「非直観的ルールの謎」「なぜ新しいゲームを買うのか」「バドミントン最高」
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■11/10/12(水) □ グレンモアのデザイナーは天才だ
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今日も夜はグレンモア・ソリテア。赤の俺が黄の俺のほしい生産タイルを全部奪う牛歩戦術で、ほとんどの農産品と麦とウヰスキーを独占する作戦に出た。黄の俺は1点も取れず Round 1 を終わる。
そこで黄は R2 から赤とかぶらない大量ワーカー獲得→首長点戦術を取り、Castle of Mey(首長数2倍カウント)で追い上げる。さらに強力タイル・アイオナアビーが出るまで数ターン小物タイルを拾いつつ最後尾で耐え(※)、出た瞬間にまる1周して首尾よくゲット。取れなかった麦畑の代わりにアイオナアビーで麦を出し(これをアクティベートすれば欲しい作物を出せる)、その麦でウイスキーを作り相手のウイスキー点を削るという、もーすんばらしい白熱のゲームとなった。ほしいタイルが出るまで最後尾で待つなんてことが可能なところが実に面白いシステムである。
(※)グレンモアでは常に最後尾のプレイヤーが手番となるので、敵を追い越さない限り何回でも続けて手番を打てる。そして自分の手番はどれだけ前方に跳んでもいいので、欲しいタイルが出たらまる1周することができる。
赤は生産タイルばかり取り村を取らなかったのでワーカーを増やせず、R2 の重要タイルを取れなかった。これは、初期においしい生産タイルばかり取っているとワーカーが増えず、中盤以降いいタイルが取れないというのもおそらくデザイン意図に入っているんだな。赤の領地は広大に広がったが働くワーカーが全体で2名しかいないので、後半はタイルを置ける場所が限られ得点機会が減少していった(黒いワーカー駒に隣接した箇所にしか新しいタイルは置けない)。
中盤以降のポイントを叩き出す強力タイルにはたいてい道か川がついており(上のアイオナアビーもそう)、これが置ける場所を限定する。したがってポイントを取る道と川付近に数名、資源を産出する平原にも数名とうまくワーカーを配置していないと、欲しいタイルを取れなくなり村全体の活性が落ちるのだ。おーいこっちで人手が足りず橋がかけられんぞ、隣村に作物を売りにいけん、何考えてるんだうちの村長は。突出した戦術には弱点が伴うという、素晴らしいデザインである。
結果として赤 54-黄 58、R1 での妨害から華麗な戦術で回復した黄のふさわしい勝利となった。感動。なんてすごいデザインなんだ。天才だな、このマティアス・クラマーというゲームデザイナーは。これがデビュー作だというんだから。
俺が初めてやり驚いたドイツゲーム・カルカソンヌは、「3種の地形を持つタイルを組み合わせ、ワーカーを置く」というシステムを作者が思いついたら後はすべてが奇跡的にうまくいった、まるで神様がくれたシステムみたいなものだと感じるのだが、このゲームは作者がピンセットと虫眼鏡で細々としたシステム要素を緻密に調整して組み上げた、天才的工芸品だと思う。素晴らしい。
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俺は大傑作「プエルトリコ」的な、資源で建物を買うとより多くの資源を産出するという拡大再生産ゲームが欲しかったのだが、グレンモアは富める者がより富んでいくわけではないので拡大再生産ではない。しかしそれが大きな美点となっている。収穫を元により大きな富を産むウイスキー工場や市場を建てるという生産ゲームの王道はきっちり遊べつつ、その富ソースが内陸になりアクティベートできなくなる(いつまでも同じ資産ソースには頼れない)というメカニズムにより、「勝ってるほうがより有利になり差が広がる」という拡大再生産ゲームの弱点が排除されている。驕れる者も久しからずなのである。
勝ってるプレイヤーが後半大きく有利ということはないので、前半振るわなかったプレイヤーもゲームを通じて何度でも得点エンジン構築にトライし、さまざまな工夫と努力を重ね頑張ることができる。サイコロ的な運によって自分のプランが台無しになるということはないので、負けたときも「ここの得点エンジンに期待したのだが、思ったほどの回数稼働(アクティベート)できなかった」という、結果への納得感が得られる。いやー本当にいいゲームだグレンモアとニヤニヤする日々。これは俺がこれまでやったボードゲームで最高だ。
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■11/10/14(金) □ 非直観的ルールの謎
