2009/12/27

日記「音楽的クリスマス」

「結局クリスマス行事全敗」「YAMAHA 購入決定」ほか。

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■09/12/16(水) □ 萌の体力回復に努める日
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 ストマックフルーが治った萌は一日静かにし、滋養のあるものを食べ過ごしたのだが、夜寝る間際になってまた少しお腹を痛がる。晩飯は普段のわずか 1/4 量で、ライス、魚の白身、納豆、蒸し野菜、アボカド一切れだったのだが、納豆は豆だからガスは発生するだろうとMはいう。しかし発酵してるのに?

 今回のストマックフルーでMも俺も無数の「消化にいいもの」ページを見まくったわけだが、科学的根拠を示した確実な情報ページというものはなぜか英日どこにもない。公共サイトかせめて企業サイトからの情報であれば研究に基づく信頼性が感じられるのだが、手に入るほとんどの情報は個人の経験や見解に基づいたものなのである。したがってあらゆる人々の言ってることが全然違う。正反対だったりする。納豆だっていいという人と悪いという人が両方いるのである。これには困るのである。

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■09/12/17(木) □ 結局クリスマス行事全敗
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 朝起きてきた萌は足に力が足りず、やっぱりスクールと老人ホーム慰問(くるみ割り人形ダンス)に行けないとしくしく泣き出した。ダンスだけでも行かせてやりたいと思ったのだが、踊れないのでは意味がない。せめて数日発病が前後にずれていてくれれば、今日か月曜の全校リハーサルには行けただろうに、行事ド真ん中にフルーがストライクしてしまったわけである。はあ。

 かわいそうなので夕方1年半ぶりにFF9を引っ張り出し、萌と久々にゲームを楽しんだ。RPGはバトルが面倒だ、それにFFシリーズはとにかくストーリーが分からないと痛感する。間を置きすぎたせいもあるけれど、セリフを読んでもまるっきり意味がわからず萌に意訳できないのだ。特に敵の親玉らしいクジャの言ってることは分からない。まあFF世界はセフィロスみたいな意味不明な奴が多いということで、セリフは読まずにどんどん進めていく。

 しかし実際ストーリーなんてどうでもいいんだよな、FFは。次の景色、めくるめくグラフィックを見たくて頑張ってしまう。それを楽しむゲームなんです。

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 明日から戻れるだろうと、Mが学校に行き休み中の課題などを持ち帰る。病気だったんだから別に課題などやる必要もないだろうと思ったが、持ち帰ったプリントやノートを見て萌が元気になった。金曜までこれをやってたんだよねーと俺に見せながら、課題のノートに取り掛かる。いや別にすぐにやらなくていいよというと、「やりたいの、I missed it(やりたくてたまらなかった)!」だそうだ。萌は本当に学校が好きだ。

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■09/12/18(金) □ 萌はついに学校へ
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 萌はついに学校へ。猛烈に照れてしまい、皆がどうしたのよ、クリスマスコンサートをミスしたじゃないと話しかけてくるのにロクロク返事もしない。まあとにかく無理しないようにと言い聞かせ、先生にもフルーは完治したがまだ体力がないと伝言して置いていく。今日は終業日なので実質クラスパーティのみらしい。最後のお楽しみだけは間に合ったわけだ。まだお菓子は食べられないのが心配だが、楽しくチャットはできるだろう。

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 ピックアップすると今日はやはり1日パーティだったそうで、食べられるものがないんじゃないかと心配してたのだが、「ベーコンとクリームを食べた」だって。えー! それでお腹は大丈夫なのかと聞けば平気とのことで、思ったよりも胃は回復してたようです。晩飯も量は少なめにしておいたが、ポークと野菜の普通の晩飯をしっかりと食べた。よかったよかった。

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■09/12/21(月) □ 独学キーボード
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 萌は一日俺とゲームをし、ピアノ(キーボード)を弾き、絵を描き、TVを見て順調に過ごし、生産的な冬休み1日目だったと思う。FF9ディスク3はほんとゲーム性が皆無で、かれこれ3時間のプレイ時間俺はひたすら萌のために会話テキストを読み上げている。喉が枯れまた咳が戻ってしまう。長い長いテキスト読み上げ→ムービー→シーン移動の繰り返しで、萌もムービーが出ると「またァ?」と呆れた声を出す。


