2005/01/16

日記「うっかりサンタさん」

「禁煙はまる2日で挫折」「タイヤ探し」ほか。

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■ 05/01/09(日) 10:54:34 □ ELと雪遊び
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 昨日一日家で俺と過ごしたので、今日はELちゃんを呼ぶことになった。萌はこの週末体調ダウン気味かなと警戒してたのだが、風邪の兆候はない。

 俺は今年の冬はもう2度も咳に悩まされたので、さすがにトシを自覚してタバコをやめようかと考えている。今残ったタバコが今日一日で終わるので、テストとして買い足さずに行ってみよう。あれば吸ってしまうのは当たり前。元々量は一般的スモーカーより少ないとは思うが。

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ELちゃんは屋内ではあまり盛り上がらなかったのだが、うちのMK青年が外の雪遊びに誘ってくれ、皆でバックヤードで遊ぶとバリバリでニコニコであった。雪合戦で盛り上がり、ソリをやってひっくり返ってギャハハと大笑いし、楽しい。なんか日本語で話が通じないときは英語にすると分かることが多いようであった。喋る方は日本語の方が得意そうに聞こえるが、両親の会話が英語なので聞く方は英語の方が得意なのかもしれない。

 タバコは朝の1本、ニコチンガム2個で今日は終わった。このまま我慢は可能なような気がするが、これでほんとにおしまいなのかいと思うと悲しい。禁煙の真の難しさは、この寂しさにあるに違いない。

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■ 05/01/10(月) 09:09:15 □ 禁煙2日目
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 朝イチでタバコが吸えないのはつらい。さすがにこれはキツイ。朝からニコチンガムを噛むのも気が進まんしなあ。だが仕方がない。

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 夕方幼稚園に萌を連れて行く頃には、丸一日半の禁煙でさすがにつらくなってきて、萌を降ろすと用もないのにモールに向かっていってしまった。明らかに俺はタバコを買おうとしている (^-^;。「まあニコチンガムがあるとはいえいきなりゼロ本から禁煙を開始するというのは無理がある。普通は徐々に減らすのではないだろうか」などと自分に言い訳しつつタバコを探したのだが、売ってなかった。車に戻ってニコチンガムを噛みながらしばし考え、まあとりあえずどこまで行けるか実験を続けようと心を決めなおした。

 幼稚園に戻ると餅のおやつタイムになっていた。俺も萌も2つもいただいてしまった。餅はうまい。

 夜はどうやらニコチン禁断症状のピークは越えたのか、そんなに苦しくない。1日ガム2個で我慢できてしまうんだから、やっぱりそんなに中毒ではなかったのだろうか。ということはやっぱり吸っててもそんなに体に悪くはないんではなかろうか―――んなことをついつい考えてしまいます。

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■ 05/01/11(火) 10:30:04 □ 禁煙はまる2日で挫折
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 朝イチでMをバス停に送り、帰りにそそくさとタバコを買ってきてしまった。あっけなし。う、うまい。しかし2日ぶりなのでクラクラする。とりあえず2日我慢することは可能というデータが取れたところで、あとは量をなるたけ制限する方向で行ってみよう。元々吸ってたのが1日6~7本だったのを、まずは4~5本に。

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 永住カードというものを作らないと海外旅行に行けなくなったとMが聞き及び、調べてみるとこれに4ヶ月かかるという。ということは4~5月に日本に行くという案が消滅する。愕然。もう永住権は持っていてそれをプラスチックのカードにするだけなのに、なぜにそれが4ヶ月もかかるのだ。こんなのは移民局に出向いてその場で発行してもらうというレベルの仕事ではないか。世界共通の役所仕事の馬鹿ばかしさ。

 分かりにくいガイドをプリントして精読し、電話もかけて問い合わせやっと何をしたらよいのかの全貌が分かると、さらに脱力した。ほとんどの書類はオンライン pdf で入手できるのだが、1つだけは郵送してもらうしか入手方法がない(自力でダウンタウンまで取りに行く時間がない)。どうみても間に合わない。がっくり。本当にどうかしてるぜ、この現代の情報世界で。というかこの現代の情報世界でこれほどの一大事を知らなかった俺が悪いのだが(泣)。

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 がっくししつつも揃えられるものから揃えるしかないと証明写真を撮りに行こうとすると、すごい粒雪がざあざあと降っていた。ものすごく滑る。これは危ないとソロソロ走る。写真屋で芸術家っぽいアンちゃんに「あんたメガネかけててバディホリーに似てるねえ」と言われた。「ギターも弾けるぜ」というとカッコイイねえと褒められ、ギターを持ってたら「ペギースー」をサービスで歌ってやるところであった。

 バス停でMを拾いぐるっと車を出すと、リアがずるんずるんと左右に振れダックテールになってしまった。それでも前に進んで収束し、加速時にリアにパワーがかかるスバルの4WDシステムを感じられてうれしくないこともなかったが、こりゃ本当にこの溝なしタイヤではいかんと超慎重に走る。

