2016/11/24

ムスメ演劇部ショー





ムスメ演劇部のショーを見る。晩飯またぎの夜練や土曜出までするという彼女が経験したことがないほど真剣な部活だったのだが、その甲斐があるデキだった。部活いいよな部活。

カナダ中高の演劇は日本のあの不自然なほど滑舌がいい舞台用演技はやらず映画TV風演技なので、うまい子なんかすごいな即プロ戦力だなと思うが、声が小さくて台詞が半分以上聞き取れない。

なので終わってから「あれはどういう意味だったの?」とストーリーを解説してもらった。ああそういうことか、なーるほどね。「最後のあいつのスピーチはよかったね、あいつはなりたければプロになれるよね」というと、「he's my friend!」とすごく喜んでいた。そうかいい友だちを持ったな :-)

200年前のロンドン貧民街を舞台にした芝居で、みんなちゃんと英国訛りで芝居をしていた。これもうまい子とそうでもない子がいたが、やればみんなそれなりにできるんだなあと感心しましたで。ワイはたとえば関西弁で芝居なんてできまへん。

 娘は持ち台詞の少ない群衆の一人だったが、ステージにいる間は切れ目なく表情で演技していてその真面目さが非常によかった。生き生きとしていてビジュアルインパクトもあったと思う。



しかし XZ-2 のレンズの明るさとブレ防止の強力さにはたまげている。



ライトが当たるステージ上は 63mm 1/60s ISO200で楽勝。



この薄暗さでさえ 72mm 1/15s ISO1000 で楽勝。うちの M4/3 の PEN E-PM1では、この暗さでブレずにはまず撮れないと思う。夜間撮影ではコンデジなのにこっちが完勝なのであります。いやはや。

2016/11/18

青春のペイン




いろいろと悩み多き年頃の娘にディランやジョン・レノンを聴かせ、サリンジャーとか読ませようとあれこれ画策している策謀家の父である俺。おのおの、抜かりなく。

娘に読ませたいおすすめ図書を借りてきた。「なんすかこれ」。ライ麦畑のキャッチ君だよ、有名だろ知らないのかよ。市営図書館の司書さんは、『これを課題で読ませる高校があるのよ。議論を呼ぶところよね』と眉をひそめていた。保守寄り司書さんなのだろう。私はこの図書館のおしゃれ司書さんとウクレレ部リーダー司書さんのファンです。

ライ麦畑のキャッチ君はロック詞のようにリズムがあり読みやすい。それこそこれを近年訳したという村上春樹を読んでるがごとくすいすいと読める。しかしペーパーバックは日本の文庫本よりも紙質が悪く、字と地のコントラストが低いので読みにくい。文庫本で読みたいですわ。



こないだ聴かせた「マインドゲームズ」に娘はピンとこなかったようなのだが、今朝かけた Mother、Isolation、God の「ジョンの魂」主砲3発は届いた気がする。助手席の彼女の顔を伺ったりはしなかったがこの歌詞の一字一句が、青春のペインに届かないわけがないなと思った。

「Mother」を聞きながら娘に話す。「私は子供の頃、ジョンのソロはよくわからなかったんだ。彼が亡くなったとき友だちのフォーク野郎がわーわー泣いてね、彼の家でこのアルバムを聴かせてもらったんだ。なんだかわからないがすごい歌だと思ったよ」。

数年前帰郷したときに、そのフォーク野郎父娘と夏祭りで出くわした。髪ボサボサで若干フーテンな俺をいぶかって彼の娘が「誰なの誰なのー」と訊ね、俺が代わって答えた。「私とお父さんはバンド仲間で、君のお父さんはカッコいいフォークシンガーだったんだよ」。嘘だーと娘さんうれしそうだった。

2016/11/07

ゼルダの秋



猫のトイレを掃除していると、必ずご利用の本人がやってきて俺の足に背中をすり寄せゴロゴロいう。これは感謝されてるんだよな明らかに。いや礼には及ばんよ。写真はリビングの置き猫となっている利用者。福を招いておくれよキャット。



冷えてまいりました。こないだゼルダ「風のタクト」の感動のフィナーレを迎えたのだが、すぐさまうちの Wii/Gamecube 環境でやれる残りのゼルダ、「時のオカリナ」を買ってきた。ファンクラブかなにかで配布されたという非売品にしてシルバールピー級(たぶん)の希少品、「ゼルダコレクション」をゲットしたのである。『初代ゼルダ』『リンクの冒険』『時のオカリナ』『ムジュラの仮面』が入っております!