この絵の説得力がゲーマーを動かす
 しかしたまーにキャラを動かし自由に探索できる普通のRPGシーンに切り替わると、1年前のプレイ時に行ったことがあるトレノやリンドブルムの町再訪などがあり、萌と共にうわあ懐かしいと声を上げてしまう。「RPGってさ、やっぱこういうところがいいよねえ」「ねー!」「こういう場所なんて本当はないんだけど、つまりファンタジーなんだけど、すごくリアリスティックに『前にここに来た』っていう気分になるよね。旅をしてる気分に」。―――やっぱりFFシリーズはストーリーはクソだが絵がとにかくいい。次の絵を見たい一心で俺たちはクソストーリーの中一生懸命ボタンを押しテキストを先送りし、強力な敵と戦っているのだ。

 萌ピアノはどこかで耳にした「エリーゼのために」を気に入り、右手でメロディを弾き、Am/E/Am/C/G/F/E というコード進行を自力で拾い左手で弾いている。えらい。最近はできるまで切れずに何度も練習するようになってきた。そうそう、止まらないこと、ミスをしないこと、スピードを上げることの順で上達していけばいいんだよ。

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■09/12/23(水) □ YAMAHA 購入決定
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 萌へのクリスマスプレゼントとしてワイヤレスマイクを買う。これで準備OKと思ったら、MKがイトコ3人で金を出して萌に何かを買ってやりたいという。だったら今萌が一番ほしいのはキーボードだよ、最近ピアノ熱がすごいんだと俺はサジェストし、とんとんと話が進み、大型電子ピアノにアップグレードしたHNたちが使ってないというあのヤマハ MIDI キーボード YAMAHA YPT-300 を廉価で買い取れることになった。あれはいい音である。あのキーボードがうちに来るのだと思うと俺もうれしい。

 調べてみると液晶スクリーンを使ったコードブックだとか右手左手を別々にトレーニングするメニューなんてのがプログラムされており、俺も習えるのかもしれない。日本の借家に置いてあったヤマハ・アップライトピアノに近い、というかあれをも超える人生最高のピアノ体験が得られるだろう。

 萌には今年はハワイ行きがあるからプレゼントはあまり期待するなと言ってあったのだが、Mの買った本その他の雑物、親戚や日本からのプレゼント、そしてワイヤレスマイクにキーボードと、萌人生最大の盛大なクリスマスプレゼント群となってしまった。まあクリスマス行事中病気でひどい目に遭ったのだから、クリスマスの神様がそれを埋め合わせてくれたのであろう。

 萌がこのキーボードを弾くのが楽しみなり。これほど楽しみなクリスマスは久しぶり。萌が小さな頃大きなドールハウスを買ってやって以来かもしれない。今日はクリスマスソング「グローリア」を萌が弾いていたが、明日からはこれが YAMAHA YPT-300 の美しいサウンドで聴けるのだ。

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■09/12/25(金) □ 音楽的クリスマス
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 クリスマスなので俺も珍しく8時に目が覚める。萌はストッキングに入っていたバードコールなどで朝から超盛り上がり。

 クリスマスは毎年思うが too much な行事で、MとBRの両方がクリスマスクッキーを焼き、高価なクリスマス専用缶クッキーまで買ってくるので家中がクッキーだらけになる。朝からこれをポリポリ食べるのが伝統というわけ。TVでは薪をくべた暖炉が映し出され、クリスマスキャロルが一日中流れる。まことにとことんクリスマスという趣向になる。


これがYAMAHA YPT-300だ!
 11:18 プレゼントを全部開き、萌と俺はニューキーボード YAMAHA YPT-300 を満喫した。最高。萌も当然狂喜しているが、俺のほうがこのキーボードの多機能を理解しているので狂喜度ははるかに大きい。リズム機能を試していて、伴奏がちゃんとマイナーコード&ベースをやってくれることが判明。これで1人でなんでも完璧に演奏ができるわけである。「While My Guitar」や「Telephon Line」を弾いて録音し悦に入る。

