一動を押さえている。YMO外国ライブ映像を見ると、寡黙な細野坂本よりフィジカルなユキヒロとアッコちゃんが目立ってたのではと想像させられる。

 『創造の軌跡』中盤移行はボーカリスト・コンポーザーユキヒロの業績振り返りが多くなるが、やはりみんな白髪の晩年となってからもYMOが揃うとリズムがすごいなと恐れ入る。小さな音なジェントルな曲でもでもリズムが快感だ。そしてミカバンドの爆音ロックンロールドラムもすごかった :-)


■2月22日                  驚愕のボイスレコーダー

Pixel3にボイスレコーダーを入れようと探したらGoogleのPixel専用らしきやつがあって、これがすごかった。録音した瞬間ローカルで文字起こしされ、即自分のGoogleアカウントにシンクされるのだ。あとでPCでWebを開けば、出先のつぶやきがテキストで取り出せるという異常な便利さ。

翻訳や文字起こしというIT肉体労働は、もう本当に人間の出る幕がなくなってきてるなあと思いますねえ。


■2月22日                  Pixel3のカメラレビュー

週末手に入れたGoogle Pixel3。2018年末時点でスマホ最強と評されたそのカメラで写真を撮りながら歩いたのだが、やはりこれだけ撮れたら普通の人が専用デジカメを買わないのも当たり前という写真が撮れる。驚きの解像である。iPhone Xとは1年分以上の差をたしかに感じる。 

それにスマホの液晶はデジカメのモニターよりも大きくきれいなので、フレームを見て「キレイな絵が撮れてる」という高揚感が高い。これはムスメのiPhone Xを初めて使ったとき気がついた。 

ただしiPhoneもPixelも描画が硬い。Pixel3の風景写真を等倍で見ると鳥たちや彼方の桟橋はM4/3カメラより解像しており、光学的にそれはありえなそう。これはつまり光学情報を元にAIで「理論上のエッジ」を補完しているのではないか。木の枝や猫の毛の自然さがいま一つなことがあるのは、そのAI超解像ゆえではないかと思う。 


なのでどの写真も後処理でシャープネスを落としたり、ハイローをいじり後処理している。暗めに撮れ輝度を上げると色がガラッとよくなるのは、編集マージンとして色情報を残す専用カメラ的でよい(スマホは明るめに撮るので、後処理で明度を上げるとハイライト部の色情報がなくなる)。

この新スマホで迫られ不機嫌なピカなんか、かなり暗い場所なのだが後処理で見事な仕上がりになった。もともとカメラ好きは全枚数後処理して好みの色と明度にするわけで、これはカメラ好きが使って楽しいスマホだと思う。 

というわけでGoogle Pixel3の写りは専用デジカメを一部超えてすらいるが、しかし俺のマイクロ4/3カメラでこういう硬い写真が出てきたらややガッカリするというくらいの違いは、やはり感じるのであった。ここまでのふわふわ猫写真はやはり、専用カメラならでは(Oly PL5+25mm F1.8)。


■2月23日                       春の寒波

今朝は晴れて車の窓は凍っておらず、しかしゴミを出しに外に出てあまりの風の冷たさに驚いた。氷点下になってたんだ。 

もう春だもう春だと呪文を唱えていたのだが、2月も末になってから寒波がやってきた。昨日はザーッとヒョウが降り(写真は奥様のダッシュカム)、今日は終日ビュウビュウと強い寒風。そして週末には雪も降るとのこと :-(

 

■2月25日                 手こね陶芸の着色

【手こね陶芸】今日から彩色。奥様のタワーの塗装がすごくいい。黒を塗ってはこすり、溝部分を濃い黒に、壁面を薄い黒にしている。すばらしい。娘の謎イヌもカワイイ。俺のイヌっぽいネコは、焼き上がればきっとピカに近い茶色になるはず! 

ギャラリーでは、俺たちとは別次元の地元陶芸家たちの作品を展示販売していた。見事な作品が驚くべき廉価なので、奥様が傘のついた一輪挿し$50を買う。作品にかけた時間を思えば原価にもならないだろうが、きっとインディーバンドと同じだな。ピュアな創作を人に購ってもらうことが喜びなのだろう。


■2月26日                      氷のクリスマスライト

土曜日、午後から雪との予報なので朝のうちに奥様と散歩に行く。昨日までの超強風-7度の寒波が、公園の池に不思議な光景を作っていた。しぶきが枝に凍りついたクリスマスライトか!  