 『時のオカリナ』はさすがにこれくらい古くなると、絵とコントロールがつらい。N64 のゲームだから PS1 と同世代だろうと思うけど、FF7 あたりより絵も動きも古くて目が疲れる。『時のオカリナ』からわずか4年後の『風のタクト』の絵の美しさ、リンクの表情の豊かさは画期的だったんだろうなと改めて認識した。Gamecube シーン自体が PS1/2 の陰に埋もれてたのかもしれないが、『風のタクト』の美しさは永久に語られるべきだと思う。

 しかし『時のオカリナ』のデモ画面でわかったのだが、『トワイライトプリンセス』のハイラル世界はこのゲームのハイラルが元になっていたのね。そこはリバースなつかしくてうれしい感じ。最初の村も似た雰囲気。

 木の神様を訪ねて最初のダンジョンへ行くと、これより新しいのを3つやってゼルダ文法とコードがすでにわかっている俺たちがやっても、しばし詰まるくらいの謎が最初から仕掛けられている。偉大だなあゼルダ。デクツリーから石を託され、ハイラル城へ行けといわれる。さっそくか! ワクワク。




この2枚はハロウィーンの夜、新カメラ XZ-2 の暗所性能テスト。ほぼ真っ暗でフォーカスも合わなくても、1/5s でとにかくブレないのがすごい。交換レンズ式のミラーレス一眼よりも、レンズ固定のコンパクトはブレ防止機構をアグレッシブに効かせられるのだそうだ。

2016/10/26

【MLS】ホワイトキャップス/2016 年シーズン大敗のまとめ


(whitecaps.com)


10 月 23 日、バンクーバー・ホワイトキャップスの 2016 年シーズンが終了した。上位チーム(――というか東西6位までの過半数12チーム――)はこれからプレイオフで盛り上がるのだろうが、キャップスは西地区8位で3年ぶりに進出ならず。工藤とわたくしにとっての MLS 初シーズンは、予想を大幅に下回る苦闘となりました。

①夏のチーム崩壊のあらまし
②工藤が機能しなかった理由
③工藤の去就




①夏のチーム崩壊のあらまし


6月にシーズン前半まとめ「工藤加入からここまで」を書いた時点では、「ロングボール主体で FW にはきついチームだが、新加入コスタリカ代表ボラーニョスがリーダーとなって無駄なロングボールを減らし、つなぐサッカーを進化させていくだろう」と思っていた。そしてシーズン終盤には工藤の怪我も癒え、プレイオフで見どころを作るだろうと希望的観測を抱いていた。

ところが、工藤は大怪我からわずか2ヶ月の7月に驚きの早期復帰を果たしたものの、チームの方が夏になり気候が厳しくなると大スランプに陥ってしまったのである。そこからついに立ち直ることなく2ヶ月間1勝8敗3分けという、驚異的なスランプで2位から9位まで転落してしまった。工藤はシーズン通算わずか2点。というかストライカーは5人全員今季通算2点ずつ(笑)。プロサッカーチームとして記録的な非生産性だろうこれは。

              Ousted
Aird, Waston, Parker, Harvey
         Laba,  ★Morales
Bolanos,  Mezquida, Techera
              Kudo
(工藤が先発で出ていた頃の基本フォーメーション・4231)

