2004/12/05

日記「Harrison Hot Springs の旅」

「三角屋根のストローハウス」「萌ストマックフルー」「おとうさんのバカ」ほか。

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■.04/11/21(日) 17:51:23    □ 三角屋根のストローハウス
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今日は萌と遊んでやる日、まずピンクの姫様コスチューム手抜き版をミシンとセロテープとアルミホイルで作成して一通り遊ぶ。その後俺が一休みしていると、萌は一人で部屋の隅で紙とテープを持ってなにやらゴソゴソやっている。なにしてるのかと聞くと、「ハウスを作りたいんだけど、ドアを作ってくれる?」という。あーなるほど。



 「んじゃこないだの壁のストローハウスのもっと大きいのを作ろうか」とバージョンアップすることにした。ストローで骨組みを組んで、美しい三角屋根のフレームを載せる。屋根には薄紙やセロハンを張る。そのセロハンを煙突にして「けむりをつけよう」と萌のアイデアでケムを出し、さらに門があってドアにメールスロット(これも萌のアイデア)までついた、すばらしい豪華版となった。三角屋根に張った薄紙を裏から微調整してるときにはもー、こないだのキッチンパイプ修理よりも俺は完璧化に燃えていた。なんか萌と遊んでるとクリエイティビティが刺激されるというか、4歳児に楽しいことは俺にも完璧に楽しいのだというか(笑)、いろいろいい考えがガンガン湧いてくるなあと考えながら仕事をしていた。


 しかし最近萌はなんか俺の言うことを聞かないことが多く、俺は腹を立てたり情けない思いをしたりしている。そう反抗的ではないのだが、聞いてなかったり、聞こえないフリをしたり、全般に注意力散漫なのである。ここ2週間くらいで壁にノリをつけたし、木の葉にマーカーをつけたり、トランプをハサミで切っちゃったりしている。悪気はないのだが、やってしまってから「あ、お父さんごめーん」などというのである。明らかに注意力が散漫になっている。一時的なものなのかなあ。

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■.04/11/27(土) 10:03:04    □ 萌ストマックフルー
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 朝萌が吐いてしまい騒ぎで目を覚ます。明らかにストマックフルー。熱はまったくないのだが、昨日晩飯を食えなかったのはフルーのせいだったのだった。大丈夫だよ大丈夫だよと声をかけるも、しくしくと泣き続ける萌。

 朝起きてもものが食べられず、おかゆを作ってやっている間に寝てしまった。かわいそうなり。萌の友達は皆1日で回復したというが、明日からの Harrison Hot Springs 旅行はさすがに駄目かなという感じ。車で1時間半だから行くこと自体は負担ではないと思うが、温泉プールで遊べるほど体力が回復するかどうか分からない。

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 1時間半ほど寝た萌は泣かずに目を覚まし、「ごはんスープできた?」と食欲を訴えるので慎重におかゆとトースト少々を食べさせる。意外にしっかり食べたが、手が震えている。頑張って消化してくれ、萌の胃袋。今日は一日、アニメなど見ながら静かに過ごそう。

 午後は木のアイステャンディスティックで家を組み立てたり、アルミ箔で刀を作ってやったりして遊んだ。食べものは慎重を期しておかゆと味噌汁だけにしておいたものの、午後は夜までそうして元気に遊んだのであった。もう大丈夫だ。

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 夜相撲千秋楽。朝青龍を破れば横綱のチャンスはなくはないという魁皇が、最高の相撲で朝青龍を破った。もう取り終わった瞬間に涙がこぼれそうな顔で、たとえこれで綱を取れなかったとしても彼の相撲人生最高の一番の1つだっただろう。

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■.04/11/28(日) 09:18:08    □ Harrison Hot Springs へ
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 萌は元気にブレックファストを食べたとのこと。今日は行ける。大丈夫だ。願ってもないいい天気の旅行日より。出かける支度でゴミを出すために庭に出ると、氷が張っていた。Harrison Hot Springs は山間なので、朝などは気をつけないと。

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16:20 Harrison Hot Springs ホテル着。すごいゴージャスなホテルだ。外の温泉プールがまさに露天風呂。入りてーと萌と共に身をよじらせるが、湯温と萌の体調がどうかというところ。いずれにせよ今日はもう無理だが。

 ここまでの高速ドライブは富士山に匹敵しそうな偉容のマウント・ベイカー(10778ft=3285m)を含んだ雪山が常に視界にあって、冬の長野みたいでよかった。クルマの高速安定性とハンドリングは完璧で、ゆるいベンドでは絶品のコーナリングフォースとミり単位のコントロールを楽しめ、直線ではクルーズコントロールをかけて両足を休め、片手の指先だけでステアを保持して走れてしまった。この直進安定性はこれまででべストであり、今朝タイヤのエアを上げておいたのだが効いたようだ。高速を降りたところの小ワインディングでは、「左サイドをこれだけ沈めてこの角度でおつりのGを出さずに抜ける」というコントロールがほぼ完璧にできた。やっぱタイヤはエアぱつぱつに限るのである。快適性もまったく問題はないし。