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グレンモアは欠点としていろいろと人工的で非直観的なルールを持っているが、やり込むとそれぞれに理由があるのがわかる。誰もが最初に気づく「ウイスキー樽・カード・首長数で最小の者からの差分によりスコアが入る」という実に不自然な得点法も、しばらくやると
◆5個(8点)以上差をつけても点は増えない
→樽・首長だけで無限に得点することはできない
→樽数で追いつけないプレイヤーは無理して追わず他の方法を取りやすい
→最下位プレイヤーが1~2個樽・首長を作れば8点を5点以下に削れる
→樽プレイヤーも肉屋や市場(歳の市)を狙うので攻防が多面化する
と、差の拡大を抑制し競争を奨励するメリットがあるのだとわかる。差の拡大を止めるために単に「最大5個で8点」としてしまうと5個以上作る意味がゼロになってしまうのだが、差分なので追いつかれたリーダーは「いかん隣村もウイスキーを作り始めたぞ、即急に麦を工場に送れ!」と再生産を命じ(こういう表現ができるところが、テーマを持つボードゲームはうっとりするほど楽しい :-) 、また最大の8点に戻せるのだ。これは実際面白いインタラクションである。
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で唯一俺が納得できずソリテアでは不採用にしていたのが「タイル数が最小数の者より多いプレイヤーは、1枚につきマイナス3点」という最終精算のデカい罰点で、いいタイルを取るために大跳びをすると手番が減る→タイル枚数が減る→でもタイル数が少ないほうが実は最終精算で有利というのはおかしいではないかと思うのだ。この点を BoardGameGeek のグレンモアフォーラムに問いかけてみる。すると目からウロコの回答がドシドシと寄せられた。
◆タイル数を制限するルールがなければ
→なんでもいいから雑魚タイル大量ゲット&アクティベーションしまくりが強力になる
→城タイルのボーナス(Duart Castle+無数の村など)でいくらでも点が取れるようになる
つまり制限がなければ Duart Castle と村 10 個で 30 点なんていう興ざめな戦法も可能になり、ゲームとして牛歩戦術が最強となってしまうということだ。そうか、分かった。「タイル数が少ないほうが有利なルール」はヘンとしか見えなかったが、視点を逆にすると「タイル数を増やすと不利なルール」なんだ。俺がやる程度の半端な牛歩戦術ならともかく、本気で枚数を増やすとキリがなくなるので(ゲーム時間も伸び対戦相手はゲンナリするだろう)、一見大きすぎるように見えるほどの罰点が抑止力として課されているのね。
これがわかり改めてマイナスルールを採用しソリテアをやってみると、「無駄取りは不利」という要素が頭に入り、敵はほしいが自分はいらないタイルを単純に奪うことに歯止めがかかる。たとえば自分にとって必要のない2件目の蒸留所を、「敵が取るのを防ぐためだけに取るか」というところでの判断が変わってくる。取っておけば敵がウイスキーを作り追い上げてくるのを防げて安全だが、たとえ追い上げてきてもそれは現在ある自分の蒸留所に増産せよと号令をかければ無駄タイルの追加なしに対処できるわけで、「稼働しない蒸留所を作ってもタイル数が増えるだけだ、もっといいタイルを取ろう」という判断がアリとなるのである。そしてこっちの方がゲームは面白い。なるほどー。
また敵がどんどんタイルを取っている場合は、自分は増やさず相手のマイナスを増やすという戦術もあれば、こっちも取るタイルを大胆に増やして対抗することもできる(※)。なるほどー。つまり、差分スコアもタイル数マイナスルールも、インタラクションを増やす要素になってるのね。納得しました。
【追記】実際のところ小さな村で効率的に勝つのはかなり難しく、タイル数を気にせず取りガンガンアクティベートし点を稼ぎ重税を収めるほうが、戦術的にも幅があり若干有利だと後に判明。つまりこの「土地税」は、村々の果てなき拡大競争を抑制するために必須なのだった。
しかしファン同士でこうした不可解ルールの謎解きや解釈をするのは文学やロックみたいで楽しいけれど、一般人にとっては直観的プレイを妨げやる気を削ぐ「へんなルール」にしか見えないわけで、ボードゲームのデザイナーは一見して自明ではないルールはその理由をしっかりと明記公表してほしいと思う。
大抵のゲームにそうした非直観的ルールはあり(チケライが残り列車2個で終わりとか、コロレットは人数が何人でも15枚目に終了マークを入れるとか)、そういうのは家族や非ゲーマー友人への説明時に Why? と言われて困るのである。カタンの8枚バーストも同じだ。
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というわけで、これでグレンモアの全てのルールが落ち着いた。以下の2点だけハウスルールを適用:
