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■10/08/20(金) □ Twitter への無理解
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午後から晴れたが気温は20度ちょうどくらいで、秋の気配。昨日に続き庭の枝落としとフェンスの修繕をする。昨日買ってきた釘でフェンスを直していると、前居候MKの手を借りぬ完全自前修理なのでうれしくなる。今まではハンマーも釘も全部奴のツールボックスから借りてやってたからな。彼も俺も同時に自立したみたいで悪くない。この釘から始めて、自前ツールを揃えていくべし。
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俺が Twitter を使ってると今日知ったMに、「えーっ!『スターバックスなう』とか書いてるわけ!?」と猛烈な拒否反応を示された。いや俺はそんなことはさすがに書いてないんだが、でもたいしたことは書いてないので、「リアルタイムでつぶやくことになんの価値があるの」と詰問されるとうーむと詰まってしまう。でも今感じていることをつぶやきたくなっちゃうんだよ、こんな風に。
Mのブログや Twitter へのこの無理解無関心は、彼女が私小説、純文学、小津的な日本映画などを苦手とするところにも通じているんだろうな。彼女は実生活でもつぶやきという行為自体が苦手で、対話を最も愛しているわけだし。
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■10/08/21(土) □ ブレインキャンディ
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まあこういう感じです
俺も子供の頃は夏休みに「サンダーバード」「フリッパーズ」といった英米製子供番組を見ていたけれど、カナダで人気のこれら米製子供番組はどれもストーリーがない、つまり30分ゲラゲラと笑って終わる「シットコム」だ。まったくもって学芸会である。
ああいう「誰がスクールクイーンなのかの争い」みたいな幼稚な定形スクリプトを売文家が職業的技術で莫大な量生産し、ペアレンツのイライラと子供の豊かな情操を犠牲にハリウッド大金持ちが太っていくシステムから、なんとか抜け出したいものである。
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■10/08/24(火) □ アニメ監督のご苦労
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俺が唯一新品DVDを買ったアニメ「千年女優」の監督、今敏が亡くなった。こないだジブリの若手監督のドキュメンタリーをやっていたが、あんなストレスと仕事量を与えられたら、アニメ監督はみな早死して当然かもしれぬ。宮崎駿はその点でも鉄人だ。タバコ吸ってるのに元気そうだしなー。俺も宮崎監督みたいにあの歳になってもあんなに元気だったら、またタバコを吸いたい。
その「ジブリ 創作のヒミツ 宮崎駿と新人監督」という番組を見て思ったのだが、ジブリという会社にはこの新人監督を支援する体制は本当にあるのかねと疑わしい。宮崎監督が年でもう大量に描けないから、その仕事を若い才能に丸投げしたというふうにしか見えない。唯一無二の才能である宮崎駿と同じ仕事を普通の才人ができるわけないではないか。「それが宮崎とジブリの《流儀》なのだ」みたいなトーンなわけだが、非効率的すぎて、近年の宮崎アニメの後半同様破綻しているなと思う。宮崎アニメは破綻していても見たいけど、宮崎亡き後のジブリアニメはどうなのだろうか。
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■10/08/26(木) □ ソルトスプリングアイランド
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今日からこの夏最後にして唯一の旅行だが、そぼそぼ雨です。予報を見て覚悟はしていたのだが、雲ひとつない昨日の夕焼け空が一夜でこうなるんだから、BCの天気は激変しすぎて、夕焼け小焼けの天候観測的な情緒が欠落している。気温があまり下がりませんように。目指すソルトスプリングアイランドの予報は20度ときどき雨といったところ。
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道がどこもかしこも工事で遅れ、できるだけ飛ばして10分遅れでフェリーターミナルに着。乗ったのは思いもよらず小さなボートで(だから途中停泊なしで済むのだろう、去年のでかいボートは途中2港に止まった)、定時よりもやや早く 14:25 出発。順調である。
