NHK名作『プリンセスメゾン』以降森川葵のドラマを見る機会がないので『バズ英語』まで見て不足分を補ってるのだが、どうやら毎日放送というところでいろいろ出てたらしく、今日は2本x2話もたっぷり見てしまった。どちらも彼女が男に困らされる話で、くだらないしイケメン&押しに弱い女子という定型ええ加減にせよ日本のTVと思うのだが、彼女がかわいくて困っちゃう🙂(前者はさすがに3話ほどで脱落w)
■12月4日 戒厳令の町
いまの私たちは即座に「緊急事態条項」を連想しますね。日本より国民の政治意識が高そうな現代の韓国でも、こんな権力の暴走が起きるんだもんな。イヤハヤ。
80年代、俺たちのバンドは全斗煥の横暴に喚起され「戒厳令の街」という歌を作り歌った。あのとき以来である。大統領権勢が弱すぎ国会膠着して、武力的言論統制という話らしい。無茶苦茶であります。自民党が作りたい『緊急事態条項』がまさにこれである。
英語ニュースを見るとレポーターが「この民主主義下で戒厳令(martial law)が発せられたことが信じられないと、笑い出す人たちもいた」と話しているが、#NHKニュース は『戒厳令』と言わず『非常戒厳』と言っている。一線を超えた衝撃は非常宣言ではなく軍の(martial)出動にあるわけで、非常とすることで語調が弱く曖昧にされている。韓国の政府発表直訳なのかな。英語ニュースは政権の都合を忖度しないが、日本のニュースはするといういつもの仕草かもしれない。
「(突発的な最悪の事態が防がれ)本当に、本当によかった」と終わるレポート。兵士と女性の銃の掴み合いの動画を見終えたとき、全く同じ言葉が出た。双方に感謝であった。
■12月5日 戒厳令のAKIRA
昨日は大友克洋「AKIRA」を見てイヤハヤすごい、すごすぎると思ったところで韓国の戒厳令を知り、争乱のイメージが湧きすぎ怖かった。俺が感じる「AKIRA」のすごさは物理描写で、物質や人体に理不尽なフォース=力や怒気がかかったらこうもなるだろうという説得力がありすぎるのである。大友すごいよねえ!
そして今日ご飯を食べながら娘に、韓国映画「タクシー運転手」の冒頭を見せた。韓国のこの町中に山がある風景いいよねえ。このおじさんがいい奴なんだよ。これが戒厳令下の韓国で大変な事態に巻き込まれるという映画で、韓国戒厳令下の光州を描いた最初の世界的ヒット映画だと思う。このイメージがあるから、昨夜の韓国の人たちは本当に怖かったことと思うよと娘に話した。ぜひ見なさい。#AKIRA 現代の東京とネオTokyoを、頭の中で重ね合わせながら見ちゃいますよね。これは不思議な体験だと思う。
ぼくは、友だちが大友克洋の初期単行本をすごいぜと貸してくれた世代です。大友、RC、村上春樹、橋本治と、友だちから奔流のようにカルチャーが流れてくる時代だった。
■12月6日 ロンバケは音楽がいい
#ロングバケーション は人々のうざダイナミックな交錯が面白いし、キムタクがいまよりずっと好青年だしで楽しい。挿入歌がいいなあと思ってたら素晴らしいライブ演奏があった。日向大介という方が作ったセッションバンドとのこと。◆CAGNET - Deeper & Deeper [Live Video] youtu.be/iDKKuxdHRkg?si…
#ロングバケーション Deeper & Deeper「昔はいつも一緒にブラブラしてたよね。私の車で、日がな一日。電話すると寂しかったとか言って」――という、あの頃は無敵だったし、今も一人にはさせないよ、closer and closerという歌詞なんだな。よいポップスにはノスタルジーが内包されている。
#ロングバケーション 5話ではピアノロックのベンフォールズ・ファイヴが大きくフィーチャーされていた。楽器や人の声の音の良さもバリューであるああした洋楽が、この頃はまだ一般に聴かれてたのかなと思った。いまの日本はブリンバンバンとかだから、もう対極まで行ってるよね。楽器がなく二人でレコード回して意味もない歌詞を歌ってるんだから、音楽演奏の行きつく先としてこれ以下はもうないんじゃないかと思う。
これいいでしょ、90年代はこんなのがTVで流れてたらしいんだよと #ロングバケーション の歌を聴かせた。いいよね。カナダでもこういうグルーヴィなのは、もうそう聴かないね。
「今の日本のヒット曲はああしたグルーヴや楽器ミュージシャンシップからえらい遠いところにある。ブリンバンバンとか言ってる」と話すと、娘はギャーそれ知ってると叫ぶのだった。日本に住んでるとき世話してた子供らがみんな好きで、気が狂うほど聞かされたまらんかったと。ハハハww
