2008/02/23

日記「東アジア杯日韓戦@P2P」

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■08/02/21(木) □「Youtube ってほんといいよね」
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 録画しておいたセルティック・バルサ戦を見る。中村は相変わらずのプレイスタイルで、労働者たちが刈ったボールをもらってからが仕事なのに、あまりにもプレイが遅くてもらうことができない。味方労働者たちがボールを奪いどーっと上がっていっても、1人ゆるーと上がっていくのが目立つ。労働者たちが魂のクロス&ヘッドで2ゴールまで取って見せたのだが、どっちのシーンも王様ナカムラは後方で見てるだけであった。これは怪我の影響だろうか、いくらなんでもあれだけダッシュしないのは。

 2―2で攻められっぱなしという状況でエトーがロナウジーニョに替わり入る。バルセロナはすごい面子だなあと改めて思う。ロナウジーニョは今期ずいぶん批判されているが、このゲームではすごく走ってプレイに絡みまくりチャンスを生んでいた。ただキックの精度が昔ほどじゃない気がする。彼はおそらく早熟型で、ピークが過ぎたんだろうな。中田のように。しかしマジックは出なくてもあれだけ走ってゲームを作れば文句はなく、味方選手たちに賞賛のハグを受けていた。中村だって長距離全力疾走は無理でも、味方がボールを奪うのを予測して率先して走れば、もう少しはボールに触れるはずである。彼自身の工夫も足りないと思う。最後に試合を決めたのはメッシであった。

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 バルセロナは当然強く、魂のスコッチ労働者たちもすばらしかったが、しかしその後 Youtube で見た日本代表・中国戦ダイジェストのほうが俺には面白かった。蹴られまくって悲惨なのは無論論外だが(これが初めてじゃないのに防止策を講じず、やられてから怒る日本協会が無能だと思う)それは別にして、日本はいい選手が育っていると思う。田代がいればもう巻の不器用さにへこたれないで済むし、大物感は足りないが山瀬のシュートの鋭さはただごとではない(彼がいると私の愛する本山が代表に復帰する目はないかも)。鈴木も当てのないミドルはやめようとミラン戦を経て刺激を受けたのか、最前線まで走りきってボールを受けたりして代表のMFらしくなってきた。そして憲剛のパスを完封できるチームはアジアではないのではないか。俊輔のファンタジーはもう、スコットランドの皆さんに独占していただいてかまわないと思うのである。

 日本は、アジアカップ時に勝てなかった韓国に勝つだろうか。実力は拮抗しているわけで勝ち負けは運も絡むが、こうしてJで育ったいい選手が力をしっかり発揮できるチームを岡田監督は連れてきているのだ。きっと中国のサッカー人が悔しがるようないい試合になるだろう。この試合は見たいなあという気持ちが久々に湧きあがる。

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 ニコニコ動画というところに「こち亀」アニメが大量にあるのを見つけ、また萌と見る。原作のある種の抑制がなくずいぶん違うなと思うが、やっぱり本田くんの2変化などは音がつくと楽しい。夜歯を磨きながら萌は、「Youtube(コンピュータで絵が出るもの全般)ってほんといいよね」という。まったくだね。俺たちは実にたくさんのものを楽しませてもらっている。ありがたい時代だ。「―――でもどうして絵が出るの?」。もっともな疑問だ。

 「えーと、TVとか Youtube というのはつまりだね、あれだよ、シグナルをアンテナやワイヤでゲットするわけ。シグナルってのはひらがなと漢字みたいなものでさ、ひらがなが音で、漢字が絵になるようにTVやコンピュータは作られてるのよ」「ふーん」。これで納得できたのかどうか、科学の心は育っている。

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■08/02/22(金) □ 東アジア杯日韓戦@P2P
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 なんと夜中2時から日韓戦が Sopcast というサッカー P2P で見れることが判明。テスト―――見れるー! 中国スポーツチャンネルらしい。どうしよう。見たら明日はグダグダだと思うが。どうしよう。―――げげ、録画もできる! なんつーすばらしいことになってるのだインターネット映像世界。あと1時間、これはとにかく眠さに負けるまで見るべし。

 02:15 は、始まった。コーフンする。画質も Youtube と同等以上、しかもまったく途切れない。文句ないではないか。

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 初先発の橋本が左前MFで前に走っている。日本は序盤短く強いパスがよくつながっている。韓国はやはり内田のサイドを突いてフィジカルで崩そうという意図が見える。コリア U-23 という感じでさほどの迫力はない。

 パスはつながるしプレスは効いてるし、日本はいいデキ。しかし左に入った加地が何度もナイスな駆け上がり見せているが、最後は切り返して中に持ち込むのでフィニッシュにつなげられない。やはり加地を左で使うメリットは何も感じない。攻撃的なポジションに入った橋本はさらに問題で、前で受けてもボールをスクリーンして守りやがて戻すことしかできず、「いかん、せっかく出場機会をもらったのに」という顔で困っている。これは守備の選手を前で使うのが酷なのであって、安田の代わりは他にいないのかな。羽生/山岸か。ここで怪我人が響いてくる。

 と思っていると、跳ね返したショットのこぼれ球を簡単に左に通され、クロスを見事な反転キックで叩き込まれる。韓国先制。うーん。あの左ウィングを放してフリーにしたのはやはり内田だろうか(あとでよく見たら橋本のポジショニングが拙かった)。まあ仕方がない。