チーム崩壊の目に見える要因は主将モラレスの不調だった。チームの司令塔であるこの攻撃的ミッドフィールダーは明らかに脚のどこかに不具合を抱えていて(※ちょうど今日26日、「ずっと痛みを抱えながらプレイしていた」とインタビューが流れた)、夏以降走れず反転できず運動量が激減していた。ドリブルは一切せず遠くから浮き玉のパスを送るばかりで、ラストパスを出すべき司令塔がハーフラインより後方にいては実効性ある攻撃などできるわけがない。FW は後方深くから飛んでくるロングパスを収めて潰されるか、無理にシュートに持って行き吹かすのみ。もともと涼しいバンクーバーに在し夏場を苦手とする運動量頼みのチームでもあり、モラレスに足を引っ張られ為す術ない敗戦が続いた。

モラレスの代わりに運動量のある MF を出すだけで連敗は脱せるとツイッターのキャップス TL は騒いだのだが、監督は彼のロングパス精度がどうしても必要と考えるのかポジションを変えては出し続けた(※チーム周辺のメディアはみな監督と友だちなので、モラレス重用の理由という核心に突っ込むことは最後までなかった)。優秀なリンク役となるはずだった工藤の大怪我、工藤と合う技巧派エース・リベーロの移籍、ドリブルもパスもできる MF ボラーニョスのコパアメリカ遠征が同時期に重なったのも、チームがフォームを崩した理由だろう。

ホワイトキャップスがストライカー泣かせのチームだったことは MLS の統計にも出ていて、シュートにつながった「キーパス」数でボラーニョス以外の AMF は他のチームよりも大幅に低い数値を残している。ST に一番近位置にいる AM メスキーダはうまいが小兵でつぶされやすい上にパサーではない。後期唯一勝てたが内容ナッシングだったコロンバス戦ではショートパス数が 400 対 200 と相手の半分で、いかにパスをつながないチームであるかを示していた。なんせアシスト数はリーグ最少ですから(リーグ最高64平均45に対し25!)。

工藤は加入時「チリ代表のパッサー(モラレス)がいるのでボックス内でフィニッシュを頼む」と呼ばれたそうだが、実際はロングパスしか出せないモラレスたちが工藤たち FW を苦しめたのだった。この縦ポンサッカーに多様性を加えるためにロボ監督は工藤を取ったのかもしれない。前半期の工藤は出れば必ずワンタッチでシンプルにつなぎ、ボールを渡さず敵の意表を突いて点を取ろうというリズムを作っていた。しかし成果が出始めさあここからというタイミングで工藤は大怪我をしてしまったわけである。

②工藤が機能しなかった理由


工藤が機能しなかった主因はかように生きたボールを供給できない中盤(――究極的にはモラレス中心のサッカーを直さなかった監督――)にあると俺は考えるが、しかし工藤自身にも可能性を感じさせるものは少なかった

工藤の長所は動き(位置取り)とタイミングで敵をあざむく意外性にあると思うが、動きの中で足元にパスをもらえないので、トラップ一発で DF を外しシュートという得意の形には持っていけない。浮き球を収めたり、ゴールから遠くへ開いてボールをもらってからがキャップス FW の仕事なので、いったん人もボールも止まりマーカーがついた状態からぐわっと大きくボールを動かし DF を交わさねばならない。香川だってマン U でサイドから単独突破なんかできなかったように、そうしたお互い意図がわかった上での速筋の強さ稼働幅のデュエルとなると工藤に限らず日本人は厳しい。そういうシーンで互角にやれるのは今は原口くらいじゃないかと思う。

スピードやトリッキーな足技のあるタイプではない工藤は、一瞬の動きでの意外性を(味方のビジョンのなさゆえに)封じられるとボールを持っても前方にアタックすることはできず、後方へ安全につなぐことしかできない。前半期のようなワンタッチの攻撃的なつなぎをやらせれば彼はチームの FW で一番うまいが、後半期は近くにボールを持ってきてくれる選手がいないので本当に何もやりようがなかった。工藤の周りには相手 DF しかいなかったのだ。