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着いてすぐに飯を食おうとすると、レストランが開いていない。6時からだといわれる。リゾートホテルに泊まりにきて飯を食いたいときに食えないというのは馬鹿げた話で、外に食いに出た。ドイツ料理というところが一番まともそうなので入り、「プレッツェル」ってなんだっけ、ソーセージの一種かなと注文してみるとトンカツであった。やっ・た。ホテルで食わなくてよかった。そしてうまい(泣)。ドイツにもこんなにうまいトンカツがあったとは。というか元々はドイツ・フランス系の食い物なのか。

 しかしこのホテルじゃ風呂との行き来に必要なスリッパやガウンも備え付けてないし、なんかいいとこなのか違うのか判断に苦しむわ。まあ日本の温泉ホテルとは違っても当然なのだが。というわけで、初日の Harrison Hot Springs 感想は特になし。

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■.04/11/29(月) 08:40:51    □ ついに風呂へ
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 2日目、今日はやや曇ってしまった。気温5~6度じゃ外風呂は無理かなあ。俺も調子にのると一発で風邪をひきそうな最近の体調。

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ランチ後、屋内風呂からトライ。うーんいい湯だ。ちょうど信州小布施の外風呂あたりの温度。そこで10分ほど暖まってから「んじゃ外も行ってみようか」と移動。う、超ぬるい。だが、髪の毛や顔はキンキンに冷えても肩まで入っていれば体が寒くなることはないので、ちょうどそこにいた小学生くらいの女の子と遊んだりしながらえらい長いこと入っていた。最後に内風呂でもう一度暖まっておしまい。

 しかし、ここで一番熱い内風呂でもホカホカに暖まるという感覚はなかったのだが、上がって暖かい部屋に戻ると汗が出てきた。やっぱ温泉はキクんだなー(感嘆)。暖まると共にぐったり感も出てきて、あー温泉フィーリング。

それがあまりによかったので、萌は夕飯後また行きたいと、今度はMたちと出ていった。ただの温泉なら一日二度も吝かではないが、おれはもうたくさんいただきました状態なのでパス。萌も疲れちゃうだろうが、まあバカンスなのでよし。

 結局楽しみすぎて疲れた萌は予想通り寝る間際に機嫌をそこね大泣きになったのだが、よい温泉の一日だった。




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■.04/11/30(火) 10:37:52    □「おとうさんのバカ」
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 起きてメシを食うともうチェックアウト時間で、さっさと片付けすぐに出る。帰りは Lougheed Hiway をずっと来たのだが、前半部は8年前の記憶どおりの美しい景色であった。フレイジャーリバーのあのあたりの渓谷は美しい。景色を見てゆっくり走ろうと決めて 80km/h 以下で走ってきた。

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 週末は体調が悪いのと旅行で収まっていたのだが、家に戻るとまた強い反抗期になっている萌。今日は俺に「あなたなんて、いや! フン!」「おとうさんのバカ」と2度もくだらぬことを言うのである。半分は芝居なので別に腹は立たないのだが、放っておくわけにはいかず叱って大泣きとなる。これはこれまでとはレベルの違う真の反抗期らしい。まあ昨夜も猛烈に泣いた後、ベッドに横になりながら「お父さん、さっきごめんね、泣いてごめんね」と言っていたので、パニッキーな一瞬を過ぎてしまえば落ち着くのだが。

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■.04/12/02(木) 19:20:16    □ 先生にメール
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今日は雨だし車もなかったので、萌の絵日記をスキャンして幼稚園のMS先生にメールで送ったり工作で橋を作るなど、多彩に生産的なことをして萌と一日フルタイムで遊んでやった。そのせいなのか今日はまったく悪いところがなく、ランチも食べたし機嫌を損ねることもなく、先々週の萌に戻ったかのようであった。やっぱ体調がよくなりよく寝てよく食べよく遊べば、きかん気なんて出ないものなのかもしれない。


 毎日ものすごい量の絵を描いている萌だが、今日書いた本は本当に秀逸だった。「わるいおに」が出てくるストーリーなのだが、都合4カット登場する「おに」の顔がちゃんとみんな同じで、しかも悪役的魅力にあふれているのである。そいつが「いい人検出器」を手に円盤に乗って登場して、隠れていたいい子の姉妹を見つけ出し捕らえるのだが、姉妹は気丈にもおにをにらみつけ、閉じ込められた海賊船の船倉から自力で鍵を手に入れ鎖をはずして逃亡する。そして最後のページでは、してやられた「おに」が姉妹がいたはずの場所―――点線で人型が示され(!)、みしんぐ (missing=いなくなった) と書いてある―――を見つめて悲しい顔になっているのだ。まず爆笑し、やがてその工夫のすばらしさに心底感動してしまった。

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