水面も波立ちがそのまま凍りついている。美しき氷の世界。

空が曇って気温自体は上がってきたので、たくさんの小鳥たちが餌を探し活動していて散歩は楽しかった。ロビン(コマドリ)、ハシボソキツツキ、トウヒチョウ(スズメ目ホオジロ科)。どの鳥も以前図鑑で同定したことあるのだが、現場では俺も奥様もなかなか名前を思い出せない。カワイイなあピヨピヨ。


■2月26日                        冬は終わってなかった

予報よりだいぶ遅く、夕方から降り始めた。予報の30cmほどは積もらないんじゃないかな。しかしPixel3の夜景モードがすごい。撮るのに数秒かけているが、データはISO50で0.7秒となっている。メイン画像を0.7秒で取り込み、残り2秒は補正情報を取り込んでいるのだろうか。AIカメラおそるべし。 


■2月27日                     雪の被害

昨夜の雪が朝ミゾレとなり、激重となった積雪がなんと庭木の枝をへし折っていた。径10cm×長さ5mの枝が車にバッサと覆いかぶさる光景に血の気が引いた。さいわい直撃はせずバウンスしてから車に着地したらしく、枝と雪を取り除くと車に大きな傷はなし。…助かった…イヤハヤ。 

俺は本当に悪いことがあると人に言えない気弱な男なので、こうして書くのは無事な証拠なのですが、イヤーこの枝が落ちて無事とは不幸中の幸いだと話しつつ奥様と雪かきをする。「不幸中の幸い」って英語でなんていうのと聞いてみたが、定番の名詞句は思いつかないそう。It could have been worse(これよりも悪くありえた)みたいな言い方になる。日本語は紋切り型の宝庫だ。 

しかし少し落ち着くと、俺はカメラに広角レンズをつけてちょっといい感じの写真を撮っていた。雪景色キレイだもんね。









■2月27日                     エブエブはconfusing

「エブリシング・エブリウェア・オールアットワンス」劇場で見てあまりのめまぐるしさと多言語に意味がわからなかった。配信の日本語字幕で今日もう一度見て、こりゃ理解できなくても当然だったなと思い、しかし劇場でもそんなに意味は深く考えず、面白いところを愉しめばよかったのかなと思った。主役二人は本当にラブリーだった。 

夫が突如シークレットエージェントになったあたりからもう延々意味が分からず、中国語と中国訛りの英語が聞き取れないせいかと思っていたが、字幕を読んでいてもこのスピードで全部を理解し進める話ではない。日本の劇場で見る人たちも混乱するだろう。劇場で湧いてた笑かし部分は、再度見ても特に面白いとは感じない。

しかし大筋だけ掴み、ジェットコースターを気楽に楽しんでいればよかったんだろうなと二度見て思った(別次元宇宙では娘が悪の権化という、肝心の設定が劇場では惜しくもわかってなかった)。会話はひどく長いがテーマは対立と和解とシンプルで、字幕付きで見ても感想は変わらなかったので、見たままの内容だったわけである。

とにかく大ヒットであの二人に脚光が当たりよかったというのが最大の感想である。ミシェル・ヨーはアジアではすでに大有名だそうだが、こないだBBCのトークショーで英米のスターたちを相手に華麗なトークを披露していて、この映画により開花した世界のスター感がすごかった。旦那の方はあの子役以降俳優をやれてなかったというのが不思議。めちゃめちゃチャーミングやないですか。ハリウッド節穴か。


■2月28日                         長い停電とストップひばりくん

地域の電気工事が長引き、長時間停電中。いつもと様子が違うので。ビカがピタッと寄り添っていてカワイイ。早く直らんかねえ。 

朝始まった電気工事で、もうすぐ停電12時間。電気のない暮らしは普段とすべてが違うので、じわじわと疲れてくる。自転車用のミニLEDライトが明るくて助かっている。それとガスコンロね。 

夜9時過ぎにようやく電気が戻った。はー。雪降る真冬の停電でヒーター稼働せず寒しを一番心配してたのだが(俺は一日中義母様に湯たんぽを供給していたw)、12時間オフで設定20から3度落ちの17度までしか下がらなかった。カナダの家は断熱性高くて助かったわ。うちは窓もダブルグラスにしたしな。 


◇   ◇   ◇

停電の暗がりの中、各自懐中電灯で読書していた。このところずっとKindle江口寿史フェス中の俺は「ストップひばりくん」を、改めてこれほどおもしろいマンガだったのかと楽しんだ。有名すぎて連載時に読んだような気がしてたが、俺はあの頃もう少年マンガ誌を読んでなかったんだな。 

大友、ひさうち、高野文子、吉田秋生らニューウェーブマンガと音楽を直撃で浴びた同時代人として、出てくる文物音楽に強烈なノスタルジーを感じる。パーキージーン、you're super ball(メロン)。あの曲のギターは土屋昌巳、ドラムはユキヒロだよ。


「ストップひばりくん」の最後は伝説の中断エンドだったが、あとがきで「これで完結でいいんじゃないかな」と作者が書いたのもわかる。終盤登場したライバルたちがこのあと躍動しても楽しかったろうが、そうした維持に心血注がせるには、江口寿史は惜しいほどの才能でもある。それはバンドの解散と似ている。◆

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