【最終手番】「ラストタイルが出たら終わり」ではなく、「全員もう1手番やって終わり」というチケットトゥライド方式。自分の最後の手番は正確には知れないので(最後のプレイヤーが何タイルスキップするかで大幅に変わる)、最後に1手番がないと悔いが残りすぎる。
【Loch Oich】全部のタイルを一度だけアクティベートできる Round 3 のパルプンテ的タイル・Loch Oich は、終盤に出ると際限なく点が入り興ざめなので、R2 タイルの中に混ぜるとちょうどいい(BoardGameGeek ではこのタイルを抜いている人もいる)。これは必須の変更だと思う。
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■11/10/11(火) □ なぜ新しいゲームを買うのか
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夜Mとチケライ Euro をやり、熾烈なレースを楽しみつつもグレンモアで生産したいなあと思う。ゲーム後さりげなく「じゃあ新しいゲームも見てみる?」と持ちかけると、「私はおなじみの古いゲームをやりたいのだ、新しいのはイヤだ」と断られた。そんな理由があるかしら(泣)。
「チケットトゥライドをまだ楽しんでるのになぜ新しいゲームを買うのか」とも言われた。そんなことを聞かれても....(汗)。飽きたから買い換えるわけじゃなくて、まだ見ぬ新しい面白さを足していきたいのだが。Mはボードゲームが俺の趣味だということ自体気づいてないんじゃないかと思う。
新しいゲームをやりたいのは、簡単にいえば今までしたことがない体験をしたいからだよな。優れた新しいゲームをやるたびに、目からウロコの快感を味わえる。カルカソンヌのシンプルさと深みの落差を超えるものはさすがにそうないだろうが、グレンモアでも新しい体験が毎日できている。
昨日のようにフォーラムや Twitter でファンとゲームの評価や解釈論議をすることはとても楽しい。作品を味わい作者の意図を解釈しそれについて考え語り書くことが楽しいのは、文学音楽映画スポーツTVゲームといった趣味となにも変わりない。
つまり家族と楽しく晩飯後の時間を過ごすことだけがボードゲームの目的なのではなく(うちの奥さんはそう思っている)、新しいボードゲームのシステムを味わい驚き楽しむこと自体が趣味として面白いのだよ。奥様にはそこがわかってもらえないので、新しいゲームの導入にはいつも苦労するのであります。
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■11/10/17(月) □ バドミントン最高
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【バドミントン2回目】うちの前で毎日練習し、「ジムでは風がないから外でやるよりずっと簡単に打てるよ」と萌に言っていたのだが、期待通り萌は先々週よりはるかにクリーンに打てるようになっていた。それに今日のコーチは中国ではかつて名の通ったプレイヤーだったのだろうと思わせる美しいフォームのおじさんだったのだが、これが先々週のひっつめ髪女子よりもさらにいいコーチで、体の前でしか打てない萌の弱点を矯正するために何度も何度も手本を見せ、フォームを修正してくれた。
萌はつまり両目のセンターで捉えられる体の真ん前で打つときは確実に打てるのだが、体の側方では遠近感が変わるためかからっきしミートできなくなる。だから横に飛んだシャトルは空振りするし、近くにきたシャトルも常に体の前方で打つのでフォームが崩れ、バックスイングを取れないのでインパクトが弱い。シャトルをサイドで捉えることで強く打てるようになるし、動体視力と空間認知を鍛えることができる。なるほどー。
運動音痴の萌は1回は言われた通りにできてもすぐにダメになってしまうのだが、コーチは辛抱強く何度も何度も教えてくれた。体の側方でミートすることはまずサーブで練習できるので、うちでもやらせよう。バドミントンは最高だ。
【追記】2012/06/09
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■《グレンモアざっくりインスト試案》
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グレンモアはクイックでいいゲームで、タイルを買って、置いて、アクティベートという三原則に従えばすべてがきちんと動くクリーンなゲームでもあるのだが、ルール説明は相当にめんどくさい。そこでタイルの補充や作物相場、ミープルの移動法など細かい処理や説明はすでにわかっている人がやりながら教えてあげるという前提で、どこまでルール説明を単純化して未経験者をゲームに導入するかを考えてみた。まあ、めんどくさいゲームが嫌いなうちの奥さんにいつかインストするための覚え書きである。
