2011/06/30

日記「サヨナラ小学生ライフ」

「チケットトゥライドの交錯の妙」「CONCACAF サッカーの発展」「TTR Euro の味がわかってきた」

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■11/06/20(月) □ チケットトゥライドの交錯の妙
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チケットトゥライド USA Online のデモで対PC5人戦を選択し、必要な路線区間を次々に敵に奪われ負けた。うーむ、面白い。いったんコツが分かったらカルカソンヌ同様コンピュータ相手では楽勝だろうと思っていたのだが、この負け方を体験して考えが変わった。

これはコンピュータの思考ルーチンが優秀だからこうなったわけではなく、それぞれが自分の路線を完成させようと努力するなかで線路が交錯し妨害が自然発生するという、チケットトゥライドのシステムが生む《交錯の妙》が働くのだ。つまり相手が愚かなロボットでも、チケットがうまいこと交錯さえすれば白熱したゲームになるシステムなのである。偶然とも戦術とも運とも違う、「ゲーム的交錯」という感じの絡みが立ち上がる。スポーツのようだ。サッカー的だ。

カルカソンヌで相乗り攻防のやり方が分かったときに、あまりに単純かつ精妙なメカニズムに感動したが、それと同等のコアメカニズムの素晴らしさがこのゲームにはある。それに加え、プレイ中なにもテキスト(=例外処理の説明)を読む必要がないというのもやはり優れている。

というわけで、来月の誕生日に本物ボードゲーム版を買うことはもう決めているのだが、USA を買うか Euro を買うか決めかねているのでデモをプレイしまくっております。

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■11/06/22(水) □ CONCACAF サッカーの発展
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【金杯準決勝メキシコ VS ホンジュラス】両チームとも一歩も引かない真っ向プレス勝負、体の全パーツをゴチゴチとぶつけ合いながら奪ったボールをもの凄い勢いで前に進めていき、すごい試合となっている。まさにメキシカンプロレス。彼らには痛覚がないのか。これは俺が今季見た中で一番面白い試合だ。

中盤を厚くすることでメキシコ相手に完全に互角のプレス勝負をできるホンジュラスなのだが、その分1トップは孤立しており、なかなかシュートに持っていけない。攻撃力ではウィングが3トップ気味に張ったメキシコが1枚上だが、ホンジュラスの守りもラインコントロールもほんとうに素晴らしく、チチャリートまでボールを通させない。

延長になったらホンジュラスに疲れが見えてきたと思う間もなく、メキシコがコーナーから2本ゴール。劣勢なリソースでファイトし抜くホンジュラスを応援してたのだが、ついに守備陣の集中力が尽きたという感じだった。残念だが、あの孤立した1トップでは点は取れそうになかったし、そこがまだメキシコとの力の差と言えるだろう。

しかしメキシコとプレス合戦を90分やり抜けるチームが出てきて、CONCACAF サッカーはすごいことになってきた。カナダは完全に取り残されているが、こんなサッカーが見れるなら CONCACAF の発展ばんざいであります。

ホンジュラスのMFはカンザスシティーにいるそうで、MLSでもこんなうまくてファイトする選手が揃ったサッカーを見れたら面白いんだけどなー。バンクーバーの試合を見る限りでは、まだまだ技術もスピードも希薄もユルすぎて、あまり楽しめないのである。

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■11/06/23(木) □ TTR Euro の味がわかってきた
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【チケットトゥライド Online】複雑な Euro のマップと地名にも慣れ楽しめるようになってきた。マップ自体を比較すると、やはり USA マップは簡単すぎるなと思う。デュルース-ヒューストンなど色なしトラックで5区間8コマも連続しているので、カードを集める必要もなく簡単につなげてしまう。ポートランド-カルガリー5コマ、ロス-デンバー8コマ、アトランタ-モントリオール9コマも同じ、このあたりは同色列車カードを2~3個ずつ揃えていけば簡単に繋げられる。また西海岸と東海岸のロングをいったんつなぐと、その内側のシカゴ-ソルトレイクあたりはすでに繋がっているので宝くじの前後賞的安直な得点増になる。

Euro ではこの反省から、色なしトラックは東欧の辺境に断片的に置くなど調整がなされているわけだ。そして短い路線はトンネルやフェリーでもって難度を上げている。なるほどねー。この辺がわかってくると、Euro マップの味わいもしみてくる。だんだん Euro に購入意欲が定まってきました。