チームが無策不調で何もできないならどうすればよかったのか。シュートど下手な FW ハータードは点を取る代わりに死ぬほどプレスしてボールを奪う。ベテラン FW ペレスはボールをくれと大きな身振りでアピールし、こないなら定位置を放置して中盤に下がりボールに触りゲームを作る。日本人 FW が海外で成功しないのはこういう「ジェスチャー(態度で示す意思)」が足りないからだろう。自分もプレスして守備を助けるから、なんとかしてボールを運んできてくれ、ボックス内で勝負させてくれというアピールを工藤にしてほしかった。しかし工藤はただ黙々と、もしボールがくれば機能する仮想位置に走り込むだけだったのである。モクモクじゃダメなんだよ工藤。こんな血行の滞ったチームでは何かを表現しないと FW は印象点が下がるだけだろう。プレイへの関与が少なく評価のしようがない後期の彼の、出場機会は減っていった。



シーズンを通じて「工藤は決定力がない」と日本のファンには信じられないような評価が付いたのだが、シーズン最後の出番となったサンノゼ戦で GK に止められた2つの決定機(1'50 と 2'50)が、工藤の今シーズンのプレイを表している。どちらも偶発的なチャンスで、打つしかないタイミングで打つも止められたシーン。MLS の GK はリーチが長く反応がよく、手が届く範囲のショットはホッケーのゴーリーのように確実に弾く。

こういうのを決められなかったことで工藤は批判されていた。たしかにどちらももっと強く低く打てたら入っただろうが、DF に囲まれ動きは限られ、他にやりようがないようにも見える。何よりもチャンスが消える前に打つしかないので、工藤は GK のタイミングを外せない。こういう GK 有利のハーフチャンスが、工藤たちホワイトキャップスのストライカー陣が得ていた決定機なわけです。決められたら偉いが、決められなくてもまあ普通そうだろうなと思うようなハーフチャンスが1試合に数回やってくるだけ。工藤がゴールに向かいながら体重を乗せてフルパワーで打てたシーンは記憶にない。結果として FW 全員シーズン通算2点となったわけである。

【追記】議論の一環で俺が「キャップスはフィードの質が低い」と書くと、「実際枠内シュート数はリーグ最多だけど?」という反論が返ってきた。いやそれで点が取れてないんだから、つまり GK が止められるシュートしか打ててないという統計ではないか。しかしかように数は打てているから、監督は「チャンスは作れている、あとはフィニッシュの精度だ」という選手の技量に結果を丸投げする言い訳をできる。その監督を批判する声もない。ホワイトキャップス周辺全体に、「得点力はストライカーの力次第、決められない安い ST しか買わないフロントが悪い」という馬鹿げたストライカー観がある。

こういうハーフチャンスだけで判断されては FW は苦しいだろうが、それをどうにかねじ込んでいれば工藤に流れがきたかもしれない。それがサッカー物理的に可能だったかどうかは、打った本人に聞いてみないとわからない。

工藤も秋ごろには待っていても状況は変わらぬと悟り、「ボックス内にいてもボールは来ないので自分で下がってゲームを作ったり、ドリブルに挑戦したい」とインタビューで語っていたのだが、その後 MLS での先発は2試合しかなく顕著な変化を見せることはできなかった。

 ③工藤の去就


ホワイトキャップスは最終戦、ライバル・ポートランドを相手に手も足もバチバチ当たる火の出るようなプレス戦を仕掛け、4点を取って数カ月ぶりの勝利を得、8位に上がりシーズンを終えた。こうしてインテンシティ勝負で敵を殲滅するのがやはりこのチームの原点なのだろうと思うような快勝にスタジアムが湧く中、工藤の出番はなかった。このようなにホッケー的攻防になると、フィジカルで秀でたところのない工藤は出ても置いて行かれるだろうというのは予想がつく。プレミア時代の中田英寿がそうだった。