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■1) ゲーム概要
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□スコットランドの村で作物を作り、その作物を売買したり強力な城や店を買ったりして村を発展させるゲーム。
□タイルを買って自分の村に置くとその地区が活性化し、接するタイルのすべてで生産や商取引などが起きる(「アクティベーション」)というのがゲームの特徴。
(この2点を説明したらもうゲームを始めてしまう。)
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■2) 手番でやれること(三原則)
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□【1. タイルゲット】タイル(畑/店/城/村ワーカー)は中央の町(市場)から取る。常に最後尾のプレイヤーが手番となる。
○タイルの購入に作物が必要な場合は手持ちの作物を使うか、足りない場合は初めに6金配布されるお金で作物を買って支払う。
【追記】ゲームの終わりに村のタイル数を数え、最小村からの差分x3点の土地税がかかることを説明しておく。安い資源タイルをガシガシ取り作物を増やすとゲーム進行上有利だが、あとから重税がかかるというシステムになっている。
□【2. タイル配置&アクティベート】タイルを自分の村に置く。
○ワーカーがいる地域にしか置けない。タイル置きルールを実例で示す。
○タイル右下に「取得ボーナス」マークがあれば、最初にそれが産出。
○続いて置いたタイルとそれに接する八方のタイルすべてで1回ずつ作物生産、ウィスキー醸造、ポイントゲット、ワーカー移動などなど、タイル下中央に書かれた生産活動(「アクティベーション」)が起きる。アクティベーションは自分が最適と思う順で自由にできる。アクティベートで麦を作りそれを隣接の酒蔵で酒にするというのが典型的な手順。
□【3. 作物の売買】
○作物の売買は手番中何度でも自由にできる。アクティベートで出た石を売った金で麦を買い酒を作るなんてこともOK。買いだめ(買っておいて手元に置き後で使うこと)だけは市場経済を壊すのでできない。
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■3) 得点法(五種)
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□【1. 作物→肉屋/歳の市】作物を売れば即勝ち点ゲット。
□【2. 城、湖】出てくるごとに各種効能を説明。最終ボーナス点がつく強力タイルは念入りに。各城タイル用の効能カードを見えるところに出しておく。
□【3. 麦+蒸留所=ウィスキー】酒は売れないが村を潤し(?)、3つあるラウンドの最後に点となる。リセットがないので同じ酒樽で最大3回点が入り、序盤に作れると強力。後半に飲み屋も作れる。
□【4. ワーカー引退→首長】「ワーカー移動」アクションで余剰人員を引退させ村の首長にすることができる。これが村のステータス(?)となり、酒同様リセットなし最大3回得点。城ボーナスと合わせると強力。
□【5. 城・湖の所有数】酒、首長と同じく各ラウンドの最後に最大3回得点。
○各ラウンド最後のタイルが出た時点で、上記酒・首長・城所有数の《ラウンド精算》をする。最小保有者からの差分で計算する。この「差分」概念は説明が面倒なので、経験者がさくっと計算。
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■4) ゲームの終わり
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□R3の最後にはラウンド精算に加え、城ボーナスの精算、1金x1点の換金を行い、
□最後に土地税を払いスコア確定。最小タイル数の村との比較で超過タイル数x3点の土地税を払い清算終了。
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◆こうして書くとサマライズしても相当にルール量が多いが、実際にやりながらだと簡潔に説明でき、娘にはわずか15分で理解し遊んでもらえた。一度やってもらえば、あとは各タイルの効能特徴をプレイしながら教えていくだけで、誰にでも村の機能をデザインし戦略を練る楽しさを味わいつつ、経験者といい勝負がしてもらえるゲームなのである。
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