2004/12/24

日記「主夫の悲しみ」

「パーティは手遅れ」「大反抗期モード」ほか。

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■.04/12/17(金) 12:13:24 □ 悲しみのパーティ欠席
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 萌のフルーはあまり良化せず、今日も体調はかなり悪い。昼飯を食べる前にエネルギーが尽きて昼寝。今日のプリスクール・クリスマスパーティはとても無理か。体調を整え薬をやってちょっとだけでも連れて行けたらいいと思っていたのだが、ベースレベルが低すぎて薬をやっても無理っぽい。一年で最大の催し物でダンスや歌も練習してたのでかわいそう過ぎるのだが......。

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 午後は俺と萌とで穏やかに過ごしたのだが、夕方からまた萌の体調がダウンし、役員としてパーティ準備にプリスクールに行かざるを得なかったMが戻るまで泣かせないようにあらゆることを努力する。

 Mは、「すごいわよ。萌が行けたらどれほど喜んだか......」とがっくししながら帰ってきた。まったくである。致し方ないこととはいえ、実につらい。もちろん今日がパーティだとは萌には知らせてないのだが、水曜のEL家パーティに続いてこれで、ほんとかわいそうすぎ。返すがえすもフルーショット(予防接種)をやっておくのであった。

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■.04/12/18(土) 10:04:41 □ 萌しんどし
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 萌の調子は今日もまったくよくなっていない。薬をやる代わりにできるだけ濡れタオルでオデコと側頭部を冷やしてやる。これは日本式メソッドで、カナダの人はあまりやらないらしい。いつもながら、萌が病気になると文化差異をつよく感じる。

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 終日萌はまったくシック。夜俺が寝る支度をしていると2時ごろMが起きてきたので、どうかと聞くと依然熱が高いという。よく寝ているゆえ起こして薬をやるわけにもいかないので、30分ほど濡れタオルで頭を冷やしてやった。日本のお父さんお母さんの気分である。萌は途中で起きて、薄目を開けて俺のすることを見たりしていた。やはり特に苦しくはないらしい。頭を拭われていると、不快ではないだろうがなかなか寝直せないようなので、「もうやめる?Am I bugging you(うざったいかい)?」と聞くと、しばらくしてから「もうやめる」とちゃんと答えた。これは大丈夫だな、寝よう。

 萌は寝言を言っていた。「なんだよお! きらいじゃないー(嫌いなんて言うなよの意か)!」。夢の中でケンカをしていたようだが、口調がアニメ男子になっている(笑)。

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■.04/12/20(月) 09:28:10 □ やっと回復したがパーティは手遅れ
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 もう萌は本当に大丈夫だ。熱は去り、残ったのは弱い風邪症状だけ。ふいー。

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 一日中萌と遊んでやりながら観察を怠らずコンディションを整え、熱はないしご飯も普段の半分まで食べられるしおやつも食べるし、近所をちょっと散歩しても体調がダウンしなかった。大丈夫だ夕方の幼稚園のパーティには行けると確信。

 さらに空腹で体調がダウンしないようにと出掛けにおにぎりも食べさせ、満を持して「じゃあ行こうか、今日は幼稚園のパーティだよ」と支度を開始すると、そこで萌が髪型を巡ってカンシャクを起こして泣いてしまう。この程度で泣くようではやはりまだ体調が整っていないのだとお母さんに駄目出しをされ、結局家にとどまることになってしまった。大丈夫だとは思うのだが、パーティで興奮したらまた熱が戻らないとも限らない。そういうわけで本年度3件のクリスマスパーティは全滅となり、萌の 2004 年度公式日程は全部終わってしまった。なんてことだ。あと1日早く回復していたら行けたのに....。

 子供というのは過ぎたことでクヨクヨするような精神構造を持っていないらしく、本人は泣き止めばケロリとしているのだが、「赤鼻のトナカイ」ダンスなどを練習していた萌がつくづく気の毒で、俺は自分の体調が下がるほどダウンしてしまった。とほほ...。せめてクリスマスが終わって皆がヒマになった頃を見計らって、友だちを家に招いて埋め合わせパーティをやってやろうとMと話す。

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■.04/12/22(水) 13:44:35 □ 大反抗期モード
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 昨日は萌はほぼ一日ハッピー。今日はMが仕事で出かけねばならず、萌は朝から機嫌を損ね、俺を撥ね除ける大反抗期モードに入ってしまった。とにかくまたスクリームに入って喉を壊し熱を出してほしくないので、適当にあしらい好きにさせておく。

 昼飯をはさんで何度か機嫌を直したがまたバッドになる。俺も風邪で超具合悪いのだが、とにかく気晴らしにプレイグラウンドへ行こうとすると、ジャケットを着るのが嫌だといって泣いて寝てしまった。ふー。

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 その後もハッピーになったりクランキーになったりを繰り返し。とりあえず体調を心配する必要はなくなったが、ちょっとしたことですぐに大声を出すキレやすさはどうしたもんかなと考えてしまう。とりあえず無視していると謝ってくるという傾向は見えるので、この辺をとっかかりにするしかないか。

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■.04/12/23(木) 09:34:50 □ 主夫の悲しみ
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 朝萌が俺の布団に入ってきて、「ラストナイトは、昨日はずーっと、ごめんね」と謝ってきた。「んが? ああ、じゃ今日はいい子になるの?」「そうだよ」だそうである。

 んだがやっぱり長続きはせず、昼前あたりにイタズラを注意されたことから不機嫌になる。「さっき怒らないって約束したじゃん萌」「分かるよ! 分かるけど!」という感じ。

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 午後、庭で仕事をしているMのところへ萌が出て行くといい、じゃあと着替えを手伝おうとすると、「No! マミーがいいの! I don't want Otosan!」と大声で拒絶された。怒ってカナキリ声をあげ俺を蹴るので、いくらなんでも限度を超えているときつく叱ると、萌は自分でコントロールを失い、Mが戻るまでスクリームが止められない状態になる。Mが落ち着きなさい、どうしたのよと話しかけるとじきに泣き止んだが、いったいどうしたのかとは自分ではよく説明できないらしい。ああいう瞬間は頭の中が白くなってるのかもしれない。そして説明できぬまにバタリと寝てしまった。熱はないとはいえまだ体力は戻ってないらしい。

 しかし、これまで反抗期だから仕方がないとさほど深刻に捉えてこなかったのだが、俺の primary care-giver(主任世話役の親)としての役割は、遅かれ早かれいずれ終わるんだよなと今日の絶叫を見て考えてしまった。フルタイムで家を出る小学校に入るまではと考えていたが、萌がこうして俺を必要としなくなることは、いつ起きても不思議はないのかもしれない。

 Mは「まだ萌はシックなのよ、気にしちゃ駄目よ」と俺を慰める。「一番近くにいる人への反抗はごく普通のことなのよ。普通はそれが母親だから、母親への愛着と反抗とである程度はバランスが取れるはずなんだけど、うちはトモが primary care-giver だから、一方的にトモにつらい事態になってるのよ」。なるほど。世の主夫は誰もこうした目に遭うのかもしれない。だがまあ、遅かれ早かれその日は来るのだよなあ。覚悟はしているつもりなのだが。

 昼寝から起きると萌は非常に平静になっていて、さきほどの絶叫は忘れている様子。俺も蒸し返す気もしないので、普通に遊んだのだった。

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