 17 分、田代の突破から守備ブロックを崩し憲剛のミドル! 枠! 惜しい。今のは崩しもフィニッシュも非常によかった。鹿島でいい仕事をしているように、田代は代表でも効いている。強さとひらめきと技術がある。

 日本がボールを回して隙を探り、韓国がカウンターを狙う展開が続く。中澤はやっぱりすごいなというタックルでしのぐシーンが多々あり、やわなDFでは浮き球に絡んで仕事をする韓国FWは防ぎきれないだろう。しかし中国TVは選手名をぜんぜん言ってくれないのが困る。遠めのカメラでは山瀬あたりがボールに触っているのかどうかがよくわからない。コリア放送なら選手名を言ってくれるのだが。

 30分を回り、韓国がおちついて後ろで回すようになってきてしまった。FKのこぼれ球を憲剛がまたも強シュート、GKが超ファインセーブ。ここらで追いついておきたい。

 内田が1・2で突破しシュート、DFにブロックされる。さすがは韓国代表で、あの程度では最後に足が出てくる。しかしあれくらいの攻撃が加地にできないわけがないし、なぜに勝つための試合で内田を引っ張るのかわからないというところで前半は終了。ふー。やはり韓国に勝つのは、いつの時代も容易ではない。(選手名を言ってくれないのでよくわからないのだが)山瀬が攻撃で目立っていないし、橋本は困っているしで、1トップなのだからあの2枚が決定的なことをしてくれないと勝負にならない。左に駒野、右に加地、前に羽生にすればいいではないか。奇をてらわず普通に選手の力を発揮させることこそ日本人岡田監督のよさだと、ここまで Youtube 映像を見て俺は信じたのに。

 ハーフタイムはプレミアのニュースをやっている。するとこれは香港放送なのかな。CMもえらい物欲刺激しまくっているし。しかしサッカー放送で一切選手名を言わないというのは変なので―――英語だってナカミューラとか言うし―――、もしかすると日韓選手の名前を漢音読みしてるのかもしれない。

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 2nd:あー、加地が左のままだ。橋本は...? あー、替わってない。うーん。ハーフでの修正が岡田監督の強みだと言われているが、後半は浮き球が増え双方ボールがつなげない時間が続く。むしろ韓国のプレス圧力の方が上がっているのだ。つなげなくなってきた。こういう展開だとアクシデントを押し込むのが得意な韓国のほうが有利だ。少しボールを落ち着かせてくれ。

 憲剛が飛び出すも内田のロングフィードがつながらず。しかし今のメンバーでは憲剛か山瀬が前に飛び出してくれないと点は取れないのだ。そうやって頑張ってくれ憲剛。―――げげ! 安田が! 退院してたのか。えっ、【替わるのは憲剛!】 絶句。

 その安田が右からいきなり突破。これで日本が全体に上がり攻撃が始まる。押し返す韓国もさすがである。そしてショートコーナーからつなぎ山瀬がミドルを決める。ナイス。

 安田はロビングで敵を抜くなど大物ぶりを見せている。投入の効果は高い。内田がいいところでFKを得るなど日本の時間が続く。やっぱうまい選手が入ると違うな。チーム全体に行く気が満ちる。上がっていく安田に厳しくマークをつけねばならんので他の選手にスペースができるし。.....しかしそのスペースを使える憲剛がもうピッチにはいない。ショックである。最も替えてほしくない選手なのだ。遠藤は暑くなければよく走り守備も強くいい選手だなと改めて思うが、試合を決めるキラーパスは憲剛から出てくるしかありえないではないか。

 橋本が下がって矢野、2トップか。それもよし。田代は相当に疲れているだろうし。残り15分。日本は勝負をかけているし、そうすべきだ。勢いはこちらにある。

 あ、播戸。山瀬に替えて? ということは3トップ? しかし憲剛と山瀬が抜けては攻撃が作れるはずがないではないか。延長はあるんだろうか。このままPKではつまらん。もう4時なんですが、延長で決着を見たい。

 あー、タイムアップ。あ、引き分けで得失点差で韓国の優勝だ。あー。韓国に2連敗とは(2ドローだが勝ちは韓国)。あてどもなくショートロブを放り込み続けたグダグダのアジアカップ時よりは可能性を感じ、どちらかといえば日本優勢だったと俺は思うが、勝ちきるだけの力は今回もまだなかったという結果であった。

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 加地、橋本、憲剛の使われ方には大きな悔しさが残る(後から考えると、駒野に怪我があり左・加地と右・内田しか選択肢がなかったのかもしれない)。しかし今の日本には、フツーの日本人優秀監督岡田さんでよいのだという気持ちに変わりはないな。韓国のボールへの執着と体の強さでいつものように僅差に持ってこられたが、プレスのかけ方や短く強いパスでの組み立て、そして選手個々のクレバーさと技術という日本のより所では、こちらが確実にまさっていることが感じられる。オシム時代よりも個人の力量、ドリブルやミドルでの勝負からチャンスを生もうというチームになっている。強ければ監督のマジックといわれ、弱いと日本はまだまだと言われる馬鹿ばかしさを俺たちは味わってきたのだ。日本にはたくさんのいい選手がおり、彼らがいいサッカーをやれるのだということを、あれから10年を経て岡田監督は証明できると思う。

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