■12月8日 レンズを売る日(さよなら35-100、9-18mm)
雨のサタデー、モールのカメラ店で、レンズを2本売ってきた。PENTAXのいかつい一眼がメインでOLYMPUS E-M5がサブだという若い店員が話好きで、PENTAXのフィルムカメラやストリートフォトの話が弾んだ。売ったのは LUMIX 35-100mm と OLYMPUS 9-18mm。
【LUMIX G 35-100mm F4.0-5.6】やはり35mmスタートが狭かった
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OLYMPUSの超広角ズーム9-18mmは、旅行の屋外で使うと広がりある素晴らしい写真が撮れたのだが、F4と暗いので普段使い道がなかった。去年京都では傑作を量産してくれたが、あれ以来数えるほどしか使っていない。屋内ではどうもキレが悪いのである。マイクロ4/3の高感度ISOの問題ではなく、レンズというのはおそらくF2.8くらいないと、屋内ではいい絵は出ないのだと思う。
なのでこのレンズは売って、手持ちにない屋内がカリッと写る明るい広角レンズを買おうと思っているのだ。候補はLUMIX 14mm F2.5。
しかし京都奈良のMZ9-18mm写真を見ると、ああやっぱりイイな売るのは惜しいなと思っちゃうんだけどw GX7mk2も素晴らしい色だった。LUMIXの赤と黒はすごいのである。
■12月8日 サカタくんTシャツ
朝起きてきたムスメが「サカタくん」Tシャツを着ていた。昨夜アートスクールの友だちの発表会に行き、このTシャツをお披露目して、そのまま寝たのだと。絵もTシャツの色も形も最高だが、着たまま寝るなよシワ寄るし、プリントはげるだろもっと大事にしろ! と言いましたが、相手にされません。
(寝起きなので娘の顔は撮らせてもらえなかったのだが、しかしLUMIX GX9+LM20mmの写りは素晴らしいな。LM20mmレンズのAFは遅く、GX9の操作性はOM-D/G85等一眼系よりだいぶ悪いが、出てくる写真は文句なく良い。これ以上の機材は俺はいらないと確信できるほど良い🙂)
奥様の友人のベーキング名人がチーズケーキを焼いてくれた。数日間ケーキ屋を営業できるくらいの量とクオリティのをいただいてしまった。うますぎる。食べてる俺の膝にピカが乗りグイグイ迫ってくるので、ひと舐めだけ分けてあげました。(これもLUMIX GX9+20mm、エクセレント)
■12月11日 昭和の役者のすさまじさ「岸辺のアルバム」
「岸辺のアルバム」の配信がクライマックスに差し掛かってきている。杉浦直樹(鬼気迫る商社マン!)ら達人揃いの人物の中でただ一人、圧倒的に芝居が危なっかしい国広富之から噴出する、その凡庸さがとにかく怖いというドラマになっている。いやーすごい。中田喜子きれいだなあ。
杉浦直樹は本当にすごいな。喜び、哀しみ、怒り、泥酔、憔悴のすべてがスケール大きい。息子との喧嘩も家族との口論も身がすくむような、昭和のすべてが乗っかっているような迫力がある。昔の俳優はすごいわ。八千草薫といまの気持ちを語り合う13話には泣かされた。
#岸辺のアルバム (14話)腰を痛め家にこもる杉浦直樹が長女と大ゲンカをし、妻とは話す話題もないとため息をつく。昨日も書いたが彼には本当に、よくも悪くも「昭和のすべてが乗っかっている」という迫力がある。ああいう家族を俺は持ったことはないが、むげに否定もできないという気持ちになる。
子供らが去り夫婦二人だけになっても「お父さん」「お母さん」と呼び合うのも日本らしさで、カナダの家では家族の役割が呼び名にはならない。しかし俺には杉浦直樹と八千草薫の感じもよくわかるのだ。そして多摩川の水が恐ろしい勢いで増していく。次が最終回なのか。
■12月14日 岸辺のアルバムが終わる
#岸辺のアルバム (終)この回だけ穏やかな多摩川の映像で始まった。八千草薫に何度も泣かされる。あの凡庸な国広富之にも胸掴まれた。頑迷きわまる杉浦直樹に向かい皆が一度は否定した家という虚構が、肯定されていく。最後の屋根の上の団欒で、かつて見た311震災後のアートと暮らし展を想った。
■12月12日 替えの利かない西田敏行
