2008/02/28

日記「オシム悶々がついに解消」

「春の自転車プレイグラウンド」「猫春らんまん (Youtube)」ほか。

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■08/02/23(土) □ 春の自転車プレイグラウンド
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 素晴らしい春の日、今年初めて自転車で萌と出かける。公園に行く前にKT・HN家に寄ると、ちょうど彼らも外に出るところだったので連れ立ってプレイグラウンドへ。俺がオニとなって3人を追いかけまくる。日韓戦で朝まで起きてたし、疲れたなり。

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 1日経ち日韓戦のオンライン評がだいたい出たが、なかなかよかったと評してるのは武藤さん、湯浅さん、後藤さんくらいで、ファンは押しなべてぼろくそに言っている。みなオシムサッカーは消えたと憤っているが、俺が見れなかったオシムの試合は本当にそんなによかったのかな。

 エルゲラ氏が比較に挙げているエジプト戦その他のダイジェストを見てみると、まずシーズン中でコンディションのいい大久保がいればそりゃ話は別だわよ。カメルーン戦でも大久保が抜けた後半は退屈だったように、彼はモノが違うのだ。

 そして駒野と加地を左右に置けば東アジア杯よりはるかにいいサッカーができるのも当然で、誰が見ても今の内田とは力量が違う(フル代表と U-23 選手のクラスの違いとしか言いようがない)加地をアイデアと技量が発揮できないポジションで使ったことが、勝てなかった大きな要因だろうと思う。内田の攻撃は非凡だが、加地はさらに大きな攻撃ができるわけだし、韓国戦は試合を通して左からはまったく攻めることができなかったのだ。しかし駒野はやはり怪我だったらしいのでこれも仕方がない。次の試合でもまだ右に内田を使うなら、これはもう岡田監督への国民の信頼はガタガタと崩れていくが。10年前にカズよりも城を選んだみたいな決定的なアレを、今回はやらないでよ岡田さんと祈るばかり。

 選手のコンディションとコンビネーション練度でエジプト戦の方が当然よかっただろうが、オシム日本だってアジアカップではへろへろサッカーだったわけだし、岡田監督じゃ駄目だと落胆するような戦術的な格差はいくら考えてもあるとは思えない。どちらもアイデアと技術で敵の裏をかきチャンスを作ろうと奮闘する、普通のよいサッカーチームだと思う。

 フツーの監督岡田さんはうまい選手を起用し、技術が足りない選手は自然と使われなくなっていく流れがここまでで見える。プレスをかけ2人目3人目で奪い、ドリブルや速い縦のグラウンダーパスにチャレンジし早めに前に運ぼうというという姿勢がよい。俺はうまい選手がハッするプレイをしてかみ合うのを見たいわけで、「オシムサッカー」にも「岡田サッカー」にも本当はことさらの興味はない。たとえば昔縦ポン最悪戦術のペルージャを見ながらも、中田とラパイッチのプレイにとことん興奮できたように、ひいきの日本チームが美しいプレイで持てるものすべてを出し切れるならば満足だ。

 ピーク時の中田みたいな真のワールドクラスはおそらくもう、メキシコからアトランタオリンピックまでの年月くらい出てこないだろう。しかし俊輔、大久保、憲剛といった才能はWCイヤーごとに何人かは必ず輩出できるし、それに続く世界と戦う力を持った選手ならばいつだって十分に揃う。WCのベスト3になんてならなくてもいいが、その選手たちのひらめきが解放され、技巧とアイデアを尽くし強い敵と戦うところが楽しめますように。そうでなければ、黄金世代であんなWCをやってしまった俺たち日本サッカーファンは、かわいそうすぎる。

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■08/02/24(日) □ 猫春らんまん
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 今日も春爛漫、フロントヤードでティガーと遊ぶ。暖かくなったうえに俺たちに遊んでもらえてティガーがあまりにも幸せなので、俺と萌も幸せな気分になる。ティガーはなぜかハーモニカが大好きなのだと判明した。萌がハーモニカを吹くとえらい興奮し、ついには膝に乗り、さらに萌の吹くハーモニカに顔をこすりつけようとするのであった。かわいー(笑)。




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■08/02/26(火) □ オシム悶々がついに解消
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 あまりにもオシムジャパンを惜しむ評ばかりなので、俺が見られなかった試合、見たけど日本のヘボさだけが記憶に残るアジアカップの2試合のダイジェストを探してみた。そんなことをしているうちに昼になってしまい、掃除が終わらん。いかんいかん。

 そしてついに俺のサッカーもやもやを解消するどんぴしゃなサッカーサイト、「attacking phase」がサポティスタから見つかった。選手経験と指導者ライセンスを持つ人による非常に長く緻密な論考で、彼はオシムを肯定しつつも『人選の失敗』『「頑張る」とか「走る」ではなく点を取れる選手が必要』『完全固定メンバーによる蓄積疲労』『シュートの消極性(憲剛をオシムが叱責)』『攻撃の組み立てはサイド一辺倒』『フィジカルコーチ不在』(「アジアカップ敗退に関するオシム監督の帰責性は大きい」)と厳しく分析し、東アジア杯についてはこう述べている。
いまにして思えば、オシム氏がやっていたことは「日本サッカーの日本化」という建前の「日本サッカーのオシム化」であったわけだが、昨年アジアカップの時に痛感したように、日本が保有する「人財」とオシム氏が標榜するスタイルが食い違っているという重大な問題を抱えていた。すなわち、「オシム化」というスタイル実現のために、高い技量を持つ選手の代わりに千葉系の選手を多用するなど、チームとしての限界値を自ら下げてしまっていた。それが、アジアカップ4位敗退の決定的素因の1つとなったわけである。一方、岡田氏になってからの試合を見るに、監督が標榜するスタイルと日本の「人財」との相性は相対的に良いように思える。おそらくは岡田氏も、我々が感じているような違和感を覚えていたのではないか。(岡田JAPANを個のディティールから斬ってみよう

 そうなのだよ! 日本に数いる高い技量を持つ選手の力を生かしてくれるから、岡田ジャパンにはより肯定的な気持ちが湧くのだ。下手な選手の頑張りよりうまい選手の頑張りに期待でき、オシムに比べれば頑固さもほどほどであろうし(昔規律違反をしたエメルソンを、勝つために起用した事例もある)、守備組織づくりとコンディショニングは前回実証されている。今回のようなトーナメントで、連れて行った選手にきちんとチャンスを与えるという面も好ましい。八方美人的で飛び抜けたところはないとは言えるが、日本サッカー自体抜けたところはないわけで、高級感はなくとも日本車よろしく高機能高性能なチームを作ればよい。これまで日本は何度もそうして強いチームを作ってきたのだ。

 ネットのサッカー世論はいつも「オシム采配にも疑問はある」という程度で、彼のアジアカップ分析ほど徹底した欠陥解析はまったく見たことがなかった。ゆえに「なんで俺には楽しめぬオシムサッカーが熱烈に支持されているのか(愛すべき人なのは疑いないが)」とこの2年間悶々としていたのだが、俺が感じていた不満はすべてここで明晰に文章化されていた。このサイトのおかげでオシム悶々は全終了である。今後も岡田悶々は当然あろうが。ありがとう attacking phase さん。

 このサイトがもっと前に見つかっていれば、「おお、あの欠点が解消されたか」と、もっと建設的な気分でオシム代表の進化を楽しんでいられたのだがな。スポーツを考えることは楽しいが、答えはいつも風の中にある。

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