2009/12/06

日記「Google 日本語入力」

「パスタが突然水棲に」「日没さんを思う」「鹿島のにくらしさ」ほか。

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■09/11/29(日) □ パスタが突然水棲に
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イモリ給餌皿。これまで水に入ったことの
なかったパスタ君が右下水中に写ってます
 2匹のイモリに均等にエサをやる方法を思いつく。2つのエサ皿をつくり、2匹をそれぞれに入れてしまえばいいのであった。試してみると2匹とも自分の分をきれいに食べてくれ、完璧。2匹を捕まえるというひと手間があるが、どちらも通常は浅瀬にいるので簡単である。

 それをやっていると、拒食歴6ヶ月のパスタがいない。石の上にもシェルター屋根上にもいない。あれ? さっき掃除の時に外に石ごと出しちゃったかなと焦って水槽周りを探すと、なんと水槽の深場にいることに気がついた。えーっ! 彼が入水するのは、うちに来てから初めてのことだ。

 そしてそれからなんとパスタは完全に水棲となってしまったのです。水から上がらず、ガラス越しに俺の指にガンガン近寄ってくる。いったい奴に何が起きたのでしょうか。というかこうして普通に水に入れるならば、6ヶ月もぴくりとも動かず石の上にいたのは、いったいなんだったのでしょうか。イモリの健康と行動は本当に読めん(笑)。

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 夜、NHK「坂の上の雲」が放送される。日本のドラマというものは、萌が俺に「どうして日本のドラマは全部フェイク(わざとらしい、芝居ミエミエ)なの?」と聞くくらい常にスキだらけなのだが、これは完璧であった。この完璧さのためには、バカバカしい大河ドラマなど比較にならないくらいの努力が注ぎ込まれているのだろう。この物語は宝物だな。

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■09/11/30(月) □ 日没さんを思う
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 日曜からネットで各種競馬コラムを探してずっと読んでいる。カナダからの日本競馬鑑賞は20世紀末まで届いていた日没閉門さんの珠玉のコラムが頼りで、その後フォローする方法が見つからずにきたのだが、久しぶりに探してみたら柏木集保のレース評や面白い競馬ブログ (「Brain Squall」) が見つかり、ここ10年のチャンピオンホースたちについてだいぶ知ることができた。競馬を見始めた頃、過去の大レース勝ち馬とかをワクワクして勉強したのに似ている。ウオッカとすごいレースをしていたあのダイワスカーレットが、好きだったスカーレットブーケの子だと知って驚いた。

 現在日本の競馬は、サンデーの子供たちがドバイや香港で開いた世界へのドアがサンデーの死と共にまた閉まりかけているというところらしい。ここ2年はウオッカが海外へ挑戦し、まったく真価を発揮できなかったわけだし。サンデーの孫たちは国内レースで勝ちまくっているが、海外を目指すような大物は登場していないようだ。しかし今のリーディングサイヤー表を見ると驚いたことに上位は全部国内で走った近年のチャンピオンたち。俺が競馬場にいた頃は上位の半分以上は輸入種牡馬だったと思う。そういうところにも、日本競走馬の質が上がっていることが伺える。ドアなんていつか必ずぶち破れるだろう。

 日没さんはどうしているだろう。海外赴任したはずだが、日本の競馬は見ているのだろうか。サッカーのコラムでいい文章を書く人を見つけると、「ああサッカー界にも日没さんがいる」と感じたりする。ネットで日本競馬を見ることが可能になった今、また彼の書くものが読みたいのです。

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■09/12/02(水) □ 突如タイヤ交換
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 フロントタイヤのサイドに穴が空き、修理不能で突如フロント2本交換となる。しかも今日はMが車を使うので2時間でケリをつけなければならない。弱った。テンポラリタイヤを履いたまま急いで家に帰り全力で検索。

 うちのスズキエリオはいろいろ欠点のある車だが、タイヤが 55 と妙に扁平でスピードレートがVなのは特に腹立たしい。おかげでコーナリングがいい車じゃないのに高価なパフォーマンスタイヤしか合わないのだ。修理屋 Canadian Tire の親父も、「なんで V レート(240km/h 対応)なんだ、ワケがわからん」とつぶやいていた。まったくである。エリオの他にはホンダインテグラくらいしか履いてない珍サイズなのだ。それでなくてもカナダはタイヤが日米より高いのに。

 前回の調査結果を引っ張り出して、もう一度検索し各種情報を探すも状況はさほど変わってない。悩んでいると早くも時間切れ、結局あと1時間で確実にインストールが終わりMが乗っていけるのは Canadian Tire ブランドの Motomaster SE だけだ。これは毀誉褒貶あるのだが、パターン写真とユーザー評から見て雪に強いのは間違いない。冬に向けてそれが一番ほしい。これにしておこう。