#替えの効かない西田敏行 の名作ドラマがここにもあった。いい加減さと熱き心の西田敏行、優しさと傲慢さを併せ持つところが育ちの良さを感じさせる松本幸四郎という友同士の、不思議な実在感がとてもよかった。木曽福島山中の風景も心に残る受賞作ドラマ。◆烏鯉(1998) #TVer tver.jp/series/sr8u0hj…
■12月15日 28万戸のBC大停電
朝大風が吹き、この冬二度めの停電となった。しかし前回のすぐ後にポータブル電源を導入してたので、明かりやスマホPC等弱電は使える。ありがたし。熱源は鍋用ガスコンロ最強にして一択。
復旧まで9時間かかりました :-( うちの町というかカナダってインフラまちまちに開発進んでるようで、被害総数28万戸のBC大風大停電でも、すぐ裏のブロックや表通りには電気きてるのがうちから見えるんですよ。なんであっちは電気あんだ許せんというムラ社会的な理不尽感がww■12月15日 LUMIX 14mmで撮るカラオケクリスマス
大停電で開催が危ぶまれた友人のカラオケ・クリスマスパーティに行ってきた。毎年クリスマス前の時期に友人夫妻が催してくれるのだ。音楽とカメラがあるとまあ楽しいすわ。好きなだけ写真を撮れるし、みな喜んでくれるし。主催家のおばあちゃんを You are the Dancing Queen! と皆で囃し立てるやつが最高だった。Only seventeenって、プラス70歳でしょw
You can dance/You can da-ance と皆がおばあちゃんを指差す。俺も指差してるw するとカメラに気づいた彼女が恥ずかしがって顔を隠すのだカワイイw 後からアナタ写真撮ってたでしょ、恥ずかしいわとニコニコ話しかけてきた。あとで送るから楽しみにしててくださいよ :-)
バナナラマかなという華やかな女性陣がシンディを歌う。カッコイー。ヒッピーな雰囲気の女性はゆらゆらと花のように揺れている。カメラはLUMIX GX9のLモノクロ(最高)に買ったばかりの小さなLUMIX 14mm F2.5で、これが期待通りいいレンズだった。屋内で十分な明るさとグループを撮れる広さと、LUMIX 20mmよりはるかに速く正確なAFを備えている。狭い場所でサクサク撮れてヒット率が高い。どの写真も20mmではフォーカスが難しかったと思う。
歌唱力抜群のイーグルスおじさん。ライフインザ・ファストレーン。眼鏡のトーキング・ヘッズ物真似激ウマおじさんは「Once In A Life Time」をやってくれ、俺はやんやの拍手をしたので終わった後お礼を言われた。イヤーデビッド・バーンに似てた、英語うまいし!
LUMIX 14mmは、先週売った超広角OLY 9-18mmに代え購入した。9-18mmは旅行の屋外で使うと広がりある素晴らしい写真が撮れたのだが、F4と暗いので家では使い道がなかったのである。屋内でもしっかり像を描く明るいワイドとしてLM14mmは期待に応えてくれた。
俺は奥様と友人とクラッシュを歌った。ダーリン、教えてくれ。Should I Stay Or Should I Go。
サビで同時多発的にみなタテノリになり跳んでいたw 浮いてます! 一緒に跳んでた奥様友人とはイヤー盛り上がったわねと笑い、「俺はトーキョーでクラッシュ見ましたからね!」と力説してしまった。楽しかったなあ。久々に踊ったし跳びましたよ。ありがとう主催者ジャスミンさんのファミリー!
■12月16日 14mm単焦点の快感
ダンシング・クイーンおばあちゃんが写真を見て大笑いしてるというメールが友人から届いた。やったー、LUMIX 14mm 初仕事は大成功である🙂
LM14mm購入の帰路景色を撮っていて、この広さで果てしなく解像するヌケのよさは初体験だなあと思った。なるほどこれが @W_EVANS_ さんが言ってた換算28mmのリコーGR感覚かと合点したわけです。20mm単焦点やズームの超広角M.Zuiko9-18mmとは違う快感があるんだな。
LM14mmは、いまはTwitter休眠中らしい素敵な乗り鉄Evansさんに影響され購入した。『(AF遅い)20mmは「単焦点と遊ぶ」感覚で、14mmは咄嗟の撮影能力(スナップシューターリコーGRに近い感覚)』。なんと的確な表現かと思う。戻ってきていただきたいEvansさん。
期待していた屋内や夜間の写りも文句なし。F3.5ズームでこの絵は出ないし、かつてこういう普段持ち歩き用に愛用したM.Zuiko 17mm F2.8より写りがいい。距離が短いからか相性かISの弱いPL5でもブレないし、このレンズはたいへん気に入りました。旅行に持っていきたい。