Euro は長距離チケットが6種類しかないのが味気ないが(何回もやっていると、「またこの路線かよ」とすぐ感じ始める)、どこを通って行くかは手持ちのチケットとトレインの引きと敵の分布により変わってくる。だから同じチケットを続けて取ったとしても、工夫の余地はある。これはチケットトゥライド・シリーズのゲームデザインの勝利というか、鉄道網というものの美しさと面白さをそのまま見事にゲーム化しているんだよな。

つなげなかった区間を4ポイント払って自分の区間として点数をカウントできるという Euro の「駅舎」ルールは、評価が難しい。「あー先に取られた! 仕方がない、あっちから回ろう」というのがチケライ最大の面白さなのに、「あー先に取られた、4ポイント失った」では台無しだと思う。しかし対人でブロックが多発するような高度なゲームになると、駅舎なしでは勝てないという説も見聞きする。この辺は人とやってみないと分からない。

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対PC戦のみとはいえ何度もやってみて思うが、これは本当に面白いゲームである。最愛のカルカソンヌと比較すると、ある程度うまい人とやらないと盛り上がらないカルカソンヌに対し、チケライはコンピュータ相手でも困難を乗り越え物事を完成させる喜びが味わえる。この面白さはビギナーとやっても同じであるはずだ。そこかしこに小さな賭けがあり(これを micro-decisions、小さな決断と呼んでいる人がいた)、その成否が1ゲーム中何度も味わえる。

また、カルカソンヌは全手札を妨害に使うというダーティな戦法が強いわけだが、チケライは妨害をするにもトレインカードが必要で、それを消費すれば自分の路線が伸びない。この自然に備わった兼ね合いにより、破壊者有利というカルカソンヌ的弱点からもおそらくまぬがれているだろう。Euro の「駅舎」ルールと合わせ、妨害が嫌いなうちの奥さんにも完璧なゲームなんではないだろうか。



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■11/06/28(火) □ サヨナラ小学生ライフ
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キモノでセレモニー
萌の卒業セレモニー。キモノを着て行っていいかと聞かれ、いいけど他の子はそれほどドレスアップしないだろうから目立ちすぎるだろうと言ったが、それがいいのだとのこと。さすがに晴れ着的なものはやめて、クリーム色のきれいな浴衣を着ていき、本人の希望通り美しく映えていた。

セレモニーは子供らの感謝のスピーチがいくつもあり、影像担当教師による今年1年の膨大な写真とビデオをまとめたムービーがメインの演し物としてあり、校長が例によって長すぎるスピーチをした以外は期待以上によいものだった。


スクールキャンプで湖に浮いた丸太遊び、
なんてゴージャス
この影像先生の尽力ムービーのおかげで、先々週のキャンプをピークとしてキッズがどれほど楽しいイベントの数々を体験したがよく分かる。これはカナダの教師としてはちょっと例がないほどの親切で、あの先生はおそらく今年1年、どの親よりも多く子供らの写真とビデオを撮ったことだろう。ただカメラを持ってそこにいるだけではなく、アクティブに働きかけなければ撮れないいい映像に満ちているし、そのDVDを頒布もしてくれたし、ありがたいことである。最低限のことしかしてくれない校長と教師が揃った前の学校を捨て、小学校最後の1年をこの学校でとお母さんが決断してよかったとつくづく思わせてくれる影像と卒業セレモニーだった。

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総体的には素晴らしい1年だったのだが、しかし最後に萌は親友CHRと大ゲンカになり、それが実は多人数でCHR1人を無視するというけしからん状態だったと後からわかり、萌は家では謹慎中になっている。自分の誕生パーティも罰としてキャンセルとなり、グロリアスだったここGLでの小学生ライフはやや末尾を濁す終わり方となってしまった。まあそれほど叱られても本人は、親たちほど落ち込んでいないのだが。


サヨナラ小学生ライフ
カナダだからなのか日本でもこうなのかわからないが、女子11歳は本当に難しい年頃である。萌は反抗的なわけではなく、扱いは難しくないほうだとは思うが、この1年で親のイメージする道理の通りにはまったく行動してくれなくなってしまった。体はこんなに伸びすぎるほどに成長しており、家族友人への自己主張もそれと同期して強くなっている。道理を判断する方面の精神年齢も早く、この外見とシンクロしてもらいたい。

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