3ヶ月外れ続けたが最終戦で見事ハマったこのフィジカルなサッカー、多人数で直球勝負をかけて攻め先制点をもぎ取ればよし、先に失点をするとダメというのがロボ監督のサッカーの基本なのだろう。熱血漢の彼はファンに愛されており、その戦術への批判は驚くほど少ない。

司令塔モラレスの退団は決まっており、FW へより良いボールを届けられる優秀な AMF がくるかもしれない。しかしロングパス好きはチーム全体のクセであり、ウェールズの守備的 MF 出身の闘将タイプであるロボ監督自身が、FW に入るボールの質には拘っていないという印象を俺は受けている。『中盤をビルドアップしてボールを運び、ストライカーにいいボールを届けよう』と考えているようには見えないのだ。無駄なアーリークロスは一向に減らさず、ボックス内で待ち受ける FW を無視してミドルシュートを打つ AMF たちが指導されることもなかった。FW の仕事を助けるための戦術的努力は何もなされていない。

ストライカーに点を取ってほしいなら、前に運べないモラレスとパスを出せないメスキーダを外し、どちらもできるボラニョス(コスタリカ代表の名手)をトップ下に置けばいいのだ。実際一度だけボラニョスを試し完璧に機能し彼からボックス内へのスルー連発になったのだが、よりにもよってロボ監督はその試合で工藤を出さずシュート下手なハータードを90分出し負けた。この試合を見て俺は、この監督はやはり工藤のことがわかってないのだと思いました。

ホワイトキャップスのファンは「このチームにはもう何年も点を取れる真のストライカーがいない」とぼやくのだが、他のチームの FW は技術を発揮できる状況を作ってもらっており、キャップス FW にはそれがないというだけの話である。これは大スランプの後期に限ったことではなく、得点不足に苦しみ移籍した前エース・リベーロの時代からこのチームの FW は、攻撃意図を読まれて速筋勝負のしんどいデュエルだけをやらされている。何年もストライカーが満足に点を取ってないならそれがロボのサッカーなのだ。俺はこうしたことをツイートし英語記事 (Gambare Kudo) まで書いて工藤に代わりアピールしたが(メディアの何人かは読んでくれた)、彼の助けになるわけもなかった。

 ロボ監督は 2020 年まで変わらず、チームの強みはフィジカル/インテンシティ勝負にある。そして今期の成績低迷を受け、年棒億級の「大物ストライカー」を取るとオーナーは約束している。来季ホワイトキャップスで工藤が置かれる状況がよくなるのは期待しにくいというのが衆目の一致するところで、メディアは工藤の契約継続を疑問視している。



Jリーグで一流の実績を持つ彼が「MLS では通用しなかった」とされるのは悔しいことだしフェアだとは思わないが、これは事故の怪我で失った2ヵ月のせいでもあるわけで、明らかに持ち味と合わない速筋ホワイトキャップスに固執せず次へ行くのが最善だろうと考える。来年も契約は残っているそうだが、「もし他のチームからオファーが来たら移籍も考える」と工藤は直近の日本語インタビューで答えている。


他の MLS チームに行きJストライカーの力を示してくれたらうれしい。どこのチームでもホワイトキャップスよりはボールをつなぎ FW に良いボールを供給している。しかし MLS に目が慣れた俺が今Jリーグを見ると、やはりパスと組み立ての質が高く MLS より面白いと感じるのだMLS の選手の能力はJよりも高いが、崩しの意外性はまるで及ばず直球勝負ばっかなんである。意外性こそ工藤の最大の持ち味であり、MLS のどのチームに行っても柏時代ほど工藤の能力が活きることはやはりないだろう。

ならば。Jリーグも巨額スポンサーマネーで改革が訪れるそうだし。欧州ビッグスターも来てJ創設期以来の大フィーバーが巻き起こるやもしれず。工藤は柏に戻ってタナジュンとともにレイソル黄金期を取り戻すもよし! 「柏から世界に!」っていって出て行った連中はみな帰ったし(笑)!