 萌はワイヤレスMKも当然喜び、家中を走り回り俺のギターアンプに電波を飛ばし歌ってます。目論見通りとてもミュージカルなクリスマスとなった。

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 しかし音は最高だが、この YAMAHA の操作系は意外や使いにくい。ボタン数も十分にあるのに、「こうしたい」と思ったときにまるで直感的に操作できない感じ。たとえばリズムマシンを鳴らすのに、左でオンにしてから真ん中の「Style(リズムをこう呼ぶこと自体不自然でなじめない)」ボタンを押してリズムパターンを選び、右の数字パッドを使ってテンポを決めるという実に使いにくい仕様になっている。なんで「リズム関係はこのあたり」というUIにしておかないのか。家庭でこうして困ってるようでは、人前で演奏するときなんかパニックになるだろう。

 KORG、YAMAHA、Roland あたりの老舗シンセメーカーはもうこのあたりは四半世紀も作っており完成してるのだろうと思ったが、電子楽器の世界ってこんなもんなのかしら。PCやゲームよりも相当にUIが遅れてる気がする。萌はバンドブラザーズの複雑なUIを完璧にマスターして自在に作曲していたが(考えてみればあれは作った任天堂も使いこなす萌のコンピュータ練度もすごいことだ)、このキーボード操作には非常に手こずるだろうな。

2009/12/16

日記「最も悲しい季節(ムスメのストマックフルー)」

「自己流ミュージシャンの生きる道」「ジンジャーブレッド・ハウス」ほか。


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■09/12/08(火) □ キビキビな娘
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 先週、先々週の宿題忘れ&レポート地獄騒ぎその他を経てどこかスイッチが入ったのか、萌が変わってきた。放課後クラスから真っ先に出てくるし、課題は授業時間内にしっかりと済ませ家に持ち帰らず、日本語学校では予習復習をざっとやるだけで2週連続漢字テスト100点を取り、ご飯もチャキチャキと食べる。

 今日は日本語学校から帰ると宿題を自ら済ませ、弁当箱をキッチンに返し、間に俺との遊びを挟みつつ掃除までやってしまった。素晴らしい集中力。もともと性質上行動がおっとりしている上にここ1年くらいは何事にも集中力がなくて惨憺たる有様だったわけだが、ものごとへの集中力がなぜか戻ったところに1年分の実務調整能力の成長が加味されたようで、素晴らしい大躍進だ。漢字テストのご褒美に、萌が毎年友達の家でうらやましがっていたジンジャーブレッドハウスを買ってきました。

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■09/12/09(水) □ 自己流ミュージシャンの生きる道
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 ALを久々を久々にうちへ呼ぶ。2人で二段ベッドに登り大騒ぎ。萌がウクレレが弾けるのをALに見せようとして、こないだ俺と合作した「レイニーデイズ」を弾き歌っていた。俺はウクレレは「You Really Got a Hold on Me」1曲しか教えてないのだが、それに出てくる C/Am/F/G/Dm という黄金コードセットが「レイニーデイズ」にも合うと自力で発見したらしい。そう、そのセットがあれば大抵のメジャー曲が弾けるのだよ。

 じゃ、TVでかかっていた Silent Night(きよしこの夜)をやってみなと弾かせてみると、俺が G だと思ったサビで萌は Dm に行き、それが正しかった。―――おお。「今萌は Dm だと一瞬に予測したじゃん。それがつまり、コードを拾うということなんだよ。つまり萌はウクレレで何かが弾けるというよりも、すでに『ウクレレが弾ける』というレベルにあるわけだ」。萌はうれしくて、お母さんのところへ行き弾いてみせました。萌は自己流ミュージシャンの生きる道を着実に進んでいる。

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■09/12/12(土) □ ジンジャーブレッド・ハウス
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 俺の風邪が悪化し、Mと萌が放っておいてくれないので頭痛がする。萌が楽しみにしていたジンジャーブレッド・ハウス(クリスマス用のお菓子の家)を作ったのだが、萌もやや風邪をひいてるので頭が働いておらず、俺の忠告を無視して気の利かないことを続け、あげくにビーズを1袋全部床にざーっとこぼす。とほほ。2人で盛り上がっていたのに、うまくいかないものだ。頭痛が止まらん (=_=)。


これで$9、お買い得です。
もう俺は頭痛がするので萌1人でジンジャーブレッド・ハウスを作らせていたが、午後見に行ってみるとなかなかすごいデキになっていた。萌はなんか俺が段取りをつけて論理的にきちんとやらせようとすると気が急いてダメらしく、自分で思うままにやればいい結果が出るようである。最近ピアノも自分でやっているしな。