そしてわずか1時間半で島に着き、ゆるやかな気持ちいい峠を越えコテージ着。島の天気はメインランドよりもはるかにいい。道の曲がりくねりとアップダウンがいかにも島にいるという風情を感じさせてくれ、そこがとてもナイスです。
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そのままレストランで夕食。これに2時間近くかかった。うち1時間強は料理とデザートの出待ちである。座って10分以内に出てきて文句なくうまいものが食える日本のラーメン屋、どんぶり飯屋、定食屋が恋しい。
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■10/08/27(金) □ レイクスイム
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Mが朝からバリバリ活動したがり、他に誰も行きたがらないので、俺とMだけで登山ドライブに出かける。しかしこれがえらい急坂砂利道で、途中まで頑張ったが、一度止まったらホイールが空転して発進できなくなりそうなほどの急坂が目の前に立ちはだかり、これは無理なりと車を止めて、あたりを散歩するにとどめておいた。鹿がたくさんいる。
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昼寝をし気がつけば気温もそこそこ上がっているので、ラップトップとお茶を持って湖畔に出る。あー快適。
レイクスイムにも少しだけトライした。こないだの海水浴よりこのレイクの水の方が少しだけ温かいのは事実だが、やっぱ気温が20度そこそこでは水になど入っていられない。10分ほどで退散する。やはり夏の海の方がいいよ。この気温水温でヘーキなみなさんは、やっぱさすがはカナダ人である。
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■10/08/28(土) □ 土曜のマーケット
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土曜のマーケットへ。車を停めて歩くと後ろから懐かしい音がする。YAMAHA RZ250 だ。生産が終わってもう 30 年も経っているだろうに、こんなはるかな島に生き残っているとは。本当に軽く澄んだいい音だ。
萌はイトコSFと一緒にマーケットを巡る。親から離れ自分の財布を持ちうれしそうである。萌が蜂に刺されるというアクシデントはあったがすぐに痛みは消え、皆を待ちながら俺とMは公園の日陰でのんびりと横たわる。最高のバケーション日和。
不動産屋でMがこの島の家の値段をチェックする。「今の家を売ってローンを組めば買えないことはないわ。地元の学校に仕事があったらここに住みたいわ」。出かける先々でMはこう言うのであまり相手にしないのだが、こののどかな島に住めばそりゃ気持ちいいかもなあと俺も思わないでもない。天気は最高で気温もごく快適な20度のこの島を眺めているとパラダイスである。冬はどうなのかわからないが。
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■10/08/29(日) □ 島縦貫ワインディングロード
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宿をあとにし、島の突端の Beaver Point Park へ向かう(地図上 G-I-A-B のルート)。この狭いワインディングロードが最高だった。スズキ・エリオは高速だとヨレヨレになるが低速コーナーはくるりと決まる。道幅をきっちり使いアウトぎりぎりからコーナーに進入し、最小限の舵角を与え外輪に荷重を乗せコーナーを切っていく。曲がり終わるとすぐさまS字があったりして、もーサイコー、ウホホと声をあげながらクイクイと曲がっていく。速度は 50km くらいだし無理なロールもさせてないのでパッセンジャーへの横Gやショックはまったくない。この低速でもスポーツ走行が楽しめるのが小さい車の利点である。
Beaver Point Park はノバスコシアのペギーズコーブにも似た岩場と眺望が開けた気持ちのいい場所。しかし島の 2/3 を一気に縦貫して 30 分なんだからほんとうに小さい島だ。メルはこの島をもう絶賛しているが、きれいな島ではあるけれどこの狭さでは実際に住んだら退屈するだろうと思う。まあ外出しない俺はこの島で暮らしても生活にたいして変わりはないけれど、買い物その他にはさぞや不自由するだろうし、家族友人に会えなくなるMはもっとつらいんじゃないかな。と思いつつ、俺は帰り道も嬉々としてワインディングを攻め込んでいたのだった。この道だけメインランドに持ち帰りたい。
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