私はそう思います。現場からは以上です。◆

P.S. あ、柏から世界にの酒井はまだドイツで頑張ってたか、ごめん :-)

おまけ。工藤のホワイトキャップス・ベストマッチ、オーランド戦。





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2016/10/22

レンズ明るい XZ-2

『今週は嵐が連続でやってくるのでくれぐれも注意を』」と市から通達が届き、ろうそく・充電池・ランプにラジオと万全の支度をしておいたのだが、ありがたいことに進路がそれてくれ、雨と風が少々きつい程度で済んだ。バンクーバーアイランドの方はかなりのハードヒットだったらしいが。



いやはや助かったと外を眺めていると横に猫が。「いやー私も心配しました。大山鳴動ネズミ一匹というやつですな」。うるさいよ(笑)。


(左)PEN+SIGMA 30mm (右)XZ-2
この写真はとっさに撮ったのでフォーカスが猫に来なかった失敗写真だが、実は愛用マイクロフォーサーズ・オリンパス PEN E-PM1 ではなく新しいカメラで撮っている。オリンパスの高級コンパクトカメラ、XZ-2 という。

実は夏に PEN の標準ズーム MZ14-42mm が壊れてしまい困っていたのだ。19mm と 30mm の単焦点2本はあるが、やっぱり近くから遠くまで撮れる標準ズームの不在は痛い。

カナダでは中古のレンズなど手に入らず、レンズ付きの本体を中古でもう1台買うより他に MZ を手に入れる方法はない。同じカメラを2台買うのは馬鹿げているので型の新しい E-PM2 に移行すべきかとも考えたが、これが品薄で高い。まいったなあ…と探しているときに、XZ-2 が中古で売りに出たのだ。マイクロ本体をもう1台買ってもゲイン(得られるもの)はないが、このコンパクトを買うとこれまで撮れなかったものが撮れる。これだ! となったわけです。





 このカメラはレンズがすごい。28mm~112mm で F1.8~F2.5F1.8 といえば M4/3 標準ズームの 3.78 倍の明るさである(だと思う)。M4/3 では暗くて撮れない場所で写真が撮れる。夜目にも美しい寝室の棚の RZ250。そしてこの猫のヒゲを見れば、解像力は M4/3 の標準ズームを上回っているのがわかる。描写の線の細さは俺が持つ単焦点の SIGMA 19mm F2.8 のレベルにある。すごい。




図書館のウクレレセッションでは 1/80s でらくらくと、向かいで歌うリーダーの表情まできっちり解像している。レンズが明るいのでコンパクトでも背景のボケが得られる。室内ではもう PEN に完勝なわけ。

こういう明るいズームレンズを安価に作れないのが一眼の謎なところで、オリ 12-40mm F2.8 は定価千ドルを超えるし、F1.8 なんてレベルの明るさのズームは存在しない。他のフォーマットは知らないが当然もっと高いだろう。センサーが大きければ大きいほど、よいレンズが安価には作れないらしいのだ。



 車での移動中、信号待ちで窓越しに景色を撮ることが多いのだが、このレンズの解像力と PEN 標準ズーム(換算 84mm)よりもう1段長い 112mm の望遠力ははっとする感じをよく捉えてくれる。拡大すると遠景の建物の窓や鳥たちがちゃんと写っている。



コンパクトカメラはまたどういう理由かマクロも強く、望遠端で近距離の草花を撮るとこんな絵が出ちゃう。うわ。このレンズがついてこの画質が手に入るので、M4/3 を使う理由がかなり薄まってしまった。手持ちの M4/3 SIGMA の 30mm F2.8 は同社 19mm よりもさらに良い素晴らしいレンズなので、気合を入れて撮り比べれば PEN+SIGMA 30mm が勝つが、画角自在のズームでこのクオリティの写真が撮れてしまうと、やっぱり便利さで圧勝なわけ。