 クリスマス前の週末にこれほどふさわしい時間の過ごし方もない。これだけ豪快な工作ブツを他の材料で作ったらお菓子でも粘土でも相当高価につくと思うが、クッキー・アイシング・キャンディのこのセットはわずか$9なのである。ありがたい&すばらしい。

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 アカヒレ稚魚がまた見つかった。賢いことに親たちがこない浅瀬の屋根下に隠れていた。底砂から掬い上げた卵から保護水槽内で生まれた1匹と合わせ、これで計4匹。小さいとはいえ 2mm ありこれだけくっきりと黒ければウィンドウ際や浅瀬にいれば見えるはずなので、これ以外は生まれてないか成魚に食べられてしまったのだと思う。シーモンキーみたいに透明で見つけにくいものを想像していたが、これなら知らぬ間に死なせてしまうということはそんなにないだろうな。無事大きくなってくれ。

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■09/12/13(日) □ 強烈なストマック・フルー
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 昨夜萌が腹痛を起こしたあげくに吐いてしまった。下痢もしているが熱はなく、強烈なストマック・フルー(嘔吐下痢症)らしい。えらいことになってしまった。とりあえず水分を取る以外にできることはないので、朝イチで電解質ドリンクを買ってくるが、まだ嘔吐が治まっていないのでほとんど飲めない。ストマック・フルーはたいがい一晩で症状がおさまるのだが、これはひどく長引いている。かわいそうとしか言いようがない。

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 午前中雪が5cmほど降る。今年も去年並みになるのかしら。萌の病状は終日まるで回復せず。これほどシックになったのは記憶にないほどだ。当然明日学校へはいけないが、あさってのクリスマスコンサートにはなんとしても行かせてやりたいものである。フルーはいつも学校のクリスマス行事の頃に流行り、萌はこれまで何度もクリスマスパーティを逃しているのだ。おそらく12月になるといろんなウィルスが本格的に活動を開始するんだろうなあ。萌のクラスの子の何人かがこんな週末を過ごしてるのかもしれない。

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■09/12/14(月) □ 最も悲しい季節
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 夜の間萌は一度も吐かず、下痢も治まったが、胃はまだ働いておらず食欲はなく、動く力もない。今日のリハーサルはもちろん明日のクリスマスコンサート本番もミスするかもしれないと本人も考え始めたようで、無茶苦茶落ち込んでいる。俺も実に悲しい。萌は年末から行くハワイ行きが中止になってもさして悲しまないだろうが、学校行事のクライマックスであるこのコンサートを逃すのは耐え難いだろう。家でも毎日演目の「くるみ割り人形」を練習しているのに。

 かわいそうで居ても立ってもいられず、萌の周りをうろうろとしている。なにかしてやりたいが、あまりにもシックで食べることも遊ぶこともできないのである。話しかけても憮然として反応がない。はあ。

 クリスマスソングに、「It's the most wonderful time of the year」というのがあり、西洋で育った人は実感としてそう感じるものらしいが(※)、病気の子供には悲しい季節である。寒さが本格化するこの季節に病気になる子供は、他の季節よりも多いだろう。
(※)スーパーで俺の後ろに並んだおじさんがクリスマスソングを歌いまくり、俺が愛想辞令的にリズムに乗ってるフリをしたらそれに喜び、クリスマスの話題をガンガン振ってきて超上機嫌だった。俺は娘が病気でそれどころじゃないんだけどなと思いつつ愛想笑い。

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 夜になりなんと熱が出てきた。せっかく嘔吐がなくなったというのに。もう一家全員泣きたい。しかし親が泣いてはいけない。いつかは出口が見える。

 あとから熱が出てくるというのは経験がなく嫌な感じなので、念のためにと病院のエマージェンシーへ。夜なので待ちはなかったが、それでも疲れ切った萌にはかわいそうの一語の中、問診、触診、検温、検脈、血中酸素濃度、反応検査などが手早く行われる。深刻度は低いといわれ、検尿・検便までは至らなかった。

 手早く問診を済ませたドクターが、「じゃあ究極のキッズテストをやろう、アイスキャンディ検査だ」と萌にアイスキャンディを食べさせる。「これを10分以内に半分食べられたらこのまま家に帰っていいよ」。その真意は測りかねたのだが、食欲とか甘いものへの反応とかスティックを落とさず長時間保持できるか(コーディネーション)が意識混濁の指標になるとか、そういうことかな。