 Lougheed に入っても 40km/h 程度でそろーりそろーりと走っていると、俺の後ろにボルボの XC70 という車がピタリとつけ、右に左に車体を振っているのが見えた。これは危ないと車線を譲ると、そいつは嬉々として俺をぶち抜いていった。単なる阿呆なのかと思ったがタイヤがしっかりグリップしているのが見て取れる。なるほど、あいつは雪が降ってボルボのクロカン性能を引き出せてうれしいのね。あれを買うからにはAWDのライバルであるスバルの性能も熟知しているはずで、俺に勝ってうれしいのだろう。気持ちは分かる。本当はタイヤの溝の差で負けてるのだが、今日のところはスバル完敗です。

 これでタバコに続きまた反省し、タイヤは交換してしまえばこの車の寿命くらいまで持つのだから、こんな危ない思いをして一冬しのぐよりは交換してしまったほうがいいに決まっていると考えた。Canadian Tire ショップブランドの安タイヤでも、雪に関しては溝があるだけ今より確実にマシなわけで。

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■ 05/01/12(水) 09:58:36 □ タイヤ探し
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 さっそく昨夜調査を開始したのだが、結局俺の知る限り Canadian Tire にあるタイヤしか選択肢はないので出かけていくと、最安 Canadian Tire タイヤでも $420(工賃ホイールバランス込み)といわれ、しかも支払いしてからタイヤが来るのが5日後だなどというので馬鹿ばかしくて帰ってきた。Costco に行くと、こっちはBSやミシュランといった高級パフォーマンスタイヤしかサイズが合わない。うちのレガシィは実はかなりな扁平&高スピードレンジタイヤを履いているらしく、したがって選択肢が狭くて価格が高いのだとやっと分かった。扁平率やスピードレンジを低いのに換えたらどうなるのかと聞いてみると、前者は径が変わってしまうし後者は剛性が違うからブレーキングを含めすべてに悪影響が出るといわれた。ふいー。

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 家に帰って徹底的に調査し直し、Kumho という聞いたこともないメーカーの ECSTA HP4 716 というタイヤの評判がいいのを発見。聞いたことないなあと検索してみると韓国のタイヤメーカーだった。なるほど、それだと値段はCT並みが期待できる。

 さらに検索するとテスト記事があって、Goodyear や Bridgestone といったハイパフォーマンスタイヤと互角のスコアを出している。さらには 843 人ものユーザーが平均 8.5 と大絶賛の嵐になってるユーザーデータベースも発見。強力レイン&スノー性能、スムーズ&クワイエット、その代わりやや甘いハンドリングという総評、これだ。これを探そう。

 しかしいろんなタイヤのレビューを読んでいると、ステーツでは個人の主観こそがすべてなんだなあと思う(ここにカナダのユーザーはあまりいないし、いてもトーンが控えめな人ばかり)。ほとんどのユーザーが雪に強いと評価しているタイヤでも、「こんなに雪に弱いタイヤは他にない、絶対買うな!」と声高に断言しているユーザーがいる。「うちの車では最悪」とか言うなら至極まっとうな評価なのだが、こういった自分の主観で他人も律しようという感覚がやっぱり、あの国を表しているよなあと感じざるを得ない。

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■ 05/01/13(木) 09:06:11 □ Kumho 716 を発注
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 Kumho のオーナーレビューを読みながら昨夜は寝たのだが、800 人以上のオーナーがほぼ例外なく雨雪快適性能を絶賛している。ステアの切れに関しては甘すぎるというオーナーが少なくないが、これはもうメジャータイヤより上と多くが評する雨雪快適性能とのトレードオフなので仕方がない。今の Toyo Proxes H4 はまだ溝の残る3年前から堅く乗り心地が悪いので、今さらハンドリングを求めて堅いタイヤを選ぶ気はしないのである。

 しかしどこにあるんだ Kumho。バンクーバーにもユーザーはいるので売ってるはずなのだが、カナダの車好きはどうやって好みのタイヤを探すんだろう。分からん。家に帰ってネットと電話で調べ尽したいのだが、モールのプレイエリアで萌が友達を作って盛り上がっており離れられない。こういうのを見ると、やっぱ萌がバイリンガルでよかったと思う。

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 帰ってから Kumho Canada の Web で調べ、BCでは OK Tire というところが唯一 Kumho 716 を扱うディーラーなのだと判明。これが Port Coquitlam にある。電話すると在庫はないが明日入庫即インストール可能とのこと。価格は $83.94 と、予想通り Canadian Tire 安タイヤより高く、メジャーブランドより安いというところだった。これで決定、発注。ふいー。

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■ 05/01/14(金) 12:33:07 □「うっかりサンタさん」
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 萌をKT宅で預かってもらう手配をして、タイヤ交換に向かう。交換は 30 分ほどだった。OK Tire はあまり流行ってそうにないがその分 Midas や Canadian Tire より感じがよく、今後は整備もこの兄ちゃんに頼もうかなあと思う。「Kumho ってまるで聞いたことがなくて、ネットで多くのユーザーが褒めてるのを読んで決めたんだけど、どうなの?」と聞くと「Very good for the money、もっといいのも悪いのもあるけど、ちょうどミドルレンジってところだよ」という当たり障りのない答えだった。さあテストだ。