というわけで、M4/3標準ズームが壊れて困った分を補ってあまりある、新カメラなのであります。

弱点は動画を撮るとオートフォーカス音がカタカタうるさくて実用にならないこと。マニュアルフォーカスにして撮るしかない。まあ動画はおまけ機能か。◆

2016/09/27

市民ウクレレ・ジャムナイト



図書館に行ったら、前にポスターを見かけた市民ウクレレ・ジャムナイトがちょうど今夜だったので、よし行ってみようと決意し愛器YAMAHAギタレレ改(ギターチューニング)を抱え行ってきた。図書館にはウクレレ善男善女が総計30人余も集まっていた。こんなに盛んなミーティングだったのか。お年寄り主体かと思ったら若い人も多い。



リーダーは図書館でたまに見かける司書さんで、歌声が大きく明るくめっちゃ感じがいい。1曲めは「エイト・デイズ・ア・ウィーク」。おおよしよし。しかし曲が始まってみると、全員ダウンストロークでしか弾けない超ビギナーなのであった。あの跳ねたコードストロークをやってるのは俺だけ(笑)。あまりでかい音を立てると浮いてしまうので、音量抑えめで行こう。

歌もなんとみんなオクターブ下で歌う。そうかバンドやカラオケででかい声で歌ったことがないと、普通はそうなるのかーと思った。どの曲もそんな感じなので、演奏も歌もあまり盛り上がらない。ただ司書さんが1曲終わるごとに明るく「オールライト!」と言ってくれ、それがとてもうれしい。次も頑張ろうという気になるんですよ :-)!


その後は俺が知ってる曲と、お年寄り向けのハンク・ウィリアムズなど知らない曲が半々くらい。ビーチボーイズが1曲あって、リズムギターを弾いてて気持ちよかったな。みんなビギナーで譜面に集中してるので、俺だけロケンロールなギタープレイをやってても気づかれることもなかったが、俺のまわりはちゃんといい音になっていた。「カントリーロード」は俺も大声で歌う。

シンディローパー「タイム・アフター・タイム」でアルペジオを弾くと、俺の前に座った人たちがさすがに何かが違うと気づいて驚き、後ろを振り向いた。「弦が6本あるじゃない! それはギターなの?」「ギタレレゆうんです」「ワンダフル!」。てな感じで、期待したようなイェーと盛り上がるジャムセッションではなかったけれど、楽しかったです。

リビング泊まりのスローボート



ご飯の後、ちょっとボートでも漕ぐかとローイングマシーンにトライ。やってると奥様の指導を受け、脚~上体~腕が正しい順序だと教えられる。戻すのはその逆。これは難しい。手や足でリズムをキープするのは簡単だが、腿とか上体の筋肉を一定のリズムと筋力で律するなんて、俺はやった経験がないと思う。

水の音が美しいしじわーという感触が快感なのでのんびり漕いでいても気持ちはいいのだが、ゆっくり漕いでるとそのリズムを維持できない。そこそこ速いテンポで漕ぐとたちまち腕がダルくなる。本当は脚がまず疲れるべきで、腕が疲れるのはフォームが悪いのだそうだ。なるほどー。スポーツは面白い。

奥様はゆっくりと一定のリズムで漕いでいる。さすがベテラン。いい音だなあと睡くなってくるような、スージングな音。リビング泊まりのスローボート。

で朝起きると、昨日のローイングマシーンで使われた筋肉に疲労というか、細胞がじわじわ再生している感覚がある。うちはインドアバイクも買ったこともあるのだが、あれは退屈過ぎて誰も使わなかったし、ただの疲労造成機であり苦痛だった。こいつはレベルが違うな。やってると必ず猫が見にきます(笑)。

2016/09/24

ウォーター・ローイングマシーン



ボートローイング(漕艇)愛好者の奥様が、天候の悪い時にも漕げるようにと念願のローイングマシーンを導入。これがすごい。大きな水槽がついていて、漕ぎ手はその中の水を本当に漕ぐのだ。だからジャバーと水を漕ぐ、本当の水の美しい音がする。ビューティフルマシーン。



これです、ウォーター・ローイングマシーン。洗濯してるわけじゃありません。これは革命です。家にいながらにして本当の水を漕いで、どこまでもどこまでも行けちゃう。想像の翼ですよ赤毛のアン。