 ちょっとドクターのウケ狙いパフォーマンスもそこに感じたが(空腹の子供に冷たいものというのもなんだかなあと思う)、ともかく正常、心配することはない、48時間経っても改善しなければまた気軽に来なさいとのこと。必要もないのに病院に連れていかれた萌には悪かったが、これで余分な心配はなく治療に専念できるということで、おやすみなさい。

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■09/12/15(火) □ シック4日目でようやくトンネルを抜ける
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 病状は昨夜から変わらず、熱も下がらない。水分は十分取っているがものが全然食べられない。

 朝9時半時計を見た萌が、「あ、コンサートは? 雪で延期になった?」と聞く。いや雪は降らなかったと言われどわっと泣きそうになり、いやまだ木曜の老人ホーム慰問がある、あきらめるなとMが元気付ける。しかし現時点でまだ熱があり食べられないのだから、普通に考えてあと2日でバレエを披露できるところまで体力が戻るとは考えにくい。ものを食べられないほどのシックネスが3日あれば、回復にも最低でそのくらいの日数はかかるだろう。このまま金曜のスクールラストデイを迎えてしまう可能性の方が高いように思う。

 まったくもってつらい病気だ Stomach Flu。こんなものに原因不明で陥り、またかからないという保証もないのだと思うと恐ろしくなる。まめに手を洗い、学校で指をなめないようにと言い聞かせるしかできることはないのである。

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 夕方仕事から戻ったMに萌の容態は昨夜から進捗してないと伝えると、なんとしても食べさせなきゃ駄目だわと決然という。胃が動いてることはもう確かなんだから。そして帰るや萌とちゃっちゃと話し、スクランブルド・エッグなら食べたいと萌がいうのでミルク・バター抜きでさっと作り、ちゃっちゃと食べさせた。そんなに急に食べさせて大丈夫なのかとちょっと心配になるくらいの勢いだったが、やはり見込み通り萌の胃はもう準備ができていたようで、けろりと食べる。それを食べた後Mが本を読むと、萌がファニーなところで笑うなど生き生きとしてきた。おお。

 そして俺が自分の晩飯を用意していて豆腐を見つけ、豆腐なんか消化がいいに決まってるではないか―――というかすでに粉砕で消化されてるようなものではないかと気づき、萌に食べるかというと大喜びでこれもペロリと食べ「Oh food, glorious food!」と喜びの声を上げ、そしてジブリ映画を見ながらクロスワードを開始する。―――やっ・た。これでもう大丈夫だ。あとは時間の問題である。

 いやー、マザーの力は偉大である。解熱剤なしで1日過ごし熱が37度台まで下がっていたのもタイミングとしてよかったのだろうが、俺みたいに無理強いはせんと静かにしているだけでは回復はより遅くなっていたに違いない。やれやれです。

2009/12/06

日記「Google 日本語入力」

「パスタが突然水棲に」「日没さんを思う」「鹿島のにくらしさ」ほか。

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■09/11/29(日) □ パスタが突然水棲に
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イモリ給餌皿。これまで水に入ったことの
なかったパスタ君が右下水中に写ってます
 2匹のイモリに均等にエサをやる方法を思いつく。2つのエサ皿をつくり、2匹をそれぞれに入れてしまえばいいのであった。試してみると2匹とも自分の分をきれいに食べてくれ、完璧。2匹を捕まえるというひと手間があるが、どちらも通常は浅瀬にいるので簡単である。

 それをやっていると、拒食歴6ヶ月のパスタがいない。石の上にもシェルター屋根上にもいない。あれ? さっき掃除の時に外に石ごと出しちゃったかなと焦って水槽周りを探すと、なんと水槽の深場にいることに気がついた。えーっ! 彼が入水するのは、うちに来てから初めてのことだ。

 そしてそれからなんとパスタは完全に水棲となってしまったのです。水から上がらず、ガラス越しに俺の指にガンガン近寄ってくる。いったい奴に何が起きたのでしょうか。というかこうして普通に水に入れるならば、6ヶ月もぴくりとも動かず石の上にいたのは、いったいなんだったのでしょうか。イモリの健康と行動は本当に読めん(笑)。