冬タイヤのようなオールシーズン
 というわけでインストールが終わり走ってみると、ブロックの大きなパターンからの予想とは異なり乗り味がいい。ブロックタイヤっぽいパタパタパタという感触はなく、乗り心地がかなり上がった。これは安車にとってうれしいことである。

 リアに回した Falken Ziex ZE-912 より柔らかな分コーナリングの切れは悪いだろうが、うちのエリオの場合スポーティなタイヤを履いてもコーナリングの特性はよくならないと夏の旅行で思い知ったので、クリスプ感はさほど欲していない。冬タイヤに一番欲しいのはとにかく雪道での移動可能性で、この乗り味で雪に強いのであればうれしいのである。あと1年は乗れそうだった Yokohama Geolander の寿命が縮んだのは損失ではあるが、乗り心地と雪性能が上がれば禍転じて福となる。これで冬への準備は万全だ。

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■09/12/03(木) □ Google 日本語入力
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 「Google 日本語入力」というものが公開されたのでテスト中。予測変換といわれているが、Pocket PC の POBOX みたいに前の単語から文脈を読み次候補を出すという予測変換ではなく、膨大なデータベースから音が合うものを選ぶという補完入力だ。POBOX 型予測変換はPCじゃ版権かなにかで使えないんだろうか。

 今のところこの膨大な補完機能はあまりありがたみはないが、文節切りの精度が素晴らしい。これほどバリバリと打っていて、文節切りエラーが全く出てこない。おかげで俺は何もしてないのに初回使用から誤変換がめちゃくちゃ少ないのである。XP付属の MS-IME から7年分の日本語処理の進歩がひしひしと感じられる。

 MS-IME も新品XPの頃はもっとよかったと思うのだが、ここ数年明らかに性能が劣化してるのだ。

さいこうの → 再耕野
とてもおもえない → 録ても思えない
もえとめる → 燃えとめる


 こんな人を激昂させる誤変換は、前にはなかっただろう。単語登録や学習が増えると変換効率上おかしくなるエンジンなのだと思われる。これに辟易してちょうどATOKを真剣に考え始めた最中にこんなすごいものが出てきてくれるとは。ありがたい。

 予測変換がたとえ期待ほど働かなくても、この文節切りの正確さだけでも乗り換える価値はある。ローマ字の定義ができないなどの弱点はあるが、MS-IME の登録単語はほぼ問題なくインポートできたし、もう MS-IME に戻る気がしなくなってきた。なにか致命的なバグでもない限り決定的である。

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 俺は最初に買ったPCソフトウェアが、MS-DOS 時代 Dynabook の日本語入力 WX2 で、Microsoft がその後 WX2 を買収したため 16 年継続して同じ日本語入力を鍛え続けてきたわけだが、それをたった1日で上回る精度の入力環境が手に入ってしまった。Google は検索から言葉をデータベース化し、この精緻な日本語文節切りシステムをいきなり作ってしまったわけだ。Google の検索以外のサービスはどれもあまりピンとこないのだが(Picasa や Gmail なんかすごく使いにくいと思う)、この言葉の集積力と処理能力には恐れ入る。

 検索操作と検索情報が日本語変換に使えると気づいた時点で勝利の道は見えたのだろうが(いや日本語だけじゃなくどんな言語版も作れるはずだな)、それをこうしてエンドユーザーが使えるところまで実現したところに、Google に雇用された知性の凄味を感じるのだ。

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■09/12/04(金) □ 鹿島のにくらしさ
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 WCの組み分けが出た。【カメルーン、オランダ、デンマーク】。おー。カメルーンには勝ったことあり。オランダはこないだプレスが効いた。デンマークはガタイのいいベルギーだろう。ということは、2勝1分けを目標にできる。ベスト4など考えても仕方がないが、この目標は努力に値する。

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 【パスタ、餌を自力で食べる】水棲になり元気なパスタを捕まえエサ皿に入れ、赤ミミズを鼻先で振ってみる。前は水に入らなかったので給餌できなかったのだが(イモリは水中にあるものしか食べない)、ついにパクっと食べてくれた。6ヶ月にして初の自力捕食成功である。そのまま赤ミミズを数匹入れておくと、自分で拾って5匹完食。やっ・た。石の陸地から一切移動せず飯も食わず、こいつはいずれ死ぬんだろう仕方がないと思いながら半年強制給餌を続けてきたパスタが、こうして突如健康活発になり散歩し水槽ライフを謳歌してくれるとは本当にうれしいことである。

 3匹が健康になると、見るたびに誰か誰かが活動していて、見ていて飽きない。パスタなんか半年間3日置きに捕まえられ口に食べ物を詰め込まれていたので人間を嫌って当然だと思うのだが、なぜか愛想がよく指にガンガン近づいてくる。これまで体調を崩したことがなく、したがって強制給餌の経験もないノボリがなぜか一番俺を怖がり、近寄ってきてくれない。逆ではないか。イモリの気持ちは測りがたい(笑)。