私もトライしたけどこれは気持ちいいですわ。鋼のバネ的な体にストレスのかかる抵抗じゃないから実に心地いい。そしてやってみて知ったが、腿の裏とかの筋肉を使うのね。

そして想像はしてたけど試してみて改めて、ローイングマシーンって脚の動きと腕や背中の動きをちょうどよくシンクロさせるのが至難の技だなと思いました。なんかほら体の各部に一気にグワシと同時に力を入れることは簡単にできるんだけど、脚→腕→背中~みたいなフローが必要なわけですよ。

戻すときはその逆で、背中→腕→脚~。これが本能では決してできない鍛錬のいる技で、なんか Perfume のダンスみたいなわけ。そこが面白い。私もこれからけっこうやって、いつかすごいマッチョになると思います。

25年ぶりの巨大キノコ






友だちのキノコ博士が「25年ぶりに巨大キノコと遭遇」と報告。こ、これは。その25年前に私の管轄の某廃墟敷地内に出たのに、私ではなく地域住民が発見して新聞に載ってしまい、キノコ博士に発見者の名誉を与えることができず面目丸つぶれとなったニオウシメジやないですか!

あの秋の雨の朝、警備事務所にいた俺にキノコ博士から電話がかかってきたのである。

「今週東の飛び地を巡回した?」
「いやー、そういえばなんかとんと行ってないであります」
「出たんだよモンスターが!」
「へ?」
ニオウシメジだよ!
「ででで!」
「早く行って採集してきて!」



あわてて駆けつけたのだが、ニオウシメジはすでに雨を吸って形が崩れ、なんだかもうおいしそうではなかった。しかしなにしろ珍しいものなので食べねばならない。きれいそうな部分をバケツ一杯分ほど採集してきて事務所でラーメンに入れて食べたけど、見た目通り大味でした。しかし食べたぞ俺は怪物を!



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日記「立川基地の青春」(ランドリーゲイトの想い出)

2016/09/05

Gambare Kudo

So, as for Vancouver Whitecaps striker Kudo. Since quite early in this his 1st MLS season, I've been hearing Whitecaps fans/media people saying, "Kudo is too lightweight for MLS." My thought was, "Kudo hasn't yet even been able to prove if he's light or not. Let him play."




But, I met Kudo yesterday (Sept 4th) at a Burnaby Japanese festival and was surprised to see how skinny he was. Then, all the comments against him became clear to me. What they'd meant by 'weight' was a sturdy build like Hurtado's that enables FW to bulldoze DF away. Skinny Kudo certainly doesn't look suitable for that job. They may be right that Kudo is too lightweight, if that's the main job for a striker in MLS.



(2013 All the Masato Kudo 29 goals)

What Kudo is good at is defying DF/GK's expectations. This video shows it well. In 2013
he scored 29 goals (!) for Kashiwa Reysol in J-League + Asian Champions League (went up to the semi-final), and many of the goals defied viewers' expectations. Those shrewd grounder shots!

Kudo (and any FW must, really) wants a ball that he can play to manipulate opponents. A grounder pass while he's facing forward would be ideal. Instead of those playable short-and-low passes, what the 'Caps FW's get is a long, bouncy ball that they have to fight over with DF's. All the players know where the ball goes, so the rest is a matter of speed and power. That's when 'weight' matters.




I said to Kudo, "I know how hard it is to score for the Whitecaps at the moment. It's a tough job, isn't it?" Caps are winless for nearly 2 months in MLS.

He laughed. He looked happy that I said so. And he said, "In any way, I'm determined to contribute to the Whitecaps. I'd like to play here for a long time!"

He was the star player for the Reysol, and the team didn't want him to leave, but he wanted to play abroad and saw Vancouver, MLS as the place to go. I don't think he expected this much hardship, but he didn't seem sulky or deflated. Gambare, Kudo! (Hang in there, Kudo)