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 夜、NHK「坂の上の雲」が放送される。日本のドラマというものは、萌が俺に「どうして日本のドラマは全部フェイク(わざとらしい、芝居ミエミエ)なの?」と聞くくらい常にスキだらけなのだが、これは完璧であった。この完璧さのためには、バカバカしい大河ドラマなど比較にならないくらいの努力が注ぎ込まれているのだろう。この物語は宝物だな。

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■09/11/30(月) □ 日没さんを思う
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 日曜からネットで各種競馬コラムを探してずっと読んでいる。カナダからの日本競馬鑑賞は20世紀末まで届いていた日没閉門さんの珠玉のコラムが頼りで、その後フォローする方法が見つからずにきたのだが、久しぶりに探してみたら柏木集保のレース評や面白い競馬ブログ (「Brain Squall」) が見つかり、ここ10年のチャンピオンホースたちについてだいぶ知ることができた。競馬を見始めた頃、過去の大レース勝ち馬とかをワクワクして勉強したのに似ている。ウオッカとすごいレースをしていたあのダイワスカーレットが、好きだったスカーレットブーケの子だと知って驚いた。

 現在日本の競馬は、サンデーの子供たちがドバイや香港で開いた世界へのドアがサンデーの死と共にまた閉まりかけているというところらしい。ここ2年はウオッカが海外へ挑戦し、まったく真価を発揮できなかったわけだし。サンデーの孫たちは国内レースで勝ちまくっているが、海外を目指すような大物は登場していないようだ。しかし今のリーディングサイヤー表を見ると驚いたことに上位は全部国内で走った近年のチャンピオンたち。俺が競馬場にいた頃は上位の半分以上は輸入種牡馬だったと思う。そういうところにも、日本競走馬の質が上がっていることが伺える。ドアなんていつか必ずぶち破れるだろう。

 日没さんはどうしているだろう。海外赴任したはずだが、日本の競馬は見ているのだろうか。サッカーのコラムでいい文章を書く人を見つけると、「ああサッカー界にも日没さんがいる」と感じたりする。ネットで日本競馬を見ることが可能になった今、また彼の書くものが読みたいのです。

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■09/12/02(水) □ 突如タイヤ交換
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 フロントタイヤのサイドに穴が空き、修理不能で突如フロント2本交換となる。しかも今日はMが車を使うので2時間でケリをつけなければならない。弱った。テンポラリタイヤを履いたまま急いで家に帰り全力で検索。

 うちのスズキエリオはいろいろ欠点のある車だが、タイヤが 55 と妙に扁平でスピードレートがVなのは特に腹立たしい。おかげでコーナリングがいい車じゃないのに高価なパフォーマンスタイヤしか合わないのだ。修理屋 Canadian Tire の親父も、「なんで V レート(240km/h 対応)なんだ、ワケがわからん」とつぶやいていた。まったくである。エリオの他にはホンダインテグラくらいしか履いてない珍サイズなのだ。それでなくてもカナダはタイヤが日米より高いのに。

 前回の調査結果を引っ張り出して、もう一度検索し各種情報を探すも状況はさほど変わってない。悩んでいると早くも時間切れ、結局あと1時間で確実にインストールが終わりMが乗っていけるのは Canadian Tire ブランドの Motomaster SE だけだ。これは毀誉褒貶あるのだが、パターン写真とユーザー評から見て雪に強いのは間違いない。冬に向けてそれが一番ほしい。これにしておこう。


冬タイヤのようなオールシーズン
 というわけでインストールが終わり走ってみると、ブロックの大きなパターンからの予想とは異なり乗り味がいい。ブロックタイヤっぽいパタパタパタという感触はなく、乗り心地がかなり上がった。これは安車にとってうれしいことである。

 リアに回した Falken Ziex ZE-912 より柔らかな分コーナリングの切れは悪いだろうが、うちのエリオの場合スポーティなタイヤを履いてもコーナリングの特性はよくならないと夏の旅行で思い知ったので、クリスプ感はさほど欲していない。冬タイヤに一番欲しいのはとにかく雪道での移動可能性で、この乗り味で雪に強いのであればうれしいのである。あと1年は乗れそうだった Yokohama Geolander の寿命が縮んだのは損失ではあるが、乗り心地と雪性能が上がれば禍転じて福となる。これで冬への準備は万全だ。