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Kumho 716テストラン
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 とりあえず外皮がむけるまでは慎重にと、雪の残るバックロードをゆっくり抜け Lougheed に出てスーパーマーケットに向かう。タイヤのゴツゴツが見事に消えている。路面に凹凸があるのは感じるが、車内にゴトゴトという音となって入ることがない。なるほどこれが静かさの秘密なのね。びゅーっというタイヤノイズ自体はさほど減っているとは感じないが。

 Lougheed で遅い車を抜きながらきゅっと車線変更すると、Gの立ち上がる早さが落ちているのがはっきり分かる。前は切った瞬間にGが唐突に立ち上がり、特に多人数乗車時はそれが嫌で必要以上に遅いステア操作を余儀なくされていたのだが、タイヤのトレッドが沈み込む何千分かの1秒の違いがそこの部分での柔らかさにつながっているようだ。これは快適になるのは明白だが、ツイスティなところでこの特性が気持ちいいかどうかはまだ分からない。やはりスポーツタイヤという感じではなく、ここ1年ほど感じるアンダーステアは直らないかもしれない。まあ昨日までは乗り心地が悪いうえにアンダーだったんだから、快適なだけはるかにありがたいが。

 買い物を済ませてから雪山エリアへ。山の方は平地より除雪がしっかりしていて実は雪が全然なかったのだが、途中で雪がフルに残り路面が見えない横道を見つけて入る。前のタイヤだったら怖くてとても入れないような雪の急坂を、縦にも横にもまったく滑らずウゴゴゴと上っていく。角度のあるターンでパワーをかけるとスライドしたが、前後輪がきれいに揃ったドリフトとなりステア修正の必要なく前進して再グリップし気持ちよかった。やっぱ4WDはすごいのねえとしか言いようのない登りっぷり、そしてこれはほんとにオールシーズンタイヤなのかと不思議に思うほどのタイヤの食いつき。道が狭くなりUターンできなくなったら恐ろしいから途中で引き返したが、下りも万全、雪上ブレーキング性能も高い。

 さらに前のタイヤで一番恐ろしかった slushy なグジグジ雪も体験しておきたいので、溶け加減の適当な路地を選んで入ると、出せる速度(=体感グリップ)が違うのは溝の深さの違いで当然なのだが、一番 slushy なところでフル加速してもものすごい排雪音とともにピターリと安定していた。これはいける。やはり大きなグルーブが効いて、雪が詰まらないのである。実際パターンを見れば、センター部分はほとんどスノータイヤに見えるもんな。これで本当に保証の8万キロも持つのだろうか。

 All in all、雪に対しては日本の 4WD 軽ではいてたスノータイヤと同等という感じなのであった。すばらしい。車体の重さが全然違ううえに、レガシィはアクセルコントロール度の低いATなのであの軽ほど気軽に雪山に入ってはいけないが(あれは真冬の山田温泉でもヘーキで行けたもんな)、タイヤに関してはあのスタッドレスと同等のグリップ感がある。こないだみたいに雪でカバーされたハイウェイも走ってみたい、この冬中にもう一度降ってくれ。

 だがハンドリングに関しては、やっぱマイルド過ぎるかなあと感じつつ家に戻った。バリバリのクリスプを望んだわけではないが、コーナーでのトラクションは減った Toyo と変わりない。Toyo のトレッドがまだ残っていた3年前に何度か感じることができた、あの大きなコーナリングフォースやトラクションを感じることは町中ではなかった。まあハイウェイなどでもっと荷重が高くなれば自然にトラクションが出るはずだし、マイルドになった分安心してステアを切れアンダーが減るだろうとは予測がつくが、ワインディングではそれほどエキサイティングではないかもしれない。まだタイヤもこなれてないし本当のところは分からないのだが、現時点での満足度は 7.5 という感じです。

 それが済んでからKT家へ。グッドガイ・バッドガイゲームで超盛りあがる。

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夕方萌が30分ほど集中してなにかを描き俺のところに持ってきたのだが、これがなんと24コマをビッシリと埋めたマンガなのだった。「おひさま」にあった「うっかりサンタさん」という童話を、自分なりに再構成してオリジナルストーリーに仕立てているのである。

 萌の絵はいつでも面白いが、この情報密度にはドギモを抜かれてMに見せると、お母さんも口をガクッと開き、「ちょっとこれは....才能養成教育が必要なのかもしれないわ」と驚愕する。

 というわけで、Mは突如として個人の素養を徹底的に伸ばすというモンテソーリ式キンダーガーデンの情報を集め始めた。フレンチスクールには入れたいけど、この絵の才能も磨かせてやりたいから悩むわとBV姉などにも電話して相談している。萌の近未来の進路が変わるかもしれない。それほどのインパクトを持つ1枚の絵であった。

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