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 【浦和・鹿島】J最終戦。今の鹿島に浦和が勝てるとは思えないが、ドローに持ち込むことは可能だろう。それで川崎には十分である。

 闘莉王は中東に行くのかなあ、もったいない。守備力はそこそこでも、あのパス能力とひらめきがあればどこのリーグだって行けそうなものを。マルキーニョスが怪我で完調ではないようだが、興梠が自信を持って闘莉王と勝負している。浦和は田中達也が珍しく出ており、原口・山田直輝とともに奮闘しているが、個々の判断で狭い場所をつないでいるうちに鹿島のきれいなプレスの網にかかってしまい、まったく前にボールを運べない。

 鹿島に何度も決定機が訪れるも決まらず、試合は案外淡々と進む。浦和は奪って達也が抜け出しクロスを入れるも中に通らずの繰り返しで、シュートにつながる気配もない。浦和は強かった頃もこうして球際勝負で勝ちワシントンに渡すというのが攻撃の核だったので、ワシントン、永井、相馬というAFC制覇の役者がいなくなれば弱くなるのも道理だ。この玉回しを見ればフィンケ監督の仕事がまるで実ってないのは明らかだが、所有戦力も実際低いと思う。永井なんかどうして出してしまったのか不思議だ。

 前半終了、ドローでは駄目なのに鹿島が余裕を持っているのが不気味である。最後には勝てると自信を持っているのか。後半、浦和は山田直輝に替えてポンテ。山田は怪我上がりなのか違いを生み出せなかった。―――うわ、興梠! ハーフボレーで完璧なダイビングヘッド。素晴らしい。興梠はいま止められないなー。

 鹿島がボールを回し残り時間をつぶす。ポンテが入って浦和がやや攻撃できるようになるが、あと10分。闘莉王が前線に上がる。ゴール前に放り込みが続き、接触で怪我人が出てロスタイムが伸びる。これを延々とやっていればいつか闘莉王の足元にボールはこぼれてくるわけで、鹿島にとって怖いのは闘莉王だけだなと実際思う。

 試合終了。浦和は試合前は「サポーターに恥ずかしいところは見せられない」なんてコメントが出ていたけど、鹿島に優勝させないという程度のモチベーションじゃ、やはり心底必死にはなれなかったなという印象を受ける。浦和サポーターだってホームで鹿島に抵抗できない自チームに目立って怒ってる様子もないので、ライバル関係なんてのも希薄なんだろう。

 鹿島は強くてにくらしいが、抵抗すべき浦和、ガンバが弱いのだから仕方がない。それににくらしい印象の大部分は柳澤・小笠原の陰気な表情に起因しているのかもしれない(笑)。鹿島に憲剛がいれば誰もが素直に応援するチームになるのかも。

 前節ガンバ戦とこの試合を見て、興梠は大物になりそうだと再認識した。代表クラスのFWの中でも際立っていそうなスピードと運動能力に加え、ボディバランスと強さしなやかさがあるので体を大きく使え、切り返してDFから距離を取りシュートが打てる。2度の海外挑戦で切れ味が鈍ってしまったらしい大久保よりも、今は興梠の方がWCで役立つだろうな。

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■09/12/06(日) □ 酷寒乗馬パーティ
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 【ホース・ライディング】ささ、寒いとしか言いようがない気温3度の風が吹き込む屋内馬場でのEMのバースデイ・パーティ。世話人4人は全部ティーンエイジガールズで、カナダの乗馬ってまったくガールズ趣味だなと思う。まあ純情ガールズじゃなきゃ日曜にこんな寒いランチで馬の世話なんかしてるわけないか。


おじいちゃんが喜ぶ
華麗なるライディング
 萌は白い年寄り馬に乗ったのだが、これがズブい馬で、調馬索(←こういう乗馬専門用語が当たり前に出てくるから Google 日本語入力はすごい)を持ったすごいキツい世話ガールがどやしつけ馬の腹をビシバシ叩き、やっともっさりもっさりと走り出す感じ。走り出すと萌はビッグスマイルを顔に浮かべっぱなしになる。

 膝で馬を押し出せるようもうちょっとアブミを短くしてくれないかなと思っていると、リーダーの子が声をかけて短くしてくれた。さすが乗れる年長者はわかっている。さっそうと輪を描き馬場を何度も回り嬉しそうな萌。「(乗馬の達人だった)おじいちゃん)が喜んでるよ!」と日本語で声を掛けると、「うん! 今ここにいるかな?!」と声が返ってきた。

 しかし冷えた。俺は1時間で退散したが帰ってからも震えが止まらず、萌は2時間半で心底冷えたとのこと。風邪をひきませんように。晴れて寒い日が続くBCである。

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