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■09/12/03(木) □ Google 日本語入力
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 「Google 日本語入力」というものが公開されたのでテスト中。予測変換といわれているが、Pocket PC の POBOX みたいに前の単語から文脈を読み次候補を出すという予測変換ではなく、膨大なデータベースから音が合うものを選ぶという補完入力だ。POBOX 型予測変換はPCじゃ版権かなにかで使えないんだろうか。

 今のところこの膨大な補完機能はあまりありがたみはないが、文節切りの精度が素晴らしい。これほどバリバリと打っていて、文節切りエラーが全く出てこない。おかげで俺は何もしてないのに初回使用から誤変換がめちゃくちゃ少ないのである。XP付属の MS-IME から7年分の日本語処理の進歩がひしひしと感じられる。

 MS-IME も新品XPの頃はもっとよかったと思うのだが、ここ数年明らかに性能が劣化してるのだ。

さいこうの → 再耕野
とてもおもえない → 録ても思えない
もえとめる → 燃えとめる


 こんな人を激昂させる誤変換は、前にはなかっただろう。単語登録や学習が増えると変換効率上おかしくなるエンジンなのだと思われる。これに辟易してちょうどATOKを真剣に考え始めた最中にこんなすごいものが出てきてくれるとは。ありがたい。

 予測変換がたとえ期待ほど働かなくても、この文節切りの正確さだけでも乗り換える価値はある。ローマ字の定義ができないなどの弱点はあるが、MS-IME の登録単語はほぼ問題なくインポートできたし、もう MS-IME に戻る気がしなくなってきた。なにか致命的なバグでもない限り決定的である。

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 俺は最初に買ったPCソフトウェアが、MS-DOS 時代 Dynabook の日本語入力 WX2 で、Microsoft がその後 WX2 を買収したため 16 年継続して同じ日本語入力を鍛え続けてきたわけだが、それをたった1日で上回る精度の入力環境が手に入ってしまった。Google は検索から言葉をデータベース化し、この精緻な日本語文節切りシステムをいきなり作ってしまったわけだ。Google の検索以外のサービスはどれもあまりピンとこないのだが(Picasa や Gmail なんかすごく使いにくいと思う)、この言葉の集積力と処理能力には恐れ入る。

 検索操作と検索情報が日本語変換に使えると気づいた時点で勝利の道は見えたのだろうが(いや日本語だけじゃなくどんな言語版も作れるはずだな)、それをこうしてエンドユーザーが使えるところまで実現したところに、Google に雇用された知性の凄味を感じるのだ。

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■09/12/04(金) □ 鹿島のにくらしさ
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 WCの組み分けが出た。【カメルーン、オランダ、デンマーク】。おー。カメルーンには勝ったことあり。オランダはこないだプレスが効いた。デンマークはガタイのいいベルギーだろう。ということは、2勝1分けを目標にできる。ベスト4など考えても仕方がないが、この目標は努力に値する。

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 【パスタ、餌を自力で食べる】水棲になり元気なパスタを捕まえエサ皿に入れ、赤ミミズを鼻先で振ってみる。前は水に入らなかったので給餌できなかったのだが(イモリは水中にあるものしか食べない)、ついにパクっと食べてくれた。6ヶ月にして初の自力捕食成功である。そのまま赤ミミズを数匹入れておくと、自分で拾って5匹完食。やっ・た。石の陸地から一切移動せず飯も食わず、こいつはいずれ死ぬんだろう仕方がないと思いながら半年強制給餌を続けてきたパスタが、こうして突如健康活発になり散歩し水槽ライフを謳歌してくれるとは本当にうれしいことである。

 3匹が健康になると、見るたびに誰か誰かが活動していて、見ていて飽きない。パスタなんか半年間3日置きに捕まえられ口に食べ物を詰め込まれていたので人間を嫌って当然だと思うのだが、なぜか愛想がよく指にガンガン近づいてくる。これまで体調を崩したことがなく、したがって強制給餌の経験もないノボリがなぜか一番俺を怖がり、近寄ってきてくれない。逆ではないか。イモリの気持ちは測りがたい(笑)。

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 【浦和・鹿島】J最終戦。今の鹿島に浦和が勝てるとは思えないが、ドローに持ち込むことは可能だろう。それで川崎には十分である。

 闘莉王は中東に行くのかなあ、もったいない。守備力はそこそこでも、あのパス能力とひらめきがあればどこのリーグだって行けそうなものを。マルキーニョスが怪我で完調ではないようだが、興梠が自信を持って闘莉王と勝負している。浦和は田中達也が珍しく出ており、原口・山田直輝とともに奮闘しているが、個々の判断で狭い場所をつないでいるうちに鹿島のきれいなプレスの網にかかってしまい、まったく前にボールを運べない。

 鹿島に何度も決定機が訪れるも決まらず、試合は案外淡々と進む。浦和は奪って達也が抜け出しクロスを入れるも中に通らずの繰り返しで、シュートにつながる気配もない。浦和は強かった頃もこうして球際勝負で勝ちワシントンに渡すというのが攻撃の核だったので、ワシントン、永井、相馬というAFC制覇の役者がいなくなれば弱くなるのも道理だ。この玉回しを見ればフィンケ監督の仕事がまるで実ってないのは明らかだが、所有戦力も実際低いと思う。永井なんかどうして出してしまったのか不思議だ。

 前半終了、ドローでは駄目なのに鹿島が余裕を持っているのが不気味である。最後には勝てると自信を持っているのか。後半、浦和は山田直輝に替えてポンテ。山田は怪我上がりなのか違いを生み出せなかった。―――うわ、興梠! ハーフボレーで完璧なダイビングヘッド。素晴らしい。興梠はいま止められないなー。

 鹿島がボールを回し残り時間をつぶす。ポンテが入って浦和がやや攻撃できるようになるが、あと10分。闘莉王が前線に上がる。ゴール前に放り込みが続き、接触で怪我人が出てロスタイムが伸びる。これを延々とやっていればいつか闘莉王の足元にボールはこぼれてくるわけで、鹿島にとって怖いのは闘莉王だけだなと実際思う。

 試合終了。浦和は試合前は「サポーターに恥ずかしいところは見せられない」なんてコメントが出ていたけど、鹿島に優勝させないという程度のモチベーションじゃ、やはり心底必死にはなれなかったなという印象を受ける。浦和サポーターだってホームで鹿島に抵抗できない自チームに目立って怒ってる様子もないので、ライバル関係なんてのも希薄なんだろう。

 鹿島は強くてにくらしいが、抵抗すべき浦和、ガンバが弱いのだから仕方がない。それににくらしい印象の大部分は柳澤・小笠原の陰気な表情に起因しているのかもしれない(笑)。鹿島に憲剛がいれば誰もが素直に応援するチームになるのかも。

 前節ガンバ戦とこの試合を見て、興梠は大物になりそうだと再認識した。代表クラスのFWの中でも際立っていそうなスピードと運動能力に加え、ボディバランスと強さしなやかさがあるので体を大きく使え、切り返してDFから距離を取りシュートが打てる。2度の海外挑戦で切れ味が鈍ってしまったらしい大久保よりも、今は興梠の方がWCで役立つだろうな。

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■09/12/06(日) □ 酷寒乗馬パーティ
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 【ホース・ライディング】ささ、寒いとしか言いようがない気温3度の風が吹き込む屋内馬場でのEMのバースデイ・パーティ。世話人4人は全部ティーンエイジガールズで、カナダの乗馬ってまったくガールズ趣味だなと思う。まあ純情ガールズじゃなきゃ日曜にこんな寒いランチで馬の世話なんかしてるわけないか。


おじいちゃんが喜ぶ
華麗なるライディング
 萌は白い年寄り馬に乗ったのだが、これがズブい馬で、調馬索(←こういう乗馬専門用語が当たり前に出てくるから Google 日本語入力はすごい)を持ったすごいキツい世話ガールがどやしつけ馬の腹をビシバシ叩き、やっともっさりもっさりと走り出す感じ。走り出すと萌はビッグスマイルを顔に浮かべっぱなしになる。

 膝で馬を押し出せるようもうちょっとアブミを短くしてくれないかなと思っていると、リーダーの子が声をかけて短くしてくれた。さすが乗れる年長者はわかっている。さっそうと輪を描き馬場を何度も回り嬉しそうな萌。「(乗馬の達人だった)おじいちゃん)が喜んでるよ!」と日本語で声を掛けると、「うん! 今ここにいるかな?!」と声が返ってきた。

 しかし冷えた。俺は1時間で退散したが帰ってからも震えが止まらず、萌は2時間半で心底冷えたとのこと。風邪をひきませんように。晴れて寒い日が続くBCである。